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第3章
プレーヌ平原の決戦
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テントの中で、僕は静かに言った。「陛下、私はベルタン家の復興についてお話ししたいと思っています。ベルタン家の復興は、私にとっても非常に重要です。父の遺志を継ぎ、家の誇りを取り戻したいと思っています。この戦いを通じて、それが果たせると信じています。」
僕の言葉に陛下は微笑んで頷いた。「シャルル、君の忠誠心と決意は素晴らしい。ベルタン家の歴史は長く、その栄光を取り戻すためには、今回の戦いが重要な意味を持つだろう。」
陛下の言葉に、僕は心からの感謝を込めて頭を下げた。「陛下、私はこの戦いで全力を尽くします。ベルタン家の誇りを取り戻し、帝国の勝利に貢献することを誓います。ベルタン家の名にかけて!」
彼は微笑んで言った。「それを聞けて嬉しい。君の勇気と決意は、我が帝国の未来を切り開く鍵となる。そして、ベルタン家の再興もまた、新たな時代の幕開けとなるだろう。」
僕は心に深く刻み込んだ。この戦いは、ただの戦いではない。それは家族の誇りと栄光を取り戻すための戦いでもある。
テントを後にした僕は、ベルタン軍の宿営地に戻った。
その夜、僕は夕食を食べながら、ラファエル、ロジェ、ジョゼフたちと共に作戦会議を行っていた。
テントの中は地図や書類で埋め尽くされており、緊張感が漂っていた。ラファエルが地図を指さしながら言った。
「シャルル様、ここが合従軍の主力が集結していると思われる地点です。数日前から目立った動きは確認できておらず、敵の動きがあまり読めていません。」
「そうか、それは厄介だな…ジョゼフ、偵察部隊では何か情報は得ているのか?」僕が聞いた。
ジョゼフは地図を見ながら答えた。「シャルル様、現在のところ敵の動きについて確実な情報はありません。偵察部隊が周辺をうろついていますが、敵の動向を完全に把握するには時間がかかるかもしれません。」
ロジェが加えた。「この国境地帯では、敵も偵察活動を行っているはずです。我々の位置や進撃ルートが漏れることの無いよう、注意深く行動しなければなりません。」
「開戦時、ベルタン軍の進撃ルートはどうなっている?」
ラファエルが答えた。「我々の進撃ルートはこの地点からリス丘の手前を東北東に進み、主戦場となるであろうプレーヌ平原へ至る予定です。この道は比較的平坦であり、騎兵隊の進行も容易な地形です。しかし、敵の配置や今後の動きによっては、その計画を微調整する必要が出てくるかもしれません。」
ロジェが補足した。「この進撃ルートの延長線上には敵の傭兵部隊が多数配置されており、我々の行軍が危険にさらされる可能性もあります。ジョゼフ、偵察部隊には特にこのルート周辺の情報収集を重視してもらいたいですね。」
ジョゼフは頷いて応じた。「了解しました、ラファエル。偵察部隊にはこの進撃ルート周辺の詳細な情報を収集して報告するよう指示します。」
会議が終わり、自分のテントに戻った僕は、布団の中に潜り込んだ。
しかし、眠りにつく前に僕の心は落ち着かなかった。ベルタン家の再興の使命が重くのしかかり、戦いの不確実性が頭をよぎった。敵の動向を把握できていないことは、僕にとって非常に不安だった。
翌朝、情勢は新たな動きを見せていた。
合従軍が陣地を出て、いよいよ国境のプレーヌ平原に向けて進軍を開始したのだ。
数日間動きがなかったこともあって、流石に宿営地は騒然としていた。
