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第18話

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「正也さん、ごめんなさい・・・」
和葉さんと、正也さんは電話をしていた。
「何やってるんだよ、和葉。もうみんな来てるよ?」
「どうしても抜けられない用事があったの」
「大丈夫か?迎えに行こうか?」

後ろから来る影に和葉さんは気が付かず、電話を続ける。
「大丈夫。近くまで来てるの・・・・」
と、言いながら・・・・近づく影に・・・
「・・・・?!」
その人物を見て・・・・
「・・・・・・」


「?和葉?どうした?」
「・・・・・」
和葉さんは驚いている。
「お嬢さん、探しましたよ?」

ゴトっ
携帯が落ちる音がして・・・・

プープー・・・
電話が切れる音?
そのまま和葉の声が聞こえなくなった。
「和葉!」
正也さんが呼んでも答えない。


「どうしたの?正也さん・・・
顔色悪いけど・・・」

「・・・まさか和葉に何かあった?」
「正也さん?」
「どうしよう・・・西田さん・・・・和葉になにかあったかも」
「Σ(゚д゚;)えっ?」

そして・・・・外では・・・
「あれ?携帯?」
《それ、和葉さんの?》

携帯画面が正也さんと和葉さんが映る写真だ。間違いない。

「ってことは?彼女に何かあったの?」

そして、急いで向かう。
「正也さん!!」

東さんと、榊さんは待ち合わせ場所に行くとみんなは血相を変えている。
やっぱりなにかあったんだ。
「・・・・正也さん、これ・・・・」
「和葉の声が聞こえなくなって・・・・」
「間違いない・・・来る途中で何かあったんだ」
「なんで・・・なんで和葉が狙われるんだよ」


そしてその頃、捕らえられた和葉さんは・・・・
「和葉!」
「お母さん・・・・」
なぜかお母さんも捕らえられていて・・・・
「お前ら親子に戻ったんだな」
「あんたに和葉は渡さないよ」
2人を捉えた人物は一体・・・。

お母さんは顔見知りのようだが?


「だったらさぁーいますぐここで死んでくれよ。事故を装えばー保険金手に入るんだからさ。そうすれば娘を返してやるよ」


「やめて!殺すなら私を殺しなさいよ!」


なんだか大変なことになってる。
「ラッキー!この匂いを覚えて!」
「ワンワン!」



そのころみんなは探しに行こうとしている。


「和葉!そんなこと言っちゃダメ」
「だって、お母さんには生きていてほしい」
「何を言うんだい。あなたこそ生きなきゃダメ!彼のためにも、自分のためにも」

2人はしっかりと抱き合ってる。ちゃんと親子に戻ってる。

「もういいよ。茶番は終わりだ。2人ともあの世に送ってやるよ。」
と、言ったところに・・・

「やめろ!!」

「あの声は・・・」

「和葉!母さん!」

「正也さん・・・」
「正也・・・・」


ヒーローが現れた!

「堪忍しろよ!警察も直ぐにここに来る」

「ふん!幸せそうなあんた達が俺は憎いんだよ!死ねよ!」

彼は、和葉さんとお母さんを目掛けてナイフを向けながら走った!

