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第九十四話 旅行先で
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Nさんは恋人と地方へ旅行に来ていた。
早めにホテルにチェックインし、その日の夕食ののちに翌日からどこへ行くかを話し合う。
ベッドで横たわりながら旅行雑誌を眺める恋人。Nさんは椅子に腰掛けていた。
コン、コン。
部屋のドアがノックされた。
「あれ、ホテルの人?」
「なんだろ、何も頼んでないけど」
Nさんはのぞき穴から外を見るが、誰もいない。
「誰もいなかったよ。間違いかな」
しかし5分ほど経って、再度ドアがノックされる。
コン、コン。
「何なんだ?」
Nさんがまたものぞき穴を見るも、またも誰もいないようだ。
「ちょっと見てくるよ」
恋人に話しかけ、Nさんはそのままドアを開けて部屋を出た。
「え、ちょっと」
部屋の方で恋人が何か言っているが、構わずに廊下を進んでいく。エレベータの前や自販機の前を通り過ぎ、フロアの端まで行ったが誰もいない。
仕方なく部屋に戻ることにするNさんだったが、部屋の前に意外な人が立っていた。
恋人である。
「どうした? なんで部屋から出てるの?」
Nさんは尋ねるが、恋人は怒ったような口調で言う。
「見てなかったの?」
「え、どういうこと? 何が?」
わけがわからなくなるNさん。
「あんたがドアを開けて出て行くときに、入れ替わりで変な、黒い女みたいなのが部屋に入ってきたんだよ」
恋人はそれに驚いて急いで部屋を出たが、Nさんがスタスタと廊下を進んでいくため、追いかけたらはぐれると考えて部屋の前で待っていたという。
「結局、彼女を部屋の前で待たせて僕が部屋の中を改めましたが、黒い女というのはいませんでした」
しかし恋人はどうしても同じ部屋で一夜を過ごすことを嫌がったため、フロントに頼んで部屋を変更してもらったという。
その際にフロントに黒い女の話もしたが、予約していない人を部屋に招くのはやめてほしいと注意されただけで、全く話にならなかったそうだ。
早めにホテルにチェックインし、その日の夕食ののちに翌日からどこへ行くかを話し合う。
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コン、コン。
部屋のドアがノックされた。
「あれ、ホテルの人?」
「なんだろ、何も頼んでないけど」
Nさんはのぞき穴から外を見るが、誰もいない。
「誰もいなかったよ。間違いかな」
しかし5分ほど経って、再度ドアがノックされる。
コン、コン。
「何なんだ?」
Nさんがまたものぞき穴を見るも、またも誰もいないようだ。
「ちょっと見てくるよ」
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「え、ちょっと」
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