5A霊話

ポケっこ

文字の大きさ
上 下
4 / 25

グループ

しおりを挟む
 決まった瞬間にげんきは顔を曇らせた。
「とはいっても……七不思議に何があるのか知らないんだよな」
げんきがどうしようかと頭を抱えていると、しゅうが提案した。
「じゃあ図書室で本を探せばいいんじゃない?」
「おー!それはいいな」
げんきが納得する。早速げんきときはちは図書室に向かった。

 図書室はいつも通り、沢山の本が置かれていた。
げんきは奥の方の棚に近づく。
「七不思議だから……「な」の所か」
げんきときはちが一緒になって本を探していると、きはちが声をあげた。
「あっ!あった!」
きはちは『ホントにあった!七不思議』という本を手に持っていた。



「よくあるタイトルだな……まあいいや、教室に戻ろう!」
きはちはその本を握って、げんきの後をついて行った。

 教室では、二人を待っている間、談笑が始まっていた。
げんきはその様子を見て、注目させるように手を叩いた。
「帰ってきたよ!じゃあこの本を読みながらやろう。次はグループ分けをするぞ!」
げんきはチョークを持ち、黒板に文字を書き込み始める。
暫くすると、「できた!」と言ってチョークを離した。
黒板には、『第一グループ おれ きはち じゅり りお 第二グループ 坂上 えいと しゅう』とグループ分けがしてあった。
黒板の文字を読み終わったえいとは、すぐさましゅうに抱きついた。
「おお!!しゅう同じグループじゃねえか!!」
「えー!!?マジかよぉ……」
不満を漏らすしゅうだが、グループは決まってしまったのでもう変えられない。
「じゃあこのグループで七不思議探索しよう!!」

やる気に満ち溢れるげんきだが、この時七不思議探索で起こる出来事をまだ知る由もなかった。
しおりを挟む

処理中です...