皇帝陛下は、自分のテントにスラーレン軍各部隊の大将を集めた。
僕がテントに入ると、そこには将軍のローラン侯爵を筆頭に、多くの貴族や武将たちが集まっていた。
ローラン侯爵が率先して話し始めた。「陛下、我々の情報によれば、合従軍はプレーヌ平原に向けて本格的な進軍を開始しました。彼らの主力は北東に位置し、騎士軍や傭兵部隊もその周囲に配置されています。今こそ全軍を以って決戦を開始するべきです。」
陛下は深く考え込んだ後、「我が軍の進軍計画に変更は必要か?」と尋ねた。
ローラン侯爵は慎重に答えた。「プレーヌ平原への進撃ルートは確立されていますが、敵の配置によっては微調整が必要かもしれません。ベルタン軍のジョゼフの偵察部隊からの情報も待たれます。」
ジョゼフが進み出て、「陛下、現在偵察部隊は敵の動向を綿密に観察しておりますが、敵軍の配置が変更されている様子はありません。進撃ルートに関しては、今後の敵の動向によって微調整が必要とされる可能性がありますが、現時点では大きな変更は必要ないと判断しています。」と言った。
「分かった。我々は全軍を以って決戦に臨む!この戦いは帝国の未来を決める一戦である。帝国の興廃はこの一戦にある。大陸に安寧をもたらすため、合従軍を打ち破り、偉大な勝利を掴むのだ!」
皇帝陛下の言葉に、テントの中の緊張感が一層増したが、その中にも決意と希望が溢れていた。この戦いが、帝国の未来を決める運命の一戦であることを誰もが理解していた。
「皇帝陛下、各部隊の出撃準備が整いました!」
「分かった!」
皇帝陛下は立ち上がり、僕たちに向けて力強く言葉を発した。
「皆の者!この戦いは我が帝国の未来を決する重大な戦いだ!敵は決して侮れる相手では無いが、各々勇気と誇りを持って懸命に戦って欲しい!そうすれば、我々の勝利は決定的なものとなるだろう!全軍に出撃を命じる!」
僕たちは皇帝陛下の言葉に力強く応え、テントの中には決意と団結の空気が満ちていた。
ベルタン軍の待機場所に戻った僕は、甲冑を着、馬に跨り、一本槍を固く握り締めた。
この甲冑も槍も、僕が戦い抜いて来た、あらゆる戦場で使ってきたものだ。そしてこの槍は、ベルタン家に代々受け継がれて来たものだ。
父が戦場でこれを手にし、家の誇りを守るために命を賭けた姿が、今も鮮明に思い出される。その思いに胸を熱くしながら、僕は仲間たちと共に出撃の準備を進めた。
ラッパの音が広大な平原に響き、僕たちは国境に向かって進軍を開始した。
朝の冷たい風を顔に感じながら、僕たちは合従軍の待ち構えるプレーヌ平原へ意気揚々と到着した。
騎士から農兵に至るまで、兵士たちの息は弾み、その熱気は平原全体を包んでいた。
敵はここからたったの2キロ地点にまで迫っており、30万のスラーレン軍に緊張感が走っていた。
「ピーーーーーッ!」
合図の笛の音で、僕たちは一斉に攻撃を開始した。
槍を前に突き出し、馬を駆り、僕はベルタン軍を率いて、敵軍に向かって突撃した。
開戦から1時間が経過し、戦場は混沌を極めた。騎士たちが激しくぶつかり合い、剣や槍が交差する音が響き渡る。僕の目の前には敵の騎士が立ちはだかった。
すかさず槍を振り下ろす。悲鳴が響き、首から血を吹き出しながら騎士は倒れた。
初陣の時に経験したような、強烈な罪悪感や恐怖は、もはやどこにも無かった。僕は家族を、領地を、国を守るために戦っている、そんな正義感が胸の内から湧き上がっていくのを感じた。
「進めー!敵を打ち破るのだー!右翼傭兵部隊、攻めに転じろ!」
大声で兵士たちに指示を出しながら、僕は久方ぶりに魔法を用いることを思いついた。
