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第17話
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🎵🎵🎵🎶🎵🎵🎵
バイオリンを、弾いている美月ちゃん。
上達が上手いみたいだ。
あと、耳が聞こえないなんて感じさせない。
「美月ちゃん、バイオリン上手くなったわね」と、優子さんは褒めていた。
「《教えてくれる先生がいいもん!》」
美月ちゃんの素直な気持ちだった。
「《ふふっ、きっとそうよね?》」
優子さんは、賛成していたが・・・
「ねぇ?辞めなさいよ。なんでまだ通ってるの?」
それを聞いていたのは暁美さんで・・・
「暁美・・・・」
「どうしてよ!優子・・・。なんで彼と縁を切ってくれないの?彼のせいで私は・・・」
「じゃあ、逆に暁美に聞くけど、あなたはどうして彼に冷たいの?あなたと彼との間に何があったの?彼は、私と夫を・・・武人ともう一度むすびつけてくれたのよ?そんな人が・・・・あなたにを恨むはずないわ。ううん、むしろあなたを恨んでなんかいないのよ?なのに・・・・」
「・・・・・・」
「あなたを助けてくれたのに・・・・なんであなたは・・・」
「やめて!!」
暁美はさらに大きな声を出した。
「《ママ?》」
「今後一切彼の話をしないでちょうだい!もう二度と彼と会いたくないから。教室を変えさせるわ」
「《いや!美月はあの教室がいい!》」
「・・・美月ちゃん・・・・」
「《あの教室にいると、美月は自分を出せるの。友達もたくさん出来たし、美月の居場所なの!》」
「・・・・・」
美月ちゃんが、ハッキリと自分の意見を言うなんて・・・・
「そんなにいいなら勝手にしなさい」
暁美さんは、手話をせずに言った。
「・・・・・暁美・・・・」
「・・・ママ?」
そして、凛子さんは2人の姿をまた見ていた。
今度は、二人とも楽器を弾いている。
榊さんが、バイオリン、東さんはピアノだ。
そして、手話での会話も彼女にはわかってしまっていた。
「《榊さんの音楽はいつも切ない音が詰まってますね》」
「えっ?」
「《すごく優しいけど切ない音・・・。まるで誰かを思い続けている音・・・・》」
「・・・・やっぱりかれは、彼女のこと・・・・」
凛子さんにはわかってしまっている。
榊さんが誰を思っているのか。
「《なぁんて。それは僕はが詮索することでもないですね》」
「《もう、いいんです。きっと、神様が{もうやめなさい}って言ってるんですよ》」
「そんな・・・・」
「《あの人を好きでいるのはもうやめなさいって・・・・》」
「・・・😭」
凛子さんは、手話の会話を読み取ってしまった。
「《そんな簡単に諦められるんですか?》」
東さんは、そう答えていた。
「・・・・・」
ガラス越しに伝わってくる会話をこれ以上聞きたくなかった凛子さんはその場から去っていった。
「《諦めます。そうするしかないんです》」
「《榊さん・・・・・》」
「《僕には彼女を見ていることしか出来ないから・・・・》」
笑っているのにやはり寂しい顔をした榊さん。
凛子さんは影で泣いていた。
「《さぁ、夕飯にしよう。ほらほら、部屋に戻りますよ?》」
そう言って、東さんの背中を押す榊さんだった。
なんだか空元気に見えるのは気のせい?
「ひまわりの詩。今週のハガキです」
正也さんのラジオが始まった。
「奇跡って本当にあるんですね。
10年間思い続けていた人と両思いでした!諦めなくて良かったって思ってます!この番組で流れる音楽を聴いて勇気が出ました!ありがとうございます!ということでおめでとうございます!じつは、僕の友人も最近、恋人ができたんです。
2人は上手くいくって僕は信じています。あなたにも幸運が訪れますように!
