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第18話
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「正也さん、ごめんなさい・・・」
和葉さんと、正也さんは電話をしていた。
「何やってるんだよ、和葉。もうみんな来てるよ?」
「どうしても抜けられない用事があったの」
「大丈夫か?迎えに行こうか?」
後ろから来る影に和葉さんは気が付かず、電話を続ける。
「大丈夫。近くまで来てるの・・・・」
と、言いながら・・・・近づく影に・・・
「・・・・?!」
その人物を見て・・・・
「・・・・・・」
「?和葉?どうした?」
「・・・・・」
和葉さんは驚いている。
「お嬢さん、探しましたよ?」
ゴトっ
携帯が落ちる音がして・・・・
プープー・・・
電話が切れる音?
そのまま和葉の声が聞こえなくなった。
「和葉!」
正也さんが呼んでも答えない。
「どうしたの?正也さん・・・
顔色悪いけど・・・」
「・・・まさか和葉に何かあった?」
「正也さん?」
「どうしよう・・・西田さん・・・・和葉になにかあったかも」
「Σ(゚д゚;)えっ?」
そして・・・・外では・・・
「あれ?携帯?」
《それ、和葉さんの?》
携帯画面が正也さんと和葉さんが映る写真だ。間違いない。
「ってことは?彼女に何かあったの?」
そして、急いで向かう。
「正也さん!!」
東さんと、榊さんは待ち合わせ場所に行くとみんなは血相を変えている。
やっぱりなにかあったんだ。
「・・・・正也さん、これ・・・・」
「和葉の声が聞こえなくなって・・・・」
「間違いない・・・来る途中で何かあったんだ」
「なんで・・・なんで和葉が狙われるんだよ」
そしてその頃、捕らえられた和葉さんは・・・・
「和葉!」
「お母さん・・・・」
なぜかお母さんも捕らえられていて・・・・
「お前ら親子に戻ったんだな」
「あんたに和葉は渡さないよ」
2人を捉えた人物は一体・・・。
お母さんは顔見知りのようだが?
「だったらさぁーいますぐここで死んでくれよ。事故を装えばー保険金手に入るんだからさ。そうすれば娘を返してやるよ」
「やめて!殺すなら私を殺しなさいよ!」
なんだか大変なことになってる。
「ラッキー!この匂いを覚えて!」
「ワンワン!」
そのころみんなは探しに行こうとしている。
「和葉!そんなこと言っちゃダメ」
「だって、お母さんには生きていてほしい」
「何を言うんだい。あなたこそ生きなきゃダメ!彼のためにも、自分のためにも」
2人はしっかりと抱き合ってる。ちゃんと親子に戻ってる。
「もういいよ。茶番は終わりだ。2人ともあの世に送ってやるよ。」
と、言ったところに・・・
「やめろ!!」
「あの声は・・・」
「和葉!母さん!」
「正也さん・・・」
「正也・・・・」
ヒーローが現れた!
「堪忍しろよ!警察も直ぐにここに来る」
「ふん!幸せそうなあんた達が俺は憎いんだよ!死ねよ!」
彼は、和葉さんとお母さんを目掛けてナイフを向けながら走った!
