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朝
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気がついた時には部屋が明るくなっていた。どちらかといえば、明るくなったから気がついたと言った方が正しいかもしれない。部屋が明るくなったのは誰かが電気をつけたからではなく太陽の光が部屋に入ってきたからだ。俺の部屋は二階の東側にあるため朝早くに太陽の光が入ってきてしまう。そのおかげでせっかくセットしておいた目覚まし時計が鳴るよりも早くが目が覚めてしまう。
おそらく今日も時期に目覚まし時計が鳴るだろう。
《チリリリリ チリリリリ》
どうして目覚まし時計が鳴るのを起きて待ってなくちゃいけないんだ。やはり目覚まし時計はセットせずに寝た方がいいだろうか。しかし、セットせずに寝た日に限り曇りや雨で太陽の光が入ってこないときた。いい世界だなとつくづく思う。
「闘太ご飯できてるからね」
朝、起きてすぐには食事をとりたくないが、取らないわけにも行かない。仕方なく部屋を出て階段を降りた。
「おはよ、母さん」
「おはよう、ちゃっちゃっと食べてしまってね」
はいはい、と心の中で返事しておいた。
ふりかけを取ってから椅子へと座った。
「あんた毎日同じふりかけでよく飽きないねえ」
「お気に入りなんだよ」
特にそんなことはなかったが、こう答えておけば納得するだろうと思いそうしておいた。
ふりかけを開けご飯の上にかけ、手を合わせてからご飯を口に運んだ。
まあ、嫌いではないなこの味。
「私にもそののりたまのふりかけ頂戴よ」
袋の口を開けたまま母さんにふりかけを渡した。
「残り少ないからあんま使わないでね」
「そんなけちけちしないでも、また買ってくるわよ」
また買ってくるか、多分当分は買ってこないな。俺が買っとくのが正解だろう。
「なあ母さん、部屋にカーテンつけてくれよ」
「またそれかい。この前も言ったでしょ、考えとくって」
今日もダメだったか。ならせめて嫌味になるかわからないけど言っておくか。
「ああ言ってたね。この前もその前も」
母さんはその後、黙ったままだった。いつものことだから全く気にはならない。
「ご馳走さま」
食器を下げ、歯を磨いた。キッチンと洗面所、そしてダイニングは隣接しているので移動が苦ではないが、階段までは距離があるので面倒だ。距離があると言っても家の中の話なので十メートル程だが。
頑張って二階へ登り、自室へと入る。布団が目に入ると布団に入ってしまうのでなるべく見ないように机に向かった。
今日は社会のプリントの提出があったはずだ。登校まであと30分ある。
よし、漫画でも読むか。
プリントは晴人にでも見せてもらえばすぐ終わるだろう。
漫画を読んでいたら時間はすぐに経った。そろそろ着替えないといけないな。その前に布団か。触れたら負ける気もするが、しまわないわけにもいかないしな。やばいなこの誘惑、これを超える魅力的なものを俺はまだ知らない。
なんとか布団をしまい終え、制服に着替えた。小学校のように着替えを選ばなくていいのには感謝だが、少し堅苦しいのが気に入らない。しかし、どうしても嫌だということもないし、一年以上着ていて慣れてきてもいるので問題はない。
制服に着替えた後は本日二度目の階段の降段だ。エスカレーターにしろというのは贅沢すぎるかもしれないので「動く歩道にしろ」と小声で呟いておいた。
玄関はキッチンほど遠くないのでそこまで苦は感じない。
「いってきまーす」
と言ってから靴を履き、家を後にした。
今日は昨日より暑いようで、歩いているだけで汗が出てきそうだ。
「おっは、せんちゃん」
後ろからいきなり頭を叩かれた。不愉快だ。
不愉快だが、挨拶をされて返さないわけにもいかない。
「おはよう、木嶋」
後ろを振り向くと相変わらずの間抜け顔だ。そのうち辞書で間抜け顔と引いた時に例で木嶋の顔が乗るのではないかというくらいの間抜けっぷりだ。それはもう拍手を送りたいぐらいに。そんな間抜け顔で俺より頭がいいのだからとても腹がたつ。嫌なやつではないので嫌いではないが、腹は立つ。
「いつも言ってるがそのせんちゃんってあだ名辞めないか」
「いいじゃないか、愛称があったほうが」
愛称があるのはいいのだがせめて名前にある言葉を使って欲しいものだ。このあだ名の由来に名前が絡んではいるが、その理由が俺の名前が闘太で戦士ぽいからせんちゃん。
「おかしいだろ」
木嶋はぽかんとした顔をして首を傾げた。俺が勝手に突っ込んだんだ、この反応は必然と言えるだろう。
