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第一章
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しおりを挟むアイシアの見た目は悪くない。
というか普通に可愛らしい。
腰下まである長い赤髪は母様譲りで、水色の瞳は父様譲り。
その他のパーツも整っているので地味ではない。
鏡で自分を見ると前世の自分にどこか似ているような錯覚を起こす。
なぜだかはよくわからないけど。
しかし、貴族の世界は甘くない。
ただ可愛らしいだけでは婚約の話は来ないのだ。
私は平凡すぎたため、本当になんの取り柄も無いというのがありがたいことに周りの認識。
そのおかげもあって、他所の貴族の家から婚約話が持ち上がることは一切なかった。
なにせ、我がオルティアナ公爵家は公爵家の中でも落ちこぼれなのだ。
おそらくこれも原因の一つだと思う。
何代目か前の当主が色々とやらかしたみたいで、それ以来他の公爵家に比べると王からの信頼が薄いのだ。
まぁ、今ではかなりマシになってきているみたいだけど。
これは私にとっては好都合でしかない。
嫁の貰い手がいなければ、どこか静かなところで一人暮らそう。
特に結婚願望はないので。
でも、さすがにそれを両親に言うのは酷なので内緒にしている。
だから、学園生活は私にとっては何一つ必要ないのだ。
けれど、さすがに公爵家の顔に泥を塗るような真似はしたくない。
これはほとんど絶対に行かなくては行けないのでそこでわがままを言うつもりもない。
このときの私は知らない。
婚約者がいなかったことを絶望レベルで後悔することになるなんて。
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