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第二章 勇者は王国と共に帰還した。
戦闘 明華人民国侵攻せり
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■ 戦闘
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▼ 首相官邸
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「三井くん、相手は英語で話してきたらしいそうじゃないか?、相手は英語圏の人間かね?、もしかすると先にアメリカが上陸して専有しているって事はないのかね。」
『はぁ、総理、その可能性は少ないと思います、現に第7艦隊も領海の外でたいきしていますし、2日後の交渉にも自分たちを同席させろと圧力が掛かって来ているのを見ると違う可能性が高いです。』
「そうか、ところで確保した例の日本語を話すとか言った者はどうなっている?」
『はい、現在、公安に引き渡され自衛隊、警察との合同で聴取にあたっているそうですが、容姿がまるで獣だそうです。』
「獣?」
何を分けのわからんことを言っとるんだこいつは?、しかし今回のことは妙なことばかりだ、大陸が現れるだの喋る獣がいるだの一体どうなってるんだ……
『はい、人間に近い容姿をしながら頭に耳がありしっぽも生えているとの事です。なんでもそっち方面に詳しいものによりますと亜人と言うらしくその中でも獣人と言う種族だそうですが……私も一報を聞いていまだに信じられません。』
「……獣人……はぁ。そいつをここに連れては来れんか?、まあ、容疑者として確保しているのなら無理だろうな。よし、見に行くか……」
『それは総理、無理です、総理がここを離れては誰が指揮を取るのです。』
「指揮って言っても実際、下すのはお前たちではないか、俺はいなくても大丈夫だろう。」
『総理、何をおっしゃいます、その許可を出す人間がいなくては何も出来ません。』
はぁ、こんな総理で日本は大丈夫なのだろうか?。聞けば良家のお坊ちゃん育ちというからぬくぬくと温室で育ってきたんだろうな、平時なそれでも問題ないだろがこんな国家の危機的な状況ではいささか頼りなさすぎる。
まあ、そうは言ってもすぐには替えは聞かないし回りがサポートするしかないのか、トホホホホ……
そこで一報が飛び込んできた。
た、大変です。正体不明国と明華人民共和区の艦隊との間で戦闘が始まりました。
「な、なに!」
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
▼ アルスタン王国 王都
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
作戦本部へ報告官が飛び込んできた。なお、報告管は緊急の場合はノックの必要なく入室できる。
陛下大変です。ロンドルフ領が艦船から砲撃を受けました。領民にかなりの被害が出ている模様。近くに待機していた沿岸防衛隊が駆けつけました、上陸してきた兵士の攻撃により全滅、敵は王都に向かって来ております。
「クソーッ!!、明華の奴らふざけやがって!
ジェシカ王都を中心に結界を張れ!!、直属部隊0師団を現場に向かわせろ!!、第1騎士団は領民の避難誘導に当たれ
俺は先に行って潰す、ジェシカは結界を張り終えたら来い!。後はここで待機!」
《はい!!、直ちに!!》
ジェシカは急いで飛び出していくのを見送りながら直人は窓から飛び出していった。
最近は窓から出かける機会が増えたな、さてどうしてやろうか。後悔させてやる。
対処を考えていると結界を張り終えたのかジェシカが追いついてきた。さすが宮廷魔道士にて防衛局の局長だけは有る。
「ジェシカ……」
「………………」
{ドッゴーーーーーーーン}
盛大な花火が打ち上がった。ジェシカが強力な火炎弾を2発放ったのだ、爆発付きのデッカイやつだ。
巡洋艦1隻とミサイル駆逐艦が1発で海も藻屑と消えた。当然近くにいた漁船もかなりの数が巻き添えを食った。
もう一発は、一戦闘終わったのか休憩を取っている兵士たちの頭上に落ちた。
当然、全滅だ。
「バカヤロー何やってんだ、もったいないだろう。」
ナオト敵ですよ、それとも元の世界だから手加減しますか?
「そう思うか?……」
《いえ、思いません、ごめんなさい。言い過ぎました。あそこにいた沿岸防衛隊の副官は私の動機でした。つい、気が立ってしまって。》
地上部隊への攻撃は良いんだよ、残ったクレーターは自分で埋めるだろうからな。ただ、軍艦は沈めるのはもったいないだろ。改造すれば使えるぞ!
しかし、中の兵士はどうします。降伏するよう説得しますか?
