18 / 22
第二章 勇者は王国と共に帰還した。
日本との交渉2
しおりを挟む
♪゜*☆*゜♪*☆*゜♪゜*☆*♪゜*☆*゜♪*☆*゜♪゜*☆*゜♪
誤字誤用警報発令中です。
雰囲気で脳内変換してお読み頂けると嬉しいです。
謝辞:誤字誤用報告有難うございます。
誤字は後ほど修正予定です。
♪゜*☆*゜♪*☆*゜♪゜*☆*♪゜*☆*゜♪*☆*゜♪゜*☆*゜♪
✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼
■ 日本国との交渉2
✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
▼ アルスタン王国 作戦室
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
陛下申し訳ございません。怒りに我を忘れ勝手なことをしてしまいました。
ヴィリアは暴れた上に大使一行を傷つけ、あろうことか権限もないのに宣戦布告と思われるようなことまでしてしまっていた。
「なに、お前はよくやったよ、俺がその場でマリアーナの姿を見たら皆殺しにいたいたよ、お前は大使と米国人を殺さなかっただけ冷静だ。外交を担当させたのは正解だったな。」
『陛下……ありがとうございます。
あのう、勝手にした宣戦布告の件はどうされます。』
「2時間あたえたんだろう、来なかったらやるさ!お前が決めたことの責任は俺にある、とは言っても取り消すつもりはない。まぁ、10分や20分ぐらいなら待ってやるさ、俺は寛大だから。
ところで拘束した二人はどうしてる・」
〈はっ、取り敢えず応急処置をして地下牢に入れてあります。
ん、そうだ、例の乗組員も牢に移しておけ……〉
『はっ、陛下彼らもですか?』
「当たり前だろう、マリアーナたちが粗雑に扱われたんだ、丁重に扱う義務はない、こちらは犯罪者だからもっと雑でも構わないさ。」
はっ、いけないわ。つい元自国の人間だからって思いが先に走ってしまった。
ナオトは強いお方だわ、私ももっとしっかりしなきゃ……
「マリアーナ大丈夫かい?」
〈はい、陛下、もう大丈夫でございます。〉
「マリアーナ君をつないでいた男のところへ行くけど来るかい?」
{ナオト、マリはさっきまで……}
〈良いのお姉ちゃん、私行きます。〉
「ロミアーナ、妹を心配するのはわかるが、自分でけりを付けなければ心に傷をのこすんだ。お前ならわかるだろう。」
「マリアーナ行くよ。」
〈はい、陛下~♡〉
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
▼ 地下牢にて
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
おい!、なんでこんな所に入れるんだ。おい、出してくれ!!
直人とマリアーナが地下牢へと降りていくとP3-Cの搭乗員が騒いでいた。
「だまらせろ!」
{はっ!!}
看守が持っていた穂先のないやりで搭乗員、いや、囚人を突く。
看守が数回小突くとおとなしくなった。
「おい、数人応援を呼んでこい!」
{はっ、かしこまりました。}
『お、おい君!、君は日本人じゃないのか?』
「残念だがちがうな……」
あっ、日本語……
日本語が出来るから日本人だとは限らないだろう。
『……そ、そうだな。なぁ、君は私達が急にここに入れられたか知らないか?』
どう見ても15,6歳の少年に見えるがかなり地位は高いようだ。外国語なまりがまったくない日本語を喋るって点では日本人の可能性が高いとは思うが……
あぁ、知ってるよ、でも、知らないほうが良いと思うけど。
いや、どんなことでも俺は受け止めたい。
まあ、良いだろう
その時、先程の看守が応援の近衛兵を数人連れてきた。
〈陛下!、応援に来ました。ご命令を!!〉
『き、君……へ、陛下って、君は国王なのか?』
あちゃーバレちゃったよ。まあ仕方がないか、いずれバレることだ。
直人は搭乗員の質問には答えずに無視した。
「おい、こいつらの服は引き剥がせ!、あぁ、自分で脱いだほうが良いぞ!、うちの近衛兵は犯罪者に対する扱いが雑だからな……」
{陛下、女性もやるのでありますか?}
「脱がないのならやれ、俺は男女差別はしないんだ。」
{はっ、了解しました。}
き、君。ちょっとまってくれなんでこんな事をする、それも女性まで……
