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第二十八話 私が怖いですか?
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リリア皇女様を午後に再び会う約束をして、私は寝室に戻った。
すでに公爵様は着替えも食事も終え、朝起きたときよりは少し回復した様子だった。
「すみません、遅くなって。リリア皇女様の様子を見に行っていました。それとこれ、二日酔いのお薬です。今、お水を持ってきますね」
私はグラスに入れたお水と薬を、公爵様に手渡した。
「すみません…昨夜からシャーレットさんには負担をかけてばかりですね」
「謝らないでください。私は負担だなんて思っていませんし。こうして公爵家に置いていただいているだけでも、本当にありがたいことですから」
「……」
心なしか、公爵様が落ち込んでいるように見える。
確かに、いつも冷静であろうとしている公爵様が酔い潰れてしまったというのは、当人にとってもショックだったのかもしれない。
でも、そんなに落ち込まなくていいのに。
完璧でなくてもいいのに。
全部、一人で背負うことはないのに…。
「あの、公爵様…その、私は公爵家に来たばかりで頼りないかもしれませんが、もっと努力しますから、頼ってください。一人で全部背負おうとしないでください…」
「……」
「形だけとはいえ、私たちはいちおう夫婦ではないですか。そんなに私は頼りなく信頼できませんか?」
公爵様からの返答はない。
公爵様の表情から考えていることは読めない。
ただ、何かを言おうとして言葉が出てこないという様子だ。
(ちょっとショックだな…)
もう少し軽く、「頼ります」とか「お願いします」とかいう言葉が出てくることを期待していた。
でも、私はうぬぼれていたのかもしれない。
少しぐらいは、信頼してもらって頼りにしてもらっているんじゃないかと…。
でも、結局のところ、私はただの居候に過ぎないのかもしれない。
(もしかしたら、居候以下…なのかも。ただのお荷物なお客様…とか…)
「すみません、出過ぎたことを言いました。忘れてください」
私はそう告げて、公爵様の返事を待たずに部屋を出ようとした。
すごく後悔していた。
さっき言った言葉を、全部口の中に戻してしまいたい気分だった。
所詮、私は本当の家族でも何でもないし、ましてや夫婦でもないのに。
「待ってください」
気がつくと、公爵様が私の腕をつかんでいた。
「私は…昔から人に頼るということが得意ではありません…」
「公爵様…」
「兄に言わせると、病的な負けず嫌いだそうです。当たっていると思います。負けたくない一心で剣の稽古に明け暮れていたら、いつの間にか兄よりも強くなりました。誰に頼らずとも大丈夫だと思っていました。でも、その慢心が、兄夫婦を死なせてしまったのだと思います。あの時、誰かに頼ることをしていたら…」
「……」
公爵様のお兄様と奥様が亡くなったときの状況は、詳しくは知らない。
だけど、その場に公爵様が居合わせていたことは聞いた。
お兄様夫婦は亡くなり、公爵様は魔女の呪いを受け、カイルだけが奇跡的に生き残った。
それが、私の知っている全て。
「カイルに両親がいないのは、私のせいです…」
「そんなふうに考えないでください…」
公爵様がカイルを大切に想う理由…カイルのために首都を捨ててここへ来た理由。
それは、カイルの両親を守れなかったという気持ちが大きいのかもしれない。
「視力を失ってからは、人に頼らざるを得ないことがたびたび起こるようになりました。それでも、できる限り、頼りたくないと思ってしまうのです」
公爵様は身の回りのことはほとんど自分でするし、城の中の構造もほぼ全て覚えていて、人に頼ることなく行き来している。
目の見える私には想像も付かない努力があったのだと思う。
「だから、あなたが頼りないわけではありません。原因は私にあります」
公爵様は、私が傷つかないように気を遣ってくれている。
それが何だか申し訳なかった。
「それともう一つ。これまでにも女性の暗殺者や間諜が何人も送り込まれてきたということも、あなたを信用できなかった理由です」
「女性が多かったのですか?」
「はい。圧倒的に。おそらく私の目が見えないから、女性でも役割を果たせると考えたのでしょう。そのほうが警戒もされにくいですから」
「なるほど…」
あわよくば公爵様の寝室に入り、眠っているところを襲えばと考えていた人もいたのかもしれない。
女性なら、それができるから。
「受け入れていると見せかけて、徹底的に監視、調査を行い、敵の手の者だと判明した場合は全て私が始末をしていました」
「始末…」
それはつまり、スパイと判明した者を公爵様が処刑していたということだ。
そこまでするのは、カイルの存在を隠し通すためだったのだろう。
生きていれば、カイルの存在が知られてしまう可能性があるから。
「それを私に話していただけるということは、私は少しは信用していただいていると受け取ってもよろしいのでしょうか?」
「はい、そのために話しています。確かに、少し前までは警戒していました。でも、あなたの行動を見ていると、そういう人ではないと分かったので」
「そうですか、良かっ……」
言いかけた私の言葉にかぶせるように、公爵様は言った。
「ただ、もしあなたが敵が送り込んだ者だったなら、私が始末をつけなければとは思っていました。だから、頼るとか頼らない以前の問題だった。そういう理由もあります」
「……」
そうか…私も少し前までは、公爵様から始末されるかもしれない対象だったんだ…。
