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第13話
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シルナは俺たちに100人の兵士の勢力を貸してくれた。が、これで簡単に見つかるとは残念ながら思っていなかった。そのための100人であることに間違いはないが。
とはいえ一番の問題はむしろ彼女だった。何を思ってか俺を夫にしたいらしい。胸の感触を無理にでも肩や背中に押し付けてくる。悪くない感覚だが、納得がいかない。
なぜかその姿を見てバキリアは蔑みの視線を俺に送っていた。
「じゃあ行ってくるわ、その......お幸せに」
「おう、ってお前絶対勘違いしただろ! そんなこと起きるわけ......」
「さて、それはどうでしょうか?」
俺の思考は完全に動きを忘れていた。正常であることに違和感を得、それらを払拭するために俺の動揺として行動を切り替えてしまっていた。
できることなら言ってしまいたかった。俺はバキリアにその場にいてほしいと。理由なんていくらでもある。念のための監視といえば納得するだろう。
が、それだと誰もシミルを認識、確認できないことになる。100人も女性を連れてこられても困るからな。
もしものときは逃げ出そう。これ以上ここでの生活を変えるのはまずい気がする。それに何より王っていうのは柄じゃない。俺は平和に暮らせればそれでいいんだ。
俺は案内された部屋で1人寂しく昼寝をしていた。が、ベッドに重みがかかった瞬間、俺の身体は抵抗の信号を知らせた。
目の前にいたのは、彼女の体の容姿がはっきりと見えてしまう下着姿のシルナがいた。無論俺は飛びあがった。
「シルナ......さん。いったいどうしたんだ? あ、あれか? 部屋を間違えたのか?」
「いいえ、間違えてなどおりません。私は倫也様、あなたにお会いしかったのです。二人っきりで」
「冗談は勘弁してくれよ」
「ある悪魔の襲撃に遭いましてね。それ以来、夜がめっきり寂しくなってしまったのです。とはいえそれは前とは変わらないのですが。ちょうどよい機会です、倫也さんも疲れが溜まっていらっしゃるのでしょう? 共に今までの疲労をなくしていきませんこと?」
「あ、えと......」
俺の警告センサーが明らかに高レベルを示していた。絶対にこいつの話を聞いたらマズいと。体のこう着しているような感覚。まさか罠か?
「そんなに怖がらなくてもよいのですよ。わたくしは優しいのが好きですから」
好き? いったい何が? 答えはわかった。こいつ、マジで俺を夫にしたいらしい。前の世界じゃ考えられないことだ。ただの欲求不満の痴女だ。野次馬はうるさく言うだろうが、俺はそんなものは認めない。
ベッドを飛び出し扉に駆け寄る。扉が......開かない!? どこまでも用意周到ってわけか。まだ睡眠薬をしこまれてなかっただけまともってとこか。
彼女はゆっくりと確実に俺の元へと近づいてきた。その笑顔とは裏腹に欲望の香りが渦巻いていた。
「逃げないでください。それ以上抵抗の意思を見せられますと、お仲間がいったいどうなるかわかりませんよ?」
バキリアのやつ、俺をはめやがったな。ある意味でアイツもピンチに変わりはないけどな。最悪逃げているってこともあり得なくないが、
その瞬間、俺の右腕の感覚が消えた。目の前には前にあったのとは明らかに違う剣士がいた。
「シルナ・ヴェル=セルキオ。夜を奪って済まないな」
「いったいどなたですか? ここがわたくしの聖域だということを承知のことと思いますが」
「血龍軍の者だ。お前にはここで世界に引導を渡してもらう」
背中から腹黒いものを感じる。どうやら味方ではないみたいだな。とはいえ敵の敵は味方みたいなもんだ。利害が一致すれば......いや、バキリアのこともある。今は黙って居よう。俺は口に無理に力を込めた。
「フフッ。そんな必要ありませんよ。わたくしはとうにあなたたちの世界を捨て、新たな世界を生きているのですから」
「価値観の話ではない。貴様の存在が邪魔なのだ。事実は覆らん」
さっさとその剣を彼女に突き付けろよ。
俺は急いていた。正直シミルよりバキリアの方が心配だ。鉄の馬が召喚できる状況とはいえ、100対1は無理だろう。今すぐにでも彼女の元に駆けて安全を確認したい。
そんな俺の考えとは裏腹に2人は会話を続けた。
「彼からの命令ですか? それにしてはずいぶんと余裕な采配ですこと。まさか一国の姫であるわたくしを1人で倒せると本気でお思いで?」
「侮辱とはずいぶんと溺れたものだな。お前は誰のおかげで今の状況にあると思っているんだ?」
「あら、わたくしが困っていることを知っておきながら、龍にかまけていたのはどこの軍団でしょうか? わたくしは目で見たことしかお話いたしません事よ」
一触即発。できることなら俺が開戦を宣言してやりたいところだったが、敵を無駄に増やすわけにもいかない。早く剣を抜け。そうだ。そのまま彼女に。
俺の考えはなに1つ通らなかった。今度は俺の首を飛ばそうとした。
「済まないな、お前の夫は......また気持ちの悪いコレクションか」
「いえいえ、倫也はわたくしに会いに来てくれたのですわよ。あなたとは違いますもの」
「ふっ、そうか。なら都合がいいなっ!」
俺は彼が剣を振り下げると同時に部屋を飛び出した。ケンカは2人いれば十分だろ? この間に俺は......
