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魔人 ニケ編
神 拓真とニケⅢ
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時刻は20時を回った。
俺が死んで、生き返ってから2時間が経ったことになる。未だに、自分に起こったことが現実だと思えない。大学で日中、講義を受けている時にはまさかこんなことになるとは思ってもいなかった。
でも……。
部屋の中で寝ているニケに目をやる。
「現実なんだよなぁ……」
「むにゃむにゃ」
テンプレのような寝言を言っている。よっぽど疲れたのだろう。もちろん、ニケに聞きたいことはまだ山ほどある。でも、今は休ませてあげた方がよさそうだ。
そんなことを思いながら、俺は、大きな鍋の中に、『ハヤシライス』を作っていた。
ひとり暮らしを始めた頃、家事全般を何もかも自分でやることになって、ひとり暮らしの大変さを思い知った。もちろん、施設での生活でもやっていたが、あの頃は、施設の子たちと協力してやっていた。
そんな生活も3年目、すっかりなんでも自分で出来るようになった。もっぱら、『ハヤシライス』は好きな料理で、俺は部屋に誰かが来た時はいつも振舞っている。
「よし、出来た」
火を止めて、皿を出す。待てよ、女の子に出す皿って、もっと可愛らしいものの方がいいのか。コップだって、そうだ。くそ、こんなことなら『それ用』に用意しておくんだった。幸い、まだニケも寝ているし、今から買いに……
「コレなんですか?」
「うわあ!」
急に、ニケが隣に現れたことで変な声が出てしまった。
「美味しそうな匂い! これ何?」
出来上がった『ハヤシライス』を見ながら、ニケが訪ねてきた。
「『ハヤシライス』だよ! もしかして、知らない?」
俺の問いにニケはブンブンと首を縦に振る。『カレーライス』は知っているのに、『ハヤシライス』は知らないらしい。
「でも、おいしそう! おいしそう! おいしそう!」
そう言いながら、鍋の取っ手を持ってガタガタしている。笑顔がかわいい。
「わ、分かった、分かった! 待て待て! こぼれるからっ!」
「あ、ごめんなさい」
露骨に気を落とすニケ。
「いや、怒ったわけじゃないからさ! 大丈夫! ニケの分もあるし! 食べよう! な!」
俺が怒ったわけじゃないと分かるとニケは安心したようで、部屋に戻り、机のところに座った。
「早くっ! 早くっ!」
子どものようにはしゃぐニケに俺はなんだか癒された。
「ごちそう様でした!」
「お、おう」
「ん? どうしたの? 拓真くん」
「い、いや、まぁ。ニケって結構大食い?」
「いやぁ、そんなこともないよ~! これでも腹八分目くらいかな」
「……」
「どうしたの?」
「いや、食いすぎ! いくらなんでも食いすぎ! 一人でカレー鍋を平らげる女子がどこにいるよ!」
「ダメだった?」
……かわいい。ダメだ。俺は、『かわいい』で全てを許してしまっている。そして、これからもそれは変わらないのかもしれない。
「まぁ、これからはちょっと遠慮してくれたらいいし。んで、これからどうするんだ?」
「どうしよ。でも、まずは、拓真くんを説得しないと! お願い、神様に……」
「……えっと、とりあえず、やってみようかなって」
「え!? ホント!? どうして! なんで急に!?」
ぴょんぴょん飛び跳ねてうれしそうだ。
神になる決意が出来たとか、そういうことではない。でも、女の子が命を対価に俺を救ってくれて……。それなのに、自分に自信がないからという理由で断るなんてこと、俺には出来ない。
「ま、まぁ、気分だよ、気分!」
「それでもいいや! 嬉しい!」
「と、とにかく、その『神選』について説明してくれないか?」
「『神選』は、神様を決める人たちのことで……」
そうして、ニケが『神選』について話し始めた。
