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両側から挟んでみる
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「前回はキミが頑張ってくれたから、今回は私が頑張ろうと思うの」
少女のもとを訪れた少年に、そんな声がかけられる。
少女にすれば労いのつもりだったが、少年はその提案を辞退する。
「そ、そんな! ボク、前回は勢いがあっただけで、部長さんに手ほどきしてもらっちゃって……」
「い・い・の!」
少女が少年の唇に人差し指を当てて黙らせる。
どうやら遠慮しているだけで嫌がっているわけではなさそうだということを知り、強引に労うつもりになったのだ。
「これをね……」
少女が二つの柔らかいものを右手と左手で握る。
そして、それを近づけたり離したりする。
「こうして、両側から挟むの。ぎゅっと」
「ぎゅっと……」
ごくりと少年が唾を飲み込む。
少女が手にしているものは、触らなくても、ふわふわしていることが判る。
それを使って両側から挟み込むのは、とても魅力的に思えた。
ふわふわしたものに包まれて、夢見心地になりそうに思えた。
「どう? 私にやらせてくれる?」
「えっと、その……はい。お願いしても……いいですか?」
一度辞退した手前、少女の提案に乗るのは気恥ずかしかった。
自分の欲望が見透かされているようで、照れくさかった。
しかし、想像してしまえば、断るという選択肢は思い浮かばなかった。
思い浮かんだとしても、目に入らなかった。
少年は少女に懇願する。
少女はそれを聞いて破顔する。
「もちろんよ」
少年に返事をして、少女が準備を始める。
両手で握っているものを処理しながら、合間に少年の方を指さす。
「キミはソレをお願いね。どうすればいいかわかる?」
「大丈夫です」
少女の言葉に少年は頷く。
少女が指さしたのは、肉の塊だった。
少年はそれを手で握り絞めて揉みほぐしていく。
そして、いったんほぐした後は、再び肉の塊に戻していく。
しかし、それはただ戻っただけではない。
密度を高めた塊になっていた。
「あ、あの、準備できました」
期待を抑えることができず、少年は自分から準備ができたことを報告する。
それを聞いて、少女が少年の方に視線を向ける。
「うん、いい感じね。こっちも準備できたわよ」
タイミングは、ほぼ同時だった。
そのことに、少年の期待はさらに膨らむ。
「じゃあ、いくわね」
少女が少年のもとへ身体を寄せる。
そして、少年が準備したモノを、自分が準備したもので挟み込む。
「んっ……」
隙間なく挟めたかに思えたが、わずかにズレてしまう。
ちょうどいい位置に調整しようとするが、さらにズレてしまう。
これまで少年を手ほどきしてきた少女には珍しい失敗だった。
けれど、少年にはそれが新鮮だった。
興奮したといってもよかった。
「んっ……んっ……」
少女が両側から柔らかいもので肉の塊を挟む。
そして、両手を擦るようにしながら、隙間を詰めていく。
次第に上手くなっていく少女であったが、力を入れ過ぎてしまったようだった。
肉の塊がはみ出しそうになってしまう。
「あ、あの! そんなにされると出ちゃいます!」
少年の焦る声が少女の耳に届く。
しかし、少女にも余裕があるわけではなかった。
「んっ……こう……かな?」
「あ、いいです……けど……で、出ちゃいます!」
慌てて止めようとするが遅かった。
挟まれた間から、とろりとしたものが溢れ出る。
「きゃっ!」
「ご、ごめんなさい!」
少女が驚きの声を上げ、少年が謝罪の声を上げる。
少女は、ぽかんと自らの手に垂れたものを見ていたが、はっと我に返る。
「ううん、いいの。私が失敗しちゃったの」
「失敗なんかじゃないです。その……とっても、上手でした」
とっさに出たフォローの言葉はシンプルだった。
しかし、それだけに少年の本心を表していた。
少年の顔が赤くなり、少女の顔が笑顔になった。
♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀
「とっても柔らかいんですね」
「ふふっ。そう?」
少年と少女が仲睦まじく語り合う。
「それだけじゃなくて、挟まれていると、なんていうか……とっても、相性がいいです」
「うれしいわ」
少年の称賛を受けて、少女は満更でもなかった。
相性がいいというのはわかりづらい評価だったが、少年が満足していることは伝わってきた。
だから、少女も満足だった。
そして、満足したので、さらにサービスしたくなった。
「もう一回、味わってみる?」
「は、はい」
その言葉を聞いて我慢するのは無理な話だった。
少年が手を伸ばす。
ひょい
しかし、手が届く寸前に、横から伸びてきた別の手にかっさらわれる。
「ああっ!」
驚いて手の伸びてきた方向を見ると、そこにいたのは副部長だった。
「あむっ」
ぱくり……もぐもぐもぐ……
「もう、食い意地が張っているわねぇ」
「違いますよ! こうでもしないと、エロい会話を止めないじゃないですか!」
少女の言葉に副部長が反論する。
「エロくないわよ。ナスの挟み揚げを作っていただけよ」
「ナスがとろとろで、挽肉の肉汁を吸い込んで、とっても美味しいです」
少年と少女の言葉に副部長が頭痛を堪えるように頭を押さえる。
「わかっているんです。わかっているんですよ。なんでエロく聞こえちゃうんだろう?もしかして、私がエロいから?」
何やら考え始めた副部長を放置して、少女は自分も手を伸ばす。
