君の笑顔を

な。

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実は...

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緑「どうした私...」
と言ったが実は緑はこれの正体を知っている。これは「恋」というやつだ。緑には恋について少し、悩みがある。それは、好きな人が定まらないことだ。

~小学校6年生の時~

緑「こっちこっちー!!パース!」

この時緑はドッジボールにハマっていた。長い休憩になる度にドッジボールをしていた。緑はドッジボールがうまかった。しかし、ある時、そんな緑でも取れないボールが来た。緑はとっさに目をつぶった。

「バシッ」

前にいた男子がボールをとって投げた。緑はその子が好きになった。しかし、その頃、よく話しかけてくる男子がいて、緑はその子のことも好きだった。しかし、結局どちらもすぐに好きではなくなった。その後も好きな人はコロコロ変わっていた。緑は惚れやすい性質だったのだ。

そんな性質を持って生活していると緑は誰のことが好きなのかわからなくなった。当然、今回も陸のことが好きなのか、ときめいただけなのかよくわからない。

緑「意味わかんないよ...」

緑はこのことにとても困っていた。ただ、惚れるだけならいいのだ。しかし、緑は惚れると気持ちの抑えが効かなくなってくる。中1の時、休日の夜にLINEで告白されて、

緑「LINEじゃなくてちゃんと話そう」

と言って次の日呼び出したはいいものの、冷静になり、恥ずかしくなってその男の子を2時間待ち合わせ場所に待たせたという黒歴史もある。
もうそんな事はしたくないと思い、緑は慎重になっているつもりだが、つい無駄にLINEをしたりしてしまう。何かと恥ずかしいことを言って黒歴史を作りまくっているのだ。

~帰り道~

瑞希「3組ってやんちゃ系男子多くない?」
凜々「それわかるよ」

瑞希と凜々はいつも一緒に帰る友達。2人も緑と同じ3組だ。

緑「陸とかそうだよね~」
瑞希「確かに」
緑「でも陸はやんちゃだけどしっかりやるよね。この前もさ~。」

緑はしまったと思った。陸を意識しすぎて陸の話ばかりになってしまった。すぐ話を変えようとしたが、緑の家は学校のすぐ近くなのでそこで話は終わった。

緑「はあぁ...バレたかな...」

そんなことを思いながらも無事家に到着。すぐさま、スマホで「好きな人 わからない」と調べた。これも毎度のこと。その人のことが本当に好きなのか、チェックができるサイトがあり、緑はいつもそのチェック項目を確認するが、大体あてはまっている。内容は、ドキドキするかとか、意識しちゃうとか。今回も十項目中8項目当てはまった。

緑「はあ...まただ...」

そろそろこの性質にも疲れてきた緑。だが、この性質は一向に治らない。まだまだ緑を陥れていく...
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