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44 ちん○

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 中国の伝承に、ちんという毒鳥がいる。

 あるところに住んでいる心優しい娘が、巣から落ちてしまった雛を見つけた。

 落ちてしまった雛に、手を出すのはいけない。飛行の練習中かもしれないし、親鳥が、近くにいるかもしれないからだ。

 ところが、一日経っても雛は落ちたまま。

 これはさすがにと、娘は手袋をはめて、雛を収めた。

 近所の物知り爺さんに訊くと、この鳥は鴆ではないかというのだ。

「そうか。お前は鴆の子なんだね。じゃあ、名前は……」

 雛は、大切に育てられたとさ。
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