まあ、知りたいって言ったから教えてやろう。
俺たちの同胞が日本に拘束されていることが先程、わかった。
そのうちの一人が日本語が喋れるって事で犬みたいに紐で引き回されてつれて来られた。通訳代わりとしてな……
俺たちの同胞は日本の領海に侵入していないにも関わらず、交渉材料として拿捕され、拷問という尋問を受けていたよ。
この子がそうだ。
彼女は男の取調官に全裸にされて体中を調べられたそうだ、何も隠していないか丹念にな……彼女は処女だったんだ。
この国では処女性は大事だ、もう、まともな嫁入り先はないだろう。働き先も娼館ぐらいしかないだろう。それにトイレでさえ男性の看守の見ている前でさせられてそうだ。
犯罪者でもないのにここまでされたんだ、犯罪者のお前たちに遠慮する必要はないだろう。
本来、我が国の法律では、領土に不法に入った軍人は裁判なしの処刑と決まっている。だが、自衛隊は専守防衛という縛りの中で頑張ってるって思ったから賓客待遇として扱ったがこのざまだ。
恨むんなら国を恨むんだな。
『ちょっ、ちょっとまってくれ
日本は人権を守る国家だ、たとえ犯罪者でも人権は守られる、ましてや犯罪者でないものなら守られるのが当然のはずだ信じられない。』
この子の裸を見たいのか、お前ロリコンか?
この子は見ての通り獣人だ……お前の国の政府は人ならざるものには人権は適用されないと言ったそうだ。だから拷問しようがジュネーブ条約にもかからないとな。
確認はしていないがこの子の仲間には指を潰されたり、肉が削げるほどムチで打たれてるそうだ。
「おい看守!」
{はっ!!}
看守は棒を立てて直立不動になる。
「彼女を徹底的に調べろ、どこに隠しているかもわからん、手で足りなければ棒を使え、遠慮することなんかないぞ!」
(国がしたことは誤ります。ごめんなさい。
私が誤って済むことではないけど、少しでも許してもらえるならどうか、殺して下さい。)
副機長の吉武明日香は自分の国が恥ずかしかった。こんな少女を拷問するなんて酷すぎる、それを考えるとされても仕方ないけれど私には耐えられる自信がないわ、せめて殺してほしい。
「だめだな!、看守やれ!」
はっ!!
《陛下、やめてーーーっ!!》
ン、どうしたんだマリアーナ。
《陛下、この人は私に何もしていない……だから酷いことしないであげて……》
「でも、同じ国の人間だぞ!!」
《私はされたくなかったよ、泣いて頼んだけど、笑うだけで許してもらえなかった。だけど、だけど、違う女性に酷いことをしようとは思わない。
私はあの男が憎い……》
「そ、そうか……看守、中止だ。」
{はっ!!}
そこにはホッとした表情の看守がいた。
(ごめん、本当にごめんなさい。私の国の人間が酷いことをして本当にごめんなさい。
私を許してくれてありがとう。あなたに感謝を捧げます。)
《ちがうよ、そこは勘違いしないで。
私は陛下がいるから許せるの?、もし陛下がいなかったら多分許せないと思う、だから感謝するなら陛下にして。》
《陛下、このお姉さんは元の部屋に戻してあげて裸は可愛そうだよ。それとも愛妾にでもするつもりなの?》
「コラッ、わかった、お前がそう言うなら良いだろう。」
「看守、服を与えて部屋に戻してやれ。」
「マリアーナ、こっちの男はどうだ?」
搭乗員達の隣に先程つれられて来た二人が入っていた。
《こっちの人は知らない?今朝、初めて見たよ。》
「看守、腕のない男を出せ!」
〈はぁ、いよいよ処刑か?〉
男は恐怖のためか腕を切断した出血のせいで青いのかはわからなかったが、青白い顔をしてふらっと牢を出てきた。
俺は男の腕を掴み、包帯を外した。
〈おっ、おっ、おい、止めてくれ……切りたてなんだ、まだ、短くするつもりか……
〉
「うるさい、黙ってろ、でないと首を斬るぞ!」
俺は手をかざす、無詠唱で回復魔法をかけた。
切断されて傷口から骨がムクムクと伸びてきて、骨に筋肉がまとわりついていく、その後に神経が回虫のようにくねりながら筋肉の中を進んでいく、最後に皮がかぶっていって腕が再生された。
生命の神秘というよりはただのグロテスクな絵面でしかなかった。
それ見ていた男は【おう、おう、おおっう】と声にならない声を上げていく……
「ほら、後は部屋で休んでろ、腕は戻っても血は戻っていない。」
〈す、すまない、ありがとう、また、腕が戻ってくるとは思わなかったよ。本当にたすかった、ありがとうな……これって魔法なのか?〉
