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第57話 実りの時間
稲刈り作業に集中していると、時間が経つのは本当に早い。
気がつけば1時間、2時間と過ぎ、あれほど一面に広がっていた稲穂は、すべて刈り取られていた。
山のように積み上がった稲穂を見つめながら、
――本当に、お米を作ったんだなぁ。
そんな実感が、じんわりと胸に広がる。
「エマ、これからどうするのが正解なんだ?」
【伝達します。
稲刈りが終了したあとは、本来であれば、
刈り取った稲穂を数日間、逆さにして吊るし、乾燥させます】
「ああ……あの光景、毎年見てたな」
【乾燥が終わったあとは、稲穂から米粒を取り出す“脱穀”、
さらに硬い籾殻《もみがら》を取り除き、玄米にする“籾すり”という工程が続きます。
マスターもご存じの通り、これらは専用の機械で行われます】
「確かに……」
【乾燥、脱穀、籾すり、精米、そして米俵へまとめる工程は、魔法で行うことをおすすめします】
「そうだよなぁ……
さすがに、あの機械を生成するのは無理だよな。
うん、これはもう魔法一択だ。どうすればいい?」
稲刈りの次は干す作業だろう――
そう思っていた俺に、エマは想像通りの答えをくれた。
ただし、その後の工程は機械なしでは厳しく、魔法での処理が最適だという。
手作業と魔法の融合。それもまた、異世界らしくて悪くない。
そう思いながら、使うべき魔法をエマに尋ねた。
【……検索完了しました。
万能神聖魔法のひとつに、“Harvest Gift(ハーベスト・ギフト)”があります。
実りを扱う万能魔法で、最高位魔法のひとつです。
クレオと同じ感覚で使用してください】
「え? じゃあ、イメージして生成する感じか。
オッケー、やってみる!」
「やってみるって……お前な。
まあ、そうだろうな。お前にとっては朝飯前か」
「そんなに難しい魔法なのか?」
「神聖魔法自体が希少だ。
加えて、ハーベスト・ギフトは古代魔法のひとつでもある。
100年以上、使えた者はいないはずだ。
神聖魔法には“純粋な魔力”が必要になる。
穢れのない魔力を持つ者など、そうそうおらん。
ましてや、この魔法に必要な魔力量は、普通の人間なら耐えきれん。
……だが、転生者のお前なら、簡単にやってのけるだろう」
「ほえー……魔力無限で良かったー!」
エマから“ハーベスト・ギフト”の説明を受け、さっそく使おうとすると、ロウキが呆れた声を出した。
聞けば聞くほど、この魔法はとんでもない代物らしい。
それでも――
転生時に“魔力無限”と“万能属性魔法適性”をもらえた自分は、やっぱり恵まれている。
改めて、そう実感した。
「よーし……イメージ……
乾燥、脱穀、籾すり、精米……。
……Harvest Gift(ハーベスト・ギフト)!」
カサカサッ――
フワリ――
「おお……! 稲穂が、光に包まれた……」
詠唱と同時に、大量の稲穂がふわりと浮かび上がり、
丸い光がそれらをやさしく包み込んだ。
光の中で何が起きているのかは分からない。
だけど、不思議と温かく、安心感のある光だった。
同時に、魔力がごっそり持っていかれる、あの独特の気持ち悪さもある。
それでも、どうか上手く精米されていますように――と願いながら、魔法を維持し続けた。
10分ほど経った頃、体がふっと軽くなる。
その瞬間、稲穂を包んでいた光は、ゆっくりと地面へ降り、
すうっと消えていった。
「……うわっ! すご……!
米俵だ……
いち、に……え?
20俵もある!?