「すまん、独り言だ。それにしてもドゥ遅すぎだろ」
「本堂くんね、いつものことじゃないか」
どうやら俺の作ったドゥというあだ名は浸透してないようだ。本堂だからドゥ、かなりいいと思ったが。どうやら他の奴とは少し感性が違うようだ。
「先に行くか、遅刻ってことにして」
「それ酷くない」
「この暑さで人を待たせる奴と先に行く奴どっちがひどいと思う。前者だよな、異論は認めない」
木嶋は仕方ないねという顔をして、先に歩き出した。前々から思っていたが木嶋は本堂をあまりよく思っていないようだ。よくいる表面上の友達という奴だろう。
「そういえばさ、せんちゃんのクラスの田島引っ越したらしいね」
「お前、いつのネタだよ。先月の話だぞ」
「そう言うと古く聞こえるからやめようよ。三日前の話じゃないか」
俺は嘘などついてない。田島が引っ越したのが六月二十八日で今日は七月一日。
「それがどうしたんだ。別に特別仲よかったわけでも、関わりがあったわけでもないだろ」
「いや、せんちゃんってあだ名つけたの田島だったなと思って」
「そうだったな」
思い出したら無性に腹が立ってきた。奴はあだ名をつけておいて遠くに行ったのだ。ひき逃げならぬ、つけ逃げと言うやつだ。懲役三年は硬いな。
「で、それだけか」
「うん」
そうか、俺が腹を立てただけというわけか。気にはしてない。
少し黙って歩いていたが木嶋が口を開いた。
「真っ直ぐの道ばっかりでつまんない」
何をいうんだこの間抜け顔は。
「確かに真っ直ぐばかりだ。しかしそれが嫌だからといって他の道を行くと遠回りになるだろう。ソレハヤダ」
「なんで最後、外国人ぽくいったの」
「まあ、その気分だ」
ボケたつもりだったが、しらけてしまったので、ボケたとは言えない。
「百歩譲って帰りだな。行きぐらい最短で行かせてくれ」
「わかった。そうしよう」
かれこれ十分くらい歩き学校へ到着した。道中、自転車のやつが悠々と抜き去って行くのを何度見たことか。
昇降口で靴を脱ぎ、スリッパに変える。靴より涼しくかつ軽いので楽だ。
クラスが二階にあるのでまた階段を上らなくてはならない。憂鬱だ。
階段を登るたびにギシギシという音がなり壊れるのではないかという恐怖を与えてくれる。さすがは築四十年以上だ。
幸いなことに俺のクラス二の四は一番階段に近いところにある。これが二の一だったらあと二、三十メートル歩かなければならなかった。クラス替えの神に感謝しておこう。
クラスへ入るとドゥがすでにそこにいた。こちらには気づいてないようで隣のやつと喋っている。連絡もせずに先に来るとはいい度胸じゃないか。
「おはよう、本堂くん」
「おう、おはよう。ってせんちゃん」
俺は出来る限り威圧的な目でドゥを見た。
「ごめんよ。連絡しなくて。今日は車だったんだ」
人を待たせた上に車で登校とはいいご身分だなという意味を込め、軽く足を蹴っておいた。
意味を察したのか、ドゥは痛がりもこちらを責めることもしなかった。
机の横に鞄をかけ席に着いた。とても暑い。窓際だというのに風が入ってこず、窓際なので扇風機の風も当たらないという本日最悪とも言えるポジションにいるようだ。
そんな席で暑さに耐えながら机に倒れていると先生がやってきた。
「今日は暑いな。溶けてしまいそうだ」
半袖半ズボンというこのクラスで最も涼しいだろうという格好でやってきた。これは若い先生の特権だろうと思う。五、六十の先生がこの格好をしていたら、俺だったら引いてしまう。他の人は知らないが。とにかく涼しそうだ。そして爽やかだ。髪を切ったようで以前よりさらに爽やかに見えた。恐らく国語担当でなければ学校一生徒に人気な先生になっていただろう。俺の主観だが。
「今日も全員揃ってるな。よし。えっと、今日の日直は森山か、よろしく頼む」
「はい」
いかにもやる気はありませんという返事だ。嫌いじゃない。
森山さんが先生の隣で朝礼を始めた。
「起立、これから朝礼を始めます。礼」
着席と言われる前に椅子に座った。
「着席、健康観察と出席確認です」
「体調の悪いやついるか」
だれも手を挙げなかった。うちの学校は先生によって朝礼がかなり違う。うちの山本先生はあたりの方だろう。中には自分で名前と健康状態を言わないといけないクラスがあるらしいから、座ってるだけでいいうちのクラスは平和なものだ。
「みんな元気みたいだな。よし続けてくれ」
「今月のクラス目標は先手挨拶です。先生からのお知らせです」
「今日は特に学校のことで伝えることはなさそうだな。暑いので体に気をつけて頑張ってくれ。これで朝礼を終わる、おつかれさん」