すっげぇ~、切り落とされた腕がもどったよ。すっげぇなぁ~……もう完全に駄目だと思ったけど……良かったよ。利き手は息子にとっても長い友だちだからなぁ~
「……そうだ。……」
〈そっかぁ、すげぇんだな。〉
「気にするな、落としたのはこっちだしな。」
〈いや、銃を抜いたのは俺だ、銃を抜く時には覚悟はしている。出来てはいないけどな。何にしても助かったよ。〉
「早く部屋へ行って寝ろ!!」
〈おおぅ、そうさせてもらうよ。〉
なんか、警官らしくない男だなぁ~ちょっと面白い……
直人はなぜかこの男にシンパシーを感じた。
「マリアーナこの男はどうだ。」
《いやっ!!、この人、私に隙きをみていやらしいことした。私のしっぽ引っ張って何度もころばされた。》
「そっか、わかった。」
〈何やってるんだ、早く私も治療してここから出せ!〉
「その必要はないよ。」
〈ん、なぜだ?〉
「あんたは処刑する。」
〈お、俺は公安部の人間だぞ、そんな人間を処刑してただで済むと思ってるのか、日本に宣戦布告するようなもんだぞ!、わかったら早く治療して出せ!〉
「心配いらないさ、既に日本には宣戦布告したから問題ない。
あんたの処刑は決定だ。」
『き、君!、本当にその人を処刑するつもりか?、もしその人が本当に政府の要人なら取り返しのつかないことになるよ。よく考え給え!』
もしかすると、国王かも知れないが、やはり少年だ考えが短絡すぎる、政府の要人を殺されれば黙ってはいない多分……
P-3Cの機長、相模1尉はいくら弱腰の日本と言えどもさすが政府要人を殺されて泣き寝入りしては国際社会にメンツが立たない全面戦争とまでは行かなくても重要施設の攻撃位はやるかもしれないと考えていた。
実際のところ今の日本にはそんな余裕などはないのだが、相模1尉には拿捕以降の情報は入っていないのだ。
「そんな心配は無用だよ。どっちみち後2時間すれば日本の対応次第では日本に対して戦闘行為を開始する。」
『な、なんだってぇーーッ!!』
ま、あなたはそこでゆっくり寛いでいてくれ。
『あのう、私だけ部屋って言うのはさすがに気が引けますので機長たちも戻して頂けないでしょうか?』
コパイの吉武3尉はさすがに自分だけは戻りにくいのか機長たちの待遇を具申してきた。
「うーん、しかしなぁ。うちの仲間の待遇を考えるとなぁ、鞭で肉がそげるほど打たないだけ優しいと思うんだが。」
『では、私もここに残ります。』
マリ(マリアーナ)は俺に訴えかける様な目で見つめているのを見ると、マリには勝てないなと思う
「いいだろう、お姉さんの裸も見せてもらったし、大事な観音様まで拝観させてもらったんだ。その拝観料って事で隊員は部屋に戻そう。」
拝観料って言われて先ほどの事を思い出したのか真っ赤になって睨んでいる。
うん、怒った顔もかわいいな。
「衛兵!、そいつ以外は全員戻せ!!」
はっ、仰せの通りに……
〈ちょ、ちょっと待ってくれ……〉
直人とマリアーナが退出しようとしたらP3-C搭乗員の一人から声が掛った。
「なんだ?」
〈頼む、処刑されるのならその前に尻尾を触らせてもらえないか?、死ぬ前の願いだ聞いてくれないか?〉
「何を言ってるんだ?、心配するなお前たちは処刑はしない、罰金と引き換えに国に帰れるさ、ま、暫くは掛るだろうからゆっくりするんだな。」
〈えっ、い、嫌だ。死刑になっても良いから触らせてくれ……た、たのむよ。せっかくに10年以上思い続けたモフモフの尻尾が目の前にあるんだ死んでもいいから触りたい。〉
「はぁ、此奴何言ってんだ。尻尾さわって死刑になりたいのか?」
他の搭乗員も頭に?マークを浮かべている物が多いがどうやら同類がもう一人はいそうな気配がしている。
《えっとぉ、あなたは?》
〈はい、P3-CでIFT、機上電子整備員をしている脇坂3尉、26歳です。ぜひ、そのふさふさと高貴な尻尾を堪能させては貰えませんか?、それが許されるなら私はあなたに感謝しながら死にます。〉
仲間の搭乗員は?マークどころかドン引きしている。
《脇坂様、残念ながら私の尻尾を触らせてあげる訳には行きません。獣人の尻尾は恋人か夫にしかさわらせないのです、でもあなたほど情熱のあるあなたならあなたを恋人や夫にしたいと思う、獣人はこの国には少なからずいると思いますよ。
もしあなたが望むのであれば私から陛下にとりなしてあげますが。》
〈はい、お願いします。