エマ?多くても10俵くらいじゃなかったか?」
【……この土地で育った稲穂は、通常の2倍のお米が収穫できたようです。】
「凄すぎない?」
【マスターの魔法精度の成長と、この土地の力によるものです。
お疲れ様でした。
20俵ありますので、半分をアーロン国王に献上すると良いでしょう】
「そうだな……
多すぎても管理が大変だし、半分はアーロンさんに献上しよう」
稲穂があった場所には、大量の米俵がずらりと並んでいた。
数えてみて、想定以上の収穫量に思わず目を見開く。
土地と魔法、その両方に恵まれた結果らしい。
……少しは、俺も成長したってことかな。
そんなふうに思っていると、エマから献上の提案があった。
確かに、その方がアーロンさんも喜ぶだろう。
そう考えたところで、
ふと“ある問題”が頭に浮かんだ。
「なあ、エマ。
そろそろ鞄以外のアイテムボックスを作りたいっていうか、生成したいっていうか……
ロウキが獲物を持ち帰る可能性もあるし、
米俵みたいな大きなものを保管できる場所が欲しいんだ」
【……検索完了しました。
古代魔法のひとつに、“Harvest Vault(ハーベスト・ヴォルト)”があります。
実りの保管庫――食物専用のアイテムボックスです。
空中に入り口が出現し、無限に保管可能。
内部の時間は停止しており、収納時の状態を保ち続けます】
「え、それ最高じゃん! 名前を唱えればいいの?」
【……はい。成功すれば、空中に入り口が現れるでしょう】
「よーし……やっちゃうよーー!
――Harvest Vault!!
……ダメか?」
ヴォンッ――
「おおっ!? なんか出た!」
「主、すげぇー!
古代魔法を扱える人間なんて、今の時代いないぞ!?」
「転生者というのは……恐ろしい存在だな」
「あるじさま、かっこいいです!」
「あるじ、てんさい!」
「ヨシヒロ様……僕たちが思っている以上の存在ですね……!」
詠唱すると、少し間を置いて、空中に大きな穴――空間の入り口が現れた。
それを見た皆から、次々と驚きの声が上がる。
古代魔法って、そんなに凄いのか……
俺としては、「そんな便利な魔法があるなら、もっと早く教えてほしかった」
くらいの感覚なんだけど。
転生者特有の力なのだろうと思いつつ、
ひとまず二十俵すべてを、ハーベスト・ヴォルトへ収納した。
これで腐る心配もないし、保管場所にも困らない。
ありがたいなぁ……
そう思いながら、早く白米を味わいたくて、内心うずうずしていた――
◇
「……クレオ!」
「何を作っておるのだ?」
「これは全自動米炊き土鍋だよー。」
「全自動……?」
「そう!土鍋でお米を炊くのって火の管理が大変そうだからさ。
日本で使ってた“炊飯器”をイメージして、全自動で炊ける土鍋を生成してみたんだ。
ここにお米を入れて火をつけておけば、30分くらいで炊きあがるよ!」
「ほう……好き放題だな」
「お米は絶対に失敗したくないからな!