「どうやって彼をお倒しします?」
「うわっ!」
すぐ隣にいた。まさか作戦を聞かれては......さすがにないか。いつの間にか後ろには彼女を部屋を囲む兵士で溢れていた。まさか床下に隠れてたのか? 当たりを引かなくてよかった。
「アイツ、お前の兵士でどうにかなりそうなのか?」
「実際のところ残念ながら遂行は難しいでしょう。けれどわたくしは心配しておりません。あなたがいますもの」
何でこいつは俺を利用する気満々でいるんだよ! いくら鈍感でも気づくだろ! お前に惚れているバカな奴を除いてな!
「わかったよ。俺があいつを引き付けてやるから、その間にお前は距離を稼げ。少なくともそうすればお前はなんとかなるだろ?」
「そうしたいところですが、わたくしはあなたの傍にいると決めたのです。例えそれをあなたが望もうとも、わたくしはそれを拒み続けます」
女性らしくもカッコいい台詞だ。仲間だったら、の話だけどな。参ったな、こいつ離れる気がねぇ。最悪トイレですらついてきそうな勢いだ。
ひとまずここはやるしかないか。俺は吹き飛ぶ兵士越しに敵と目を合わせた。素性はよくわからないが、俺の道に立ったのが運のツキだ。
とはいえ一番の問題はむしろ彼女だった。何を思ってか俺を夫にしたいらしい。胸の感触を無理にでも肩や背中に押し付けてくる。悪くない感覚だが、納得がいかない。
なぜかその姿を見てバキリアは蔑みの視線を俺に送っていた。
「じゃあ行ってくるわ、その......お幸せに」
「おう、ってお前絶対勘違いしただろ! そんなこと起きるわけ......」
「さて、それはどうでしょうか?」
俺の思考は完全に動きを忘れていた。正常であることに違和感を得、それらを払拭するために俺の動揺として行動を切り替えてしまっていた。
できることなら言ってしまいたかった。俺はバキリアにその場にいてほしいと。理由なんていくらでもある。念のための監視といえば納得するだろう。
が、それだと誰もシミルを認識、確認できないことになる。100人も女性を連れてこられても困るからな。
もしものときは逃げ出そう。これ以上ここでの生活を変えるのはまずい気がする。それに何より王っていうのは柄じゃない。俺は平和に暮らせればそれでいいんだ。
俺は案内された部屋で1人寂しく昼寝をしていた。が、ベッドに重みがかかった瞬間、俺の身体は抵抗の信号を知らせた。
目の前にいたのは、彼女の体の容姿がはっきりと見えてしまう下着姿のシルナがいた。無論俺は飛びあがった。
「シルナ......さん。いったいどうしたんだ? あ、あれか? 部屋を間違えたのか?」
「いいえ、間違えてなどおりません。私は倫也様、あなたにお会いしかったのです。二人っきりで」
「冗談は勘弁してくれよ」
「ある悪魔の襲撃に遭いましてね。それ以来、夜がめっきり寂しくなってしまったのです。とはいえそれは前とは変わらないのですが。ちょうどよい機会です、倫也さんも疲れが溜まっていらっしゃるのでしょう? 共に今までの疲労をなくしていきませんこと?」
「あ、えと......」
俺の警告センサーが明らかに高レベルを示していた。絶対にこいつの話を聞いたらマズいと。体のこう着しているような感覚。まさか罠か?