「メラ・ストーム」
僕が敵軍のいる方向に向かって手をかざして唱えると、爆発のような音が響き、手のひらから嵐のような凄まじい炎が飛び出した。
「ぎゃああああああああああ」
炎に包まれた敵兵は木の葉のように次々と焼き払われていき、1回の魔法で20人位は倒した。
「おお、さすがシャルル様!」
いつのまにか僕の横に現れたロジェが褒めてくれた。
「まだまだ行くぞー!」
僕は再び手をかざした。
「スーパーファイアー・トルネード」
すると、目の前に強烈な炎と熱を伴った竜巻のような旋風が巻き上がり、敵軍の方へ向かって突き進んでいった。
「あああああああ!助けてくれえ!」
慌てふためく敵兵たちは必死に逃げようとしたが、竜巻に巻き上げられ、飲み込まれ、数十人が一瞬にして灰となった。
「おお!これは凄い!とてつも無い魔力を感じます!」
「スーパーファイアー・トルネードは炎魔法の中でもかなりの上等だ。なかなか威力あるだろ?」
その時だった。
それまで汗ばむほどだった陽気が急激に衰え、みるみるうちに戦場の上空を鉛色の雲が覆っていったのだ。
「な、何だこれは?」
すると、平原にひょうが降り始めた。もう3月だと言うのに真冬のような寒さに。呆気に取られていると、今度は目の前に巨大な氷の塊が落下して来た。
「うわぁぁ!」
間一髪で僕は避ける。
「ロジェ…、これは恐らく氷魔法だ。きっと敵将の中に氷魔法の使い手がいるに違いない」
「氷魔法ですか…!?ならば私が魔力無効化魔法を使ってみましょうか?」
「そうか、ロジェは魔力無効化魔法が得意だったな!」
ロジェが呪文を唱えると、みるみるうちに周りの魔力が消えていくのが分かった。すると、叩きつけるようなひょうが一瞬弱まり、空を覆っていた暗雲が晴れていくように思えた。
ところが、数分経つと再び寒さが激しさを増した。
「あれ!?またひょうが降り出したぞ!?」
これには流石のロジェも慌てていた。
「これは…!?よっぽどの強力な魔力の持ち主だ…!」
敵軍による氷魔法の被害により、皇帝陛下から一旦撤収するよう命令が下った。
「退けー!」
続く
僕の言葉に陛下は微笑んで頷いた。「シャルル、君の忠誠心と決意は素晴らしい。ベルタン家の歴史は長く、その栄光を取り戻すためには、今回の戦いが重要な意味を持つだろう。」
陛下の言葉に、僕は心からの感謝を込めて頭を下げた。「陛下、私はこの戦いで全力を尽くします。ベルタン家の誇りを取り戻し、帝国の勝利に貢献することを誓います。ベルタン家の名にかけて!」
彼は微笑んで言った。「それを聞けて嬉しい。君の勇気と決意は、我が帝国の未来を切り開く鍵となる。そして、ベルタン家の再興もまた、新たな時代の幕開けとなるだろう。」
僕は心に深く刻み込んだ。この戦いは、ただの戦いではない。それは家族の誇りと栄光を取り戻すための戦いでもある。
テントを後にした僕は、ベルタン軍の宿営地に戻った。
その夜、僕は夕食を食べながら、ラファエル、ロジェ、ジョゼフたちと共に作戦会議を行っていた。
テントの中は地図や書類で埋め尽くされており、緊張感が漂っていた。ラファエルが地図を指さしながら言った。
「シャルル様、ここが合従軍の主力が集結していると思われる地点です。数日前から目立った動きは確認できておらず、敵の動きがあまり読めていません。」
「そうか、それは厄介だな…ジョゼフ、偵察部隊では何か情報は得ているのか?」僕が聞いた。
ジョゼフは地図を見ながら答えた。「シャルル様、現在のところ敵の動きについて確実な情報はありません。偵察部隊が周辺をうろついていますが、敵の動向を完全に把握するには時間がかかるかもしれません。」