「和葉!!」
「・・・・・!」
彼は迷いなく刺した。
だがそれは・・・
「あっ・・・・」
彼が刺したのは・・・・
「うっ・・・・」
「母さん!和葉!」
「お母さん?」
刺されたのは、和葉さんを庇ったお母さんだった。
「そんな・・・・」
みんなも駆けつけた時には・・・
「警察だ!覚悟しろ!!」
お母さんは血だらけで・・・・
「お母さん!お母さん!しっかりして!!」
「もうすぐ救急車くるから!」
「・・・・・よかった、和葉・・・。」
「お母さん、やだよ・・・」
「・・・・あんたを守れて良かった・・・・」
「母さん、喋っちゃダメだ」
弱々しくお母さんが和葉さんの頬に手をやった。
「正也、和葉・・・・幸せになるんだよ・・・?」
「・・・・・・」
「あんた達は、生きなさいね・・・・素敵な仲間と、共に・・・・」
そしてそのまま・・・・
「いやよ!お母さん!!」
「お母さん!!」
和葉さんの叫び声だけが響いた。
そして、待機中の仲間たちは・・
「えっ?Σ(゚д゚;)なんだって?」
「どうしたの??」
一樹さんの驚きように、なっちゃんが心配する。
「・・・・・正也さんのお母さんが刺されて・・・・たった今搬送先の病院で亡くなったって・・・・・」
そう告げた。
手話をしなかったため・・・
《あの!何があったんですか?僕にわかるように説明して?》
「・・・・・」
「《榊さん、落ち着いて聞いて?和葉さんのお母さんが、亡くなったんですって・・・・・》」
なっちゃんが代わりに答えてくれた。
「そんな・・・2人がせっかく幸せをつかもうとしているのに・・・・なんで?」
東さんが珍しく感情を剥き出しにしている。
「東さん・・・・・」
「なんでだよ😭😭😭😭」
教えてくれよ、東條・・・。
俺たち全員が幸せになる方法・・
「・・・・・・」
みんなはしばらく放心状態でいた。
そこへ、
「どうしたんですか?皆さん・・・」
優子さん夫婦が来てしまい・・・
《優子さん・・・・》
「いらっしゃい・・・・」
どうにか明るく迎えたなっちゃんだったが・・・・
「せっかく来ていただいたけど・・・パーティは中止です・・・・」
精一杯の笑顔で言った。
だけど、涙をこらえることが出来ず・・・・
「えっ?」
2人はあまりにも悲しそうな笑顔に戸惑っている。
そして、ふたりに事情をはなした。
「そうでしたか。それは、それは心を痛めているでしょうね。」
《2人のことも祝福するつもりで招待したのに、なんかすみません》
「《いいのよ、榊さん。あなたにお礼が言いたかったから》」
「《榊さん、僕も時々教室を手伝ってもいいですか?》」
《もちろんです。それはたすかります。ありがとうございます》
そう言って話していると・・・
「ただいま・・・・」
「おかえり、東さん」
「パーティは、やっぱり中止?」
みんなが悲しそうに微笑んで東さんを迎えた。
《はい・・・。今から片付けを・・・》
と、榊さんが言うと・・・・
「いや、やるよ!」
と、すぐ後に正也さんと和葉さんが入って来た。
「えっ?」
「でも・・・・・あんなことがあったのに・・・」
「俺たち、約束したんだよ。母さんと」
「仲間と・・・皆さんと生きていくって・・・・ついさっき・・・・」
「正也ならそう言うと思ってた」
《・・・・・》
「《ねぇ?榊さん聞いてもいい?》」
優子さんはこの機会だと榊さんに声をかけた。
《はい》
「《榊さんは明美となにがあったの?私たちは、あなたの力になりたい》」
「・・・・・・」
「《このままでいいの?暁美はもしかしたら・・・・・》」
《決めたんです。彼女のことは諦めようって。》
「《でも、それでも・・・・》」
《いいんです。》
「(本当に諦めちゃうんだ)」
「《それより、2人とも、パーティ再開ですって!》」
と榊さんは、優子さんと南さんに話しかけた。
「あっ・・・」
心配しすぎて声をかけ忘れていた東さんだった。
「ったくなにやってんだか東さん」
「・・・・・」
そしてみんなが和みながらのパーティが始まった。
東條、みんな強くなったよ。
みんな、逃げなくなった。
「幸せ者だな、俺は・・・」
と、ふと呟く西田さん。
「えっ?なに?」
と、聞くなっちゃん。
「いや、なんでもないよ」
と、笑顔で答える西田さんだった。
そして、パーティの終盤。
「・・・・・・」
「どうした?和葉・・・疲れた?」
「ううん。わたし、幸せだよ?」
「和葉・・・・」
「ねぇ?正也さん、お願いがあるの」
と、和葉さんが正也さんにお願いしたのは・・・・
「えっ?子供?」
「わたし、正也さんとの子供が欲しい」
