【R18】姫さま、閨の練習をいたしましょう

雪月華

文字の大きさ
22 / 37
第二部 妖精姫の政略結婚

姉姫の閨教育と初夜

しおりを挟む
 
 
 アンナリーナ姫は、妹姫に大切なことを伝えるために、言葉を選びながら話し始める。


 姉姫の閨教育の指導権を持っているシーグルドは、アンナリーナの状態をよく見ながら兄弟たちに的確な指示し、彼女を更なる高みへと導いて行った。
 それによって、アンナリーナは心と身体を開かれ、すべてを解放し、閨教育は最終段階を迎えたのだった。

「想像してみて。信頼する従者に背後から抱きしめられ愛撫されながら、他の犬妖精クー・シーのモノを次々と受け入れるさまを……。兄弟とはいえ、それぞれ形も大きさも違っていたの。
 ユーリアも知っての通り犬妖精クー・シー族の王子たちは皆、逞しくて持ちモノはたいそう立派。注がれる子種は熱く射精は長い――。
 そうしてわたくしは、複数の男たちを受け入れることを学んだのだわ」

 壮絶な閨の学びを、姉姫は淡々と静かに語った。

「お姉さま……。嫌じゃなかったのですか?」

 呆然としながら、ユーリアは質問した。

「シーグルドが必要だと言うのなら、その通りだろうと思ったの。彼はわたくしよりも、色んなことを理解しているから」

 姉姫とシーグルドは視線を交し、微笑んだ。

「そして、ついにわたくしの第一夫、ヴェランデル侯爵との初夜が来て――」

 ヴェランデル侯爵は、姫たちの父王よりも年上の男だった。髪はシルバーグレイで恰幅が良く、姉妹の父王より老けて見えた。
 侯爵は従妹姫の夫でもあり、子も成していたが不慮の事故によって嫡男を亡くしてしまった。
 従妹姫は息子を失ったショックで心身を病み、療養地で静養している。
 侯爵は従妹姫にもう子を望めない事、そして領地を継ぐ嫡男が必要だからと王家に新たな通婚を申し込む。
 それを受けて賢者会が開かれ、姉姫が推薦されると、父王は婚姻を承認した。
 

「侯爵がのしかかり膣内なかに子種を注ぐ間、わたくしはずっと見届け役のシーグルトの手を握っていました」

 アンナリーナと第一夫の初夜にも、犬妖精クー・シーの従者が側に居て心と身体を支え続けていたのだった。
 夫がことを終え、さっさと夫婦の寝室を出ていくと、シーグルトが姉姫に寄り添った。

「お疲れさまでした、姫。もう少しだけ、ご辛抱なさってください」

 シーグルトは姉姫のお尻の下にクッションをあてがい、下腹を高くして子種が零れないようにした。

「孕みやすくするために、もうしばらくこの体勢で」

 そうして姉姫に上掛けを掛けてから隣に横たわるとアンナリーナに腕枕をして、もう片方で乱れた頭髪を撫でた。

「アンナリーナさま、本当によく頑張りました。とてもご立派でした」

 姉姫の眼尻からつぅと涙が伝い落ちると、シーグルトは唇で舐め取っていく。
 アンナリーナは夫に射精される瞬間、シーグルトと視線を絡め絶頂したのだった。
 姉姫とその従者は指と指を絡めあい、ぐっと力を入れて握った。

「シーグルドが居てくれたから……」

「私は何時でも、姫の側に居ます」
 
 
 
 

 ここまで話し終えると、姉姫はクッションにもたれてため息をつき、そこに立っているシーグルドに手を伸ばした。シーグルドは屈んでその手を取ると、うやうやしく手の甲に口付けた。

 二人の間に流れる親密な空気と、姉姫のシーグルトへの絶対的な信頼がユーリアの心を打った。

「ユーリア、これで分かっていただけたかしら。わたくしたちが王族の務めを果たすために、犬妖精クー・シーたちが全身全霊をかけて支え、仕えてくれることを」
 
「――犬妖精クー・シー族は、姫さま方に仕えるために光と豊穣の神フレイ・イン・フロディより生かされているのです」

 シーグルドは胸に手を当てて、二人の姫に優雅な所作で礼をした。

「お姉さま、では……。ご結婚された後も彼と――?」

「もちろん、閨を共にしているわ」

 それを聞いて、はっとするユーリア。

「――シーグルトさま、宮廷医が往診に見えましたが……」

 姉姫の侍女が宮廷医の来訪を告げに来ると、ユーリアは慌てて立ち上がり暇を告げた。

 
しおりを挟む
感想 22

あなたにおすすめの小説

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

私は5歳で4人の許嫁になりました【完結】

Lynx🐈‍⬛
恋愛
 ナターシャは公爵家の令嬢として産まれ、5歳の誕生日に、顔も名前も知らない、爵位も不明な男の許嫁にさせられた。  それからというものの、公爵令嬢として恥ずかしくないように育てられる。  14歳になった頃、お行儀見習いと称し、王宮に上がる事になったナターシャは、そこで4人の皇子と出会う。 皇太子リュカリオン【リュカ】、第二皇子トーマス、第三皇子タイタス、第四皇子コリン。 この4人の誰かと結婚をする事になったナターシャは誰と結婚するのか………。 ※Hシーンは終盤しかありません。 ※この話は4部作で予定しています。 【私が欲しいのはこの皇子】 【誰が叔父様の側室になんてなるもんか!】 【放浪の花嫁】 本編は99話迄です。 番外編1話アリ。 ※全ての話を公開後、【私を奪いに来るんじゃない!】を一気公開する予定です。

新人メイド桃ちゃんのお仕事

さわみりん
恋愛
黒髪ボブのメイドの桃ちゃんが、働き先のお屋敷で、旦那様とその息子との親子丼。

贖罪の花嫁はいつわりの婚姻に溺れる

マチバリ
恋愛
 貴族令嬢エステルは姉の婚約者を誘惑したという冤罪で修道院に行くことになっていたが、突然ある男の花嫁になり子供を産めと命令されてしまう。夫となる男は稀有な魔力と尊い血統を持ちながらも辺境の屋敷で孤独に暮らす魔法使いアンデリック。  数奇な運命で結婚する事になった二人が呪いをとくように幸せになる物語。 書籍化作業にあたり本編を非公開にしました。

借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる

しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。 いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに…… しかしそこに現れたのは幼馴染で……?

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

ヤンデレ王子を闇落ちから救ったら愛執まみれの独占欲に囚われました

大江戸ウメコ
恋愛
幼い頃に精霊の祝福である未来視の力が開花し、「夫である第二王子ナハルドに殺される」という己の運命を知った伯爵令嬢ツィーラ。この悲惨な未来を変えるべく、ツィーラは彼を避けようとしたが、ひょんなことから婚約者に選ばれてしまった! ならば、ナハルドが将来闇落ちしないよう、側で彼を支えることを決意する。そんな努力の甲斐あって、ツィーラへの好意を隠さず伝えてくるほど、ナハルドとの関係は良好になった。だけど、彼の並々ならぬ執着心のすべてを、ツィーラはまだ知らなくて――

処理中です...