先生のおつかれさんと同時にいろいろな場所で生徒が立ち上がり、授業の準備をしたり、話をしたりし始めた。俺は動くとさらに暑くなりそうだったから椅子に座ったまま動かなかった。
一限目が始まるまであと15分ある。
授業の準備はもう少ししてからでいいだろう。
おそらく今日も時期に目覚まし時計が鳴るだろう。
《チリリリリ チリリリリ》
どうして目覚まし時計が鳴るのを起きて待ってなくちゃいけないんだ。やはり目覚まし時計はセットせずに寝た方がいいだろうか。しかし、セットせずに寝た日に限り曇りや雨で太陽の光が入ってこないときた。いい世界だなとつくづく思う。
「闘太ご飯できてるからね」
朝、起きてすぐには食事をとりたくないが、取らないわけにも行かない。仕方なく部屋を出て階段を降りた。
「おはよ、母さん」
「おはよう、ちゃっちゃっと食べてしまってね」
はいはい、と心の中で返事しておいた。
ふりかけを取ってから椅子へと座った。
「あんた毎日同じふりかけでよく飽きないねえ」
「お気に入りなんだよ」
特にそんなことはなかったが、こう答えておけば納得するだろうと思いそうしておいた。
ふりかけを開けご飯の上にかけ、手を合わせてからご飯を口に運んだ。
まあ、嫌いではないなこの味。
「私にもそののりたまのふりかけ頂戴よ」
袋の口を開けたまま母さんにふりかけを渡した。
「残り少ないからあんま使わないでね」
「そんなけちけちしないでも、また買ってくるわよ」
また買ってくるか、多分当分は買ってこないな。俺が買っとくのが正解だろう。
「なあ母さん、部屋にカーテンつけてくれよ」
「またそれかい。この前も言ったでしょ、考えとくって」
今日もダメだったか。ならせめて嫌味になるかわからないけど言っておくか。
「ああ言ってたね。この前もその前も」
母さんはその後、黙ったままだった。いつものことだから全く気にはならない。
「ご馳走さま」
食器を下げ、歯を磨いた。キッチンと洗面所、そしてダイニングは隣接しているので移動が苦ではないが、階段までは距離があるので面倒だ。距離があると言っても家の中の話なので十メートル程だが。
頑張って二階へ登り、自室へと入る。布団が目に入ると布団に入ってしまうのでなるべく見ないように机に向かった。
今日は社会のプリントの提出があったはずだ。登校まであと30分ある。
よし、漫画でも読むか。
プリントは晴人にでも見せてもらえばすぐ終わるだろう。
漫画を読んでいたら時間はすぐに経った。そろそろ着替えないといけないな。その前に布団か。触れたら負ける気もするが、しまわないわけにもいかないしな。やばいなこの誘惑、これを超える魅力的なものを俺はまだ知らない。
なんとか布団をしまい終え、制服に着替えた。小学校のように着替えを選ばなくていいのには感謝だが、少し堅苦しいのが気に入らない。しかし、どうしても嫌だということもないし、一年以上着ていて慣れてきてもいるので問題はない。
制服に着替えた後は本日二度目の階段の降段だ。エスカレーターにしろというのは贅沢すぎるかもしれないので「動く歩道にしろ」と小声で呟いておいた。
玄関はキッチンほど遠くないのでそこまで苦は感じない。
「いってきまーす」
と言ってから靴を履き、家を後にした。
今日は昨日より暑いようで、歩いているだけで汗が出てきそうだ。
「おっは、せんちゃん」
後ろからいきなり頭を叩かれた。不愉快だ。
不愉快だが、挨拶をされて返さないわけにもいかない。
「おはよう、木嶋」
後ろを振り向くと相変わらずの間抜け顔だ。そのうち辞書で間抜け顔と引いた時に例で木嶋の顔が乗るのではないかというくらいの間抜けっぷりだ。それはもう拍手を送りたいぐらいに。そんな間抜け顔で俺より頭がいいのだからとても腹がたつ。嫌なやつではないので嫌いではないが、腹は立つ。
「いつも言ってるがそのせんちゃんってあだ名辞めないか」
「いいじゃないか、愛称があったほうが」
愛称があるのはいいのだがせめて名前にある言葉を使って欲しいものだ。このあだ名の由来に名前が絡んではいるが、その理由が俺の名前が闘太で戦士ぽいからせんちゃん。
「おかしいだろ」
木嶋はぽかんとした顔をして首を傾げた。俺が勝手に突っ込んだんだ、この反応は必然と言えるだろう。
「すまん、独り言だ。それにしてもドゥ遅すぎだろ」
「本堂くんね、いつものことじゃないか」
どうやら俺の作ったドゥというあだ名は浸透してないようだ。本堂だからドゥ、かなりいいと思ったが。どうやら他の奴とは少し感性が違うようだ。
「先に行くか、遅刻ってことにして」
