子悪党令息の息子として生まれました

菟圃(うさぎはたけ)

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ようやく収集されたと思っていたが、学院でも教師の暴動が起こっていて学院自体が機能を失いつつあった。
緊急の事態として国王が重い腰を上げ、王宮を守護する騎士以外を騒動員させる事態までに発展した。

先に収容されていた教師の鑑定を行った所、鑑定結果は状態異常魅了として出ていた。
確実に今回暴動を起こした教師は魅了魔法にかかっている事が確定した。

解呪事態はかなり簡単な様で簡単な解呪魔法一つで魅了状態が解除された。
魅了状態が解除された教師達全員が何故ここにいるのかと問うてきたらしい。

そしてほとんどの教師は魅了状態の時のことを覚えていなかった。
魔力数値が高い教師はうっすらとだが覚えていたようで私に謝罪をしにくる。

魅了魔法のせいではあったから謝罪は不要だと伝えたが、操られたとはいえ大切な生徒に暴言を吐きその謝罪を行わないのは許せないとの事で謝罪を受け取ることにした。
少し問題が出たとすれば追跡魔法が全く機能しないという事だった。

魅了魔法の使い手を探す、その手段が断たれてしまった。
他の手段がないかと模索中ではあり、その手段が確立するまでは学院が一時的に閉鎖することになった。

あまりの緊急自体に色んな貴族からクレームが入ったが、学院側ではなく王宮側で全て対処され無理に学院再開は行われなかった。
生徒達は安全の為に家に帰る事になった。

私たちは今回の件で私が狙われている可能性が高いので、家に帰る事ができず一時王宮預かりとなった。
イディが一緒にいるのは家族がいれば精神安定がし易いという観点で一緒に王宮預かりとなった。

イディが私の血しか受け入れられない体質でもあるから、この提案自体はありがたく受け入れた。
王宮に用意された部屋はかなり豪奢で、最初はソファに座るのですら恐々と座っていたが侍従達から普通に座ってほしいと言われて普通に座るようにした。

ベッドは豪奢な部屋とは違って、質素な作りに見えた。
最初は一番安心できる場所と思っていたが、よくよく確認してみると金糸を使用した高度な刺繍に布団に使われているものは全てシルクでできていた。

一番高い場所がベッドであると分かった時は平然と寝ていた自分が恐ろしかった。
イディはこの部屋がどういうもので形作られているか分かっていても普段通りに過ごしている。

そのイディの心臓の強さを私にも譲ってほしい。
一週間程王城で過ごしていると、漸く部屋に慣れて普段通りに過ごせるようになった。

「今日は王城が騒がしいな」

「そう?ホロだから聞こえるのかな?」

どうやらイディには聞こえていなかったようだ。
私の耳にはかなり騒がしい声が聞こえる。

一人の男が叫んでいて、周りは叫び声ではなく何やらガチャガチャと甲冑が擦れる音がする。
誰かを押さえ込んでいるのだろうか。

「失礼致します。宰相様直属の侍従でございます」

「入れ」

入るのを許可すると宰相の有能な侍従が入っていた。

「ホロ様、イディ様に見ていただきたい者がおります。ご足労をお掛けして大変申し訳ございませんが、私めに着いてきていただいてもよろしいでしょうか?」

一体何があったのだろうか。
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