そんなまどろっこしい事はしない、俺はかなり離れていても見えているか、俺が認知さえしていれば精神支配が出来る。
海に飛び込ませるから後は、0師団に回収させて浜辺に積んでおけばいいさ。
兵士はいらないからな、国に返してやるさ。
《優しいんですね。軍艦の兵士も同罪だと思いますが。》
「俺は優しいんだ。母国の上空500mまでは送ってやるさ。後は自分で帰れるだろう、簡単さ!、後は落ちるだけだから。」
《そ、それって……》
だ、旦那さまってエグいわ。ここで船と一緒に沈められたほうがずっとマシなはず……故郷でバラバラの死体を晒すなんてゾッとする。
わかってた、わかってたはず、旦那さまって敵には一切の容赦のない人だった、でも私達には優しい旦那様。アイシテル♡
そうこうしているうちに兵士たちが船内から出てきてためらうことなく海へと飛び込んで岸へと泳ぎだした。船乗りのくせに泳げないものもいるらしくそれらはボートに乗った0師団が回収している。
20隻の軍艦の搭乗員は3000人を遥かに超えているみたいだ。
それを確認した直人とジェシカは一旦城に戻ることにした。
その後、戻ってきた直人が手を挙げる仕草をすると浜辺にいた兵士たちは一瞬にして消えた。
▼領海外で待機していた、海上自衛隊
「ゲッ、明華の奴ら攻撃を始めやがった。あの様子では民間人に随分被害が出るぞ!」
艦長の道脇1佐は悩んだすえに無人偵察機を飛ばした。リスクよりもここは情報が大事だ。向こう側の戦闘スタイルも確認しておきたかった。
米軍も同様に無人偵察機を飛ばしていた。
明華はひとしきりミサイル等で沿岸を攻撃した後に上陸用舟艇で2000人規模の兵士が上陸していく
「うそだろう?」
小銃を携え上陸していく兵士に向かったの剣や槍を持った兵士100人程度だった。あっという間に全滅してしまった。
明華はその後、資材などを上陸させたと装備を整えている。
『か、艦長!! 人です。人が2名空に浮いています。』
副官が声を上げたときだった。
{ドッゴーーーーーーーン}
激しい爆発音とともに映像は切れた。
ガン!!、バラバラ……
「おい、被害状況を確認しろ!」
ハッ!!
明華の船の破片と思われるもので多少、傷が入ったぐらいで特に損傷はありません、死亡、負傷者ありません。
ただ、甲板上に破片と兵士の肉片と思われるものが散乱しています。現在、片付けていますが暫くは掛かりそうです。
再度、無人偵察機を飛ばして状況を確認してみると、兵士の集まっていた所には人影はなく代わりにかなり大きなクレータが出来ていた。海上に向けるとひど有様だ、底にあったはずの巡洋艦は消え、巡洋艦の回りにいた漁船もいなくなったり転覆している。また、船の上部、艦橋がなくなっている船もあった。
「かなり威力のあるミサイルでも打ち込んだのか?、一体何を打ち込んだらこうなるんだ?」
『か、艦長、様子が変です。モニターを見て下さい。』
副官に言われてモニターを見てみると兵士がぞくぞくと海に飛び込んで岸に向かって泳いでるではないか、一部はボートに回収されているみたいだが……
「明華が降伏したのか?」
明華がそんなに簡単に降伏するとは思えないが、なにせ、あそこは戦前の日本同様に降伏には風あたりは冷たいからな最悪死刑も有るのに……
それに降伏するにしてもすぐに海に飛び込むっていうのも変な気がするが……
うん、よく見ると兵士の様子も変だ、夢遊病患者のように見える、いったい何が起こってるんだ。
とにかく基地に連絡しないとな。
『艦長!、この後我々はどうするんですか?』
「このまま待機だそうだ。」
『うふぇっ!!』
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▼ 首相官邸
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
『総理、戦闘は終了した模様です。』
どうなった?