それは少し、衝撃的なことだった。
「私が怖いですか?」
公爵様は私のほうを見ながら、聞いてきた。
すでに公爵様は着替えも食事も終え、朝起きたときよりは少し回復した様子だった。
「すみません、遅くなって。リリア皇女様の様子を見に行っていました。それとこれ、二日酔いのお薬です。今、お水を持ってきますね」
私はグラスに入れたお水と薬を、公爵様に手渡した。
「すみません…昨夜からシャーレットさんには負担をかけてばかりですね」
「謝らないでください。私は負担だなんて思っていませんし。こうして公爵家に置いていただいているだけでも、本当にありがたいことですから」
「……」
心なしか、公爵様が落ち込んでいるように見える。
確かに、いつも冷静であろうとしている公爵様が酔い潰れてしまったというのは、当人にとってもショックだったのかもしれない。
でも、そんなに落ち込まなくていいのに。
完璧でなくてもいいのに。
全部、一人で背負うことはないのに…。
「あの、公爵様…その、私は公爵家に来たばかりで頼りないかもしれませんが、もっと努力しますから、頼ってください。一人で全部背負おうとしないでください…」
「……」
「形だけとはいえ、私たちはいちおう夫婦ではないですか。そんなに私は頼りなく信頼できませんか?」
公爵様からの返答はない。
公爵様の表情から考えていることは読めない。
ただ、何かを言おうとして言葉が出てこないという様子だ。
(ちょっとショックだな…)
もう少し軽く、「頼ります」とか「お願いします」とかいう言葉が出てくることを期待していた。
でも、私はうぬぼれていたのかもしれない。
少しぐらいは、信頼してもらって頼りにしてもらっているんじゃないかと…。
でも、結局のところ、私はただの居候に過ぎないのかもしれない。
(もしかしたら、居候以下…なのかも。ただのお荷物なお客様…とか…)
「すみません、出過ぎたことを言いました。忘れてください」
私はそう告げて、公爵様の返事を待たずに部屋を出ようとした。
すごく後悔していた。
さっき言った言葉を、全部口の中に戻してしまいたい気分だった。
所詮、私は本当の家族でも何でもないし、ましてや夫婦でもないのに。
「待ってください」
気がつくと、公爵様が私の腕をつかんでいた。
「私は…昔から人に頼るということが得意ではありません…」
「公爵様…」
「兄に言わせると、病的な負けず嫌いだそうです。当たっていると思います。負けたくない一心で剣の稽古に明け暮れていたら、いつの間にか兄よりも強くなりました。誰に頼らずとも大丈夫だと思っていました。でも、その慢心が、兄夫婦を死なせてしまったのだと思います。あの時、誰かに頼ることをしていたら…」
「……」
公爵様のお兄様と奥様が亡くなったときの状況は、詳しくは知らない。
だけど、その場に公爵様が居合わせていたことは聞いた。
お兄様夫婦は亡くなり、公爵様は魔女の呪いを受け、カイルだけが奇跡的に生き残った。
それが、私の知っている全て。
「カイルに両親がいないのは、私のせいです…」
「そんなふうに考えないでください…」
公爵様がカイルを大切に想う理由…カイルのために首都を捨ててここへ来た理由。
それは、カイルの両親を守れなかったという気持ちが大きいのかもしれない。
「視力を失ってからは、人に頼らざるを得ないことがたびたび起こるようになりました。それでも、できる限り、頼りたくないと思ってしまうのです」
公爵様は身の回りのことはほとんど自分でするし、城の中の構造もほぼ全て覚えていて、人に頼ることなく行き来している。
目の見える私には想像も付かない努力があったのだと思う。
「だから、あなたが頼りないわけではありません。原因は私にあります」
公爵様は、私が傷つかないように気を遣ってくれている。
それが何だか申し訳なかった。
「それともう一つ。これまでにも女性の暗殺者や間諜が何人も送り込まれてきたということも、あなたを信用できなかった理由です」
「女性が多かったのですか?」
「はい。圧倒的に。おそらく私の目が見えないから、女性でも役割を果たせると考えたのでしょう。そのほうが警戒もされにくいですから」
「なるほど…」
あわよくば公爵様の寝室に入り、眠っているところを襲えばと考えていた人もいたのかもしれない。
女性なら、それができるから。
「受け入れていると見せかけて、徹底的に監視、調査を行い、敵の手の者だと判明した場合は全て私が始末をしていました」
「始末…」
それはつまり、スパイと判明した者を公爵様が処刑していたということだ。
そこまでするのは、カイルの存在を隠し通すためだったのだろう。
生きていれば、カイルの存在が知られてしまう可能性があるから。
「それを私に話していただけるということは、私は少しは信用していただいていると受け取ってもよろしいのでしょうか?」
「はい、そのために話しています。確かに、少し前までは警戒していました。でも、あなたの行動を見ていると、そういう人ではないと分かったので」
「そうですか、良かっ……」
言いかけた私の言葉にかぶせるように、公爵様は言った。
「ただ、もしあなたが敵が送り込んだ者だったなら、私が始末をつけなければとは思っていました。だから、頼るとか頼らない以前の問題だった。そういう理由もあります」
「……」
そうか…私も少し前までは、公爵様から始末されるかもしれない対象だったんだ…。
それは少し、衝撃的なことだった。
「私が怖いですか?」
公爵様は私のほうを見ながら、聞いてきた。
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