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そのハルトの言葉に強制力が働いている事がわかった。
あまりにも強い強制力にゾッとした。
「そこからはネヴィが知っている通り愛の話を盲信する僕が出来上がってしまったんだ。あの時の僕は愛の言葉だけを信じて、ネヴィを敵だと信じ込んでいた」
僕を撫でるハルトの手が少しだけ止まってまた再開された。
会場からは未だに騒めき声が聞こえてくる。
「目を覚ますことができたのは、ネヴィが目の前から消えてしまった出来事からかな。その時に目の前でただただ喚き散らす愛に何も感情が湧かなくなってたんだ」
その時からなんだ。
初めて学院で愛に会った日の翌日辺りから、なぜか僕に対する執着心みたいなのは見えていたけどそれは物語を修正させる為のものだったんだとわかった。
執着心に関しては多分僕に執着しているハルトを見て、僕がハルトに執着するというものだろうか。
それが僕には作用しないのは幸いだったんだろう。
「ネヴィが目の前から消えたその事実だけが僕の中でいっぱいいっぱいになっていて、探しに行くという行動も起こせずにいたんだ。その後にレギストス大公子息がネヴィを探しに行ってくれて、救出してくれたんだ。なんでそこにレギストス大公子息がいたのかは分からないけど、それでもその場所に居てくれてよかったよ」
撫でていた手が止まって、僕は目を開けるとハルトが僕の方を向いていた。
「ネヴィ、いやツェーリア伯爵令息」
ハルトの畏まったその呼び名。
「僕と婚約破棄をしましょう」
落ち着いた声音でハルトは僕との婚約破棄を願い出た。
多分それは自分が破棄したいからではなく、僕のことを思って願いでたものなんだろう。
「それにハルトの意思はあるの?」
僕の問いかけにハルトの眉尻が少し下がって悲しそうな笑みを浮かべた。
「婚約破棄は嫌なのが本心だけど、それ以上に僕ではネヴィを守ることができない。そして、一度でも君を裏切ってしまった僕自身を許す事ができないからだよ」
僕はハルトをじっと見つめる事しかできない。
「だから、これは僕自身のけじめでもあるんだ」
覚悟を決めている目をしている。
だから、僕はその覚悟を受け取ることにした。
「分かりました。婚約破棄を受け入れます」
覚悟を受け取ったと同時に、僕もハルトへラグザンドから受けている求愛についても話すことにした。
彼の懺悔もそうだけど、僕だって彼と同様裏切っているような行動を行っているのだから。
「ハルト…ううん、ザインハルト様に僕からも話さなければいけない事があります」
「レギストス大公子息のことについてかな?」
「はい…。僕は、レギストス大公子息に少し引かれてしまっているのです。そして、婚前に異性と二人きりでお会いしておりました」
誰のせいでもない、僕自身で出会ったこともある。
だからこそこれはハルトへの僕からの懺悔でもある。
「ツェーリア伯爵家から伝達があってそのことについては知っていたよ。でも、それに関してはある程度認知している部分もあったんだ。相手の家格も上なのもあってネヴィレントから断る事ができないでしょ?だから、わかっていてある程度は僕もそっとしておいたんだ。異常な僕から君を守るためのことも考えてね」
わかっていたうえで僕の事をそっとしておいてくれたの?
そう思うとハルトに対しての申し訳なさに僕はほろりと涙を流してしまった。
被害者づらをするわけではない。
申し訳なくて申し訳なくて、ハルトに縋り付くこともなく僕はただ泣いていた。
あまりにも強い強制力にゾッとした。
「そこからはネヴィが知っている通り愛の話を盲信する僕が出来上がってしまったんだ。あの時の僕は愛の言葉だけを信じて、ネヴィを敵だと信じ込んでいた」
僕を撫でるハルトの手が少しだけ止まってまた再開された。
会場からは未だに騒めき声が聞こえてくる。
「目を覚ますことができたのは、ネヴィが目の前から消えてしまった出来事からかな。その時に目の前でただただ喚き散らす愛に何も感情が湧かなくなってたんだ」
その時からなんだ。
初めて学院で愛に会った日の翌日辺りから、なぜか僕に対する執着心みたいなのは見えていたけどそれは物語を修正させる為のものだったんだとわかった。
執着心に関しては多分僕に執着しているハルトを見て、僕がハルトに執着するというものだろうか。
それが僕には作用しないのは幸いだったんだろう。
「ネヴィが目の前から消えたその事実だけが僕の中でいっぱいいっぱいになっていて、探しに行くという行動も起こせずにいたんだ。その後にレギストス大公子息がネヴィを探しに行ってくれて、救出してくれたんだ。なんでそこにレギストス大公子息がいたのかは分からないけど、それでもその場所に居てくれてよかったよ」
撫でていた手が止まって、僕は目を開けるとハルトが僕の方を向いていた。
「ネヴィ、いやツェーリア伯爵令息」
ハルトの畏まったその呼び名。
「僕と婚約破棄をしましょう」
落ち着いた声音でハルトは僕との婚約破棄を願い出た。
多分それは自分が破棄したいからではなく、僕のことを思って願いでたものなんだろう。
「それにハルトの意思はあるの?」
僕の問いかけにハルトの眉尻が少し下がって悲しそうな笑みを浮かべた。
「婚約破棄は嫌なのが本心だけど、それ以上に僕ではネヴィを守ることができない。そして、一度でも君を裏切ってしまった僕自身を許す事ができないからだよ」
僕はハルトをじっと見つめる事しかできない。
「だから、これは僕自身のけじめでもあるんだ」
覚悟を決めている目をしている。
だから、僕はその覚悟を受け取ることにした。
「分かりました。婚約破棄を受け入れます」
覚悟を受け取ったと同時に、僕もハルトへラグザンドから受けている求愛についても話すことにした。
彼の懺悔もそうだけど、僕だって彼と同様裏切っているような行動を行っているのだから。
「ハルト…ううん、ザインハルト様に僕からも話さなければいけない事があります」
「レギストス大公子息のことについてかな?」
「はい…。僕は、レギストス大公子息に少し引かれてしまっているのです。そして、婚前に異性と二人きりでお会いしておりました」
誰のせいでもない、僕自身で出会ったこともある。
だからこそこれはハルトへの僕からの懺悔でもある。
「ツェーリア伯爵家から伝達があってそのことについては知っていたよ。でも、それに関してはある程度認知している部分もあったんだ。相手の家格も上なのもあってネヴィレントから断る事ができないでしょ?だから、わかっていてある程度は僕もそっとしておいたんだ。異常な僕から君を守るためのことも考えてね」
わかっていたうえで僕の事をそっとしておいてくれたの?
そう思うとハルトに対しての申し訳なさに僕はほろりと涙を流してしまった。
被害者づらをするわけではない。
申し訳なくて申し訳なくて、ハルトに縋り付くこともなく僕はただ泣いていた。
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