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告白
しばらくベッドでぼうっとしていると、ドアが叩かれる音がした。
「はーい」
「桜様、お食事の時間です」
ドアを叩いたのはセレナさんで、夕飯の時間になったため呼びに来てくれたのだ。
「セレナさん、ごめんなさい。体調が良くなくて食欲がないからご飯いらないです」
「かしこまりました。大丈夫ですか?お医者様をお呼びした方が宜しいですか?」
セレナさんは、心配したような声で話してきた。
「大丈夫だよ。寝ていれば治りそうだからお医者さんは呼ばないで。今日はこのまま寝ます」
「かしこまりました。何か必要なものなどありませんか?」
「ないです。心配かけてごめんね」
「いえいえ。しっかりお休みくださいね」
「はい。お休みなさい」
セレナさんは私の声を聞いた後部屋の前から去った。
レオと女の人のことを思い出してしまって、しばらく寝れないでいると、部屋のドアが開き、私のいるベッドの方に近づいてきた。
私はびっくりして、寝たふりをした。
「桜、起きてるんだろ」
入っていたのは、レオだった。
「なんで、夕飯のときに来なかったんだ?」
「体調が悪かったの」
「嘘だろ」
「嘘じゃないもん」
「じゃあ、こっちを向け」
「嫌だ」
するとレオは、ベッドに腰を掛け、私を起きあがらせ、顔を無理やりレオの方に向かせた。
「や、やめてよ」
私は、顔を逸らした。
「なんで、泣いてたんだ?」
「泣いてない!」
「嘘だ。目元が赤くなってるぞ。誰に泣かされたんだ?」
レオは怒りを含んだ声で聞いてきた。
「誰に泣かされたってレオに関係ないでしょ!手、離してよ!」
「嫌だ。俺の桜を泣かせたんだから関係あるに決まってるだろ!」
レオの言葉に私は、怒りを感じた。
「私は、レオのものじゃない!私のこと好きじゃないのにそんな事言わないでよ!」
私は庭園で見たらことを思い出し、また、涙が溢れ出てきた。
「何言ってんだよ!俺が好きなのはお前だよ!」
「嘘よ!私見たんだもん!レオが綺麗な女の人と楽しそうに腕組んで喋ってるところ!」
「は?」
「私には見せたことない笑顔を綺麗な女の人に向けてたもん!」
「ま、待て!それ、いつのことだよ」
「今日のことだよ!私と分かれたあとに庭園で女と一緒にいたじゃない!私に部屋から出るな、て言ったの女の人と一緒に居たかったからでしょ!」
私は泣きながらレオに言った。
「違う!」
「違うくない!私のこと好きて言ったの嘘だからばれたくなかったんでしょ!離して!私、ここから出てくから!」
「誤解だ!頼むから話を聞いてくれ」
「嫌!」
「話を聞いてくれ。俺はあの女を好きじゃない。俺が好きなのはお前だ。」
「嘘よ!」
「嘘じゃない。あの女は隣国の王女で、もてなさなくてはならなかったんだ。」
「じゃあ、なんで腕組んでたの!」
「向こうが勝手に腕を組んできたんだよ。振り払いたかったけどぞんざいに扱うと、隣国との関係が崩れるから出来なかったんだ」
「本当に?」
「本当だ。頼むから信じてくれ。お前に嫌われたくない」
「分かった。じゃあ、信じる」
「良かった」
レオはそう言って、安心した顔をした。
「桜はなんで、俺が他の女と居ただけで泣いたんだ?」
「それは…」
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レオはニヤニヤと笑いながら言ってきた。
私は図星を指され、顔が赤くなっていくのを感じた。
「図星だったのか!?」
レオは自分の言葉が合っていたことにびっくりしていた。
「そうよ!私、レオのこと好きになってたの!」
「本当か!じゃあ、もう一回言ってくれ」
「――――好き…」
「俺も好きだよ。愛してる」
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