ロジェが加えた。「この国境地帯では、敵も偵察活動を行っているはずです。我々の位置や進撃ルートが漏れることの無いよう、注意深く行動しなければなりません。」
「開戦時、ベルタン軍の進撃ルートはどうなっている?」
ラファエルが答えた。「我々の進撃ルートはこの地点からリス丘の手前を東北東に進み、主戦場となるであろうプレーヌ平原へ至る予定です。この道は比較的平坦であり、騎兵隊の進行も容易な地形です。しかし、敵の配置や今後の動きによっては、その計画を微調整する必要が出てくるかもしれません。」
ロジェが補足した。「この進撃ルートの延長線上には敵の傭兵部隊が多数配置されており、我々の行軍が危険にさらされる可能性もあります。ジョゼフ、偵察部隊には特にこのルート周辺の情報収集を重視してもらいたいですね。」
ジョゼフは頷いて応じた。「了解しました、ラファエル。偵察部隊にはこの進撃ルート周辺の詳細な情報を収集して報告するよう指示します。」
会議が終わり、自分のテントに戻った僕は、布団の中に潜り込んだ。
しかし、眠りにつく前に僕の心は落ち着かなかった。ベルタン家の再興の使命が重くのしかかり、戦いの不確実性が頭をよぎった。敵の動向を把握できていないことは、僕にとって非常に不安だった。
翌朝、情勢は新たな動きを見せていた。
合従軍が陣地を出て、いよいよ国境のプレーヌ平原に向けて進軍を開始したのだ。
数日間動きがなかったこともあって、流石に宿営地は騒然としていた。
皇帝陛下は、自分のテントにスラーレン軍各部隊の大将を集めた。
僕がテントに入ると、そこには将軍のローラン侯爵を筆頭に、多くの貴族や武将たちが集まっていた。
ローラン侯爵が率先して話し始めた。「陛下、我々の情報によれば、合従軍はプレーヌ平原に向けて本格的な進軍を開始しました。彼らの主力は北東に位置し、騎士軍や傭兵部隊もその周囲に配置されています。今こそ全軍を以って決戦を開始するべきです。」
陛下は深く考え込んだ後、「我が軍の進軍計画に変更は必要か?」と尋ねた。
ローラン侯爵は慎重に答えた。「プレーヌ平原への進撃ルートは確立されていますが、敵の配置によっては微調整が必要かもしれません。ベルタン軍のジョゼフの偵察部隊からの情報も待たれます。」
ジョゼフが進み出て、「陛下、現在偵察部隊は敵の動向を綿密に観察しておりますが、敵軍の配置が変更されている様子はありません。進撃ルートに関しては、今後の敵の動向によって微調整が必要とされる可能性がありますが、現時点では大きな変更は必要ないと判断しています。」と言った。
「分かった。我々は全軍を以って決戦に臨む!この戦いは帝国の未来を決める一戦である。帝国の興廃はこの一戦にある。大陸に安寧をもたらすため、合従軍を打ち破り、偉大な勝利を掴むのだ!」
皇帝陛下の言葉に、テントの中の緊張感が一層増したが、その中にも決意と希望が溢れていた。この戦いが、帝国の未来を決める運命の一戦であることを誰もが理解していた。
「皇帝陛下、各部隊の出撃準備が整いました!」
「分かった!」
皇帝陛下は立ち上がり、僕たちに向けて力強く言葉を発した。
「皆の者!この戦いは我が帝国の未来を決する重大な戦いだ!敵は決して侮れる相手では無いが、各々勇気と誇りを持って懸命に戦って欲しい!そうすれば、我々の勝利は決定的なものとなるだろう!全軍に出撃を命じる!」
僕たちは皇帝陛下の言葉に力強く応え、テントの中には決意と団結の空気が満ちていた。
ベルタン軍の待機場所に戻った僕は、甲冑を着、馬に跨り、一本槍を固く握り締めた。