真剣な目で言う和葉さんは嘘をついていない。
「ダメだよ。そりゃあ俺だってほしいけど・・・でも、病み上がりだし・・・再発したらどうするんだよ」
「今すぐじゃなくても、かのうなら・・・・」
と、なぜか様子がおかしいふたり。
「和葉さん?正也?」
「それでもほしいの。」
「・・・・・」
「・・・・・」
みんなの注目の的になって・・・
「お母さんと約束したから・・・・」
「・・・・・・」
「ちょっと、正也・・・なんとか言ってやれよ!」
「あの、良かったら彼女をサポートしますよ?」
と言ってくれた優子さん。
「もちろん、僕もするよ」
と、西田さん。
「大丈夫。僕たちもその時は手伝います!だって、そのための仲間じゃないですか!」
《・・・・・・》
「産まれてくる命に罪なんてないだろ?正也。お前もほしいだろ?」
「・・・・あぁ、そうだな。俺、和葉との子供ほしい」
「ははっ!それでいいんだよ!」
「これからもよろしくな、みんな!」
「やったぁ!」
と、また笑顔と笑い声に包まれる。
「素敵な仲間たちね」
と、呟く優子さん。
「あのさ、優子。俺たちももう一度・・・・」
「言ってなかったけど・・・実はもういるの」
「えっ?Σ(゚д゚;)もういるって・・・・」
「まだ、4週目なんだけど・・・・・・」
「やったー!」
喜び、優子さんを抱きしめる南さん。
「みんな!寄って寄って!」
と、仕切る一樹さん。
「最高の笑顔よろしく!」
カシャリ
カシャリ
カシャリ
カップルを次々と写していく一樹さん。
「お前も入れば?」
と、カメラを向ける正也さん。
「えっ?ちょっとまてよ。僕はいいよ!カメラマンだから!」
と、遠慮する。
「そんなこと言わずに莉佐さんに送ってやれよ!」
カシャリ
「お前はさー、人に笑えって言っておいてなぜ笑わないんだよ。意味ねぇだろ?っつーかさ、お前ほど上手く撮れなくて悪いけど、莉佐さんに送るなら笑顔の方がいいだろ?」
「・・・・いや、上手く笑えなくて・・・」
「ふーん?それで楽しいのか?」
「・・・楽しいよ?いまは・・・みんながいるし・・・・」
「そう。ならいいんだけどさ・・・・(なんか心配)」
楽しいはずだった。
この時までは・・・・。
数日後・・・・
「・・・・・」
「一樹先輩!これ、見てください」
めぐみちゃんが、チェックをお願いしに来た。
「どれどれ?」
パソコンに向かい、チェックしている。
「これとこれ?」
「はい」
「じゃあ、これをこうして・・・」
「あっ、本当だ」
と、楽しそうだ。
「頑張っているわね、齋藤君」
「あぁ」
新婚のふたりが見守っていた。
「でも、少し心配なのは、元婚約者が一緒ってことなんですよねー・・・」
「莉佐ちゃんが心変わりするとは思えないけど・・・・」
と言う怜香さん。
「あいつら付き合い初めて直ぐに莉佐ちゃんが旅立っちゃったから、なんか心配で。なにもないこと願うしかなくて・・・」
「・・・・・・」
それに関しては、怜香さんも黙って見守る事しか出来なかった。
「そうそう!それ、凄くいいじゃん」
「本当ですか?わたしも気に入ってる写真なんです!これにしますね」
「めぐみちゃんは、夕日が好きなんだね」
めぐみちゃんに借りた写真は、夕日を中心にしたものがおおかった。
「はい。夕日は、わたしと悟の約束だから」
「えっ?約束?」
同じだ。
「悟はそんなこと忘れちゃってますけどね」
「・・・・・約束か」
「先輩、お昼一緒にどうですか?」
いつのまにかおひるになってる。
「いいね、行こう」
そして2人はランチに行った。
一方・・・・
「《もうすぐ春ですね。なんだか春の匂いがします》」
東さんと、榊さんは散歩にでかけていた。
《春の匂いですか?・・・・たしかに・・・暖かくなりましたもんね・・・》
「《あっ、ごめんなさい。つい見えなかった時の癖で。》」
《・・・・春の匂いしますね。花が咲き始めたのでしょうか・・・》
「《でも僕は、春の景色をちゃんと見た事ないです。》」
《・・・・・・》
「《向こうでも忙しくて、景色を見ないまま、季節も時も過ぎてしまって・・・・》」
《じゃあ、今度はちゃんと見ましょうよ!・・・・まずは、満開の桜から・・・!》
「・・・・・」
2人は桜並木の気を見ながら歩いていた。
目がではじめている。
「莉佐のやつちゃんと食べてんのかな・・・」
と、呟く一樹さんはこの間の写真を眺めていたりして・・・
「素敵なところですね。夕日がこんなに綺麗に見れるところが近くにあるなんて・・・」
一方の莉佐さんは、悟さんとデート?
