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第69話 ゴブリンのお仕事8
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「ゴブ~」(今日もいい天気で気持ちいいゴブ~)
この何気ない日常こそが・・・(以下省略)
今日もゴブリン体操で体をほぐし1日が始まる。
「ゴブ」(今日からは新しいルーチンワークを増やすゴブ)
昨日のダンスレッスンで初めて先生に褒められたのだ。
1週間でも真剣に取り組むと何かが身につくものなのだゴブ。
「ゴーブブ、ゴーブ、ゴーブブ、ゴーブ」(いっちに、さんし、いっちに、さんし)
足元に神経を集中しながら背筋をのばして顔を上げてステップの練習をする。
「あら、ミセッティ。ずいぶんとステップが上手になりましたね」
アイラお嬢様も褒めてくれた。
「ゴブ~」(昨日は先生にも褒められたんだゴブ~)
ふふふ、こっちは足場の悪い森で駆け回っているゴブリン様だぞ、平坦な床の屋敷でのダンスなんてステップさえ覚えてしまえば楽勝ゴブ。
今日も先生にいっぱい褒めてもらうんだゴブ。
いつもの地理と歴史の授業が終わりダンスレッスンのためにアイラお嬢様と部屋を移動しているとカタリナさんから声を掛けられた。
「お嬢様、ミセッティ様といっしょに急ぎ奥方様の執務室へお越しください」
「分かりました。午前中から呼び出しとは珍しいですね。何かあったのかしら」
わたしとお嬢様はカタリナさんに付いて2階の執務室へと向かった。
コンコン。
「失礼いたします、アイラお嬢様とミセッティ様をお連れいたしました」
「待ってたわよ~、入ってちょうだい」
入ると奥方様は執務机に座って待っておられた。
社長室のような大きな机とりっぱなイスがある。
そして眼鏡をかけているお姿も美人ですね~。賢そうに見えるゴブ。
そして奥方様の机の横に少し小さくて高さが半分の新品の机とかわいい子供用のイスが置いてある。
お嬢様が小さい頃はここでいっしょに勉強されていたのかな?
それにしては昨日や今日に作ったばかりぐらいに新品ピカピカだな。
「お母様、この子供用の机とイスは一体?私にも小さいですよ」
「おほほほ、この机はミセッティちゃんのために特別に急いで作らせたのよ。何でもミセッティちゃんは計算が得意だとか。今はちょうど半年の納税分の集計をしている時期だから助かるわ~」
おいおい、領主の資産管理の会計をさせようとしてるじゃないか。
転生前には会社員として多少の売上げ成績の集計などはしていたが本格的な経理作業となるとパソコンの無いこっちでは結構しんどいのでは?
「ゴ、ゴブ~」(今日は大事なダンスの練習があるので~ちょっと無理ゴブ)
「ミセッティは今日もダンスの練習があるから無理だとか」
「ほほほ、大丈夫です。誰もゴブリンと舞踏会で踊ろうとは思いませんよ、ダンスの練習は昨日で終わりにして今日からは私の書類を手伝ってちょうだいね」
「ゴ、ゴブ~」(とほほ~、分かりましたゴブ~)
ぐふっ。分かってはいたがはっきりと言われるとショックが大きいゴブ。
わたしの地獄の1週間が無駄になってしまったゴブな・・・。
先生、今日までありがとうゴブ。
「ミセッティ様~。もしかして素敵な王子様との出会いとか期待してたんですか~?ゴブリンプリンスとか~、プフフ~」
「ゴブー!」(黙れ!ぽんこつマリー、ゴブリンプリンスなんて初めて聞くゴブ)
「もう!マリーったらからかったらダメですわ。ミセッティはこの1週間ずっと怒られてもあきらめずにがんばってきたんですから」
「ゴブ~」(そーだそーだ、人生に無駄なことは無いんだゴブ)
カタリナさんが抱き上げてイスに座らせてくれた。
すごくしっくりときて座り心地がいいゴブ。
家具職人さんたち急造りなのにいい仕事しているゴブ。
「がんばってくれたら休憩のお茶には流行りのお菓子を用意させるわよ~」
まぁ日本で8時間(+2時間)の就労して何とか暮らしていたことを思うと午前中だけ書類整理をして衣食住とおやつが付いてくるのなら悪くないかもしれないな。
何事にも前向きに取り組むのが幸せになる秘訣ゴブ。
「はぁ、ミセッティが納得しているなら私は何も言うことはありませんが・・・お母様、ミセッティをよろしくお願いします」
アイラお嬢様は部屋を出てダンスの練習に向かわれたようだ。
それでは気合入れて仕事を頑張るゴブ。
どんっ、と書類の束がわたしの机の上に置かれた。
わたしの身長よりも高いのですが。
「ゴブ~」(初日から容赦ないゴブ~)
「アイラがいないと何て言っているか分からないわね~」
「これだけあればやりがいがあるゴブ!って言っているんですよ、きっと」
「ゴブ~!」(いいから黙れ、ぽんこつマリー!)