「あんっ。とろとろに、とろけちゃいそう」
そして、手に取ったものを、ぱくりと口に咥えた。
少女のもとを訪れた少年に、そんな声がかけられる。
少女にすれば労いのつもりだったが、少年はその提案を辞退する。
「そ、そんな! ボク、前回は勢いがあっただけで、部長さんに手ほどきしてもらっちゃって……」
「い・い・の!」
少女が少年の唇に人差し指を当てて黙らせる。
どうやら遠慮しているだけで嫌がっているわけではなさそうだということを知り、強引に労うつもりになったのだ。
「これをね……」
少女が二つの柔らかいものを右手と左手で握る。
そして、それを近づけたり離したりする。
「こうして、両側から挟むの。ぎゅっと」
「ぎゅっと……」
ごくりと少年が唾を飲み込む。
少女が手にしているものは、触らなくても、ふわふわしていることが判る。
それを使って両側から挟み込むのは、とても魅力的に思えた。
ふわふわしたものに包まれて、夢見心地になりそうに思えた。
「どう? 私にやらせてくれる?」
「えっと、その……はい。お願いしても……いいですか?」
一度辞退した手前、少女の提案に乗るのは気恥ずかしかった。
自分の欲望が見透かされているようで、照れくさかった。
しかし、想像してしまえば、断るという選択肢は思い浮かばなかった。
思い浮かんだとしても、目に入らなかった。
少年は少女に懇願する。
少女はそれを聞いて破顔する。
「もちろんよ」
少年に返事をして、少女が準備を始める。
両手で握っているものを処理しながら、合間に少年の方を指さす。
「キミはソレをお願いね。どうすればいいかわかる?」
「大丈夫です」
少女の言葉に少年は頷く。
少女が指さしたのは、肉の塊だった。
少年はそれを手で握り絞めて揉みほぐしていく。
そして、いったんほぐした後は、再び肉の塊に戻していく。
しかし、それはただ戻っただけではない。
密度を高めた塊になっていた。
「あ、あの、準備できました」
期待を抑えることができず、少年は自分から準備ができたことを報告する。
それを聞いて、少女が少年の方に視線を向ける。
「うん、いい感じね。こっちも準備できたわよ」
タイミングは、ほぼ同時だった。
そのことに、少年の期待はさらに膨らむ。
「じゃあ、いくわね」
少女が少年のもとへ身体を寄せる。
そして、少年が準備したモノを、自分が準備したもので挟み込む。
「んっ……」
隙間なく挟めたかに思えたが、わずかにズレてしまう。
ちょうどいい位置に調整しようとするが、さらにズレてしまう。
これまで少年を手ほどきしてきた少女には珍しい失敗だった。
けれど、少年にはそれが新鮮だった。
興奮したといってもよかった。
「んっ……んっ……」
少女が両側から柔らかいもので肉の塊を挟む。
そして、両手を擦るようにしながら、隙間を詰めていく。
次第に上手くなっていく少女であったが、力を入れ過ぎてしまったようだった。
肉の塊がはみ出しそうになってしまう。
「あ、あの! そんなにされると出ちゃいます!」
少年の焦る声が少女の耳に届く。
しかし、少女にも余裕があるわけではなかった。
「んっ……こう……かな?」
「あ、いいです……けど……で、出ちゃいます!」
慌てて止めようとするが遅かった。
挟まれた間から、とろりとしたものが溢れ出る。
「きゃっ!」
「ご、ごめんなさい!」
少女が驚きの声を上げ、少年が謝罪の声を上げる。
少女は、ぽかんと自らの手に垂れたものを見ていたが、はっと我に返る。
「ううん、いいの。私が失敗しちゃったの」
「失敗なんかじゃないです。その……とっても、上手でした」
とっさに出たフォローの言葉はシンプルだった。
しかし、それだけに少年の本心を表していた。
少年の顔が赤くなり、少女の顔が笑顔になった。
♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀
「とっても柔らかいんですね」
「ふふっ。そう?」
少年と少女が仲睦まじく語り合う。
「それだけじゃなくて、挟まれていると、なんていうか……とっても、相性がいいです」
「うれしいわ」
少年の称賛を受けて、少女は満更でもなかった。
相性がいいというのはわかりづらい評価だったが、少年が満足していることは伝わってきた。
だから、少女も満足だった。
そして、満足したので、さらにサービスしたくなった。
「もう一回、味わってみる?」
「は、はい」
その言葉を聞いて我慢するのは無理な話だった。
少年が手を伸ばす。
ひょい
しかし、手が届く寸前に、横から伸びてきた別の手にかっさらわれる。
「ああっ!」
驚いて手の伸びてきた方向を見ると、そこにいたのは副部長だった。
「あむっ」
ぱくり……もぐもぐもぐ……
「もう、食い意地が張っているわねぇ」
「違いますよ! こうでもしないと、エロい会話を止めないじゃないですか!」
少女の言葉に副部長が反論する。
「エロくないわよ。ナスの挟み揚げを作っていただけよ」
「ナスがとろとろで、挽肉の肉汁を吸い込んで、とっても美味しいです」
少年と少女の言葉に副部長が頭痛を堪えるように頭を押さえる。
「わかっているんです。わかっているんですよ。なんでエロく聞こえちゃうんだろう?もしかして、私がエロいから?」
何やら考え始めた副部長を放置して、少女は自分も手を伸ばす。
「あんっ。とろとろに、とろけちゃいそう」
そして、手に取ったものを、ぱくりと口に咥えた。
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