なぁ、ロウキ。この土鍋を複製したいんだけど、
ラピスとシトリンとルドを呼んできてくれない?」
「はぁ……仕方のない奴だな」
家に戻った俺は、皆を外で遊ばせてから厨房に立っていた。
本当は炊飯器を生成したいところだけど、この世界では使えないだろう。
それなら火加減を自動で調整してくれる土鍋を作ればいい――そう考えて「クレオ」を唱えた。
様子を見ていたロウキに「何だ?」と聞かれ、
「自動でお米が炊ける土鍋だよ」と答えると、鼻で笑われた。
でも、ここは譲れない。
お米を美味しく食べるためには、道具が何より大事なのよ。
そう思いながら、この土鍋を強化・複製するために、
ラピスたちを呼んできてほしいとロウキに頼んだ。
もう一つ作って、お米と一緒にアーロンさんへ届ければ、
すぐに食べてもらえるだろう。
「ヨシヒロ様ー! ロウキ様から聞きました!僕たちにお任せください!」
「オイラたちの専門分野だから!」
「僕に任せて、ヨシヒロ様!」
ロウキが呼びに行くと、話を聞いた様子で、
ラピス、シトリン、ルドの三匹が「任せて!」と言いながら厨房へやってきた。
テーブルの上に置かれた土鍋を、まずシトリンが強化。
すぐにラピスが解析し、その内容をルドへ伝達する。
すると――
ポイッ――
あっという間に、もう1つの土鍋が現れた。
かかった時間は、わずか2分ほど。
天才的すぎるこの子たちの連携に、思わず感動してしまう。
「……凄すぎるんだよ、君たち」
「僕たちはいつでも、ヨシヒロ様のお役に立てるよう準備していますから!」
「いつでもオイラたちにお任せだよー!」
「予備でもう2つ、複製しておくねー!」
ぴょんぴょんと跳ねながら、体をピカピカと光らせて喜ぶ3匹。
さらにルドが「予備を作るね」と言って、
俺用とアーロンさん用の土鍋まで複製してくれた。
最高すぎるだろ、この子たち。
それぞれの頭を撫でてやると、さらに嬉しそうに笑ってくれるのがまた可愛い。
「さてと。じゃあお米を炊いて、お昼ご飯にしようか!
今日はお米に合うお肉料理にしようねー!」
「お肉ー! ヨシヒロ様の作るお料理、大好きです! 楽しみにしています!」
「ありがとう! ご飯ができるまでは遊んでていいからね。
ロウキに遊んでもらいな!」
「はーい! ロウキ様、行きましょう!」
「我は寝ようと……まぁ、良いか。ほれ、お前たち、行くぞ」
「子守よろしくなー」
素敵な土鍋が完成したところで、昼食の準備に取りかかる。
土鍋と一緒に生成しておいた計量カップと米びつを使い、
必要な分だけお米を移していく。
計量カップで6合分のお米を土鍋に入れ、丁寧に水洗い。
ある程度洗ったら、内側に引いてある六合の線まで水を注ぐ。
あとは火をつけて、弱火から中火へ。
火加減は土鍋が自動で調整してくれる仕組みだ。
我ながら、良いものを作ったと思う。
お米が炊きあがるまでの間に、お肉料理とサラダ、スープを用意しよう。
そう考えながら冷蔵庫へ向かう。
今までも、ここで料理をする時間は楽しかったけど、
今日はきっと、今までで一番楽しい。
皆がこのお米を気に入ってくれるといいな――
そんなことを思いながら、昼食の準備に精を出していた。
気がつけば1時間、2時間と過ぎ、あれほど一面に広がっていた稲穂は、すべて刈り取られていた。
山のように積み上がった稲穂を見つめながら、
――本当に、お米を作ったんだなぁ。
そんな実感が、じんわりと胸に広がる。
「エマ、これからどうするのが正解なんだ?」
【伝達します。
稲刈りが終了したあとは、本来であれば、
刈り取った稲穂を数日間、逆さにして吊るし、乾燥させます】
「ああ……あの光景、毎年見てたな」
【乾燥が終わったあとは、稲穂から米粒を取り出す“脱穀”、
さらに硬い籾殻《もみがら》を取り除き、玄米にする“籾すり”という工程が続きます。
マスターもご存じの通り、これらは専用の機械で行われます】
「確かに……」
【乾燥、脱穀、籾すり、精米、そして米俵へまとめる工程は、魔法で行うことをおすすめします】
「そうだよなぁ……
さすがに、あの機械を生成するのは無理だよな。