『神選』は、神選別委員会の略。名前こそ周知されているが、その実態は『天界人』、そして、魔人たちは分からないらしい。
おそらく、神を選ぶ権限を持つ者たちへの配慮だろう。
神選が神様を選んでいるらしいが、昔は世襲制だったそうだ。色々あったらしいが、ニケが覚えていないだけらしい。
『神選』が主催する権威譲渡会によって、神になることを選ばれた者が神様から権威と能力を受け継ぐ。
本来、『元』神だった者は『現』神が相談役としておかなければいけないようだが、ニケが慕っていた『元』神、つまり、俺の親父は、『現』神の神島によって消されたという。
権威譲渡会で何があったのか、そして、なぜそれを神選は容認したのか。それはニケも分からないようだ。
「つまり、それを知る為には、直接『神選』に聞くしかないっていうことか」
「『神選』と直接、話すんだったら、権威譲渡会の場しか今のところはないね」
「そうか……」
権威譲渡会に出席出来るのは、神選の役員と、『現』神、そして、『次期』神だけらしい。
つまりは、今回の『神を決める大会(?)』を勝ち上がるしかないということだ。
「この大会、大会って言っていいのか分からんけど、いつから始まるんだ?」
「明日からだよ!」
「明日!?」
「そう! だから、私は今日気づかれるように待ってたんだ!」
そう言いながら、『魔法のランプ』をブンブン振っている。
「そうだったのか」
「あ、掲示板の大会概要の紙をちぎってきたんだった! えーっと、これだ!」
「ちぎってきた?」
「だって、私、本当は参加出来なかったわけだし、魔人には配布されたんだけど、私には貰えなかったから!」
「だからって。って、そもそも俺って参加出来るのか?」
「大丈夫だよ! 最終的に、この予選は『アレ』で本選出場者を決めるんだから!」
「『アレ』?」
「とりあえず、見せるね!」
ランプの蓋を開け、中を覗きこんでいる。この小さなランプの中はどうなっているのだろうか。ニケは自分の部屋だと言っていたが……。ニケの「これだ! 出てこい!」の声に反応して、紙が飛び出した。
飛び出してきたのはA4くらいのサイズの紙だ。ニケがそれを俺に渡してきた。
「なになに……。『神決め大会』? このイベントのネーミングセンス、すごいな」
上部に、デカデカとそう書かれている。
「ルールは下の方に……明日から始まるのが予選だね」
『予選 説明』
天界人の諸君は、『本選』からのスタートとなりますので、読み飛ばしてください。
人間界の日本ブロックの諸君! こんばんは。
いきなりだが、君たちは、『次期』神様候補として選ばれた。
君たちのところに、『魔人』が来ただろう。それが、その証拠だ。説明は彼女たちから聞いてくれ。
では、ルール説明をしよう。これから君たちには30日間、『AP』の数値を競ってもらう。
その数値の上位20名を、『本選』出場者として選出する。
『AP』については魔人から聞いてくれ。
『AP』取得の手段については、問わない。では、検討を祈る。
「『AP』っていうのが、さっき言ってた『アレ』か? 一体、何の略なんだ?」
説明にあったように、魔人のニケに聞く。
「『AP』っていうのは、『ありがとうポイント』のことだよ」
得意げにニケが言う。
「『ありがとうポイント』?」
「そう、人に何かしてもらったら『ありがとう』ってお礼を言うでしょ? 『ありがとう』っていう感謝の気持ちには、人の価値を上げる力があるの」
「そ、そうなのか」
確かに、人にお礼を言われると気持ちがよくなるが、まさか、価値が上がっていたとは思わなかった。
「お礼を言われた時、なんだか気持ちがよくならない? それが、『AP』が溜まっているということだよ」
「で、それを競うということか」
