灰色の冒険者

水室二人

文字の大きさ
85 / 102
第7章 迷宮探査 

猫達の癒し6

しおりを挟む
 ある程度、落ち着いた時間が出来ました。

 色々と大変な日になる予定は、召喚の日から一年後。

 その日に向けて、現在色々と準備中です。

 休憩時間に、異世界人が集まって、雑談をしていました。

 私と十色、北川君と大石君、治療の終った吉良さんもいます。

 色々とやらかして謹慎中だった伊藤さんと、やらかされてぐったりしていた二人組みもいます。

 奄美と久賀さんはと上杉兄弟は、用事があり不参加。ライトは、南極で仕事を頼んでいるので、ここにはいません。

「猫型ロボットですか?」

「あれを、作るつもりは無いのですか?」

 伊藤さんが、何気なく言った言葉。

「未来の世界のですか?」

「そうですよ。あれがあれば、色々と便利じゃないですか!」

 確かに、作れれば無敵の存在かもしれません。

「私的に、あれを作るつもりはありませんと。魔法陣を駆使すれば、同じようなのを作れるとは思いますが・・・」

「何故です?」

「主な理由は二つあります」

「二つ?」

「一つは、危険だからです」

 あれの存在は、危険です。微妙なバランスで、世界を維持していますが、一つ間違えば世界が終ります。

 劇場版で世界を救うという偉業をこなし、秘密道具は悪用したら世界が終るレベルのものが山ほどあります。

 異世界物が立ちの定番、無限の収納庫の原点ともいえるポケットを装備して、数多くのチート道具を持っています。

 異世界門物語の、原点は彼にあると思っているぐらいです。




 過去に行って、未来を変える。

 チート道具を山のように所持。

 無限ともいる収納庫を所持。

 自由に何処にでも転移できる。

 空を自由に飛びまわれます。

 数え上げたら、限がありません。




 私の、研究所も、秘密道具で再現できるものあるのが怖いです。

 子供向けの作品ですがもしも、あれがいたらと、考えた人は多いはずです。

 自分だったら、あの道具をもっと上手く使えるのにと、考えた人もいるはずです。




「言われてみると、そうかも・・・」

 私の意見を聞いて、伊藤さんは納得したみたいです。

「じゃぁ、もう一つの理由は?」

「猫型ロボットのカテゴリーで、あれを認めたくありません」

 猫のロボットなら、もっとリアルなのを作れるはずです21世紀。

 玩具の、猫玩具は、色々とありますけどまだまだ微妙です。

 TVゲームで、バーチャル猫と触れ合う作品は少しありますが、最初から比べれば進歩しましたが、まだまだです。

 いっそ、ゲームの中で、日本中の人が猫になった世界とかを作ってもらいたいぐらいです。

「今の、この設備ならリアルな猫ロボット作れませんか?」

「作れますよ、というか、試作はしてみました」

 試さない訳が無いです。

「失敗したの?」

「見てみますか?」

 北川君にお願いして、試作品を持ってきてもらいました。

 何個か作った一つを、彼が欲しいといったので、プレゼントしてあります。

「凄い・・・」

 一見すれば、普通の白猫です。

 関税度は高く、本物の猫でも通用するでしょう。

「何か、問題があったの?」

 吉良さんは、白猫を抱き上げようとしました。

「重いです・・・」

「この子は、改良してあるからね。見かけよりも重いよ」

 北川君は、この猫ロボットを、防衛兵器に改良しようとしていました。

 兵器転用は、結局禁止する事になったのですが、改良を進めたこの子だけ、そのままになっています。

「防御用の魔法陣を展開するために、大容量の魔力電池が必要で、こうなってしまったんだ」

 拠点防御用の、白猫として、量産する計画もあったのですが、中止しました。

「人工知能も考えましたけど、御魂使っても上手くできませんでした」

 猫っぽい行動をさせる事は、比較的簡単に出来ました。しかし、何か違うのです。

「猫の毛を、遺伝子レベルで再現した毛皮なので、手触りは、最高です」

 それでも、何か違うのです。

「可愛いけど、なんで?」

 重いと言いながら、白猫をひざの上に乗せる吉良さん。私達が感じた違和感を、彼女も感じているのでしょう。

「玩具なら許せるけど、ここまで似ているなら許せない何かがありますね」

 白猫を見ながら、十色が言います。

「偽物感が、半端ないです!もどかしい」

 それに関しては、私達も同意です。本物の猫がいるなら、これは必要ないという結果になりました。

「私の友達が猫アレルギーで猫好きだから、この子がいたらよかったのに」

 ひざの上の猫を撫でながら、吉良さんが呟きます。

「もちろん、それも考えましたよ」

 猫ロボットの存在意味。ネコアレルギーの人のための、癒しの存在になるかもしれないと言う事。

「ですが、ここは異世界です」

 アレルギーがなくなればいいでは?と思って、研究してみました。

 その結果、肉球魔法に猫アレルギーを治す魔法がありました。

「その問題を解決する方法がありまして・・・」

 その事を、吉良さんに説明すると、彼女は残念だといいました。

「元の世界ものどっても、魔法が無いから駄目ですね」

「吉良さんは、戻りたいですか?」

「はい」

 一度聞いていますが、考えは変わらないみたいです。

「三人で、戻りたかったです・・・」

 一緒に召喚された1人は、故人となっています。それと、大石君は、この世界残るかもと、考え中だそうです。

「帰るなら、1人分の魔法を込めた道具を作りますよ」

「それは、いいですよ。元々無いものですし、そのこだけの問題じゃないから」

「そうですか」

 彼女がそう言うなら、そうしましょう。

「試作品は、この子だけ?」

