5年A組の三学期。

ポケっこ

文字の大きさ
上 下
9 / 22

8 きはちとげんき

しおりを挟む
国語の時間、漢字の成り立ちについて学習をした。
象形文字、指事文字……と習っていく。
私はどうしてもある二人に目を向けてしまう。
そう、1号車の……きはちとげんきだ。
あの2人はいつも後ろを向いて話をしている。
すると、咲希先生が授業を止めた。
先生の説教が始まった。
他の生徒は、きはちとげんきを見つめている。
「誰に迷惑をかけているの?」
咲希先生が問いかける。
「……このクラス全員です」
「具体的に。全員の名前呼んでみなよ」
そうやって指示され、全員の名前を呼んでいった。
教室に嫌な空気が流れる。
説教で国語の時間が潰されていく。それでも時間は待ってくれない。

その国語は、その時間でほぼ埋め尽くされ、形声文字は明日に回されたようだ。
しおりを挟む
1 / 2

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

愛の断崖~狂おしい想いの果てに~

恋愛 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:0

私が沈めたもの

歴史・時代 / 完結 24h.ポイント:42pt お気に入り:2

気ままな詩

エッセイ・ノンフィクション / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:0

処理中です...