「そう! 今回の大会は人間界に住む人全員が対象なの! だけど、普通の人はそんなこと知らないし、魔人しか『AP』は『視る』ことが出来ないからさ。だから、『AP』が低かったら、稼ぎに行くし。そうなると、普通に良い人は勝ち上がれないし、そのことすら知らないでしょ? というわけで、基本的には、魔人が一緒にいる人が勝ち上がるってわけ! まぁ、こんなルールだから、魔人がいない人でも、参加出来ているし、その辺は大丈夫!」
親指を突き立て、グットポーズを俺にする。
「そういうことか。だから、俺が勝ち上がることも可能ってことか」
「そういうこと!」
ニケはルンルンで、答えてくれる。
「だから、私が『AP』を『視て』それを生かして行動が出来るね。期間中は、ランキングも発表されるし!」
ここで、俺は一つの疑問が生じた。ニケは魔人ではあるが……。
「なぁニケ……お前の能力ってさ、全て失われたんじゃ……」
いや、きっと何か必勝法があるに違いない。そうでなければ、こんなにルンルン気分なはずがない。
「……あ」
俺の問いかけにニケの顔が一瞬で曇る。まさか……。
「……え?」
「……ど、ど、ど、どうしよーーー! 忘れてたーーー!」
これが、魔人ニケである。
「お、俺たち、勝ち残れるのか……」
「だ、大丈夫! だって、拓真くん、『天界人』だし! 能力が覚醒すれば、きっと!」
俺頼みかい。
「……今は、『他人に触れると、そいつの考えが分かる』しか使えないぞ。使い方もマスターしたわけじゃないぞ。」
「じゃ、じゃあ、練習しよ! えっと、コレを見ながらさ!」
ニケが取り出したのは、『天界人の基礎』という本だった。あっちにいた頃に、使っていたものだという。
こうして、ニケと一晩中、『天界人の基礎』を読むことになった。ニケによると、この本は、天界人が子どもの頃に読む本らしい。古本屋で買ったそうだ。
一晩中、2人で読み、練習を行った。
こうして、夜が明けた。しかし、それによって俺の力が覚醒することはなかった。
そして、遂に、神候補決めるための大会が始まった。
予選終了まで……残り30日
神 拓真 天界人level1
魔人ニケ 能力なし
俺が死んで、生き返ってから2時間が経ったことになる。未だに、自分に起こったことが現実だと思えない。大学で日中、講義を受けている時にはまさかこんなことになるとは思ってもいなかった。
でも……。
部屋の中で寝ているニケに目をやる。
「現実なんだよなぁ……」
「むにゃむにゃ」
テンプレのような寝言を言っている。よっぽど疲れたのだろう。もちろん、ニケに聞きたいことはまだ山ほどある。でも、今は休ませてあげた方がよさそうだ。
そんなことを思いながら、俺は、大きな鍋の中に、『ハヤシライス』を作っていた。
ひとり暮らしを始めた頃、家事全般を何もかも自分でやることになって、ひとり暮らしの大変さを思い知った。もちろん、施設での生活でもやっていたが、あの頃は、施設の子たちと協力してやっていた。
そんな生活も3年目、すっかりなんでも自分で出来るようになった。もっぱら、『ハヤシライス』は好きな料理で、俺は部屋に誰かが来た時はいつも振舞っている。
「よし、出来た」
火を止めて、皿を出す。待てよ、女の子に出す皿って、もっと可愛らしいものの方がいいのか。コップだって、そうだ。くそ、こんなことなら『それ用』に用意しておくんだった。幸い、まだニケも寝ているし、今から買いに……
「コレなんですか?」
「うわあ!」
急に、ニケが隣に現れたことで変な声が出てしまった。
「美味しそうな匂い! これ何?」
出来上がった『ハヤシライス』を見ながら、ニケが訪ねてきた。
「『ハヤシライス』だよ! もしかして、知らない?」
俺の問いにニケはブンブンと首を縦に振る。『カレーライス』は知っているのに、『ハヤシライス』は知らないらしい。
「でも、おいしそう! おいしそう! おいしそう!」
そう言いながら、鍋の取っ手を持ってガタガタしている。笑顔がかわいい。
「わ、分かった、分かった! 待て待て! こぼれるからっ!」