「和葉!!」

「・・・・・!」

彼は迷いなく刺した。
だがそれは・・・

「あっ・・・・」

彼が刺したのは・・・・
「うっ・・・・」

「母さん!和葉!」


「お母さん?」

刺されたのは、和葉さんを庇ったお母さんだった。

「そんな・・・・」

みんなも駆けつけた時には・・・

「警察だ!覚悟しろ!!」

お母さんは血だらけで・・・・

「お母さん!お母さん!しっかりして!!」
「もうすぐ救急車くるから!」

「・・・・・よかった、和葉・・・。」
「お母さん、やだよ・・・」
「・・・・あんたを守れて良かった・・・・」


「母さん、喋っちゃダメだ」

弱々しくお母さんが和葉さんの頬に手をやった。

「正也、和葉・・・・幸せになるんだよ・・・?」
「・・・・・・」
「あんた達は、生きなさいね・・・・素敵な仲間と、共に・・・・」

そしてそのまま・・・・
「いやよ!お母さん!!」

「お母さん!!」


和葉さんの叫び声だけが響いた。


そして、待機中の仲間たちは・・

「えっ?Σ(゚д゚;)なんだって?」
「どうしたの??」
一樹さんの驚きように、なっちゃんが心配する。

「・・・・・正也さんのお母さんが刺されて・・・・たった今搬送先の病院で亡くなったって・・・・・」



そう告げた。

手話をしなかったため・・・

《あの!何があったんですか?僕にわかるように説明して?》

「・・・・・」

「《榊さん、落ち着いて聞いて?和葉さんのお母さんが、亡くなったんですって・・・・・》」
なっちゃんが代わりに答えてくれた。

「そんな・・・2人がせっかく幸せをつかもうとしているのに・・・・なんで?」
東さんが珍しく感情を剥き出しにしている。




「東さん・・・・・」
「なんでだよ😭😭😭😭」


教えてくれよ、東條・・・。
俺たち全員が幸せになる方法・・


「・・・・・・」

みんなはしばらく放心状態でいた。

そこへ、
「どうしたんですか?皆さん・・・」

優子さん夫婦が来てしまい・・・

《優子さん・・・・》
「いらっしゃい・・・・」


どうにか明るく迎えたなっちゃんだったが・・・・
「せっかく来ていただいたけど・・・パーティは中止です・・・・」

精一杯の笑顔で言った。
だけど、涙をこらえることが出来ず・・・・
「えっ?」

2人はあまりにも悲しそうな笑顔に戸惑っている。

そして、ふたりに事情をはなした。
「そうでしたか。それは、それは心を痛めているでしょうね。」
《2人のことも祝福するつもりで招待したのに、なんかすみません》

「《いいのよ、榊さん。あなたにお礼が言いたかったから》」
「《榊さん、僕も時々教室を手伝ってもいいですか?》」
《もちろんです。それはたすかります。ありがとうございます》

そう言って話していると・・・


「ただいま・・・・」

「おかえり、東さん」

「パーティは、やっぱり中止?」

みんなが悲しそうに微笑んで東さんを迎えた。
《はい・・・。今から片付けを・・・》

と、榊さんが言うと・・・・


「いや、やるよ!」

と、すぐ後に正也さんと和葉さんが入って来た。

「えっ?」

「でも・・・・・あんなことがあったのに・・・」
「俺たち、約束したんだよ。母さんと」

「仲間と・・・皆さんと生きていくって・・・・ついさっき・・・・」


「正也ならそう言うと思ってた」


《・・・・・》

「《ねぇ?榊さん聞いてもいい?》」

優子さんはこの機会だと榊さんに声をかけた。
《はい》
「《榊さんは明美となにがあったの?私たちは、あなたの力になりたい》」
「・・・・・・」
「《このままでいいの?暁美はもしかしたら・・・・・》」
《決めたんです。彼女のことは諦めようって。》

「《でも、それでも・・・・》」
《いいんです。》
「(本当に諦めちゃうんだ)」

「《それより、2人とも、パーティ再開ですって!》」
と榊さんは、優子さんと南さんに話しかけた。
「あっ・・・」

心配しすぎて声をかけ忘れていた東さんだった。


「ったくなにやってんだか東さん」
「・・・・・」

そしてみんなが和みながらのパーティが始まった。

東條、みんな強くなったよ。
みんな、逃げなくなった。

「幸せ者だな、俺は・・・」

と、ふと呟く西田さん。
「えっ?なに?」
と、聞くなっちゃん。
「いや、なんでもないよ」
と、笑顔で答える西田さんだった。


そして、パーティの終盤。

「・・・・・・」

「どうした?和葉・・・疲れた?」
「ううん。わたし、幸せだよ?」
「和葉・・・・」
「ねぇ?正也さん、お願いがあるの」

と、和葉さんが正也さんにお願いしたのは・・・・

「えっ?子供?」
「わたし、正也さんとの子供が欲しい」
真剣な目で言う和葉さんは嘘をついていない。
「ダメだよ。そりゃあ俺だってほしいけど・・・でも、病み上がりだし・・・再発したらどうするんだよ」