今月は、この曲をお届けいたします。」
🎶🎵🎶🎶🎶🎶
「・・・・・」
悟さんは、めぐみさんといた。
「悟・・・・」
「お前さ、なんで避けるんだよ」
「別に避けてないもん!」
「おい!こっち向けよ」
なにやらもめてる?
「あのキスに嘘はないから・・・・」
「・・・・!?」
「例え、悟が振り向いてくれなくても・・・」
「そんなのわかってる」
「それに、写真好きだから・・・ここを辞めたりなんかしないし」
「いや、何も言ってねぇだろ?」
なぜこのふたりがこんなにギクシャクしているのかと言うと・・・・
あの二次会の日・・・・
「悟、全然わかってないよ」
莉佐と同じくめぐみちゃんは悟さんに不意打ちキスをしたのだ。
「全然わかってない」
そのあとめぐみちゃんがどうして泣き出してしまったか、やっとわかったみたいだ。
「・・・・・」
「めぐみ」
「なに?」
「・・・・ごめん。悪いけど俺は・・・・」
悟の返事はわかってる。でも・・・・
「もういいよ」
「えっ?」
「悟が莉佐先輩に本気なのは知っているから・・・だから、忘れていいよ?」
「・・・・・・ごめん」
「だから!謝らないでってば」
「ごめん」
「謝らないでって言ってるでしょう?」
「・・・・・」
「早く行きなさいよ!行かないと飛行機のりおくれちゃうよ?」
そう、今日は旅立ちの日だ。
「じゃあな」
「・・・・・」
悟さんと、莉佐さんは旅立って行ってしまった。
「って言うかさ、元婚約者って人が一緒で不安じゃないのかよ」
正也さんは心配してくれたが・・・
「不安じゃないとは言わないさ・・・仕事だしね」
割とドライな答え。
本当は不安なくせに・・・・。
「彼女のこと、信じているんだろ?」
「もちろん」
「・・・へぇー・・・・」
「それより正也、お前は今夜、和葉さんに正式にプロポーズすると買って聞いたけど?」
「・・・そうなんだよ。内々でパーティを開くつもりでいるから・・・これ、招待状」
(なんだ。正也のことだからもっと否定するかと思ったけど意外な反応・・・)
「莉佐ちゃん行っちゃったあとでごめんな。本当は一緒に招待するつもりでいたんだけど・・・・」
「構わないよ。写真たくさん写すから覚悟しておけよ?あいつにも送るつもりでいるしね」
「・・・・そっか・・・・」
一樹が、楽しそうならいいかと、正也さんはそのときは何も言わずにいた。
「えっ?婚約パーティ?」
榊さんは、東さんとふたりで優子さんちに行っていた。招待状を渡しにに行ってるのだ。
旦那さんと二人で玄関で迎えてくれて・・・・
「《はい、優子さんも、南さんも是非って・・・》」
「《部外者の私が参加してもいいの?》」
優子さんは、遠慮しているみたいだ。
まさか自分を呼んでくれるなんてって。
「何を言ってるんですか・・・あなたも旦那さんとやり直したんですから、ぜひ2人で!」
「えっ?Σ(゚д゚;)僕もいいの?」
南さんもなんだか驚いていた。
二人を見送ったあと・・・
「ねぇ?やっぱり都合つかない?」
「楽しそうだね。優子は行っておいでよ」
「でも、私たちのお祝いしてくれるって2枚招待状くれたし・・・・」
「そっか、行かないのも悪いか・・・」
2人の間にはもう喧嘩はなく以前の関係に戻っていた。
「あの、でも・・・無理なら断るわ。あなたが行かないなら・・・・」
「いや、行くよ」
「えっ?いいの?」
「うん。優子が行くなら・・・・」
「良かった」
そして2人は・・
「これで、呼びたい人みんなに招待状渡せたね」
「《付き合わせてごめんなさい、東さん》」
「あはは!いいのいいの!僕は何も予定ないしね!」
