悪役に好かれていますがどうやって逃げれますか!?

菟圃(うさぎはたけ)

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テストを受け続けて早半年程ぐらいで遂に魔法の授業が解禁された。

「やっと魔法の授業が受けられるね~」

ラグくんをむぎゅむぎゅしながら僕はハルト様に話かけた。
敬語じゃないのはハルト様に名前の敬称以外は、敬語をやめる様にとお願いされ続けて折れて敬語を外すようにした。

「そうだね。僕も魔法の授業が受けられて嬉しいよ」

ハルト様も嬉しそうに笑っている。
僕達2人とも魔法を楽しみにしている理由が、少し前に見た中等部の先輩による模擬試験を見たからだ。

繰り広げられる魔法に目を奪われて、魔法を使いたい意欲が爆発した。
それ以降はずっと魔法の事しか考えられなくて、今日やっと魔法の授業が解禁されてテンションが上がりまくってる。

お昼ご飯を食べて、午後にある魔法の授業を受けるために初等部専用の闘技場にまで向かっている。
闘技場であるのも僕たちSクラス限定。

先生曰くクラスのメンバーのほとんどが魔力量が多いので、魔法が暴走したら教室が吹き飛ぶ可能性があるからって言っていた。
ハルト様と楽しく談笑しながらだとあっという間に闘技場にたどり着いた。

本来闘技場は剣術の授業に用いられる。
僕たちはまだ体の基礎ができていないので、本格的な剣術などは学ぶ事なく基礎の体力トレーニングに励んでいる。

まあ、僕はいつも最下位なんだけど…。
お父様の運動神経は引き継がれなかった見たい。

そぞろに集まってきたところで、レラッサ先生がやってきた。
レラッサ先生はいつものローブを羽織った姿ではなくて、剣術を指導してくれる時の軽快な服装をしている。

「集まったなら魔法の授業を始めるが、その前に注意点があるからよく聞くように。まずは魔法を使用する場合は必ず私の側で行うこと。そして、魔法のコントロールができないと判断した場合はすぐに魔法を遠くに投げること。以上を守ってくれ。では、アゼルから私の元に来るように」

アゼルはレラッサ先生の元に向かって行った。
僕たちは何かあった時逃げられるように遠巻きで見るようにした。

「ではまず魔力を感じよう。私の魔力を今からアゼルに魔力を流すから、それと同じのを感じとってくれ」

「う、うぅ……、腕に同じようなものを感じます」

「腕か。腕にあるものを手に溜めることを意識するんだ」

「先生、手が熱く感じますっ…」

アゼルは話すのが辛そうに聞こえる。

「そのまま私の言葉と同じ言葉を発するんだ。『火種ヴェドル

火種ヴェドル

アゼルがレラッサ先生と同じ言葉を言うと、手から火種が現れた。
火種は小さく揺らぎながらも確かにそこに存在する。

「魔法の維持は繊細なものだ。気を抜かずゆっくりと送っている魔力を遮断するんだ」

火種が段々と小さくなっていき、ぽしゅっとした音と共に火種が消えた。
アゼルはすとんと地面にへたり込み方で息をしているのが見える。

「よく出来た。初めて魔力を使用した時は不快感があるからな。アゼルはゆっくりと休むように」

アゼルはクラウゼンに支えられながら闘技場の壁側にまで2人で向かっていた。
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