「今すぐじゃなくても、かのうなら・・・・」

と、なぜか様子がおかしいふたり。
「和葉さん?正也?」
「それでもほしいの。」

「・・・・・」


「・・・・・」


みんなの注目の的になって・・・
「お母さんと約束したから・・・・」
「・・・・・・」
「ちょっと、正也・・・なんとか言ってやれよ!」
「あの、良かったら彼女をサポートしますよ?」
と言ってくれた優子さん。

「もちろん、僕もするよ」

と、西田さん。

「大丈夫。僕たちもその時は手伝います!だって、そのための仲間じゃないですか!」
《・・・・・・》

「産まれてくる命に罪なんてないだろ?正也。お前もほしいだろ?」
「・・・・あぁ、そうだな。俺、和葉との子供ほしい」
「ははっ!それでいいんだよ!」
「これからもよろしくな、みんな!」
「やったぁ!」


と、また笑顔と笑い声に包まれる。

「素敵な仲間たちね」
と、呟く優子さん。

「あのさ、優子。俺たちももう一度・・・・」

「言ってなかったけど・・・実はもういるの」
「えっ?Σ(゚д゚;)もういるって・・・・」

「まだ、4週目なんだけど・・・・・・」

「やったー!」
喜び、優子さんを抱きしめる南さん。

「みんな!寄って寄って!」

と、仕切る一樹さん。
「最高の笑顔よろしく!」

カシャリ

カシャリ

カシャリ



カップルを次々と写していく一樹さん。

「お前も入れば?」
と、カメラを向ける正也さん。
「えっ?ちょっとまてよ。僕はいいよ!カメラマンだから!」
と、遠慮する。
「そんなこと言わずに莉佐さんに送ってやれよ!」

カシャリ
「お前はさー、人に笑えって言っておいてなぜ笑わないんだよ。意味ねぇだろ?っつーかさ、お前ほど上手く撮れなくて悪いけど、莉佐さんに送るなら笑顔の方がいいだろ?」

「・・・・いや、上手く笑えなくて・・・」
「ふーん?それで楽しいのか?」
「・・・楽しいよ?いまは・・・みんながいるし・・・・」
「そう。ならいいんだけどさ・・・・(なんか心配)」

楽しいはずだった。
この時までは・・・・。


数日後・・・・

「・・・・・」
「一樹先輩!これ、見てください」
めぐみちゃんが、チェックをお願いしに来た。
「どれどれ?」

パソコンに向かい、チェックしている。
「これとこれ?」
「はい」
「じゃあ、これをこうして・・・」
「あっ、本当だ」

と、楽しそうだ。

「頑張っているわね、齋藤君」
「あぁ」
新婚のふたりが見守っていた。
「でも、少し心配なのは、元婚約者が一緒ってことなんですよねー・・・」
「莉佐ちゃんが心変わりするとは思えないけど・・・・」

と言う怜香さん。



「あいつら付き合い初めて直ぐに莉佐ちゃんが旅立っちゃったから、なんか心配で。なにもないこと願うしかなくて・・・」

「・・・・・・」
それに関しては、怜香さんも黙って見守る事しか出来なかった。

「そうそう!それ、凄くいいじゃん」
「本当ですか?わたしも気に入ってる写真なんです!これにしますね」

「めぐみちゃんは、夕日が好きなんだね」
めぐみちゃんに借りた写真は、夕日を中心にしたものがおおかった。

「はい。夕日は、わたしと悟の約束だから」
「えっ?約束?」

同じだ。

「悟はそんなこと忘れちゃってますけどね」
「・・・・・約束か」
「先輩、お昼一緒にどうですか?」
いつのまにかおひるになってる。
「いいね、行こう」

そして2人はランチに行った。

一方・・・・

「《もうすぐ春ですね。なんだか春の匂いがします》」
東さんと、榊さんは散歩にでかけていた。

《春の匂いですか?・・・・たしかに・・・暖かくなりましたもんね・・・》
「《あっ、ごめんなさい。つい見えなかった時の癖で。》」
《・・・・春の匂いしますね。花が咲き始めたのでしょうか・・・》
「《でも僕は、春の景色をちゃんと見た事ないです。》」
《・・・・・・》
「《向こうでも忙しくて、景色を見ないまま、季節も時も過ぎてしまって・・・・》」
《じゃあ、今度はちゃんと見ましょうよ!・・・・まずは、満開の桜から・・・!》

「・・・・・」
2人は桜並木の気を見ながら歩いていた。

目がではじめている。


「莉佐のやつちゃんと食べてんのかな・・・」

と、呟く一樹さんはこの間の写真を眺めていたりして・・・



「素敵なところですね。夕日がこんなに綺麗に見れるところが近くにあるなんて・・・」

一方の莉佐さんは、悟さんとデート?