 十色が、不思議そうな顔で聞いてきます。

「他にも、ありますよ」

「それは、どうしたの?」

「メトロ・ギアを巡回していますよ。閉じ込めておくのも、可愛そうですし、カメラがついているので、見張りに最適です」

「そう・・・」

 何か言いたいみたいですが、それ以上何も言いませんでした。




 雑談が終わり、部屋に戻ると、十色が遊びに来ました。

「何か用ですか?」

「隠し撮りは、犯罪だと思います」

「何の事でしょう?」

「正義が南極大陸に行っている間、何かの視線を感じていました」

 彼女が私を、その名前で呼ぶ時は、機嫌のの悪い時です。

「気のせいでは?」

「さっきまでは、そう思っていたけど、正体がわかれば納得できます。人以外の、命の無いものの視線。探索球や、アルテミスの事は聞いていたから、解ったけど、それ以外にも複数の視線があった」

 大陸調査で別行動中、心配だったので、監視をかねて猫ロボットを十色に付けていました。

 気づかれていないと思っていましたが、迂闊でした。

「心配してくれたのは、嬉しいよ。でも、やりすぎは駄目です」

「やりすぎですか?」

「探索球の機能だけで、私の事守れますよね?」

 実際、探索球と名付けていますが、現在は防御と攻撃機能も搭載しています。虹色小隊には常時ついていて、守りをしています。

「猫ロボットですと、視点が気になります。データを提出してください」

「そこに気づいたから、にぃ達に処分されました。嘘だと思うなら、確認してください」

 猫ロボットは、視点が低すぎるという問題が後で判明しました。

 ローアングル過ぎて、色々とNGと言われてしまったのです。

「それは信じましょう。画像は、全部削除したのですか?」

「普通に見えて、ベストショットは何点か保存してあります」

 正直に、白状しました。色々と、確認して可愛い部分があったので、折角なので保存してあります。

「むぅ、私は映像無いのに、ずるい・・・」

「そう言うと思いまして、こちらに用意してあります」

「「えっ?」」

 部屋のドアが開き、三姉妹がそう言いながらやってきました。

「大陸調査中の、艦長のベストショットです」

 どんな映像なのか気になりますが、確認するのが怖いです。

「流石、にぃ達ね。ありがとう」

 怪しいデータの入った何かを、嬉しそうに十色は受け取ります。

「もしかして、これでお咎め無しだと思っていますか?」

 一件落着だと思いましたが、甘かったようです。

 吉良さんを見て、ひざの上で丸くなる猫になってみたいと思ったそうです。

「私、重くないよね?」

「そう思うなら、無理にやらなくてもいいのでは?」

「ヤダ」

 猫の姿になり、私のひざの上で丸くなる十色。

 これ位なら、いいなと思っていましたが、足がしびれて動けなくなるまで、この状態は続きました。




「にゃ~~」





---------------------------------
 小説家になろうでも投稿中。
 3日に1度ぐらいのペースで更新予定です。


 





しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします

夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。 アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。 いわゆる"神々の愛し子"というもの。 神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。 そういうことだ。 そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。 簡単でしょう? えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか?? −−−−−− 新連載始まりました。 私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。 会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。 余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。 会話がわからない!となるよりは・・ 試みですね。 誤字・脱字・文章修正 随時行います。 短編タグが長編に変更になることがございます。 *タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

追放された味噌カス第7王子の異種族たちと,のんびり辺境地開発

ハーフのクロエ
ファンタジー
 アテナ王国の末っ子の第7王子に産まれたルーファスは魔力が0で無能者と言われ、大陸の妖精族や亜人やモンスターの多い大陸から離れた無人島に追放される。だが前世は万能スキル持ちで魔王を倒し英雄と呼ばれていたのを隠し生まれ変わってスローライフを送る為に無能者を装っていたのだ。そんなルーファスはスローライフを送るつもりが、無人島には人間族以外の種族の独自に進化した先住民がおり、周りの人たちが勝手に動いて気が付けば豊かで平和な強国を起こしていく物語です。

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

【完結】異世界で魔道具チートでのんびり商売生活

シマセイ
ファンタジー
大学生・誠也は工事現場の穴に落ちて異世界へ。 物体に魔力を付与できるチートスキルを見つけ、 能力を隠しつつ魔道具を作って商業ギルドで商売開始。 のんびりスローライフを目指す毎日が幕を開ける!

処理中です...