「そんなに怖がらなくてもよいのですよ。わたくしは優しいのが好きですから」
好き? いったい何が? 答えはわかった。こいつ、マジで俺を夫にしたいらしい。前の世界じゃ考えられないことだ。ただの欲求不満の痴女だ。野次馬はうるさく言うだろうが、俺はそんなものは認めない。
ベッドを飛び出し扉に駆け寄る。扉が......開かない!? どこまでも用意周到ってわけか。まだ睡眠薬をしこまれてなかっただけまともってとこか。
彼女はゆっくりと確実に俺の元へと近づいてきた。その笑顔とは裏腹に欲望の香りが渦巻いていた。
「逃げないでください。それ以上抵抗の意思を見せられますと、お仲間がいったいどうなるかわかりませんよ?」
バキリアのやつ、俺をはめやがったな。ある意味でアイツもピンチに変わりはないけどな。最悪逃げているってこともあり得なくないが、
その瞬間、俺の右腕の感覚が消えた。目の前には前にあったのとは明らかに違う剣士がいた。
「シルナ・ヴェル=セルキオ。夜を奪って済まないな」
「いったいどなたですか? ここがわたくしの聖域だということを承知のことと思いますが」
「血龍軍の者だ。お前にはここで世界に引導を渡してもらう」
背中から腹黒いものを感じる。どうやら味方ではないみたいだな。とはいえ敵の敵は味方みたいなもんだ。利害が一致すれば......いや、バキリアのこともある。今は黙って居よう。俺は口に無理に力を込めた。
「フフッ。そんな必要ありませんよ。わたくしはとうにあなたたちの世界を捨て、新たな世界を生きているのですから」
「価値観の話ではない。貴様の存在が邪魔なのだ。事実は覆らん」
さっさとその剣を彼女に突き付けろよ。
俺は急いていた。正直シミルよりバキリアの方が心配だ。鉄の馬が召喚できる状況とはいえ、100対1は無理だろう。今すぐにでも彼女の元に駆けて安全を確認したい。
そんな俺の考えとは裏腹に2人は会話を続けた。
「彼からの命令ですか? それにしてはずいぶんと余裕な采配ですこと。まさか一国の姫であるわたくしを1人で倒せると本気でお思いで?」
「侮辱とはずいぶんと溺れたものだな。お前は誰のおかげで今の状況にあると思っているんだ?」
「あら、わたくしが困っていることを知っておきながら、龍にかまけていたのはどこの軍団でしょうか? わたくしは目で見たことしかお話いたしません事よ」
一触即発。できることなら俺が開戦を宣言してやりたいところだったが、敵を無駄に増やすわけにもいかない。早く剣を抜け。そうだ。そのまま彼女に。
俺の考えはなに1つ通らなかった。今度は俺の首を飛ばそうとした。
「済まないな、お前の夫は......また気持ちの悪いコレクションか」
「いえいえ、倫也はわたくしに会いに来てくれたのですわよ。あなたとは違いますもの」
「ふっ、そうか。なら都合がいいなっ!」
俺は彼が剣を振り下げると同時に部屋を飛び出した。ケンカは2人いれば十分だろ? この間に俺は......
「どうやって彼をお倒しします?」
「うわっ!」
すぐ隣にいた。まさか作戦を聞かれては......さすがにないか。いつの間にか後ろには彼女を部屋を囲む兵士で溢れていた。まさか床下に隠れてたのか? 当たりを引かなくてよかった。
「アイツ、お前の兵士でどうにかなりそうなのか?」
「実際のところ残念ながら遂行は難しいでしょう。けれどわたくしは心配しておりません。あなたがいますもの」
何でこいつは俺を利用する気満々でいるんだよ! いくら鈍感でも気づくだろ! お前に惚れているバカな奴を除いてな!
「わかったよ。俺があいつを引き付けてやるから、その間にお前は距離を稼げ。少なくともそうすればお前はなんとかなるだろ?」
「そうしたいところですが、わたくしはあなたの傍にいると決めたのです。例えそれをあなたが望もうとも、わたくしはそれを拒み続けます」
女性らしくもカッコいい台詞だ。仲間だったら、の話だけどな。参ったな、こいつ離れる気がねぇ。最悪トイレですらついてきそうな勢いだ。
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