はい、明華人民軍は艦艇からミサイルなどで沿岸部を攻撃の後、およそ2000名の兵士が上陸、アルスタン王国側に数千人規模の民間人の犠牲が出た模様。
その後、明華人民軍の拠点と艦艇に向けてミサイルと思われるものが着弾、上陸部隊は消滅、巡洋艦1隻、駆逐艦1隻が消滅、あと多数の漁船が沈没もしくは大破の模様。
ここからが少しおかしいのですが、艦船から兵士たちが夢遊病の様な状態で海に飛びこみ岸に泳ぎ着いたそうです、その後集合したら忽然と消えたと言うことです。
「消えたとはどう言うことかね?」
『それが文字通り目の前からフッと消えたそうです。』
「そんな馬鹿な話があるはずないだろう。」
そ、総理、大変です。TVを見て下さい。金門安広場が酷いことになってます。
TVのSwを入れる殆どの局がやっているようだった。
金門安広場の惨状が報道されていた。
金門安はそこら中に飛び散った死体が散らばり一面は血で染まっていた。
レポーターによると明華人民軍の兵士が空から降ってきたらしい。
「空から降ってきた?、そんな話があるものか?」
『総理、もしかしてその降ってきた兵士っているのは例の消えた兵士ってことは...』
「500km以上を一瞬、テレポートしたとでも言うのか? ばかなありえん」
総理はそう言うが、では、消えた兵士はどこに言ったのだ。あの大陸が出来てから変なことばかりだ、むしろ消えた兵士が報復として飛ばされたと考えるほうがしっくり来るがそんな事が可能なんだろか?もし可能だとしたら大変なことだ、ここは対応を間違える訳には絶対に行かない。
【明華人民国の声明が発表された。】
(本日未明、突如、出現した大陸への支援、及び援助を目的に向かった非武装の明華人民軍が原住民によって蹂躙された。我が国は出現した大陸を国とは認められない悪魔のテロリスト集団と断定し、世界平和の為、これを壊滅させるものである。)
「非武装と何の冗談だ、流石に引っ込みがつかなくなったとみえる、これで占領を正当化するつもりだろうがそう、やすやすと運ばせるわけにもいかん、ここは一旦、米国と歩調を合わせるべきか?」
『総理、米国との共同歩調は時期尚早です、最低でも向こうからの打診を待つべきかと』
総理は回りを見渡した。どうやら皆も同意見のようだ。
そ、総理、ネットでアルスタン王国の発表があると言う書き込みがあり、そろそろ指定された時間です。いたずらかも知れませんが一応、検索してみましょう。
予告で指定されたワードで検索してみると数件しかヒットしなかったのですぐに見つけることは出来た。
これは警察の方でこのワードを使ったいたずらは即時逮捕のすると今までにない姿勢で通告していたためいたずらは少なかったみたいです。
【Yotubeでの動画が再生された。】
地球の皆様、こんにちは!!
私は今回突然出現した大陸のアルスタン王国の女王、メルクリートです。
私達は原因は不明ですが、突然この世界に転移させられて戸惑っています。
皆様とどういう方法で友好な関係を築いていくかを考えていた所に明華人民国によって侵攻され何の罪もない一般市民が5000人以上殺されてしまいました。行方不明者も相当数に上っています。
残虐非道な行いをしていて嘘を平気で付き、今度は我が国を侵略するとさえ言うのです。
明華人民国が嘘つきの鬼畜国家である証拠を御覧下さい。
始まった場面は艦艇からミサイル攻撃に始まり、それが終わると上陸した兵士たちの殺戮が始まった。
聞こえるのは銃撃と悲鳴、助けを求める声、子供の泣き叫ぶ声
男たちや高齢者は容赦なく殺され、女達は子供も含めて暴行され、複数から暴行を受けた女達は最後には殺されていた。
母親の前で成人のみならず幼児さえ暴行する兵士達
ディスプレイの前で見ていた一定の者たちは吐いてしまうもの、気分が悪くなり救急車で運ばれるものが続出した。
動画は女王の場面に変わった。
我が国は明華人民国に対して報復します。一般市民を巻き込む様な報復は今回に限り行いません。
明華民国に対して通告します。本日13時までに東シナ海にある不法に占領している人工島より退去しなさい。
残っている者には神の審判が下ります。
明華人民国に不当に占領された国にお知らせします。
13時30分になりましたら、上陸し専有されることをおすすめします、なお13時30までは該当地の1マイル以内には入らないで下さい。なお、14時までに上陸されなかった場合は放棄されたとみなして……
あたしが貰っちゃますよ~!!
忘れてました。
人工島を消毒した後、不法に占拠するものがいたら私の勝手な判断でプチっと潰しますから止めたほうが良いですよ。
これでアルスタン王国からのお知らせを終わります。
ネットの放送をみて報道各社は飛行機を飛ばす準備で大慌てになった。
《1マイルの外なら上空にも適用されるのか?適用されるのなら2000m上がれば大丈夫ってことだよな。》
情報は錯綜し各社の判断はまちまちだった。
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