「あ、ごめんなさい」
露骨に気を落とすニケ。
「いや、怒ったわけじゃないからさ! 大丈夫! ニケの分もあるし! 食べよう! な!」
俺が怒ったわけじゃないと分かるとニケは安心したようで、部屋に戻り、机のところに座った。
「早くっ! 早くっ!」
子どものようにはしゃぐニケに俺はなんだか癒された。
「ごちそう様でした!」
「お、おう」
「ん? どうしたの? 拓真くん」
「い、いや、まぁ。ニケって結構大食い?」
「いやぁ、そんなこともないよ~! これでも腹八分目くらいかな」
「……」
「どうしたの?」
「いや、食いすぎ! いくらなんでも食いすぎ! 一人でカレー鍋を平らげる女子がどこにいるよ!」
「ダメだった?」
……かわいい。ダメだ。俺は、『かわいい』で全てを許してしまっている。そして、これからもそれは変わらないのかもしれない。
「まぁ、これからはちょっと遠慮してくれたらいいし。んで、これからどうするんだ?」
「どうしよ。でも、まずは、拓真くんを説得しないと! お願い、神様に……」
「……えっと、とりあえず、やってみようかなって」
「え!? ホント!? どうして! なんで急に!?」
ぴょんぴょん飛び跳ねてうれしそうだ。
神になる決意が出来たとか、そういうことではない。でも、女の子が命を対価に俺を救ってくれて……。それなのに、自分に自信がないからという理由で断るなんてこと、俺には出来ない。
「ま、まぁ、気分だよ、気分!」
「それでもいいや! 嬉しい!」
「と、とにかく、その『神選』について説明してくれないか?」
「『神選』は、神様を決める人たちのことで……」
そうして、ニケが『神選』について話し始めた。
『神選』は、神選別委員会の略。名前こそ周知されているが、その実態は『天界人』、そして、魔人たちは分からないらしい。
おそらく、神を選ぶ権限を持つ者たちへの配慮だろう。
神選が神様を選んでいるらしいが、昔は世襲制だったそうだ。色々あったらしいが、ニケが覚えていないだけらしい。
『神選』が主催する権威譲渡会によって、神になることを選ばれた者が神様から権威と能力を受け継ぐ。
本来、『元』神だった者は『現』神が相談役としておかなければいけないようだが、ニケが慕っていた『元』神、つまり、俺の親父は、『現』神の神島によって消されたという。
権威譲渡会で何があったのか、そして、なぜそれを神選は容認したのか。それはニケも分からないようだ。
「つまり、それを知る為には、直接『神選』に聞くしかないっていうことか」
「『神選』と直接、話すんだったら、権威譲渡会の場しか今のところはないね」
「そうか……」
権威譲渡会に出席出来るのは、神選の役員と、『現』神、そして、『次期』神だけらしい。
つまりは、今回の『神を決める大会(?)』を勝ち上がるしかないということだ。
「この大会、大会って言っていいのか分からんけど、いつから始まるんだ?」
「明日からだよ!」
「明日!?」
「そう! だから、私は今日気づかれるように待ってたんだ!」
そう言いながら、『魔法のランプ』をブンブン振っている。
「そうだったのか」
「あ、掲示板の大会概要の紙をちぎってきたんだった! えーっと、これだ!」
「ちぎってきた?」
「だって、私、本当は参加出来なかったわけだし、魔人には配布されたんだけど、私には貰えなかったから!」
「だからって。って、そもそも俺って参加出来るのか?」
「大丈夫だよ! 最終的に、この予選は『アレ』で本選出場者を決めるんだから!」
「『アレ』?」
「とりあえず、見せるね!」
ランプの蓋を開け、中を覗きこんでいる。この小さなランプの中はどうなっているのだろうか。ニケは自分の部屋だと言っていたが……。ニケの「これだ! 出てこい!」の声に反応して、紙が飛び出した。
飛び出してきたのはA4くらいのサイズの紙だ。ニケがそれを俺に渡してきた。