2人は、凛子さんちに行く前だったのだ。
そして2人は凛子さんちにつき、
「《2人とも、いらっしゃい!《」
手話で迎えてくれた。
《お邪魔します》
「凛子ちゃん!お邪魔します」
「大地君・・・・」
「《あっ、手話が分からないと不便かなって思いまして・・・・、通訳してもらうつもりでいましたが・・・》」
「《大丈夫です。わたし、海外で障害者の子供たちと接したことあるから》」
「そっか(だから、彼女を見かけた時も手話をあんな簡単に・・・・読めたんだ)・・・ってことは、僕は用無しって事だね・・・。それなら、帰るよ・・・」
「《えっ?Σ(゚д゚;)帰るんですか?》」
「《パーティな準備の手伝いに行ってくるよ》」
「《パーティ?》」
《はい。仲間の婚約パーティが、今度ありまして・・・・》
「《そうだ!サプライズでなにかプレゼントしたいんだけど・・・》」
「《プレゼント!素敵!》」
《今日は別の用事で来ましたし・・・、凛子さんにも仕事あるでしょう?》
「《構わないです。サプライズ、私ができることあれば、手伝います。急にモデルをお願いしたのは、私ですし、そのお礼ってことで・・・》」
「・・・・・」
そして、3人は仕事を早く終わらせてお店に見に行くことにした。
「ねぇ?これとかどうかな?」
《いいですね》
「《いいと思う!》」
3人は仲良く何かを選んでいて・・・
「あれ?あれは、凛子さんじゃない?」
「本当だ。男子二人連れて何してるんだろう」
凛子さんの仕事場のスタッフが3人を見つけた。
「あの真ん中の人、手話だね」
「・・・・・・・」
そこには暁美さんもいた。
「あれ?榊・・・・」
と、彼の名前を言ったのは山根くんで・・・
「山根くん、彼のことを知ってるの?」
「えっ?知ってるも何も同級生ですよ」
「・・・・・!?」
ど、どういうことなの?
「そういう暁美さんは彼を知ってるの?」
「まさか、知るわけないわ」
「あっ、でもさ凛子さんがどちらかと付き合っていたりして?それか、例の好きな人なんじゃない?」
「そうかもね!なんだか嬉しそうだし」
とスタッフが好きかって言ってる横で・・・
「・・・・・・」
暁美さんは黙っていた。
「暁美さんのそういう複雑そうな顔を、もう何回も見ていますけど・・・」
「・・・・!」
「ねぇ?もしかして、そういう顔をさせるのはあの彼が原因?」
「暁美・・・」
そこへ、優子さんが入ってきた。
「それとも、相談に乗ってくれてる【ウルトラマン】さんに気があるとか?」
「えっ?まさか、ウルトラマンさんは男か女か分からないのに?」
「僕のアプローチを断るってことはそういうことでしょう?」
「・・・・・・」
「忘れられない誰かが心にいるから素直になれないんでしょう?」
と、言われた。
「これ、持っていきますね」
と行ってしまった山根くん。
「・・・・・・」
「や、山根くんったら、何を言ってるのかしらね・・・」
優子さんは今の会話を聞いて、とりあえず暁美さんのそばから離れた。
そして、榊さんと、東さんはパーティに凛子さんを誘っていた。
「凛子ちゃん、本当に来ないの?」
「ごめんね、仕事残っているから」
「《仕事があるのに僕らに付き合ってくれたんですか?なんか、すいません》」
「《いいの。わたしがてつだいたいって勝手に思ったから気にしないで。いいの見つかってよかった》」
《凛子さんのおかげです。ありがとうございます》
「凛子ちゃん、ありがとね!助かった。《榊さん、時間だよ!行こう!じゃあね!またね》」
「うん、気をつけて」
笑顔で、二人を見送った凛子さんが・・・・