うん、これはもう魔法一択だ。どうすればいい?」
稲刈りの次は干す作業だろう――
そう思っていた俺に、エマは想像通りの答えをくれた。
ただし、その後の工程は機械なしでは厳しく、魔法での処理が最適だという。
手作業と魔法の融合。それもまた、異世界らしくて悪くない。
そう思いながら、使うべき魔法をエマに尋ねた。
【……検索完了しました。
万能神聖魔法のひとつに、“Harvest Gift(ハーベスト・ギフト)”があります。
実りを扱う万能魔法で、最高位魔法のひとつです。
クレオと同じ感覚で使用してください】
「え? じゃあ、イメージして生成する感じか。
オッケー、やってみる!」
「やってみるって……お前な。
まあ、そうだろうな。お前にとっては朝飯前か」
「そんなに難しい魔法なのか?」
「神聖魔法自体が希少だ。
加えて、ハーベスト・ギフトは古代魔法のひとつでもある。
100年以上、使えた者はいないはずだ。
神聖魔法には“純粋な魔力”が必要になる。
穢れのない魔力を持つ者など、そうそうおらん。
ましてや、この魔法に必要な魔力量は、普通の人間なら耐えきれん。
……だが、転生者のお前なら、簡単にやってのけるだろう」
「ほえー……魔力無限で良かったー!」
エマから“ハーベスト・ギフト”の説明を受け、さっそく使おうとすると、ロウキが呆れた声を出した。
聞けば聞くほど、この魔法はとんでもない代物らしい。
それでも――
転生時に“魔力無限”と“万能属性魔法適性”をもらえた自分は、やっぱり恵まれている。
改めて、そう実感した。
「よーし……イメージ……
乾燥、脱穀、籾すり、精米……。
……Harvest Gift(ハーベスト・ギフト)!」
カサカサッ――
フワリ――
「おお……! 稲穂が、光に包まれた……」
詠唱と同時に、大量の稲穂がふわりと浮かび上がり、
丸い光がそれらをやさしく包み込んだ。
光の中で何が起きているのかは分からない。
だけど、不思議と温かく、安心感のある光だった。
同時に、魔力がごっそり持っていかれる、あの独特の気持ち悪さもある。
それでも、どうか上手く精米されていますように――と願いながら、魔法を維持し続けた。
10分ほど経った頃、体がふっと軽くなる。
その瞬間、稲穂を包んでいた光は、ゆっくりと地面へ降り、
すうっと消えていった。
「……うわっ! すご……!
米俵だ……
いち、に……え?
20俵もある!?
エマ?多くても10俵くらいじゃなかったか?」
【……この土地で育った稲穂は、通常の2倍のお米が収穫できたようです。】
「凄すぎない?」
【マスターの魔法精度の成長と、この土地の力によるものです。
お疲れ様でした。
20俵ありますので、半分をアーロン国王に献上すると良いでしょう】
「そうだな……
多すぎても管理が大変だし、半分はアーロンさんに献上しよう」
稲穂があった場所には、大量の米俵がずらりと並んでいた。
数えてみて、想定以上の収穫量に思わず目を見開く。
土地と魔法、その両方に恵まれた結果らしい。
……少しは、俺も成長したってことかな。
そんなふうに思っていると、エマから献上の提案があった。
確かに、その方がアーロンさんも喜ぶだろう。
そう考えたところで、
ふと“ある問題”が頭に浮かんだ。
「なあ、エマ。
そろそろ鞄以外のアイテムボックスを作りたいっていうか、生成したいっていうか……
ロウキが獲物を持ち帰る可能性もあるし、
米俵みたいな大きなものを保管できる場所が欲しいんだ」
【……検索完了しました。
古代魔法のひとつに、“Harvest Vault(ハーベスト・ヴォルト)”があります。
実りの保管庫――食物専用のアイテムボックスです。
空中に入り口が出現し、無限に保管可能。
内部の時間は停止しており、収納時の状態を保ち続けます】
「え、それ最高じゃん! 名前を唱えればいいの?」
【……はい。成功すれば、空中に入り口が現れるでしょう】
「よーし……やっちゃうよーー!
――Harvest Vault!!
……ダメか?」
ヴォンッ――
「おおっ!? なんか出た!」
「主、すげぇー!