「・・・・・・そうですね」
「ねぇ?悟さんはカメラマンになったきっかけってなかったの?」
「それ、今更聞きます?」
「聞いたこと無かったなって。あっ、別に話したくなければ・・・・」
「・・・・そうだなぁ・・・こんな風にあいつと夕日を見たことがあって・・・・」
「えっ?あいつ?」
「あいつって、めぐみだよ」
「そうなんだ!じゃあ、悟さんもめぐみちゃんと約束を?」
「゙も゙ってなんですか?
・・・まぁ、そうだったかな・・・」
「何その言い方。覚えてないの?それ酷い」
「そういう莉佐さんこそ、一樹さんが全然覚えてなかったんでしょう?」
「まぁ、そうなんだけど。一樹は私の事最初わからなかったし?」
「えっ?マジですか?」
「だからねー、一瞬だけ思ったことあるんだー・・・。私が記憶喪失にでもなれば、一樹は優しくしてくれるのかなって・・・」
「えっ?でも、そんなことになったら彼は心変わりするんじゃ?そもそも他の人を好きだったんですよね?」
「・・・・・・・」
「僕ならそんなことしないけどね。いまでも僕は莉佐さんを諦めてないし、一樹さんの代わりとかじゃなくて、真剣にいまからでも奪うつもりでいるから!」
「・・・・悟さん・・・」
「いつまでも、さん付けだし。」
「それは・・・・・」
「冷えてきたから戻りましょう。風邪引きますよ?」
そう言って先を行く悟さん。
「一樹も・・・(一樹もあんなふうに気持ちをぶつけてくれていたら・・・・・)」
私たちきっともっと早く付き合っていたのに・・・・・・
莉佐さんの心の声は、一樹さんに届いているだろうか?
「うーん・・・・」
「一樹」
↑↑↑集中していて周りが見えてない。
「一樹!」
「あっΣ( ˙꒳˙ )!?!衛・・・。ビックリした・・。なに?どうした?」
「大丈夫か?最近疲れてるみたいだけど。集中力だけはあるみたいだけど?」
「いや、そんなことないよ。何撮ろうかなぁーって」
「あのさぁ・・・少しは相談に乗って欲しいとか言ってくれよなぁー」
「えー?なに?相談して欲しいの?」
「・・・あのなぁ・・・。俺はお前のなんなんだよ」
「・・・・」
急にそんなことを言うので戸惑っていた一樹さんだが・・・
「いや・・・僕はさ・・・素人からこの仕事はじめただろ?色々分かってきたからさ・・・カメラが深いって、写真撮るのって簡単じゃない世界だって・分かってきたからさ・・・。」
「一樹・・・・」
「楽しくなってきた自分がいるんだ。ほら、やよく言うじゃん。音楽に例えると・・・音に気持ちが現れるって。とくに、ピアノかな。
でもそれは、写真も同じだって気づけた。」
「・・・・・」
「上手く撮れる時と、撮れない時があるんだなぁーってこと・・・」
「やったじゃん!一樹!」
と、なぜか抱きついてくる衛。
「えっ?ちょっと、なに?」
「一樹、凄いぜおまえ!」
「えー?(笑)なにが??」
「そういうのが大事なんだよ!そういうことに気づくのが大事なんだよ!」
「・・・・・・」
「でも、無理すんなよ?お前はお前らしくな!俺はいつでもお前の味方でいるからさ」
「・・・・ありがとう、衛」
いちか誰かに言われた言葉と一緒だ。
誰だっけ?←完璧に忘れてるし
「それじゃあ、お先!」
と、手を挙げて去っていく衛。
「じゃあまた明日!怜香さんにもよろしくなー!!」
「おう!じゃあな!」
「・・・・・・」
僕は、信じていた。
莉佐も、同じ空を見ていると。
だけど、幸せは長く続かなかった・・・・・
まさか莉佐が・・・・・・
あんなことになるなんて・・・・・
和葉さんと、正也さんは電話をしていた。
「何やってるんだよ、和葉。もうみんな来てるよ?」
「どうしても抜けられない用事があったの」
「大丈夫か?迎えに行こうか?」
後ろから来る影に和葉さんは気が付かず、電話を続ける。
「大丈夫。近くまで来てるの・・・・」
と、言いながら・・・・近づく影に・・・
「・・・・?!」
その人物を見て・・・・
「・・・・・・」
「?和葉?どうした?」
「・・・・・」
和葉さんは驚いている。
「お嬢さん、探しましたよ?」
ゴトっ
携帯が落ちる音がして・・・・
プープー・・・
電話が切れる音?