是非、亡命させて下さい。何でもするのでお願いします。〉
「ふぅ、確かにうちは技術者は欲しい、だが最悪のパターンでは日本と戦うかの所為もあるぞ、昨日までの同僚と戦えるか?」
〈私にとってモフモフは自分の命に勝る至高の存在です、モフモフを守る為であれば私は悪魔にでもなりましょう。
元同僚の情けとして花を手向けるぐらいは許して下さい。同僚たちも分かってくれるはずです。〉
直人は苦笑しながら思った。
同僚は尻尾と比較されて負けたのだ、花を手向けたぐらいでは分かってはくれないと思うがまあ、本人がそう思ってるならそれでいいだろう。直人はそう思う事にしてこの件についての思考を放棄したのだった。
真贋の魔法で脇坂を見て見たが、彼の言葉に嘘偽りはなかったので直人は脇坂の亡命を認める事にした。
「良いだろう、槙坂3等空尉の政治亡命を認める、」
〈有難うございます。ありがとうございます。
まるで死刑囚が無罪判決を勝ち取ったかのように涙を流して喜んでいる。〉
「マリアーナ、此奴を姉さん所に連れて行け、獣人好きも伝えておけよ。」
《はい》
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-==-=-=-=-=-=-=
最後まで読んで頂きましてありがとう御座います。
誤字、脱字等ありましたらお知らせ頂けると助かります
気持ち面白いと思われたなら下の方の評価をポチッとして頂けると泣いて喜びます。
ブックマークの方もご検討頂けると嬉しいです。
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-==-=-=-=-=-=-=
誤字誤用警報発令中です。
雰囲気で脳内変換してお読み頂けると嬉しいです。
謝辞:誤字誤用報告有難うございます。
誤字は後ほど修正予定です。
♪゜*☆*゜♪*☆*゜♪゜*☆*♪゜*☆*゜♪*☆*゜♪゜*☆*゜♪
✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼
■ 日本国との交渉2
✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
▼ アルスタン王国 作戦室
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
陛下申し訳ございません。怒りに我を忘れ勝手なことをしてしまいました。
ヴィリアは暴れた上に大使一行を傷つけ、あろうことか権限もないのに宣戦布告と思われるようなことまでしてしまっていた。
「なに、お前はよくやったよ、俺がその場でマリアーナの姿を見たら皆殺しにいたいたよ、お前は大使と米国人を殺さなかっただけ冷静だ。外交を担当させたのは正解だったな。」
『陛下……ありがとうございます。
あのう、勝手にした宣戦布告の件はどうされます。』
「2時間あたえたんだろう、来なかったらやるさ!お前が決めたことの責任は俺にある、とは言っても取り消すつもりはない。まぁ、10分や20分ぐらいなら待ってやるさ、俺は寛大だから。
ところで拘束した二人はどうしてる・」
〈はっ、取り敢えず応急処置をして地下牢に入れてあります。
ん、そうだ、例の乗組員も牢に移しておけ……〉
『はっ、陛下彼らもですか?』
「当たり前だろう、マリアーナたちが粗雑に扱われたんだ、丁重に扱う義務はない、こちらは犯罪者だからもっと雑でも構わないさ。」
はっ、いけないわ。つい元自国の人間だからって思いが先に走ってしまった。
ナオトは強いお方だわ、私ももっとしっかりしなきゃ……
「マリアーナ大丈夫かい?」
〈はい、陛下、もう大丈夫でございます。〉
「マリアーナ君をつないでいた男のところへ行くけど来るかい?」
{ナオト、マリはさっきまで……}
〈良いのお姉ちゃん、私行きます。〉
「ロミアーナ、妹を心配するのはわかるが、自分でけりを付けなければ心に傷をのこすんだ。お前ならわかるだろう。」
「マリアーナ行くよ。」
〈はい、陛下~♡〉
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
▼ 地下牢にて
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
おい!、なんでこんな所に入れるんだ。おい、出してくれ!!
