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四章 ミフィアの青と水音
227.生還者たちと女王の招き
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エルヴァルドの城門が開かれたのは、夜が完全に落ちる少し前だった。
城壁の外から姿を現した私たちの一団に、警備兵たちはすぐに気づき、緊張と警戒をにじませながらも迅速に対応してくれた。
「確認します。あなた方は──」
「旅の魔女よ。サリエルで生存者を保護したから、彼らを保護してほしいの」
母が素早く名を名乗り、事情を説明すると、兵士たちの表情が変わる。
まあ、当然だろう。母ことセリエナ・ベルナードの名前を知らない者は、この大陸ではいないと言っていいのだから。
「・・・それでは、噂は本当だったのですね。サリエルが、落ちたと・・・」
兵士の一人がつぶやいたその言葉に、背後の避難民たちの間からすすり泣く声が上がる。
「すぐに、治療と宿舎の手配を致しましょう!」
駆け出していく兵士たち。
残った者が私たちに敬礼し、はっきりと言った。
「この町は、あなた方を歓迎します。生存者の方々は、我らが責任をもって保護します」
言葉に嘘はなかった。やがて医療班が駆けつけ、子どもや年配者たちを優先して担架や馬車へと乗せていく。
その様子を見て、サラがそっと胸を撫で下ろす。
「・・・よかった、本当に」
「ええ・・・ちゃんと届いた、私たちの手が」
私は静かにうなずいた。
しかし、事はそれだけでは終わらなかった。
──生存者の受け入れ手続きが一段落したころ、私たちは町の広場で待機を求められた。
「少々お時間を頂きます。王城より、皆様にお話があるとのことで──」
「・・・王城?」
母が眉をひそめると、兵士は丁寧に答えた。
「はい。女王陛下が、ぜひとも皆さまに面会したいと仰っております。できれば、今夜のうちにお越しいただきたいと」
「私たちに・・・?」
ノエルが小声でつぶやくが、それに答える者はいなかった。
けれど、私はなぜか少しだけ、嫌な予感がした。
「・・・行きましょう。少なくとも、話は聞いておくべき」
母がそう判断し、私たちは一度落ち着く間もなく、王城へと向かうことになる。
──サリエルの影は、まだどこかで続いている。 そしてそれを察している者たちが、すでに動き出していた。
城壁の外から姿を現した私たちの一団に、警備兵たちはすぐに気づき、緊張と警戒をにじませながらも迅速に対応してくれた。
「確認します。あなた方は──」
「旅の魔女よ。サリエルで生存者を保護したから、彼らを保護してほしいの」
母が素早く名を名乗り、事情を説明すると、兵士たちの表情が変わる。
まあ、当然だろう。母ことセリエナ・ベルナードの名前を知らない者は、この大陸ではいないと言っていいのだから。
「・・・それでは、噂は本当だったのですね。サリエルが、落ちたと・・・」
兵士の一人がつぶやいたその言葉に、背後の避難民たちの間からすすり泣く声が上がる。
「すぐに、治療と宿舎の手配を致しましょう!」
駆け出していく兵士たち。
残った者が私たちに敬礼し、はっきりと言った。
「この町は、あなた方を歓迎します。生存者の方々は、我らが責任をもって保護します」
言葉に嘘はなかった。やがて医療班が駆けつけ、子どもや年配者たちを優先して担架や馬車へと乗せていく。
その様子を見て、サラがそっと胸を撫で下ろす。
「・・・よかった、本当に」
「ええ・・・ちゃんと届いた、私たちの手が」
私は静かにうなずいた。
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「・・・王城?」
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「はい。女王陛下が、ぜひとも皆さまに面会したいと仰っております。できれば、今夜のうちにお越しいただきたいと」
「私たちに・・・?」
ノエルが小声でつぶやくが、それに答える者はいなかった。
けれど、私はなぜか少しだけ、嫌な予感がした。
「・・・行きましょう。少なくとも、話は聞いておくべき」
母がそう判断し、私たちは一度落ち着く間もなく、王城へと向かうことになる。
──サリエルの影は、まだどこかで続いている。 そしてそれを察している者たちが、すでに動き出していた。
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