そのまま和葉の声が聞こえなくなった。
「和葉!」
正也さんが呼んでも答えない。
「どうしたの?正也さん・・・
顔色悪いけど・・・」
「・・・まさか和葉に何かあった?」
「正也さん?」
「どうしよう・・・西田さん・・・・和葉になにかあったかも」
「Σ(゚д゚;)えっ?」
そして・・・・外では・・・
「あれ?携帯?」
《それ、和葉さんの?》
携帯画面が正也さんと和葉さんが映る写真だ。間違いない。
「ってことは?彼女に何かあったの?」
そして、急いで向かう。
「正也さん!!」
東さんと、榊さんは待ち合わせ場所に行くとみんなは血相を変えている。
やっぱりなにかあったんだ。
「・・・・正也さん、これ・・・・」
「和葉の声が聞こえなくなって・・・・」
「間違いない・・・来る途中で何かあったんだ」
「なんで・・・なんで和葉が狙われるんだよ」
そしてその頃、捕らえられた和葉さんは・・・・
「和葉!」
「お母さん・・・・」
なぜかお母さんも捕らえられていて・・・・
「お前ら親子に戻ったんだな」
「あんたに和葉は渡さないよ」
2人を捉えた人物は一体・・・。
お母さんは顔見知りのようだが?
「だったらさぁーいますぐここで死んでくれよ。事故を装えばー保険金手に入るんだからさ。そうすれば娘を返してやるよ」
「やめて!殺すなら私を殺しなさいよ!」
なんだか大変なことになってる。
「ラッキー!この匂いを覚えて!」
「ワンワン!」
そのころみんなは探しに行こうとしている。
「和葉!そんなこと言っちゃダメ」
「だって、お母さんには生きていてほしい」
「何を言うんだい。あなたこそ生きなきゃダメ!彼のためにも、自分のためにも」
2人はしっかりと抱き合ってる。ちゃんと親子に戻ってる。
「もういいよ。茶番は終わりだ。2人ともあの世に送ってやるよ。」
と、言ったところに・・・
「やめろ!!」
「あの声は・・・」
「和葉!母さん!」
「正也さん・・・」
「正也・・・・」
ヒーローが現れた!
「堪忍しろよ!警察も直ぐにここに来る」
「ふん!幸せそうなあんた達が俺は憎いんだよ!死ねよ!」
彼は、和葉さんとお母さんを目掛けてナイフを向けながら走った!