直人とマリアーナが地下牢へと降りていくとP3-Cの搭乗員が騒いでいた。
「だまらせろ!」
{はっ!!}
看守が持っていた穂先のないやりで搭乗員、いや、囚人を突く。
看守が数回小突くとおとなしくなった。
「おい、数人応援を呼んでこい!」
{はっ、かしこまりました。}
『お、おい君!、君は日本人じゃないのか?』
「残念だがちがうな……」
あっ、日本語……
日本語が出来るから日本人だとは限らないだろう。
『……そ、そうだな。なぁ、君は私達が急にここに入れられたか知らないか?』
どう見ても15,6歳の少年に見えるがかなり地位は高いようだ。外国語なまりがまったくない日本語を喋るって点では日本人の可能性が高いとは思うが……
あぁ、知ってるよ、でも、知らないほうが良いと思うけど。
いや、どんなことでも俺は受け止めたい。
まあ、良いだろう
その時、先程の看守が応援の近衛兵を数人連れてきた。
〈陛下!、応援に来ました。ご命令を!!〉
『き、君……へ、陛下って、君は国王なのか?』
あちゃーバレちゃったよ。まあ仕方がないか、いずれバレることだ。
直人は搭乗員の質問には答えずに無視した。
「おい、こいつらの服は引き剥がせ!、あぁ、自分で脱いだほうが良いぞ!、うちの近衛兵は犯罪者に対する扱いが雑だからな……」
{陛下、女性もやるのでありますか?}
「脱がないのならやれ、俺は男女差別はしないんだ。」
{はっ、了解しました。}
き、君。ちょっとまってくれなんでこんな事をする、それも女性まで……
まあ、知りたいって言ったから教えてやろう。
俺たちの同胞が日本に拘束されていることが先程、わかった。
そのうちの一人が日本語が喋れるって事で犬みたいに紐で引き回されてつれて来られた。通訳代わりとしてな……
俺たちの同胞は日本の領海に侵入していないにも関わらず、交渉材料として拿捕され、拷問という尋問を受けていたよ。
この子がそうだ。
彼女は男の取調官に全裸にされて体中を調べられたそうだ、何も隠していないか丹念にな……彼女は処女だったんだ。
この国では処女性は大事だ、もう、まともな嫁入り先はないだろう。働き先も娼館ぐらいしかないだろう。それにトイレでさえ男性の看守の見ている前でさせられてそうだ。
犯罪者でもないのにここまでされたんだ、犯罪者のお前たちに遠慮する必要はないだろう。
本来、我が国の法律では、領土に不法に入った軍人は裁判なしの処刑と決まっている。だが、自衛隊は専守防衛という縛りの中で頑張ってるって思ったから賓客待遇として扱ったがこのざまだ。
恨むんなら国を恨むんだな。
『ちょっ、ちょっとまってくれ
日本は人権を守る国家だ、たとえ犯罪者でも人権は守られる、ましてや犯罪者でないものなら守られるのが当然のはずだ信じられない。』
この子の裸を見たいのか、お前ロリコンか?