(わたしは満足だよ。ほんの少しでもあなたに近づけたから・・・・・)
そう、呟いていたなんて・・・・・。
バイオリンを、弾いている美月ちゃん。
上達が上手いみたいだ。
あと、耳が聞こえないなんて感じさせない。
「美月ちゃん、バイオリン上手くなったわね」と、優子さんは褒めていた。
「《教えてくれる先生がいいもん!》」
美月ちゃんの素直な気持ちだった。
「《ふふっ、きっとそうよね?》」
優子さんは、賛成していたが・・・
「ねぇ?辞めなさいよ。なんでまだ通ってるの?」
それを聞いていたのは暁美さんで・・・
「暁美・・・・」
「どうしてよ!優子・・・。なんで彼と縁を切ってくれないの?彼のせいで私は・・・」
「じゃあ、逆に暁美に聞くけど、あなたはどうして彼に冷たいの?あなたと彼との間に何があったの?彼は、私と夫を・・・武人ともう一度むすびつけてくれたのよ?そんな人が・・・・あなたにを恨むはずないわ。ううん、むしろあなたを恨んでなんかいないのよ?なのに・・・・」
「・・・・・・」
「あなたを助けてくれたのに・・・・なんであなたは・・・」
「やめて!!」
暁美はさらに大きな声を出した。
「《ママ?》」
「今後一切彼の話をしないでちょうだい!もう二度と彼と会いたくないから。教室を変えさせるわ」
「《いや!美月はあの教室がいい!》」
「・・・美月ちゃん・・・・」
「《あの教室にいると、美月は自分を出せるの。友達もたくさん出来たし、美月の居場所なの!》」
「・・・・・」
美月ちゃんが、ハッキリと自分の意見を言うなんて・・・・
「そんなにいいなら勝手にしなさい」
暁美さんは、手話をせずに言った。
「・・・・・暁美・・・・」
「・・・ママ?」
そして、凛子さんは2人の姿をまた見ていた。
今度は、二人とも楽器を弾いている。
榊さんが、バイオリン、東さんはピアノだ。
そして、手話での会話も彼女にはわかってしまっていた。
「《榊さんの音楽はいつも切ない音が詰まってますね》」
「えっ?」
「《すごく優しいけど切ない音・・・。まるで誰かを思い続けている音・・・・》」
「・・・・やっぱりかれは、彼女のこと・・・・」
凛子さんにはわかってしまっている。
榊さんが誰を思っているのか。
「《なぁんて。それは僕はが詮索することでもないですね》」
「《もう、いいんです。きっと、神様が{もうやめなさい}って言ってるんですよ》」
「そんな・・・・」
「《あの人を好きでいるのはもうやめなさいって・・・・》」
「・・・😭」
凛子さんは、手話の会話を読み取ってしまった。
「《そんな簡単に諦められるんですか?》」
東さんは、そう答えていた。
「・・・・・」
ガラス越しに伝わってくる会話をこれ以上聞きたくなかった凛子さんはその場から去っていった。
「《諦めます。そうするしかないんです》」
「《榊さん・・・・・》」
「《僕には彼女を見ていることしか出来ないから・・・・》」
笑っているのにやはり寂しい顔をした榊さん。
凛子さんは影で泣いていた。
「《さぁ、夕飯にしよう。ほらほら、部屋に戻りますよ?》」
そう言って、東さんの背中を押す榊さんだった。
なんだか空元気に見えるのは気のせい?
「ひまわりの詩。今週のハガキです」
正也さんのラジオが始まった。
「奇跡って本当にあるんですね。
10年間思い続けていた人と両思いでした!諦めなくて良かったって思ってます!この番組で流れる音楽を聴いて勇気が出ました!ありがとうございます!ということでおめでとうございます!じつは、僕の友人も最近、恋人ができたんです。
2人は上手くいくって僕は信じています。あなたにも幸運が訪れますように!