「今は何て言ったのか私にも分かったわ・・・」
それはそうと書類を見ると結構大きな文字で数字も3,4桁が6,7行並んでいるだけだった。
これを足し算してさらに町や村とかの単位で集計していけばいいだけだな。
たぶんだけど金貨の枚数が書かれているのだろう。
「ゴブ」(小学校の宿題レベルでお菓子がもらえてラッキーだゴブ)
それでも慣れてないと辛いところだろうがわたしはそろばん2級保持者だからな。
わたしは1枚を10秒もかからないスピードで集計していく。
「すごい・・・何枚か抜粋して確認いたしましたが全て間違っていませんでした」
カタリナさんも驚いているようだ。
「お~ほっほっほ。本当にアイラちゃんは親孝行ですわね~。私もようやくこの作業から解放されて大事な仕事にかかれるわ」
メイドさんに爪を磨いてもらいながら奥方様はご満悦のようだ。
「本当に・・・奥様の1週間分の仕事が半日で終わりそうな勢いです」
「これで旦那様が週末に戻られても執務室に籠らなくて済みそうですね」
別にいいけど・・・最終確認は責任者がするゴブよ?
この何気ない日常こそが・・・(以下省略)
今日もゴブリン体操で体をほぐし1日が始まる。
「ゴブ」(今日からは新しいルーチンワークを増やすゴブ)
昨日のダンスレッスンで初めて先生に褒められたのだ。
1週間でも真剣に取り組むと何かが身につくものなのだゴブ。
「ゴーブブ、ゴーブ、ゴーブブ、ゴーブ」(いっちに、さんし、いっちに、さんし)
足元に神経を集中しながら背筋をのばして顔を上げてステップの練習をする。
「あら、ミセッティ。ずいぶんとステップが上手になりましたね」
アイラお嬢様も褒めてくれた。
「ゴブ~」(昨日は先生にも褒められたんだゴブ~)
ふふふ、こっちは足場の悪い森で駆け回っているゴブリン様だぞ、平坦な床の屋敷でのダンスなんてステップさえ覚えてしまえば楽勝ゴブ。
今日も先生にいっぱい褒めてもらうんだゴブ。
いつもの地理と歴史の授業が終わりダンスレッスンのためにアイラお嬢様と部屋を移動しているとカタリナさんから声を掛けられた。
「お嬢様、ミセッティ様といっしょに急ぎ奥方様の執務室へお越しください」
「分かりました。午前中から呼び出しとは珍しいですね。何かあったのかしら」
わたしとお嬢様はカタリナさんに付いて2階の執務室へと向かった。
コンコン。
「失礼いたします、アイラお嬢様とミセッティ様をお連れいたしました」
「待ってたわよ~、入ってちょうだい」
入ると奥方様は執務机に座って待っておられた。
社長室のような大きな机とりっぱなイスがある。
そして眼鏡をかけているお姿も美人ですね~。賢そうに見えるゴブ。
そして奥方様の机の横に少し小さくて高さが半分の新品の机とかわいい子供用のイスが置いてある。
お嬢様が小さい頃はここでいっしょに勉強されていたのかな?
