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四章 ミフィアの青と水音
275.坑道の最奥で
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坑道の冷気は、奥へ進むごとに重く、湿ったものに変わっていった。
そして──その先に、ぽっかりと開けた空間が現れた。
「・・・ここが、最奥部ね」
母が足を止め、小さく呟く。
私たちが辿り着いたのは、自然にできた洞窟というより、意図的に広げられたような採掘跡。
天井は高く、壁一面には青く輝く魔晶鉱の鉱脈が、網のように張り巡らされている。
光は淡く、美しかった──だが、その空気に混じる魔力の濃度は、これまでとは比べものにならない。
呼吸をするたび、体が重くなる。
濃密な魔力が、まるで絡みついてくるかのようだった。
魔力は目に見えない──だが、確かにそこに“ある”。
私たちにとっては、見えないところでバックアップしてくれる存在になることもあるが、一方でこうして見えない枷となることもあるのだ。
「・・・あれを見て」
母の声に、私は目を凝らした。
空間の奥、魔晶鉱の鉱脈の中心。
岩の割れ目の中に──それはあった。
闇から現れたかのような、漆黒の石。
その表面はわずかに脈打ち、不気味な光を放っている。
井戸で見た“囮”の石とは、まるで違う気配。
まるで、そこだけ世界が歪んでいるかのように、空間がわずかに揺らいで見えた。
「・・・あれが、“本物”」
私は、息を呑んだ。
石は、岩盤にめり込むように埋まっていた。
まるで、鉱脈そのものに食われているかのように──いや、逆か。
あの石が、鉱脈を根元から支配しているようにすら見えた。
「・・・近づくわよ。アリア、気を抜かないで」
「はい」
・・・大丈夫だ。私は、負けない。
私は剣を強く握り、母の背を追って、ゆっくりと最奥の石に向かって歩き出した。
数歩進んだ、その時。
ビキィッ──
鉱脈に、細かいひびが走った。
乾いた裂けるような音が、静寂を切り裂き、坑道内に反響する。
私は、思わず足を止めた。
「なに、今の音・・・」
「・・・構えて!来るわよ」
母が、静かに槍を構える。
次の瞬間、鉱脈の中から何かが蠢くような気配がした。
そして──その先に、ぽっかりと開けた空間が現れた。
「・・・ここが、最奥部ね」
母が足を止め、小さく呟く。
私たちが辿り着いたのは、自然にできた洞窟というより、意図的に広げられたような採掘跡。
天井は高く、壁一面には青く輝く魔晶鉱の鉱脈が、網のように張り巡らされている。
光は淡く、美しかった──だが、その空気に混じる魔力の濃度は、これまでとは比べものにならない。
呼吸をするたび、体が重くなる。
濃密な魔力が、まるで絡みついてくるかのようだった。
魔力は目に見えない──だが、確かにそこに“ある”。
私たちにとっては、見えないところでバックアップしてくれる存在になることもあるが、一方でこうして見えない枷となることもあるのだ。
「・・・あれを見て」
母の声に、私は目を凝らした。
空間の奥、魔晶鉱の鉱脈の中心。
岩の割れ目の中に──それはあった。
闇から現れたかのような、漆黒の石。
その表面はわずかに脈打ち、不気味な光を放っている。
井戸で見た“囮”の石とは、まるで違う気配。
まるで、そこだけ世界が歪んでいるかのように、空間がわずかに揺らいで見えた。
「・・・あれが、“本物”」
私は、息を呑んだ。
石は、岩盤にめり込むように埋まっていた。
まるで、鉱脈そのものに食われているかのように──いや、逆か。
あの石が、鉱脈を根元から支配しているようにすら見えた。
「・・・近づくわよ。アリア、気を抜かないで」
「はい」
・・・大丈夫だ。私は、負けない。
私は剣を強く握り、母の背を追って、ゆっくりと最奥の石に向かって歩き出した。
数歩進んだ、その時。
ビキィッ──
鉱脈に、細かいひびが走った。
乾いた裂けるような音が、静寂を切り裂き、坑道内に反響する。
私は、思わず足を止めた。
「なに、今の音・・・」
「・・・構えて!来るわよ」
母が、静かに槍を構える。
次の瞬間、鉱脈の中から何かが蠢くような気配がした。
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