今月は、この曲をお届けいたします。」
🎶🎵🎶🎶🎶🎶
「・・・・・」
悟さんは、めぐみさんといた。
「悟・・・・」
「お前さ、なんで避けるんだよ」
「別に避けてないもん!」
「おい!こっち向けよ」
なにやらもめてる?
「あのキスに嘘はないから・・・・」
「・・・・!?」
「例え、悟が振り向いてくれなくても・・・」
「そんなのわかってる」
「それに、写真好きだから・・・ここを辞めたりなんかしないし」
「いや、何も言ってねぇだろ?」
なぜこのふたりがこんなにギクシャクしているのかと言うと・・・・
あの二次会の日・・・・
「悟、全然わかってないよ」
莉佐と同じくめぐみちゃんは悟さんに不意打ちキスをしたのだ。
「全然わかってない」
そのあとめぐみちゃんがどうして泣き出してしまったか、やっとわかったみたいだ。
「・・・・・」
「めぐみ」
「なに?」
「・・・・ごめん。悪いけど俺は・・・・」
悟の返事はわかってる。でも・・・・
「もういいよ」
「えっ?」
「悟が莉佐先輩に本気なのは知っているから・・・だから、忘れていいよ?」
「・・・・・・ごめん」
「だから!謝らないでってば」
「ごめん」
「謝らないでって言ってるでしょう?」
「・・・・・」
「早く行きなさいよ!行かないと飛行機のりおくれちゃうよ?」
そう、今日は旅立ちの日だ。
「じゃあな」
「・・・・・」
悟さんと、莉佐さんは旅立って行ってしまった。
「って言うかさ、元婚約者って人が一緒で不安じゃないのかよ」
正也さんは心配してくれたが・・・
「不安じゃないとは言わないさ・・・仕事だしね」
割とドライな答え。
本当は不安なくせに・・・・。
「彼女のこと、信じているんだろ?」
「もちろん」
「・・・へぇー・・・・」
「それより正也、お前は今夜、和葉さんに正式にプロポーズすると買って聞いたけど?」
「・・・そうなんだよ。内々でパーティを開くつもりでいるから・・・これ、招待状」
(なんだ。正也のことだからもっと否定するかと思ったけど意外な反応・・・)
「莉佐ちゃん行っちゃったあとでごめんな。本当は一緒に招待するつもりでいたんだけど・・・・」
「構わないよ。写真たくさん写すから覚悟しておけよ?あいつにも送るつもりでいるしね」
「・・・・そっか・・・・」
一樹が、楽しそうならいいかと、正也さんはそのときは何も言わずにいた。
「えっ?婚約パーティ?」
榊さんは、東さんとふたりで優子さんちに行っていた。招待状を渡しにに行ってるのだ。
旦那さんと二人で玄関で迎えてくれて・・・・
「《はい、優子さんも、南さんも是非って・・・》」
「《部外者の私が参加してもいいの?》」
優子さんは、遠慮しているみたいだ。
まさか自分を呼んでくれるなんてって。
「何を言ってるんですか・・・あなたも旦那さんとやり直したんですから、ぜひ2人で!」
「えっ?Σ(゚д゚;)僕もいいの?」
南さんもなんだか驚いていた。
二人を見送ったあと・・・
「ねぇ?やっぱり都合つかない?」
「楽しそうだね。優子は行っておいでよ」
「でも、私たちのお祝いしてくれるって2枚招待状くれたし・・・・」
「そっか、行かないのも悪いか・・・」
2人の間にはもう喧嘩はなく以前の関係に戻っていた。
「あの、でも・・・無理なら断るわ。あなたが行かないなら・・・・」
「いや、行くよ」
「えっ?いいの?」
「うん。優子が行くなら・・・・」
「良かった」
そして2人は・・
「これで、呼びたい人みんなに招待状渡せたね」
「《付き合わせてごめんなさい、東さん》」
「あはは!いいのいいの!僕は何も予定ないしね!」
2人は、凛子さんちに行く前だったのだ。
そして2人は凛子さんちにつき、
「《2人とも、いらっしゃい!《」