「和葉!!」
「・・・・・!」
彼は迷いなく刺した。
だがそれは・・・
「あっ・・・・」
彼が刺したのは・・・・
「うっ・・・・」
「母さん!和葉!」
「お母さん?」
刺されたのは、和葉さんを庇ったお母さんだった。
「そんな・・・・」
みんなも駆けつけた時には・・・
「警察だ!覚悟しろ!!」
お母さんは血だらけで・・・・
「お母さん!お母さん!しっかりして!!」
「もうすぐ救急車くるから!」
「・・・・・よかった、和葉・・・。」
「お母さん、やだよ・・・」
「・・・・あんたを守れて良かった・・・・」
「母さん、喋っちゃダメだ」
弱々しくお母さんが和葉さんの頬に手をやった。
「正也、和葉・・・・幸せになるんだよ・・・?」
「・・・・・・」
「あんた達は、生きなさいね・・・・素敵な仲間と、共に・・・・」
そしてそのまま・・・・
「いやよ!お母さん!!」
「お母さん!!」
和葉さんの叫び声だけが響いた。
そして、待機中の仲間たちは・・
「えっ?Σ(゚д゚;)なんだって?」
「どうしたの??」
一樹さんの驚きように、なっちゃんが心配する。
「・・・・・正也さんのお母さんが刺されて・・・・たった今搬送先の病院で亡くなったって・・・・・」
そう告げた。
手話をしなかったため・・・
《あの!何があったんですか?僕にわかるように説明して?》
「・・・・・」
「《榊さん、落ち着いて聞いて?和葉さんのお母さんが、亡くなったんですって・・・・・》」
なっちゃんが代わりに答えてくれた。
「そんな・・・2人がせっかく幸せをつかもうとしているのに・・・・なんで?」
東さんが珍しく感情を剥き出しにしている。
「東さん・・・・・」
「なんでだよ😭😭😭😭」
教えてくれよ、東條・・・。
俺たち全員が幸せになる方法・・
「・・・・・・」
みんなはしばらく放心状態でいた。
そこへ、
「どうしたんですか?皆さん・・・」
優子さん夫婦が来てしまい・・・
《優子さん・・・・》
「いらっしゃい・・・・」
どうにか明るく迎えたなっちゃんだったが・・・・
「せっかく来ていただいたけど・・・パーティは中止です・・・・」
精一杯の笑顔で言った。
だけど、涙をこらえることが出来ず・・・・
「えっ?」
2人はあまりにも悲しそうな笑顔に戸惑っている。
そして、ふたりに事情をはなした。
「そうでしたか。それは、それは心を痛めているでしょうね。」
《2人のことも祝福するつもりで招待したのに、なんかすみません》
「《いいのよ、榊さん。あなたにお礼が言いたかったから》」
「《榊さん、僕も時々教室を手伝ってもいいですか?》」
《もちろんです。それはたすかります。ありがとうございます》
そう言って話していると・・・
「ただいま・・・・」
「おかえり、東さん」
「パーティは、やっぱり中止?」
みんなが悲しそうに微笑んで東さんを迎えた。
《はい・・・。今から片付けを・・・》
と、榊さんが言うと・・・・
「いや、やるよ!」
と、すぐ後に正也さんと和葉さんが入って来た。
「えっ?」
「でも・・・・・あんなことがあったのに・・・」
「俺たち、約束したんだよ。母さんと」
「仲間と・・・皆さんと生きていくって・・・・ついさっき・・・・」
「正也ならそう言うと思ってた」
《・・・・・》
「《ねぇ?榊さん聞いてもいい?》」
優子さんはこの機会だと榊さんに声をかけた。
《はい》
「《榊さんは明美となにがあったの?私たちは、あなたの力になりたい》」
「・・・・・・」
「《このままでいいの?暁美はもしかしたら・・・・・》」
《決めたんです。彼女のことは諦めようって。》
「《でも、それでも・・・・》」
《いいんです。》
「(本当に諦めちゃうんだ)」
「《それより、2人とも、パーティ再開ですって!》」
と榊さんは、優子さんと南さんに話しかけた。
「あっ・・・」
心配しすぎて声をかけ忘れていた東さんだった。
「ったくなにやってんだか東さん」
「・・・・・」
そしてみんなが和みながらのパーティが始まった。
東條、みんな強くなったよ。
みんな、逃げなくなった。
「幸せ者だな、俺は・・・」
と、ふと呟く西田さん。
「えっ?なに?」
と、聞くなっちゃん。
「いや、なんでもないよ」
と、笑顔で答える西田さんだった。
そして、パーティの終盤。
「・・・・・・」
「どうした?和葉・・・疲れた?」
「ううん。わたし、幸せだよ?」
「和葉・・・・」
「ねぇ?正也さん、お願いがあるの」
と、和葉さんが正也さんにお願いしたのは・・・・
「えっ?子供?」
「わたし、正也さんとの子供が欲しい」