「それ酷くない」
「この暑さで人を待たせる奴と先に行く奴どっちがひどいと思う。前者だよな、異論は認めない」
木嶋は仕方ないねという顔をして、先に歩き出した。前々から思っていたが木嶋は本堂をあまりよく思っていないようだ。よくいる表面上の友達という奴だろう。
「そういえばさ、せんちゃんのクラスの田島引っ越したらしいね」
「お前、いつのネタだよ。先月の話だぞ」
「そう言うと古く聞こえるからやめようよ。三日前の話じゃないか」
俺は嘘などついてない。田島が引っ越したのが六月二十八日で今日は七月一日。
「それがどうしたんだ。別に特別仲よかったわけでも、関わりがあったわけでもないだろ」
「いや、せんちゃんってあだ名つけたの田島だったなと思って」
「そうだったな」
思い出したら無性に腹が立ってきた。奴はあだ名をつけておいて遠くに行ったのだ。ひき逃げならぬ、つけ逃げと言うやつだ。懲役三年は硬いな。
「で、それだけか」
「うん」
そうか、俺が腹を立てただけというわけか。気にはしてない。
少し黙って歩いていたが木嶋が口を開いた。
「真っ直ぐの道ばっかりでつまんない」
何をいうんだこの間抜け顔は。
「確かに真っ直ぐばかりだ。しかしそれが嫌だからといって他の道を行くと遠回りになるだろう。ソレハヤダ」
「なんで最後、外国人ぽくいったの」
「まあ、その気分だ」
ボケたつもりだったが、しらけてしまったので、ボケたとは言えない。
「百歩譲って帰りだな。行きぐらい最短で行かせてくれ」
「わかった。そうしよう」
かれこれ十分くらい歩き学校へ到着した。道中、自転車のやつが悠々と抜き去って行くのを何度見たことか。
昇降口で靴を脱ぎ、スリッパに変える。靴より涼しくかつ軽いので楽だ。
クラスが二階にあるのでまた階段を上らなくてはならない。憂鬱だ。
階段を登るたびにギシギシという音がなり壊れるのではないかという恐怖を与えてくれる。さすがは築四十年以上だ。
幸いなことに俺のクラス二の四は一番階段に近いところにある。これが二の一だったらあと二、三十メートル歩かなければならなかった。クラス替えの神に感謝しておこう。
クラスへ入るとドゥがすでにそこにいた。こちらには気づいてないようで隣のやつと喋っている。連絡もせずに先に来るとはいい度胸じゃないか。
「おはよう、本堂くん」
「おう、おはよう。ってせんちゃん」
俺は出来る限り威圧的な目でドゥを見た。
「ごめんよ。連絡しなくて。今日は車だったんだ」
人を待たせた上に車で登校とはいいご身分だなという意味を込め、軽く足を蹴っておいた。
意味を察したのか、ドゥは痛がりもこちらを責めることもしなかった。
机の横に鞄をかけ席に着いた。とても暑い。窓際だというのに風が入ってこず、窓際なので扇風機の風も当たらないという本日最悪とも言えるポジションにいるようだ。
そんな席で暑さに耐えながら机に倒れていると先生がやってきた。
「今日は暑いな。溶けてしまいそうだ」
半袖半ズボンというこのクラスで最も涼しいだろうという格好でやってきた。これは若い先生の特権だろうと思う。五、六十の先生がこの格好をしていたら、俺だったら引いてしまう。他の人は知らないが。とにかく涼しそうだ。そして爽やかだ。髪を切ったようで以前よりさらに爽やかに見えた。恐らく国語担当でなければ学校一生徒に人気な先生になっていただろう。俺の主観だが。
「今日も全員揃ってるな。よし。えっと、今日の日直は森山か、よろしく頼む」
「はい」
いかにもやる気はありませんという返事だ。嫌いじゃない。
森山さんが先生の隣で朝礼を始めた。
「起立、これから朝礼を始めます。礼」
着席と言われる前に椅子に座った。
「着席、健康観察と出席確認です」
「体調の悪いやついるか」
だれも手を挙げなかった。うちの学校は先生によって朝礼がかなり違う。うちの山本先生はあたりの方だろう。中には自分で名前と健康状態を言わないといけないクラスがあるらしいから、座ってるだけでいいうちのクラスは平和なものだ。
「みんな元気みたいだな。よし続けてくれ」
「今月のクラス目標は先手挨拶です。先生からのお知らせです」
「今日は特に学校のことで伝えることはなさそうだな。暑いので体に気をつけて頑張ってくれ。これで朝礼を終わる、おつかれさん」
先生のおつかれさんと同時にいろいろな場所で生徒が立ち上がり、授業の準備をしたり、話をしたりし始めた。俺は動くとさらに暑くなりそうだったから椅子に座ったまま動かなかった。
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