この子は見ての通り獣人だ……お前の国の政府は人ならざるものには人権は適用されないと言ったそうだ。だから拷問しようがジュネーブ条約にもかからないとな。
確認はしていないがこの子の仲間には指を潰されたり、肉が削げるほどムチで打たれてるそうだ。
「おい看守!」
{はっ!!}
看守は棒を立てて直立不動になる。
「彼女を徹底的に調べろ、どこに隠しているかもわからん、手で足りなければ棒を使え、遠慮することなんかないぞ!」
(国がしたことは誤ります。ごめんなさい。
私が誤って済むことではないけど、少しでも許してもらえるならどうか、殺して下さい。)
副機長の吉武明日香は自分の国が恥ずかしかった。こんな少女を拷問するなんて酷すぎる、それを考えるとされても仕方ないけれど私には耐えられる自信がないわ、せめて殺してほしい。
「だめだな!、看守やれ!」
はっ!!
《陛下、やめてーーーっ!!》
ン、どうしたんだマリアーナ。
《陛下、この人は私に何もしていない……だから酷いことしないであげて……》
「でも、同じ国の人間だぞ!!」
《私はされたくなかったよ、泣いて頼んだけど、笑うだけで許してもらえなかった。だけど、だけど、違う女性に酷いことをしようとは思わない。
私はあの男が憎い……》
「そ、そうか……看守、中止だ。」
{はっ!!}
そこにはホッとした表情の看守がいた。
(ごめん、本当にごめんなさい。私の国の人間が酷いことをして本当にごめんなさい。
私を許してくれてありがとう。あなたに感謝を捧げます。)
《ちがうよ、そこは勘違いしないで。
私は陛下がいるから許せるの?、もし陛下がいなかったら多分許せないと思う、だから感謝するなら陛下にして。》
《陛下、このお姉さんは元の部屋に戻してあげて裸は可愛そうだよ。それとも愛妾にでもするつもりなの?》
「コラッ、わかった、お前がそう言うなら良いだろう。」
「看守、服を与えて部屋に戻してやれ。」
「マリアーナ、こっちの男はどうだ?」
搭乗員達の隣に先程つれられて来た二人が入っていた。
《こっちの人は知らない?今朝、初めて見たよ。》
「看守、腕のない男を出せ!」
〈はぁ、いよいよ処刑か?〉
男は恐怖のためか腕を切断した出血のせいで青いのかはわからなかったが、青白い顔をしてふらっと牢を出てきた。
俺は男の腕を掴み、包帯を外した。
〈おっ、おっ、おい、止めてくれ……切りたてなんだ、まだ、短くするつもりか……
〉
「うるさい、黙ってろ、でないと首を斬るぞ!」
俺は手をかざす、無詠唱で回復魔法をかけた。
切断されて傷口から骨がムクムクと伸びてきて、骨に筋肉がまとわりついていく、その後に神経が回虫のようにくねりながら筋肉の中を進んでいく、最後に皮がかぶっていって腕が再生された。
生命の神秘というよりはただのグロテスクな絵面でしかなかった。
それ見ていた男は【おう、おう、おおっう】と声にならない声を上げていく……
「ほら、後は部屋で休んでろ、腕は戻っても血は戻っていない。」
〈す、すまない、ありがとう、また、腕が戻ってくるとは思わなかったよ。本当にたすかった、ありがとうな……これって魔法なのか?〉
すっげぇ~、切り落とされた腕がもどったよ。すっげぇなぁ~……もう完全に駄目だと思ったけど……良かったよ。利き手は息子にとっても長い友だちだからなぁ~
「……そうだ。……」
〈そっかぁ、すげぇんだな。〉
「気にするな、落としたのはこっちだしな。」
〈いや、銃を抜いたのは俺だ、銃を抜く時には覚悟はしている。出来てはいないけどな。何にしても助かったよ。〉
「早く部屋へ行って寝ろ!!」
〈おおぅ、そうさせてもらうよ。〉
なんか、警官らしくない男だなぁ~ちょっと面白い……
直人はなぜかこの男にシンパシーを感じた。
「マリアーナこの男はどうだ。」
《いやっ!!、この人、私に隙きをみていやらしいことした。私のしっぽ引っ張って何度もころばされた。》
「そっか、わかった。」
〈何やってるんだ、早く私も治療してここから出せ!〉
「その必要はないよ。」
〈ん、なぜだ?〉
「あんたは処刑する。」
〈お、俺は公安部の人間だぞ、そんな人間を処刑してただで済むと思ってるのか、日本に宣戦布告するようなもんだぞ!、わかったら早く治療して出せ!〉
