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神決め大会 予選二日目
鴨川糸電話大作戦Ⅰ
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「拓真くん! 拓真くん!! 起きて!!」
俺はニケに体を揺さぶられて目を覚ました。デジタル時計に目をやると、「5:00」となっている。
「なんだよ、ニケ。まだこんな時間じゃないか、もう少し寝かせて」
そう言いながら再び眠りにつこうとする俺をニケが頬をぺシぺシと叩いて起こす。
「発表されるから起こしてるの!」
「発表?? 何の?」
仕方なく体を起こし、目をこすりながらニケに尋ねる。
「何のって……。参加者の現在の順位!!! なんでも、『2日目の朝』と『15日目の朝』に発表されるみたい」
「ほんとか!?」
そんなの案内には書いていなかった。ニケによると『神選』から通知がきていたらしい。そういうことは早く言ってくれ。
そう思う俺をよそに、ニケは魔人のランプを擦って言った。
「いでよ、モニター! 順位発表を映したまえ!」
どこぞの願いを叶えるドラゴンを呼ぶときのかけ声っぽいなと思いながらも、真剣なにけに対してそれをつっこむことは出来なかった。
煙と共にモニターが宙に現れる。俺はモニターを見つめた。
順位発表……。
『あー、あー、へふへふ』
現れたのは白髪のおじいちゃんだ。髪の毛がぼさぼさでその上、ローブのような白い服は胸元が開いてセクシーになっている。もちろん、セクシーだなんて1ミリも俺は思っていない。
『はくひつから、よへんがおこな……』
なんだか言っている言葉が聞き取りづらい。隣のニケを見ても俺と同じ表情をしている。
画面の端に若いお兄さんが現れ、おじいちゃんに何かを言っている。
『おお、ほうじゃ、ほうじゃ』
おじいちゃんはそう言うと、ポケットから『入れ歯』を取り出した。
『さて、気を取り直して……』
「原因、入れ歯かい!」
俺がつっこむ。ニケは笑っていた。なんだこのコントのような始まりは……。
『昨日から予選が始まったわけじゃが、なかなかに良い良い』
おじいちゃんは白い紙を見ながらそんな感想を言った。俺は思い出していた。ビクトリアを制止させたあのフードの奴のことを。アイツは何位なのだろうか。
『本来であれば、順位発表を行うのじゃが、上位の接戦具合がどうにも面白くて。よって、発表はしませーん』
「はあああああああああ」
気まぐれすぎる。
『といいながらも、せっかく早朝から見てくれとる人もおるようじゃから、予選突破の目安となる『AP』の数値だけでも発表しようかの』
「!?」
まさに待っていたものだ。
『さて、基準じゃが、『100万AP』でどうじゃろうか』
「ひゃ、『100万AP』!?」
驚く俺はニケを見る。ニケも驚いている。
『天界の者はいいとして、人間界の者たちはなかなか厳しいじゃろうな。ま、それだけ神になるのは難しいことということじゃな』
「き、厳しすぎるだろ」
『それでは、次は16日目の朝かいの。おさらばー』
モニターの画面が消える。それと同時に、モニターが煙に包まれ、ランプの中に戻っていった。
「……、やばいな」
「そ、そうだね。今、拓真くんは『1AP』だから……普通にAPを集めて探すだけじゃ到底集まらないよ」
「と、とにかく、今日、鶴太郎さんのいる『お助け部』にいってみよう」
大学は今日から試験期間だ。俺はにけをお助け部の部室に送り届けて、試験が実施される教室へと向かった。
この講義は確か、田中のやつも取っていたはずだ。教室を見渡してみる。日常の講義では見ることのなかった学生が大勢いるせいで、教室はいっぱいいっぱいでなかなか田中を見つけることが出来ない。
『田中、お前、もう教室いる??』
LINEを田中に送る。昨日送ったどうでもいいメッセージに既読はついていない。寝ているのかもしれないな。
テストのみなのでどこでもいいか。そう思いながら、唯一空いていた席を見つけ、座った。隣に誰かいるのは分かっていたが特に気にしない。なんだか見覚えのある服装の女性だが……。
鞄を開けて、学生証と筆記用具を出そうとしていると、隣の女性が話しかけてきた。
