お助けキャラに転生したのに主人公に嫌われているのはなんで!?

菟圃(うさぎはたけ)

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バラされる正体

どうしてここで騎士の祈りなんて…。
騎士の祈りを受け入れられたら一生その人の騎士として生きていくしかないんだよ?

どうしてその騎士の祈りを俺にするの。

「ルド様なんてやめてよ…。俺、そんなに偉い人じゃないんだよ」

「偉い偉くないではありません。俺がルド様を守りたいと思ったからです。それに俺がしてしまった事の償いをしたいだけなのです」

償いの為…。
確かにクルドは俺に酷いことをしてきた。

「受け入れられなくてもいいんです。だけど、どうか償いを受け入れてくれるのなら…受け入れて下さい」

握られる手からクルドの震えが伝わってくる。
きっとクルド自身は違う事で本当は償いをしようとしてたんだと思う。

昔の傷が癒え、騎士として復帰できるから騎士として仕えて償いをしようとしている。

「どうしてクルドは俺に償いたいの?」

理由なんてわかりきっている。
だけどどうしても聞かずにはいられなかった。

「俺がルド様を強姦してしまったからです。嘘の情報に踊らされたとしてもあんな低俗な真似はすべきではないと思いました。だからその罪はただの謝罪で済ませるべきではないのです」

騎士の祈りの最中だからか、クルドは顔を上げることはなかったが震えた声ではっきりと答えてくれた。
きっとこんな事を言うのは苦しかったと思う。

そしてそれを無理やり言わせたのは俺だ。

「ですので無理にとは申しません。私の我儘ではありますが、どうかお許しください」

切実な願い。
俺はそれを断る事をしたくなかった。

「分かりました。騎士の祈りを受け入れます」

俺が受け入れる事を伝えたら、クルドが急に顔を上げて嬉しそうに満面の笑みを浮かべていた。

「ありがとうございます!」

「ふむ、騎士の祈りを目にするのは初めてですね」

リリエルの声を聞いてはっとした。
そういえばリリエルがこの場にいたんだった。

何か一つに集中してしまうと周りを分からなくなる癖はどうにかしないといけない。

「そこの子爵令息はルド様の正体を知っているのですか?」

「ルドくんの正体?」

騎士の祈りが終わったからか、敬称は様からくん付けに戻った。
今はまだ慣れていないから様付けではなく、このくん付けのままの方が有難いかな。

「どうやら先ほどまで本当に眠っていたようですね。それではルド様の正体をお伝え致しましょう」

「リリエル様!」

「どうせ後で知られる事です。騎士として受け入れられたのですから、先に知っていた方がよろしいと思いますよ」

これはリリエルの言う通りだ。
貴族の籍を獲得するのは決定事項でもあるから、先に伝えても問題ないけどまだ心の準備が…

「ルド様は貴族籍にお戻りになられた王弟殿下ご夫妻の子息です」

「え?」

「まだいいって言ってないじゃん!?」

あっさりと言われてしまった事に叫び、クルドは驚愕しすぎた表情をしている状態になった。
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