真剣な目で言う和葉さんは嘘をついていない。
「ダメだよ。そりゃあ俺だってほしいけど・・・でも、病み上がりだし・・・再発したらどうするんだよ」
「今すぐじゃなくても、かのうなら・・・・」
と、なぜか様子がおかしいふたり。
「和葉さん?正也?」
「それでもほしいの。」
「・・・・・」
「・・・・・」
みんなの注目の的になって・・・
「お母さんと約束したから・・・・」
「・・・・・・」
「ちょっと、正也・・・なんとか言ってやれよ!」
「あの、良かったら彼女をサポートしますよ?」
と言ってくれた優子さん。
「もちろん、僕もするよ」
と、西田さん。
「大丈夫。僕たちもその時は手伝います!だって、そのための仲間じゃないですか!」
《・・・・・・》
「産まれてくる命に罪なんてないだろ?正也。お前もほしいだろ?」
「・・・・あぁ、そうだな。俺、和葉との子供ほしい」
「ははっ!それでいいんだよ!」
「これからもよろしくな、みんな!」
「やったぁ!」
と、また笑顔と笑い声に包まれる。
「素敵な仲間たちね」
と、呟く優子さん。
「あのさ、優子。俺たちももう一度・・・・」
「言ってなかったけど・・・実はもういるの」
「えっ?Σ(゚д゚;)もういるって・・・・」
「まだ、4週目なんだけど・・・・・・」
「やったー!」
喜び、優子さんを抱きしめる南さん。
「みんな!寄って寄って!」
と、仕切る一樹さん。
「最高の笑顔よろしく!」
カシャリ
カシャリ
カシャリ
カップルを次々と写していく一樹さん。
「お前も入れば?」
と、カメラを向ける正也さん。
「えっ?ちょっとまてよ。僕はいいよ!カメラマンだから!」
と、遠慮する。
「そんなこと言わずに莉佐さんに送ってやれよ!」
カシャリ
「お前はさー、人に笑えって言っておいてなぜ笑わないんだよ。意味ねぇだろ?っつーかさ、お前ほど上手く撮れなくて悪いけど、莉佐さんに送るなら笑顔の方がいいだろ?」
「・・・・いや、上手く笑えなくて・・・」
「ふーん?それで楽しいのか?」
「・・・楽しいよ?いまは・・・みんながいるし・・・・」
「そう。ならいいんだけどさ・・・・(なんか心配)」
楽しいはずだった。
この時までは・・・・。
数日後・・・・
「・・・・・」
「一樹先輩!これ、見てください」
めぐみちゃんが、チェックをお願いしに来た。
「どれどれ?」
パソコンに向かい、チェックしている。
「これとこれ?」
「はい」
「じゃあ、これをこうして・・・」
「あっ、本当だ」
と、楽しそうだ。
「頑張っているわね、齋藤君」
「あぁ」
新婚のふたりが見守っていた。
「でも、少し心配なのは、元婚約者が一緒ってことなんですよねー・・・」
「莉佐ちゃんが心変わりするとは思えないけど・・・・」
と言う怜香さん。
「あいつら付き合い初めて直ぐに莉佐ちゃんが旅立っちゃったから、なんか心配で。なにもないこと願うしかなくて・・・」
「・・・・・・」
それに関しては、怜香さんも黙って見守る事しか出来なかった。
「そうそう!それ、凄くいいじゃん」
「本当ですか?わたしも気に入ってる写真なんです!これにしますね」
「めぐみちゃんは、夕日が好きなんだね」
めぐみちゃんに借りた写真は、夕日を中心にしたものがおおかった。
「はい。夕日は、わたしと悟の約束だから」
「えっ?約束?」
同じだ。
「悟はそんなこと忘れちゃってますけどね」
「・・・・・約束か」
「先輩、お昼一緒にどうですか?」
いつのまにかおひるになってる。
「いいね、行こう」
そして2人はランチに行った。
一方・・・・
「《もうすぐ春ですね。なんだか春の匂いがします》」
東さんと、榊さんは散歩にでかけていた。
《春の匂いですか?・・・・たしかに・・・暖かくなりましたもんね・・・》
「《あっ、ごめんなさい。つい見えなかった時の癖で。》」
《・・・・春の匂いしますね。花が咲き始めたのでしょうか・・・》
「《でも僕は、春の景色をちゃんと見た事ないです。》」
《・・・・・・》
「《向こうでも忙しくて、景色を見ないまま、季節も時も過ぎてしまって・・・・》」
《じゃあ、今度はちゃんと見ましょうよ!・・・・まずは、満開の桜から・・・!》
「・・・・・」
2人は桜並木の気を見ながら歩いていた。
目がではじめている。
「莉佐のやつちゃんと食べてんのかな・・・」
と、呟く一樹さんはこの間の写真を眺めていたりして・・・
「素敵なところですね。夕日がこんなに綺麗に見れるところが近くにあるなんて・・・」
一方の莉佐さんは、悟さんとデート?