「あら? 貴方も受けるのかしら?」
その特徴的な声にそれが誰なのかすぐに理解出来た。
「おはようございます。梅森薫さん」
「名前、覚えていてくれたのね」
「そりゃあ、昨日の今日ですからね」
そうでなくても、覚えているだろう。俺はなんだかこの人が苦手だ。派手な服装だ。いかにもお嬢様というようなピンクのワンピースを着ている。いや、それはいい。個人の自由だ。それよりも、問題なのは……。
「ところで、鶴太郎さんとはどういう関係ですの?」
「いや、あの、えっと」
「あんまり面倒ごとを持ち込まないでくださるかしら?」
「はい?」
「昨日もそうだけど、アナタたちが来てから部長が私にかまってくれないのよ」
部長というのは、鶴太郎さんのことだろう。ニケをお助け部の部室に送り届けた時にも、鶴太郎さんは忙しそうにしていた。なんでも、『天界力』の修行の準備で忙しいらしい。
俺たちが面倒ごとを持ち込んでいることは確かに間違いない。
「すいません。なるべく、鶴太郎さんにはご迷惑をおかけしないようにします」
頭を下げて謝るが、薫さんはジッと前を向いている。気まずい。
「私ね、最近、誰かに狙われている気がしますの」
「!?」
急に何を言い出すのか。だが、昨日のビクトリアの件もある。無視は出来ない。
「……心当たりはあるんですか?」
「話を聞いてくださるの?」
目をウルウルさせながら、こっちを向いた。そして、話し始めた。
梅森薫さんは現在一人暮らし。大学から徒歩10分の女性専用マンションに住んでいるようだ。狙われているというのは、そのマンションまで帰る道で背後に何者かの視線を感じるからだそうだ。もちろん、心当たりはない。
「ストーカーですかね?」
「なんでそんな怖いこと言うのよ!!!」
そう言いながら、薫さんは俺の頬を叩いた。軽率な言動はしない方がよさそうだ……。いてぇ。
「と、とにかく、夜道は気を付けた方がいいですよ」
ありきたりなことだが、
「アナタ、今日の晩、送ってくださる??」
「は?」
「そうよ、それがいいわ! 決まりね!」
「ちょっ、勝手に、」
そう言いかけた時に、試験監督の教授が入ってきた。試験が始まる。ざわついていた教室が静かになった。
隣の薫さんを見ると、なんだか喜んでいるように見える。
「はぁ」
面倒なことになったな。
試験の終わりを告げるチャイムが鳴り、俺は今日の分の試験は終わった。薫さんはあと2つ試験があるらしく、俺は教室で彼女と別れた。
「……。というか、田中のやつ結局来なかったな」
試験開始時に、科目登録者の点呼が行われたのだが、田中はその点呼に答えることはなかった。LINEも既読はついていない。田中のことも気になるが、今はとにかく『AP』を稼がなければいけない。そのためには……。
「強くなって、依頼もこなさなければ」
そんなひとり言を言いながら俺はお助け部の部室に向かった。
お助け部の部室は、部室棟にはない。地下にあるのだ。入り口は、一階の男子トイレの奥の個室だ。
「ここで、座って、『お助け部入部希望です』と叫ぶ」
こんな『合言葉』で今まで誤って入ってきた人はいないのだろうか。そんな心配をよそに、後ろの壁が上がる。トイレがそのまま後ろに下がり、後ろ向きのまま、俺はものすごいスピードでお助け部の部室に向かっていった。
「やぁ、青年! 元気そうだな!」
「……うぇ」
冷静に状況を解説していたのは、少しでも恐怖心を抑える為だったが、逆効果だった。俺は遊園地にあるような絶叫系マシンが嫌いであり、それと同じようなこの入り方も嫌いだ。
「なんとかなりませんか? これ」
「はっはっは! 大丈夫さ! そのうち慣れる!」
親指を突き立て、グッドポーズをする鶴太郎さんに俺はそれ以上何かを言うのは止めた。
「ところで、青年! 依頼だ!」
「さっそくですね。どんな依頼ですか」
初めての依頼、学生が助けてほしいこととは一体……。
「愛の告白さ」
「愛の告白??」
思いもしなかった説明に俺は分かりやすく困惑した。
「今回の依頼、名付けて『鴨川糸電話大作戦』とする!」
「え!?」
早い、展開が早すぎる。
「とにかく、依頼人はすでに奥の部屋で青年を待っているぞ! さあ、早く!」