手話で迎えてくれた。
《お邪魔します》
「凛子ちゃん!お邪魔します」
「大地君・・・・」
「《あっ、手話が分からないと不便かなって思いまして・・・・、通訳してもらうつもりでいましたが・・・》」
「《大丈夫です。わたし、海外で障害者の子供たちと接したことあるから》」
「そっか(だから、彼女を見かけた時も手話をあんな簡単に・・・・読めたんだ)・・・ってことは、僕は用無しって事だね・・・。それなら、帰るよ・・・」
「《えっ?Σ(゚д゚;)帰るんですか?》」
「《パーティな準備の手伝いに行ってくるよ》」
「《パーティ?》」
《はい。仲間の婚約パーティが、今度ありまして・・・・》
「《そうだ!サプライズでなにかプレゼントしたいんだけど・・・》」
「《プレゼント!素敵!》」
《今日は別の用事で来ましたし・・・、凛子さんにも仕事あるでしょう?》
「《構わないです。サプライズ、私ができることあれば、手伝います。急にモデルをお願いしたのは、私ですし、そのお礼ってことで・・・》」
「・・・・・」
そして、3人は仕事を早く終わらせてお店に見に行くことにした。
「ねぇ?これとかどうかな?」
《いいですね》
「《いいと思う!》」
3人は仲良く何かを選んでいて・・・
「あれ?あれは、凛子さんじゃない?」
「本当だ。男子二人連れて何してるんだろう」
凛子さんの仕事場のスタッフが3人を見つけた。
「あの真ん中の人、手話だね」
「・・・・・・・」
そこには暁美さんもいた。
「あれ?榊・・・・」
と、彼の名前を言ったのは山根くんで・・・
「山根くん、彼のことを知ってるの?」
「えっ?知ってるも何も同級生ですよ」
「・・・・・!?」
ど、どういうことなの?
「そういう暁美さんは彼を知ってるの?」
「まさか、知るわけないわ」
「あっ、でもさ凛子さんがどちらかと付き合っていたりして?それか、例の好きな人なんじゃない?」
「そうかもね!なんだか嬉しそうだし」
とスタッフが好きかって言ってる横で・・・
「・・・・・・」
暁美さんは黙っていた。
「暁美さんのそういう複雑そうな顔を、もう何回も見ていますけど・・・」
「・・・・!」
「ねぇ?もしかして、そういう顔をさせるのはあの彼が原因?」
「暁美・・・」
そこへ、優子さんが入ってきた。
「それとも、相談に乗ってくれてる【ウルトラマン】さんに気があるとか?」
「えっ?まさか、ウルトラマンさんは男か女か分からないのに?」
「僕のアプローチを断るってことはそういうことでしょう?」
「・・・・・・」
「忘れられない誰かが心にいるから素直になれないんでしょう?」
と、言われた。
「これ、持っていきますね」
と行ってしまった山根くん。
「・・・・・・」
「や、山根くんったら、何を言ってるのかしらね・・・」
優子さんは今の会話を聞いて、とりあえず暁美さんのそばから離れた。
そして、榊さんと、東さんはパーティに凛子さんを誘っていた。
「凛子ちゃん、本当に来ないの?」
「ごめんね、仕事残っているから」
「《仕事があるのに僕らに付き合ってくれたんですか?なんか、すいません》」
「《いいの。わたしがてつだいたいって勝手に思ったから気にしないで。いいの見つかってよかった》」
《凛子さんのおかげです。ありがとうございます》
「凛子ちゃん、ありがとね!助かった。《榊さん、時間だよ!行こう!じゃあね!またね》」
「うん、気をつけて」
笑顔で、二人を見送った凛子さんが・・・・
(わたしは満足だよ。ほんの少しでもあなたに近づけたから・・・・・)
そう、呟いていたなんて・・・・・。
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