「なになに……。『神決め大会』? このイベントのネーミングセンス、すごいな」
上部に、デカデカとそう書かれている。
「ルールは下の方に……明日から始まるのが予選だね」
『予選 説明』
天界人の諸君は、『本選』からのスタートとなりますので、読み飛ばしてください。
人間界の日本ブロックの諸君! こんばんは。
いきなりだが、君たちは、『次期』神様候補として選ばれた。
君たちのところに、『魔人』が来ただろう。それが、その証拠だ。説明は彼女たちから聞いてくれ。
では、ルール説明をしよう。これから君たちには30日間、『AP』の数値を競ってもらう。
その数値の上位20名を、『本選』出場者として選出する。
『AP』については魔人から聞いてくれ。
『AP』取得の手段については、問わない。では、検討を祈る。
「『AP』っていうのが、さっき言ってた『アレ』か? 一体、何の略なんだ?」
説明にあったように、魔人のニケに聞く。
「『AP』っていうのは、『ありがとうポイント』のことだよ」
得意げにニケが言う。
「『ありがとうポイント』?」
「そう、人に何かしてもらったら『ありがとう』ってお礼を言うでしょ? 『ありがとう』っていう感謝の気持ちには、人の価値を上げる力があるの」
「そ、そうなのか」
確かに、人にお礼を言われると気持ちがよくなるが、まさか、価値が上がっていたとは思わなかった。
「お礼を言われた時、なんだか気持ちがよくならない? それが、『AP』が溜まっているということだよ」
「で、それを競うということか」
「そう! 今回の大会は人間界に住む人全員が対象なの! だけど、普通の人はそんなこと知らないし、魔人しか『AP』は『視る』ことが出来ないからさ。だから、『AP』が低かったら、稼ぎに行くし。そうなると、普通に良い人は勝ち上がれないし、そのことすら知らないでしょ? というわけで、基本的には、魔人が一緒にいる人が勝ち上がるってわけ! まぁ、こんなルールだから、魔人がいない人でも、参加出来ているし、その辺は大丈夫!」
親指を突き立て、グットポーズを俺にする。
「そういうことか。だから、俺が勝ち上がることも可能ってことか」
「そういうこと!」
ニケはルンルンで、答えてくれる。
「だから、私が『AP』を『視て』それを生かして行動が出来るね。期間中は、ランキングも発表されるし!」
ここで、俺は一つの疑問が生じた。ニケは魔人ではあるが……。
「なぁニケ……お前の能力ってさ、全て失われたんじゃ……」
いや、きっと何か必勝法があるに違いない。そうでなければ、こんなにルンルン気分なはずがない。
「……あ」
俺の問いかけにニケの顔が一瞬で曇る。まさか……。
「……え?」
「……ど、ど、ど、どうしよーーー! 忘れてたーーー!」
これが、魔人ニケである。
「お、俺たち、勝ち残れるのか……」
「だ、大丈夫! だって、拓真くん、『天界人』だし! 能力が覚醒すれば、きっと!」
俺頼みかい。
「……今は、『他人に触れると、そいつの考えが分かる』しか使えないぞ。使い方もマスターしたわけじゃないぞ。」
「じゃ、じゃあ、練習しよ! えっと、コレを見ながらさ!」
ニケが取り出したのは、『天界人の基礎』という本だった。あっちにいた頃に、使っていたものだという。
こうして、ニケと一晩中、『天界人の基礎』を読むことになった。ニケによると、この本は、天界人が子どもの頃に読む本らしい。古本屋で買ったそうだ。
一晩中、2人で読み、練習を行った。
こうして、夜が明けた。しかし、それによって俺の力が覚醒することはなかった。
そして、遂に、神候補決めるための大会が始まった。
予選終了まで……残り30日
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魔人ニケ 能力なし
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