こうして、俺の初めての依頼、『鴨川糸電話大作戦』が始まった。
俺はニケに体を揺さぶられて目を覚ました。デジタル時計に目をやると、「5:00」となっている。
「なんだよ、ニケ。まだこんな時間じゃないか、もう少し寝かせて」
そう言いながら再び眠りにつこうとする俺をニケが頬をぺシぺシと叩いて起こす。
「発表されるから起こしてるの!」
「発表?? 何の?」
仕方なく体を起こし、目をこすりながらニケに尋ねる。
「何のって……。参加者の現在の順位!!! なんでも、『2日目の朝』と『15日目の朝』に発表されるみたい」
「ほんとか!?」
そんなの案内には書いていなかった。ニケによると『神選』から通知がきていたらしい。そういうことは早く言ってくれ。
そう思う俺をよそに、ニケは魔人のランプを擦って言った。
「いでよ、モニター! 順位発表を映したまえ!」
どこぞの願いを叶えるドラゴンを呼ぶときのかけ声っぽいなと思いながらも、真剣なにけに対してそれをつっこむことは出来なかった。
煙と共にモニターが宙に現れる。俺はモニターを見つめた。
順位発表……。
『あー、あー、へふへふ』
現れたのは白髪のおじいちゃんだ。髪の毛がぼさぼさでその上、ローブのような白い服は胸元が開いてセクシーになっている。もちろん、セクシーだなんて1ミリも俺は思っていない。
『はくひつから、よへんがおこな……』
なんだか言っている言葉が聞き取りづらい。隣のニケを見ても俺と同じ表情をしている。
画面の端に若いお兄さんが現れ、おじいちゃんに何かを言っている。
『おお、ほうじゃ、ほうじゃ』
おじいちゃんはそう言うと、ポケットから『入れ歯』を取り出した。
『さて、気を取り直して……』
「原因、入れ歯かい!」
俺がつっこむ。ニケは笑っていた。なんだこのコントのような始まりは……。
『昨日から予選が始まったわけじゃが、なかなかに良い良い』
おじいちゃんは白い紙を見ながらそんな感想を言った。俺は思い出していた。ビクトリアを制止させたあのフードの奴のことを。アイツは何位なのだろうか。
『本来であれば、順位発表を行うのじゃが、上位の接戦具合がどうにも面白くて。よって、発表はしませーん』
「はあああああああああ」
気まぐれすぎる。
『といいながらも、せっかく早朝から見てくれとる人もおるようじゃから、予選突破の目安となる『AP』の数値だけでも発表しようかの』
「!?」
まさに待っていたものだ。
『さて、基準じゃが、『100万AP』でどうじゃろうか』
「ひゃ、『100万AP』!?」
驚く俺はニケを見る。ニケも驚いている。
『天界の者はいいとして、人間界の者たちはなかなか厳しいじゃろうな。ま、それだけ神になるのは難しいことということじゃな』
「き、厳しすぎるだろ」
『それでは、次は16日目の朝かいの。おさらばー』
モニターの画面が消える。それと同時に、モニターが煙に包まれ、ランプの中に戻っていった。
「……、やばいな」
「そ、そうだね。今、拓真くんは『1AP』だから……普通にAPを集めて探すだけじゃ到底集まらないよ」
「と、とにかく、今日、鶴太郎さんのいる『お助け部』にいってみよう」
大学は今日から試験期間だ。俺はにけをお助け部の部室に送り届けて、試験が実施される教室へと向かった。
この講義は確か、田中のやつも取っていたはずだ。教室を見渡してみる。日常の講義では見ることのなかった学生が大勢いるせいで、教室はいっぱいいっぱいでなかなか田中を見つけることが出来ない。
『田中、お前、もう教室いる??』
LINEを田中に送る。昨日送ったどうでもいいメッセージに既読はついていない。寝ているのかもしれないな。
テストのみなのでどこでもいいか。そう思いながら、唯一空いていた席を見つけ、座った。隣に誰かいるのは分かっていたが特に気にしない。なんだか見覚えのある服装の女性だが……。
鞄を開けて、学生証と筆記用具を出そうとしていると、隣の女性が話しかけてきた。
「あら? 貴方も受けるのかしら?」
その特徴的な声にそれが誰なのかすぐに理解出来た。
「おはようございます。梅森薫さん」
「名前、覚えていてくれたのね」
「そりゃあ、昨日の今日ですからね」