「・・・・・・そうですね」
「ねぇ?悟さんはカメラマンになったきっかけってなかったの?」
「それ、今更聞きます?」
「聞いたこと無かったなって。あっ、別に話したくなければ・・・・」
「・・・・そうだなぁ・・・こんな風にあいつと夕日を見たことがあって・・・・」

「えっ?あいつ?」
「あいつって、めぐみだよ」
「そうなんだ!じゃあ、悟さんもめぐみちゃんと約束を?」
「゙も゙ってなんですか?
・・・まぁ、そうだったかな・・・」
「何その言い方。覚えてないの?それ酷い」
「そういう莉佐さんこそ、一樹さんが全然覚えてなかったんでしょう?」
「まぁ、そうなんだけど。一樹は私の事最初わからなかったし?」
「えっ?マジですか?」
「だからねー、一瞬だけ思ったことあるんだー・・・。私が記憶喪失にでもなれば、一樹は優しくしてくれるのかなって・・・」

「えっ?でも、そんなことになったら彼は心変わりするんじゃ?そもそも他の人を好きだったんですよね?」
「・・・・・・・」

「僕ならそんなことしないけどね。いまでも僕は莉佐さんを諦めてないし、一樹さんの代わりとかじゃなくて、真剣にいまからでも奪うつもりでいるから!」
「・・・・悟さん・・・」
「いつまでも、さん付けだし。」 
「それは・・・・・」

「冷えてきたから戻りましょう。風邪引きますよ?」
そう言って先を行く悟さん。

「一樹も・・・(一樹もあんなふうに気持ちをぶつけてくれていたら・・・・・)」


私たちきっともっと早く付き合っていたのに・・・・・・



莉佐さんの心の声は、一樹さんに届いているだろうか?



「うーん・・・・」
「一樹」
↑↑↑集中していて周りが見えてない。

「一樹!」
「あっΣ( ˙꒳​˙  )!?!衛・・・。ビックリした・・。なに?どうした?」
「大丈夫か?最近疲れてるみたいだけど。集中力だけはあるみたいだけど?」
「いや、そんなことないよ。何撮ろうかなぁーって」
「あのさぁ・・・少しは相談に乗って欲しいとか言ってくれよなぁー」
「えー?なに?相談して欲しいの?」
「・・・あのなぁ・・・。俺はお前のなんなんだよ」
「・・・・」
急にそんなことを言うので戸惑っていた一樹さんだが・・・
「いや・・・僕はさ・・・素人からこの仕事はじめただろ?色々分かってきたからさ・・・カメラが深いって、写真撮るのって簡単じゃない世界だって・分かってきたからさ・・・。」
「一樹・・・・」
「楽しくなってきた自分がいるんだ。ほら、やよく言うじゃん。音楽に例えると・・・音に気持ちが現れるって。とくに、ピアノかな。
でもそれは、写真も同じだって気づけた。」
「・・・・・」
「上手く撮れる時と、撮れない時があるんだなぁーってこと・・・」
「やったじゃん!一樹!」
と、なぜか抱きついてくる衛。
「えっ?ちょっと、なに?」
「一樹、凄いぜおまえ!」
「えー?(笑)なにが??」
「そういうのが大事なんだよ!そういうことに気づくのが大事なんだよ!」
「・・・・・・」
「でも、無理すんなよ?お前はお前らしくな!俺はいつでもお前の味方でいるからさ」

「・・・・ありがとう、衛」
いちか誰かに言われた言葉と一緒だ。

誰だっけ?←完璧に忘れてるし

「それじゃあ、お先!」
と、手を挙げて去っていく衛。
「じゃあまた明日!怜香さんにもよろしくなー!!」
「おう!じゃあな!」

「・・・・・・」


僕は、信じていた。

莉佐も、同じ空を見ていると。


だけど、幸せは長く続かなかった・・・・・


まさか莉佐が・・・・・・



あんなことになるなんて・・・・・
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