「心配いらないさ、既に日本には宣戦布告したから問題ない。
あんたの処刑は決定だ。」
『き、君!、本当にその人を処刑するつもりか?、もしその人が本当に政府の要人なら取り返しのつかないことになるよ。よく考え給え!』
もしかすると、国王かも知れないが、やはり少年だ考えが短絡すぎる、政府の要人を殺されれば黙ってはいない多分……
P-3Cの機長、相模1尉はいくら弱腰の日本と言えどもさすが政府要人を殺されて泣き寝入りしては国際社会にメンツが立たない全面戦争とまでは行かなくても重要施設の攻撃位はやるかもしれないと考えていた。
実際のところ今の日本にはそんな余裕などはないのだが、相模1尉には拿捕以降の情報は入っていないのだ。
「そんな心配は無用だよ。どっちみち後2時間すれば日本の対応次第では日本に対して戦闘行為を開始する。」
『な、なんだってぇーーッ!!』
ま、あなたはそこでゆっくり寛いでいてくれ。
『あのう、私だけ部屋って言うのはさすがに気が引けますので機長たちも戻して頂けないでしょうか?』
コパイの吉武3尉はさすがに自分だけは戻りにくいのか機長たちの待遇を具申してきた。
「うーん、しかしなぁ。うちの仲間の待遇を考えるとなぁ、鞭で肉がそげるほど打たないだけ優しいと思うんだが。」
『では、私もここに残ります。』
マリ(マリアーナ)は俺に訴えかける様な目で見つめているのを見ると、マリには勝てないなと思う
「いいだろう、お姉さんの裸も見せてもらったし、大事な観音様まで拝観させてもらったんだ。その拝観料って事で隊員は部屋に戻そう。」
拝観料って言われて先ほどの事を思い出したのか真っ赤になって睨んでいる。
うん、怒った顔もかわいいな。
「衛兵!、そいつ以外は全員戻せ!!」
はっ、仰せの通りに……
〈ちょ、ちょっと待ってくれ……〉
直人とマリアーナが退出しようとしたらP3-C搭乗員の一人から声が掛った。
「なんだ?」
〈頼む、処刑されるのならその前に尻尾を触らせてもらえないか?、死ぬ前の願いだ聞いてくれないか?〉
「何を言ってるんだ?、心配するなお前たちは処刑はしない、罰金と引き換えに国に帰れるさ、ま、暫くは掛るだろうからゆっくりするんだな。」
〈えっ、い、嫌だ。死刑になっても良いから触らせてくれ……た、たのむよ。せっかくに10年以上思い続けたモフモフの尻尾が目の前にあるんだ死んでもいいから触りたい。〉
「はぁ、此奴何言ってんだ。尻尾さわって死刑になりたいのか?」
他の搭乗員も頭に?マークを浮かべている物が多いがどうやら同類がもう一人はいそうな気配がしている。
《えっとぉ、あなたは?》
〈はい、P3-CでIFT、機上電子整備員をしている脇坂3尉、26歳です。ぜひ、そのふさふさと高貴な尻尾を堪能させては貰えませんか?、それが許されるなら私はあなたに感謝しながら死にます。〉
仲間の搭乗員は?マークどころかドン引きしている。
《脇坂様、残念ながら私の尻尾を触らせてあげる訳には行きません。獣人の尻尾は恋人か夫にしかさわらせないのです、でもあなたほど情熱のあるあなたならあなたを恋人や夫にしたいと思う、獣人はこの国には少なからずいると思いますよ。
もしあなたが望むのであれば私から陛下にとりなしてあげますが。》
〈はい、お願いします。
是非、亡命させて下さい。何でもするのでお願いします。〉
「ふぅ、確かにうちは技術者は欲しい、だが最悪のパターンでは日本と戦うかの所為もあるぞ、昨日までの同僚と戦えるか?」
〈私にとってモフモフは自分の命に勝る至高の存在です、モフモフを守る為であれば私は悪魔にでもなりましょう。
元同僚の情けとして花を手向けるぐらいは許して下さい。同僚たちも分かってくれるはずです。〉
直人は苦笑しながら思った。
同僚は尻尾と比較されて負けたのだ、花を手向けたぐらいでは分かってはくれないと思うがまあ、本人がそう思ってるならそれでいいだろう。直人はそう思う事にしてこの件についての思考を放棄したのだった。
真贋の魔法で脇坂を見て見たが、彼の言葉に嘘偽りはなかったので直人は脇坂の亡命を認める事にした。
「良いだろう、槙坂3等空尉の政治亡命を認める、」
〈有難うございます。ありがとうございます。