「・・・・・・そうですね」
「ねぇ?悟さんはカメラマンになったきっかけってなかったの?」
「それ、今更聞きます?」
「聞いたこと無かったなって。あっ、別に話したくなければ・・・・」
「・・・・そうだなぁ・・・こんな風にあいつと夕日を見たことがあって・・・・」
「えっ?あいつ?」
「あいつって、めぐみだよ」
「そうなんだ!じゃあ、悟さんもめぐみちゃんと約束を?」
「゙も゙ってなんですか?
・・・まぁ、そうだったかな・・・」
「何その言い方。覚えてないの?それ酷い」
「そういう莉佐さんこそ、一樹さんが全然覚えてなかったんでしょう?」
「まぁ、そうなんだけど。一樹は私の事最初わからなかったし?」
「えっ?マジですか?」
「だからねー、一瞬だけ思ったことあるんだー・・・。私が記憶喪失にでもなれば、一樹は優しくしてくれるのかなって・・・」
「えっ?でも、そんなことになったら彼は心変わりするんじゃ?そもそも他の人を好きだったんですよね?」
「・・・・・・・」
「僕ならそんなことしないけどね。いまでも僕は莉佐さんを諦めてないし、一樹さんの代わりとかじゃなくて、真剣にいまからでも奪うつもりでいるから!」
「・・・・悟さん・・・」
「いつまでも、さん付けだし。」
「それは・・・・・」
「冷えてきたから戻りましょう。風邪引きますよ?」
そう言って先を行く悟さん。
「一樹も・・・(一樹もあんなふうに気持ちをぶつけてくれていたら・・・・・)」
私たちきっともっと早く付き合っていたのに・・・・・・
莉佐さんの心の声は、一樹さんに届いているだろうか?
「うーん・・・・」
「一樹」
↑↑↑集中していて周りが見えてない。
「一樹!」
「あっΣ( ˙꒳˙ )!?!衛・・・。ビックリした・・。なに?どうした?」
「大丈夫か?最近疲れてるみたいだけど。集中力だけはあるみたいだけど?」
「いや、そんなことないよ。何撮ろうかなぁーって」
「あのさぁ・・・少しは相談に乗って欲しいとか言ってくれよなぁー」
「えー?なに?相談して欲しいの?」
「・・・あのなぁ・・・。俺はお前のなんなんだよ」
「・・・・」
急にそんなことを言うので戸惑っていた一樹さんだが・・・
「いや・・・僕はさ・・・素人からこの仕事はじめただろ?色々分かってきたからさ・・・カメラが深いって、写真撮るのって簡単じゃない世界だって・分かってきたからさ・・・。」
「一樹・・・・」
「楽しくなってきた自分がいるんだ。ほら、やよく言うじゃん。音楽に例えると・・・音に気持ちが現れるって。とくに、ピアノかな。
でもそれは、写真も同じだって気づけた。」
「・・・・・」
「上手く撮れる時と、撮れない時があるんだなぁーってこと・・・」
「やったじゃん!一樹!」
と、なぜか抱きついてくる衛。
「えっ?ちょっと、なに?」
「一樹、凄いぜおまえ!」
「えー?(笑)なにが??」
「そういうのが大事なんだよ!そういうことに気づくのが大事なんだよ!」
「・・・・・・」
「でも、無理すんなよ?お前はお前らしくな!俺はいつでもお前の味方でいるからさ」
「・・・・ありがとう、衛」
いちか誰かに言われた言葉と一緒だ。
誰だっけ?←完璧に忘れてるし
「それじゃあ、お先!」
と、手を挙げて去っていく衛。
「じゃあまた明日!怜香さんにもよろしくなー!!」
「おう!じゃあな!」
「・・・・・・」
僕は、信じていた。
莉佐も、同じ空を見ていると。
だけど、幸せは長く続かなかった・・・・・
まさか莉佐が・・・・・・
あんなことになるなんて・・・・・
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