夢の果て

ゆう

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第9話

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「やっぱり彼と仲間になったんだね」
「森山、こうなることを知っていたのか」
「うん、知ったのは君が出て行った後だけどね」
 森山を頭を抑えよろめいた。
「大丈夫か、少年」
「ありがとうございます。貴方はマックイーンさんでしたね」
 マックは驚いた顔をしたが、すぐに何かを理解したように笑顔になった。
「君の能力でわかったんだね。それと俺のことはマックでいい。君の名前は」
「森山です」
「君とも仲間になるようだね。これからよろしく頼むよ」
「こちらこそ」
 仲間になることに関しては双方同意したらしく、握手を交わしていた。
「マックは何か知らないのか。夢の楽園のこと」
「俺も調べてるんだが、今のところなにもわかっていない。まあ、でも日本には無さそうかな」
「日本語お上手なんですね。こっちに住んでるんですか」
「5年ほどな。アメリカに飽きちゃってね」
「それとあの能力は一体なんなんですか」
 電気関連の能力。たしかマックはサンダーバードとか言っていた気もする。
「俺の能力は電気だ。いや、正確にはこれかな」
そういうとマックの後ろに先ほどの電気をまとった鳥が出てきた。間近で見るとなかなかの大きさだ。
「俺の能力、俺はサンダーバードと呼んでいる。こいつを体の中に入れることによって、体に電気を纏うこともできる。もちろんこいつ単体でも戦えるぜ」
「何かデメリットはあるんですか」
「デメリットね、あるよ。こいつを体に入れる時少しだが俺も痺れるんだ。戦いにそこまで影響はないが、敵がかなり凄腕だったら大きな隙になるかもな」
「ずっと出していることはできないんですか」
「無理だな。こんなでっかいもん出してたら能力者に気づかれちまうだろ」
 それもそうか。強そうな能力だが、使い勝手はあまり良く無さそうだ。
「とにかくだ。こうして3人になったわけだし、手っ取り早くドリームランドとやらを見つけちまおうぜ」
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