まるで死刑囚が無罪判決を勝ち取ったかのように涙を流して喜んでいる。〉
「マリアーナ、此奴を姉さん所に連れて行け、獣人好きも伝えておけよ。」
《はい》
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-==-=-=-=-=-=-=
最後まで読んで頂きましてありがとう御座います。
誤字、脱字等ありましたらお知らせ頂けると助かります
気持ち面白いと思われたなら下の方の評価をポチッとして頂けると泣いて喜びます。
ブックマークの方もご検討頂けると嬉しいです。
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-==-=-=-=-=-=-=
32
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
後日譚追加【完結】冤罪で追放された俺、真実の魔法で無実を証明したら手のひら返しの嵐!! でももう遅い、王都ごと見捨てて自由に生きます
なみゆき
ファンタジー
魔王を討ったはずの俺は、冤罪で追放された。 功績は奪われ、婚約は破棄され、裏切り者の烙印を押された。 信じてくれる者は、誰一人いない——そう思っていた。
だが、辺境で出会った古代魔導と、ただ一人俺を信じてくれた彼女が、すべてを変えた。 婚礼と処刑が重なるその日、真実をつきつけ、俺は、王都に“ざまぁ”を叩きつける。
……でも、もう復讐には興味がない。 俺が欲しかったのは、名誉でも地位でもなく、信じてくれる人だった。
これは、ざまぁの果てに静かな勝利を選んだ、元英雄の物語。
老衰で死んだ僕は異世界に転生して仲間を探す旅に出ます。最初の武器は木の棒ですか!? 絶対にあきらめない心で剣と魔法を使いこなします!
菊池 快晴
ファンタジー
10代という若さで老衰により病気で死んでしまった主人公アイレは
「まだ、死にたくない」という願いの通り異世界転生に成功する。
同じ病気で亡くなった親友のヴェルネルとレムリもこの世界いるはずだと
アイレは二人を探す旅に出るが、すぐに魔物に襲われてしまう
最初の武器は木の棒!?
そして謎の人物によって明かされるヴェネルとレムリの転生の真実。
何度も心が折れそうになりながらも、アイレは剣と魔法を使いこなしながら
困難に立ち向かっていく。
チート、ハーレムなしの王道ファンタジー物語!
異世界転生は2話目です! キャラクタ―の魅力を味わってもらえると嬉しいです。
話の終わりのヒキを重要視しているので、そこを注目して下さい!
****** 完結まで必ず続けます *****
****** 毎日更新もします *****
他サイトへ重複投稿しています!
扱いの悪い勇者パーティを啖呵切って離脱した俺、辺境で美女たちと国を作ったらいつの間にか国もハーレムも大陸最強になっていた。
みにぶた🐽
ファンタジー
いいねありがとうございます!反応あるも励みになります。
勇者パーティから“手柄横取り”でパーティ離脱した俺に残ったのは、地球の本を召喚し、読み終えた物語を魔法として再現できるチートスキル《幻想書庫》だけ。
辺境の獣人少女を助けた俺は、物語魔法で水を引き、結界を張り、知恵と技術で開拓村を発展させていく。やがてエルフや元貴族も加わり、村は多種族共和国へ――そして、旧王国と勇者が再び迫る。
だが俺には『三国志』も『孫子』も『トロイの木馬』もある。折伏し、仲間に変える――物語で世界をひっくり返す成り上がり建国譚、開幕!
催眠術師は眠りたい ~洗脳されなかった俺は、クラスメイトを見捨ててまったりします~
山田 武
ファンタジー
テンプレのように異世界にクラスごと召喚された主人公──イム。
与えられた力は面倒臭がりな彼に合った能力──睡眠に関するもの……そして催眠魔法。
そんな力を使いこなし、のらりくらりと異世界を生きていく。
「──誰か、養ってくれない?」
この物語は催眠の力をR18指定……ではなく自身の自堕落ライフのために使う、一人の少年の引き籠もり譚。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる