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第七十八話 彼の疲弊
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負けた。
皆が出ていき、残された教室で、應治は悟った。
完全に負けた。序列がついた。それは風見鶏なクラスの空気だけじゃない。決然とした二人の背でわかった。
應治は立ち尽くす悠弥の背を見る。泣いているのが、激しく上下する背でわかった。悠弥は静かに泣いたりしないから。構ってほしいと言わんばかりに、必死に泣いている。
通りすがりに、悠弥を謗るものがいた。悠弥は背を丸め、呻いた。それにすら、誰も反応しない。笑っていくものさえあった。悠弥の序列は、下がりきっていた。
そのことに、自分はちゃんと怒りを覚えたし、悠弥を哀れに思った。しかし、想像していたよりも、ずっとその思いが弱かった。何故だろう。
本来ならば、もっと、もっと、自分の身を切られるほどに辛く、怒るはずなのに……なのに、ただ気怠さに似た痛みがあるだけで――それも、自分のための傷だ――應治はどこか自分が、思考を放棄しているのではないかとさえ思った。
それほど、圧倒的な敗北だった。
『もう君の好きにはさせない』
龍堂との友情のため、戦うといった、中条。自分を庇う龍堂の隣に並び、決然と悠弥に対峙して見せた。あの強いまなざし。そして、互いを見つめあう目にあふれた信頼と愛情。そういったものを、まざまざと見せつけられた。風見鶏なクラスの連中の見る目でも、悠弥の心でもない。あの光景にこそ、應治は負けたと感じてしまった。
「悠弥」
それでも、應治は悠弥を呼ぶ。心をこめて――気遣ったつもりの声は、自分でも驚くほどうつろに聞こえた。そう感じざるを得なかった。あれほどの熱をこめて、自分は悠弥を呼べない。
惰性、その言葉が出てきて、悲しくなった。悠弥は気づいていないのか、しゃくりあげて泣き続けた。
「リュードー……ッ」
悠弥が、龍堂を呼ぶ。應治は、怒りが胸にせりあがってくるのを感じた。どこまで、俺を馬鹿にするんだ。体が煮えるように熱くなり、揺れる。そのことに安堵していた。悠弥に向かう感情がある。それが怒りであっても――應治にはありがたかった。まだ、自分は悠弥を思っている。
「悠弥」
「オージ君……」
重ねて呼ぶ應治に、マリヤの声が割って入ってきた。その声に自分への気遣いはなく、焦れしかなかった。おおかた始業式に遅れることを気にしているのだろう。
とことん薄情な女だ。こんな女しか、今いないなんて、さすがに哀れだ。それは悠弥か、わが身のことか――たぶん、後者だろう。悠弥の叫びがよみがえる。
『犬は黙ってろよおーっ!』
犬。悠弥のためにしてきたすべてのことが、悠弥の中で自分を人間以下のものにまで引き下げていたらしい。
マリヤ、マリヤって、どうしてだって?お前のせいじゃないか。
お前のために、俺は、こんな無神経を優しさと勘違いしているような薄情な女と付き合っているんだ。
そんな手前勝手な嫉妬で、一度ならず二度までも――悠弥は龍堂にかまけて、自分をひどくないがしろにし、皆の前で辱めた。
どうして、どうして。それは、悠弥が辛いからだろう、自分のことを好きだから、怒るのだろう――そう思いやることさえ辛くて仕方ない。どうして悠弥は、こうなんだろう。
應治は、自分のなかで、また気力がなえだしていることに気づく。
もう、怒ることさえ、ままならない。ただ、疲れていた。
新学期が来るまで、なんとしても悠弥を守ろうと決心したはずなのに、今のざまはどうだろう。思った以上に、もう自分の気持ちに、忍耐がきかないことに驚いていた。ずっと大切に抱え続けた思いなのに、こんなものか。自分自身にも、ほとほと失望する。
どうしてこんなことになってしまったのだろう。痛みに似た倦怠感が、ひたすらに胸に広がる。
二年の一学期が始まるまで、こんなことになるなんて、應治も考えなかった。
すべては、中条――あいつにユーヤが絡んだことがはじまりだったのだ。中条がいつもの通りのくだらないオモチャなら、いつも通り、クラスの隅に追いやられて終わるだけのやり取りだったのだ。
中条はただものじゃなかった。ずっとまっすぐ前を向いて、自分を貫き続けた。
その結果、どうだ。今や悠弥の地位は下がる一方で、ヘタをするといじめの主犯として罰されかねない状態だった。
一度中条を使ってうやむやにしたが、それでも上がったとは言えなかった悠弥の地位。それが、今回で完全に追い打ちを喰らったのだ。
愛されるのが好きで、愛される努力をしない悠弥に、この状況から脱するのは難しい。悠弥は、さぞ堪えるだろう。
だから、中条から手を引くように、言ったのに、悠弥は聞かなかった。だから自分が、手を汚したのだ。そう、手を汚した。自分は、悠弥の為に。なのに、悠弥は。
思考があまりに悠弥を責めるので、應治は首を振る。落ち着け。自分は、まだ、悠弥を思っている。怒ることができるのだから。
そうだ。さすがに悠弥だって、今回で懲りたはずだ。間違いを認め、謝ってくれるかもしれない。心を入れ替え、努力するかもしれない。そうしてくれたら、スペックの低くない悠弥だ。きっと底辺にはなるまい。そこまで考えて、すぐに自嘲する。
自分が引き上げてやるとは、言わないんだな、俺は。それに、これがただの願望でしかないことを、應治はもうわかっている。
だって仕方がないじゃないか。悠弥は俺の言うことも聞かないし、俺に感謝をしないのだから。
もう駄目だった。本当に、中条に構ったのが、すべての始まりだった。悠弥はこのような目に合わなくて済んだし、應治だって――ずっと悠弥への思いを抱えていられたのに。悲しかった。
残骸のように、ぼろぼろだ。
「オージ君」ともう一度、マリヤが呼んだ。
「もう、行こ?今は、そっとしておいてあげたほうがいいよ……」
うるさい、行くならひとりで行け――どうせ、ひとりで体育館に入るのが怖いだけのくせに。
「悠弥」
それでも、應治は悠弥を呼んだ。ぼろぼろの気持ちでも、それでも。應治は悠弥を捨てられない。ずっと大切に抱えてきたのだから。
「リュードー……!」
龍堂を呼び、泣きわめく悠弥を、そっと引き寄せてやる。「ふえええん」と悠弥は應治にすり寄ってきた。がっしりと抱き着かれて、咄嗟に逃げたくなる。
「うえええん、オージ、オージィ!」
悠弥の涙と鼻水が、湿った息が、應治の肩口に染みる。ざわざわと、首筋から何かが這い上がるのがわかった。それでも、應治は、つとめて優しい声で、悠弥に「大丈夫だ」といってやる。かつての自分がそうしたのに、重なるように。悠弥はぐりぐりと頭をすり寄せてきた。
「リュードーに裏切られたッ!うわあああんっ」
「辛かったな」
「ふええええ、オージィッ……!オージのせいだっ!オージのバカァア!うわあああんっ」
「ああ」
「ぜんぶっぜんぶオージのせいっ!わああああっ」
大丈夫だ、俺がいる――間髪入れずに、いうはずだった言葉が出ない。
むずかるように、悠弥は何度も應治をぶつ。全部が應治のせいだというように。そして、悠弥は大絶叫した。
「リュードー、リュードー……ッ!うわああああああーん!」
その絶叫が、應治の耳を貫き、脳を震わせた瞬間。
「あっ……!?」
悠弥のことを、殴り飛ばしていた。
皆が出ていき、残された教室で、應治は悟った。
完全に負けた。序列がついた。それは風見鶏なクラスの空気だけじゃない。決然とした二人の背でわかった。
應治は立ち尽くす悠弥の背を見る。泣いているのが、激しく上下する背でわかった。悠弥は静かに泣いたりしないから。構ってほしいと言わんばかりに、必死に泣いている。
通りすがりに、悠弥を謗るものがいた。悠弥は背を丸め、呻いた。それにすら、誰も反応しない。笑っていくものさえあった。悠弥の序列は、下がりきっていた。
そのことに、自分はちゃんと怒りを覚えたし、悠弥を哀れに思った。しかし、想像していたよりも、ずっとその思いが弱かった。何故だろう。
本来ならば、もっと、もっと、自分の身を切られるほどに辛く、怒るはずなのに……なのに、ただ気怠さに似た痛みがあるだけで――それも、自分のための傷だ――應治はどこか自分が、思考を放棄しているのではないかとさえ思った。
それほど、圧倒的な敗北だった。
『もう君の好きにはさせない』
龍堂との友情のため、戦うといった、中条。自分を庇う龍堂の隣に並び、決然と悠弥に対峙して見せた。あの強いまなざし。そして、互いを見つめあう目にあふれた信頼と愛情。そういったものを、まざまざと見せつけられた。風見鶏なクラスの連中の見る目でも、悠弥の心でもない。あの光景にこそ、應治は負けたと感じてしまった。
「悠弥」
それでも、應治は悠弥を呼ぶ。心をこめて――気遣ったつもりの声は、自分でも驚くほどうつろに聞こえた。そう感じざるを得なかった。あれほどの熱をこめて、自分は悠弥を呼べない。
惰性、その言葉が出てきて、悲しくなった。悠弥は気づいていないのか、しゃくりあげて泣き続けた。
「リュードー……ッ」
悠弥が、龍堂を呼ぶ。應治は、怒りが胸にせりあがってくるのを感じた。どこまで、俺を馬鹿にするんだ。体が煮えるように熱くなり、揺れる。そのことに安堵していた。悠弥に向かう感情がある。それが怒りであっても――應治にはありがたかった。まだ、自分は悠弥を思っている。
「悠弥」
「オージ君……」
重ねて呼ぶ應治に、マリヤの声が割って入ってきた。その声に自分への気遣いはなく、焦れしかなかった。おおかた始業式に遅れることを気にしているのだろう。
とことん薄情な女だ。こんな女しか、今いないなんて、さすがに哀れだ。それは悠弥か、わが身のことか――たぶん、後者だろう。悠弥の叫びがよみがえる。
『犬は黙ってろよおーっ!』
犬。悠弥のためにしてきたすべてのことが、悠弥の中で自分を人間以下のものにまで引き下げていたらしい。
マリヤ、マリヤって、どうしてだって?お前のせいじゃないか。
お前のために、俺は、こんな無神経を優しさと勘違いしているような薄情な女と付き合っているんだ。
そんな手前勝手な嫉妬で、一度ならず二度までも――悠弥は龍堂にかまけて、自分をひどくないがしろにし、皆の前で辱めた。
どうして、どうして。それは、悠弥が辛いからだろう、自分のことを好きだから、怒るのだろう――そう思いやることさえ辛くて仕方ない。どうして悠弥は、こうなんだろう。
應治は、自分のなかで、また気力がなえだしていることに気づく。
もう、怒ることさえ、ままならない。ただ、疲れていた。
新学期が来るまで、なんとしても悠弥を守ろうと決心したはずなのに、今のざまはどうだろう。思った以上に、もう自分の気持ちに、忍耐がきかないことに驚いていた。ずっと大切に抱え続けた思いなのに、こんなものか。自分自身にも、ほとほと失望する。
どうしてこんなことになってしまったのだろう。痛みに似た倦怠感が、ひたすらに胸に広がる。
二年の一学期が始まるまで、こんなことになるなんて、應治も考えなかった。
すべては、中条――あいつにユーヤが絡んだことがはじまりだったのだ。中条がいつもの通りのくだらないオモチャなら、いつも通り、クラスの隅に追いやられて終わるだけのやり取りだったのだ。
中条はただものじゃなかった。ずっとまっすぐ前を向いて、自分を貫き続けた。
その結果、どうだ。今や悠弥の地位は下がる一方で、ヘタをするといじめの主犯として罰されかねない状態だった。
一度中条を使ってうやむやにしたが、それでも上がったとは言えなかった悠弥の地位。それが、今回で完全に追い打ちを喰らったのだ。
愛されるのが好きで、愛される努力をしない悠弥に、この状況から脱するのは難しい。悠弥は、さぞ堪えるだろう。
だから、中条から手を引くように、言ったのに、悠弥は聞かなかった。だから自分が、手を汚したのだ。そう、手を汚した。自分は、悠弥の為に。なのに、悠弥は。
思考があまりに悠弥を責めるので、應治は首を振る。落ち着け。自分は、まだ、悠弥を思っている。怒ることができるのだから。
そうだ。さすがに悠弥だって、今回で懲りたはずだ。間違いを認め、謝ってくれるかもしれない。心を入れ替え、努力するかもしれない。そうしてくれたら、スペックの低くない悠弥だ。きっと底辺にはなるまい。そこまで考えて、すぐに自嘲する。
自分が引き上げてやるとは、言わないんだな、俺は。それに、これがただの願望でしかないことを、應治はもうわかっている。
だって仕方がないじゃないか。悠弥は俺の言うことも聞かないし、俺に感謝をしないのだから。
もう駄目だった。本当に、中条に構ったのが、すべての始まりだった。悠弥はこのような目に合わなくて済んだし、應治だって――ずっと悠弥への思いを抱えていられたのに。悲しかった。
残骸のように、ぼろぼろだ。
「オージ君」ともう一度、マリヤが呼んだ。
「もう、行こ?今は、そっとしておいてあげたほうがいいよ……」
うるさい、行くならひとりで行け――どうせ、ひとりで体育館に入るのが怖いだけのくせに。
「悠弥」
それでも、應治は悠弥を呼んだ。ぼろぼろの気持ちでも、それでも。應治は悠弥を捨てられない。ずっと大切に抱えてきたのだから。
「リュードー……!」
龍堂を呼び、泣きわめく悠弥を、そっと引き寄せてやる。「ふえええん」と悠弥は應治にすり寄ってきた。がっしりと抱き着かれて、咄嗟に逃げたくなる。
「うえええん、オージ、オージィ!」
悠弥の涙と鼻水が、湿った息が、應治の肩口に染みる。ざわざわと、首筋から何かが這い上がるのがわかった。それでも、應治は、つとめて優しい声で、悠弥に「大丈夫だ」といってやる。かつての自分がそうしたのに、重なるように。悠弥はぐりぐりと頭をすり寄せてきた。
「リュードーに裏切られたッ!うわあああんっ」
「辛かったな」
「ふええええ、オージィッ……!オージのせいだっ!オージのバカァア!うわあああんっ」
「ああ」
「ぜんぶっぜんぶオージのせいっ!わああああっ」
大丈夫だ、俺がいる――間髪入れずに、いうはずだった言葉が出ない。
むずかるように、悠弥は何度も應治をぶつ。全部が應治のせいだというように。そして、悠弥は大絶叫した。
「リュードー、リュードー……ッ!うわああああああーん!」
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