そうでなくても、覚えているだろう。俺はなんだかこの人が苦手だ。派手な服装だ。いかにもお嬢様というようなピンクのワンピースを着ている。いや、それはいい。個人の自由だ。それよりも、問題なのは……。
「ところで、鶴太郎さんとはどういう関係ですの?」
「いや、あの、えっと」
「あんまり面倒ごとを持ち込まないでくださるかしら?」
「はい?」
「昨日もそうだけど、アナタたちが来てから部長が私にかまってくれないのよ」
部長というのは、鶴太郎さんのことだろう。ニケをお助け部の部室に送り届けた時にも、鶴太郎さんは忙しそうにしていた。なんでも、『天界力』の修行の準備で忙しいらしい。
俺たちが面倒ごとを持ち込んでいることは確かに間違いない。
「すいません。なるべく、鶴太郎さんにはご迷惑をおかけしないようにします」
頭を下げて謝るが、薫さんはジッと前を向いている。気まずい。
「私ね、最近、誰かに狙われている気がしますの」
「!?」
急に何を言い出すのか。だが、昨日のビクトリアの件もある。無視は出来ない。
「……心当たりはあるんですか?」
「話を聞いてくださるの?」
目をウルウルさせながら、こっちを向いた。そして、話し始めた。
梅森薫さんは現在一人暮らし。大学から徒歩10分の女性専用マンションに住んでいるようだ。狙われているというのは、そのマンションまで帰る道で背後に何者かの視線を感じるからだそうだ。もちろん、心当たりはない。
「ストーカーですかね?」
「なんでそんな怖いこと言うのよ!!!」
そう言いながら、薫さんは俺の頬を叩いた。軽率な言動はしない方がよさそうだ……。いてぇ。
「と、とにかく、夜道は気を付けた方がいいですよ」
ありきたりなことだが、
「アナタ、今日の晩、送ってくださる??」
「は?」
「そうよ、それがいいわ! 決まりね!」
「ちょっ、勝手に、」
そう言いかけた時に、試験監督の教授が入ってきた。試験が始まる。ざわついていた教室が静かになった。
隣の薫さんを見ると、なんだか喜んでいるように見える。
「はぁ」
面倒なことになったな。
試験の終わりを告げるチャイムが鳴り、俺は今日の分の試験は終わった。薫さんはあと2つ試験があるらしく、俺は教室で彼女と別れた。
「……。というか、田中のやつ結局来なかったな」
試験開始時に、科目登録者の点呼が行われたのだが、田中はその点呼に答えることはなかった。LINEも既読はついていない。田中のことも気になるが、今はとにかく『AP』を稼がなければいけない。そのためには……。
「強くなって、依頼もこなさなければ」
そんなひとり言を言いながら俺はお助け部の部室に向かった。
お助け部の部室は、部室棟にはない。地下にあるのだ。入り口は、一階の男子トイレの奥の個室だ。
「ここで、座って、『お助け部入部希望です』と叫ぶ」
こんな『合言葉』で今まで誤って入ってきた人はいないのだろうか。そんな心配をよそに、後ろの壁が上がる。トイレがそのまま後ろに下がり、後ろ向きのまま、俺はものすごいスピードでお助け部の部室に向かっていった。
「やぁ、青年! 元気そうだな!」
「……うぇ」
冷静に状況を解説していたのは、少しでも恐怖心を抑える為だったが、逆効果だった。俺は遊園地にあるような絶叫系マシンが嫌いであり、それと同じようなこの入り方も嫌いだ。
「なんとかなりませんか? これ」
「はっはっは! 大丈夫さ! そのうち慣れる!」
親指を突き立て、グッドポーズをする鶴太郎さんに俺はそれ以上何かを言うのは止めた。
「ところで、青年! 依頼だ!」
「さっそくですね。どんな依頼ですか」
初めての依頼、学生が助けてほしいこととは一体……。
「愛の告白さ」
「愛の告白??」
思いもしなかった説明に俺は分かりやすく困惑した。
「今回の依頼、名付けて『鴨川糸電話大作戦』とする!」
「え!?」
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「とにかく、依頼人はすでに奥の部屋で青年を待っているぞ! さあ、早く!」
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