この甲冑も槍も、僕が戦い抜いて来た、あらゆる戦場で使ってきたものだ。そしてこの槍は、ベルタン家に代々受け継がれて来たものだ。
父が戦場でこれを手にし、家の誇りを守るために命を賭けた姿が、今も鮮明に思い出される。その思いに胸を熱くしながら、僕は仲間たちと共に出撃の準備を進めた。
ラッパの音が広大な平原に響き、僕たちは国境に向かって進軍を開始した。
朝の冷たい風を顔に感じながら、僕たちは合従軍の待ち構えるプレーヌ平原へ意気揚々と到着した。
騎士から農兵に至るまで、兵士たちの息は弾み、その熱気は平原全体を包んでいた。
敵はここからたったの2キロ地点にまで迫っており、30万のスラーレン軍に緊張感が走っていた。
「ピーーーーーッ!」
合図の笛の音で、僕たちは一斉に攻撃を開始した。
槍を前に突き出し、馬を駆り、僕はベルタン軍を率いて、敵軍に向かって突撃した。
開戦から1時間が経過し、戦場は混沌を極めた。騎士たちが激しくぶつかり合い、剣や槍が交差する音が響き渡る。僕の目の前には敵の騎士が立ちはだかった。
すかさず槍を振り下ろす。悲鳴が響き、首から血を吹き出しながら騎士は倒れた。
初陣の時に経験したような、強烈な罪悪感や恐怖は、もはやどこにも無かった。僕は家族を、領地を、国を守るために戦っている、そんな正義感が胸の内から湧き上がっていくのを感じた。
「進めー!敵を打ち破るのだー!右翼傭兵部隊、攻めに転じろ!」
大声で兵士たちに指示を出しながら、僕は久方ぶりに魔法を用いることを思いついた。
「メラ・ストーム」
僕が敵軍のいる方向に向かって手をかざして唱えると、爆発のような音が響き、手のひらから嵐のような凄まじい炎が飛び出した。
「ぎゃああああああああああ」
炎に包まれた敵兵は木の葉のように次々と焼き払われていき、1回の魔法で20人位は倒した。
「おお、さすがシャルル様!」
いつのまにか僕の横に現れたロジェが褒めてくれた。
「まだまだ行くぞー!」
僕は再び手をかざした。
「スーパーファイアー・トルネード」
すると、目の前に強烈な炎と熱を伴った竜巻のような旋風が巻き上がり、敵軍の方へ向かって突き進んでいった。
「あああああああ!助けてくれえ!」
慌てふためく敵兵たちは必死に逃げようとしたが、竜巻に巻き上げられ、飲み込まれ、数十人が一瞬にして灰となった。
「おお!これは凄い!とてつも無い魔力を感じます!」
「スーパーファイアー・トルネードは炎魔法の中でもかなりの上等だ。なかなか威力あるだろ?」
その時だった。
それまで汗ばむほどだった陽気が急激に衰え、みるみるうちに戦場の上空を鉛色の雲が覆っていったのだ。
「な、何だこれは?」
すると、平原にひょうが降り始めた。もう3月だと言うのに真冬のような寒さに。呆気に取られていると、今度は目の前に巨大な氷の塊が落下して来た。
「うわぁぁ!」
間一髪で僕は避ける。
「ロジェ…、これは恐らく氷魔法だ。きっと敵将の中に氷魔法の使い手がいるに違いない」
「氷魔法ですか…!?ならば私が魔力無効化魔法を使ってみましょうか?」
「そうか、ロジェは魔力無効化魔法が得意だったな!」
ロジェが呪文を唱えると、みるみるうちに周りの魔力が消えていくのが分かった。すると、叩きつけるようなひょうが一瞬弱まり、空を覆っていた暗雲が晴れていくように思えた。
ところが、数分経つと再び寒さが激しさを増した。
「あれ!?またひょうが降り出したぞ!?」
これには流石のロジェも慌てていた。
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