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友人
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ジリリリ。僕は寝惚けながら音のする方に手を伸ばし、その音源を叩いて止めた。その音源が示す時刻に目をやると、十七時になっていた。十二時には起きるつもりだったが、スヌーズだからずっと鳴っていたのか。しかし寝過ぎた。外出るにも中途半端な時間だし、じっとしとくか。寝ぼけ眼でスマホに再び目をやると、メールが入ってることに気付いた。メールボックスを開くと、送り主は同僚の原口だった。原口は同期で一番仲が良い奴で、一緒に飲みに出掛けたり、偶には風俗にも一緒に行ったりすることもある、気の置けない奴だ。容姿も端正で背も高く、おまけにお調子者ときたもんだから、とにかくよくモテる。社内でも常に女性社員と楽しそうにワイワイやっている。とにかく僕とは正反対の人間だが、お互い正反対だからか逆に気が合うのだ。原口からのメールの中身を確認すると、飲みに行かないかとのことだった。連日の飲みは正直気が乗らないが、原口とだったら別だ。十九時に西武新宿で落ち合うことになった。早速シャワーを浴び、身支度を済ませると、早速家を出た。
上石神井駅に到着すると、駅構内のATMに寄った。原口との飲みは大体パターンが決まっている。ほどほどに酔いが回った頃に近場の風俗に入り、感想をワイワイ言い合いながら帰るのがお決まりだ。だから何があってもいいように現金を多めに下ろすのだ。
十万円ほど下ろすと、改札を抜け、間もなくやってきた車両に乗り込んだ。今日はムシャクシャしたから、ガッツリ飲もう。まだほんのり二日酔いだが。
ふと気付くと、車両は既に止まっていた。
駅員さんが起こしてくれたようだ。あっという間に寝ていたらしい。
急いで車両を降り、改札を抜けて集合場所のパチンコ屋に向かった。
到着すると、既に原口が待っていた。
「おう、阿部ちゃん。早いな。」
「原口の方が早いじゃん。気持ちが先走りしてんじゃないの。」
「いやいや、阿部ちゃんが飲みたいだろかなと思って気を遣ってやっただけだよ。」
お互いに軽口を叩きながら歌舞伎町方面へ歩いて行った。
五分程歩いて近くの居酒屋に入った。早速二人とも生ビールを頼み、乾杯した。ビールは喉越しがたまらない。溜まりに溜まったストレスを洗い流してくれる魔法のドリンクだ。今日は特別体に染み渡る。
「お、阿部ちゃん今日はいつもより呑みっぷりがいいね。何があったか?」
「仕事はいつも通りだけど、今日は最悪でさー。朝駅で金髪のねーちゃんねハンカチを拾ったからわざわざ渡してやったのにありがとうもなしにこう奪われて去って行ったんだよ。腹立つよな。」
「うわー、ムカつくなそれ。俺だったら切れてるわ。よく切れなかったね。」
「まあ、我慢したけど。お前だったら多分そんな反応されてないでしょ、男前だから。なんならお持ち帰りできんじゃね?」
「いやいや、そんな奴お断りだよ。元カノがそんなタイプだったな。とにかく高飛車で、ありがとうが言えない奴だった。容姿は良かったけど、最後は愛想が尽きて別れたよ。まあ、そんな奴忘れようぜ、飲も飲も。」
原口はお互いに空になったグラスを確認すると、ベルを鳴らして勝手に生ビールを再度注文した。僕は既に出来上がり始めていた。
その後もお互いに世間話や愚痴などを言い合い、気付くと二十一時を回っていた。僕は既に生ビールを十杯空け、完全に出来上がった。
原口が出来上がった僕の代わりに会計を済ませると、僕の肩に手を回し、囁いた。
「阿部ちゃん、次はキャバクラ行こうぜ。」
「え、次はソープじゃないの?いつもはそうじゃん。」
「いつもはそうだけど、お前まだまだ喋り足りなさそうだし、綺麗な姉ちゃんに話聞いてもらいな。」
原口は引き続き僕の肩に手を回しながら、歌舞伎町を更に奥に進み、程なくキャバクラに到着した。
上石神井駅に到着すると、駅構内のATMに寄った。原口との飲みは大体パターンが決まっている。ほどほどに酔いが回った頃に近場の風俗に入り、感想をワイワイ言い合いながら帰るのがお決まりだ。だから何があってもいいように現金を多めに下ろすのだ。
十万円ほど下ろすと、改札を抜け、間もなくやってきた車両に乗り込んだ。今日はムシャクシャしたから、ガッツリ飲もう。まだほんのり二日酔いだが。
ふと気付くと、車両は既に止まっていた。
駅員さんが起こしてくれたようだ。あっという間に寝ていたらしい。
急いで車両を降り、改札を抜けて集合場所のパチンコ屋に向かった。
到着すると、既に原口が待っていた。
「おう、阿部ちゃん。早いな。」
「原口の方が早いじゃん。気持ちが先走りしてんじゃないの。」
「いやいや、阿部ちゃんが飲みたいだろかなと思って気を遣ってやっただけだよ。」
お互いに軽口を叩きながら歌舞伎町方面へ歩いて行った。
五分程歩いて近くの居酒屋に入った。早速二人とも生ビールを頼み、乾杯した。ビールは喉越しがたまらない。溜まりに溜まったストレスを洗い流してくれる魔法のドリンクだ。今日は特別体に染み渡る。
「お、阿部ちゃん今日はいつもより呑みっぷりがいいね。何があったか?」
「仕事はいつも通りだけど、今日は最悪でさー。朝駅で金髪のねーちゃんねハンカチを拾ったからわざわざ渡してやったのにありがとうもなしにこう奪われて去って行ったんだよ。腹立つよな。」
「うわー、ムカつくなそれ。俺だったら切れてるわ。よく切れなかったね。」
「まあ、我慢したけど。お前だったら多分そんな反応されてないでしょ、男前だから。なんならお持ち帰りできんじゃね?」
「いやいや、そんな奴お断りだよ。元カノがそんなタイプだったな。とにかく高飛車で、ありがとうが言えない奴だった。容姿は良かったけど、最後は愛想が尽きて別れたよ。まあ、そんな奴忘れようぜ、飲も飲も。」
原口はお互いに空になったグラスを確認すると、ベルを鳴らして勝手に生ビールを再度注文した。僕は既に出来上がり始めていた。
その後もお互いに世間話や愚痴などを言い合い、気付くと二十一時を回っていた。僕は既に生ビールを十杯空け、完全に出来上がった。
原口が出来上がった僕の代わりに会計を済ませると、僕の肩に手を回し、囁いた。
「阿部ちゃん、次はキャバクラ行こうぜ。」
「え、次はソープじゃないの?いつもはそうじゃん。」
「いつもはそうだけど、お前まだまだ喋り足りなさそうだし、綺麗な姉ちゃんに話聞いてもらいな。」
原口は引き続き僕の肩に手を回しながら、歌舞伎町を更に奥に進み、程なくキャバクラに到着した。
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