それにしては昨日や今日に作ったばかりぐらいに新品ピカピカだな。
「お母様、この子供用の机とイスは一体?私にも小さいですよ」
「おほほほ、この机はミセッティちゃんのために特別に急いで作らせたのよ。何でもミセッティちゃんは計算が得意だとか。今はちょうど半年の納税分の集計をしている時期だから助かるわ~」
おいおい、領主の資産管理の会計をさせようとしてるじゃないか。
転生前には会社員として多少の売上げ成績の集計などはしていたが本格的な経理作業となるとパソコンの無いこっちでは結構しんどいのでは?
「ゴ、ゴブ~」(今日は大事なダンスの練習があるので~ちょっと無理ゴブ)
「ミセッティは今日もダンスの練習があるから無理だとか」
「ほほほ、大丈夫です。誰もゴブリンと舞踏会で踊ろうとは思いませんよ、ダンスの練習は昨日で終わりにして今日からは私の書類を手伝ってちょうだいね」
「ゴ、ゴブ~」(とほほ~、分かりましたゴブ~)
ぐふっ。分かってはいたがはっきりと言われるとショックが大きいゴブ。
わたしの地獄の1週間が無駄になってしまったゴブな・・・。
先生、今日までありがとうゴブ。
「ミセッティ様~。もしかして素敵な王子様との出会いとか期待してたんですか~?ゴブリンプリンスとか~、プフフ~」
「ゴブー!」(黙れ!ぽんこつマリー、ゴブリンプリンスなんて初めて聞くゴブ)
「もう!マリーったらからかったらダメですわ。ミセッティはこの1週間ずっと怒られてもあきらめずにがんばってきたんですから」
「ゴブ~」(そーだそーだ、人生に無駄なことは無いんだゴブ)
カタリナさんが抱き上げてイスに座らせてくれた。
すごくしっくりときて座り心地がいいゴブ。
家具職人さんたち急造りなのにいい仕事しているゴブ。
「がんばってくれたら休憩のお茶には流行りのお菓子を用意させるわよ~」
まぁ日本で8時間(+2時間)の就労して何とか暮らしていたことを思うと午前中だけ書類整理をして衣食住とおやつが付いてくるのなら悪くないかもしれないな。
何事にも前向きに取り組むのが幸せになる秘訣ゴブ。
「はぁ、ミセッティが納得しているなら私は何も言うことはありませんが・・・お母様、ミセッティをよろしくお願いします」
アイラお嬢様は部屋を出てダンスの練習に向かわれたようだ。
それでは気合入れて仕事を頑張るゴブ。
どんっ、と書類の束がわたしの机の上に置かれた。
わたしの身長よりも高いのですが。
「ゴブ~」(初日から容赦ないゴブ~)
「アイラがいないと何て言っているか分からないわね~」
「これだけあればやりがいがあるゴブ!って言っているんですよ、きっと」
「ゴブ~!」(いいから黙れ、ぽんこつマリー!)
「今は何て言ったのか私にも分かったわ・・・」
それはそうと書類を見ると結構大きな文字で数字も3,4桁が6,7行並んでいるだけだった。
これを足し算してさらに町や村とかの単位で集計していけばいいだけだな。
たぶんだけど金貨の枚数が書かれているのだろう。
「ゴブ」(小学校の宿題レベルでお菓子がもらえてラッキーだゴブ)
それでも慣れてないと辛いところだろうがわたしはそろばん2級保持者だからな。
わたしは1枚を10秒もかからないスピードで集計していく。
「すごい・・・何枚か抜粋して確認いたしましたが全て間違っていませんでした」
カタリナさんも驚いているようだ。
「お~ほっほっほ。本当にアイラちゃんは親孝行ですわね~。私もようやくこの作業から解放されて大事な仕事にかかれるわ」
メイドさんに爪を磨いてもらいながら奥方様はご満悦のようだ。
「本当に・・・奥様の1週間分の仕事が半日で終わりそうな勢いです」
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