古代魔法を扱える人間なんて、今の時代いないぞ!?」
「転生者というのは……恐ろしい存在だな」
「あるじさま、かっこいいです!」
「あるじ、てんさい!」
「ヨシヒロ様……僕たちが思っている以上の存在ですね……!」
詠唱すると、少し間を置いて、空中に大きな穴――空間の入り口が現れた。
それを見た皆から、次々と驚きの声が上がる。
古代魔法って、そんなに凄いのか……
俺としては、「そんな便利な魔法があるなら、もっと早く教えてほしかった」
くらいの感覚なんだけど。
転生者特有の力なのだろうと思いつつ、
ひとまず二十俵すべてを、ハーベスト・ヴォルトへ収納した。
これで腐る心配もないし、保管場所にも困らない。
ありがたいなぁ……
そう思いながら、早く白米を味わいたくて、内心うずうずしていた――
◇
「……クレオ!」
「何を作っておるのだ?」
「これは全自動米炊き土鍋だよー。」
「全自動……?」
「そう!土鍋でお米を炊くのって火の管理が大変そうだからさ。
日本で使ってた“炊飯器”をイメージして、全自動で炊ける土鍋を生成してみたんだ。
ここにお米を入れて火をつけておけば、30分くらいで炊きあがるよ!」
「ほう……好き放題だな」
「お米は絶対に失敗したくないからな!
なぁ、ロウキ。この土鍋を複製したいんだけど、
ラピスとシトリンとルドを呼んできてくれない?」
「はぁ……仕方のない奴だな」
家に戻った俺は、皆を外で遊ばせてから厨房に立っていた。
本当は炊飯器を生成したいところだけど、この世界では使えないだろう。
それなら火加減を自動で調整してくれる土鍋を作ればいい――そう考えて「クレオ」を唱えた。
様子を見ていたロウキに「何だ?」と聞かれ、
「自動でお米が炊ける土鍋だよ」と答えると、鼻で笑われた。
でも、ここは譲れない。
お米を美味しく食べるためには、道具が何より大事なのよ。
そう思いながら、この土鍋を強化・複製するために、
ラピスたちを呼んできてほしいとロウキに頼んだ。
もう一つ作って、お米と一緒にアーロンさんへ届ければ、
すぐに食べてもらえるだろう。
「ヨシヒロ様ー! ロウキ様から聞きました!僕たちにお任せください!」
「オイラたちの専門分野だから!」
「僕に任せて、ヨシヒロ様!」
ロウキが呼びに行くと、話を聞いた様子で、
ラピス、シトリン、ルドの三匹が「任せて!」と言いながら厨房へやってきた。
テーブルの上に置かれた土鍋を、まずシトリンが強化。
すぐにラピスが解析し、その内容をルドへ伝達する。
すると――
ポイッ――
あっという間に、もう1つの土鍋が現れた。
かかった時間は、わずか2分ほど。
天才的すぎるこの子たちの連携に、思わず感動してしまう。
「……凄すぎるんだよ、君たち」
「僕たちはいつでも、ヨシヒロ様のお役に立てるよう準備していますから!」
「いつでもオイラたちにお任せだよー!」
「予備でもう2つ、複製しておくねー!」
ぴょんぴょんと跳ねながら、体をピカピカと光らせて喜ぶ3匹。
さらにルドが「予備を作るね」と言って、
俺用とアーロンさん用の土鍋まで複製してくれた。
最高すぎるだろ、この子たち。
それぞれの頭を撫でてやると、さらに嬉しそうに笑ってくれるのがまた可愛い。
「さてと。じゃあお米を炊いて、お昼ご飯にしようか!
今日はお米に合うお肉料理にしようねー!」
「お肉ー! ヨシヒロ様の作るお料理、大好きです! 楽しみにしています!」
「ありがとう! ご飯ができるまでは遊んでていいからね。
ロウキに遊んでもらいな!」
「はーい! ロウキ様、行きましょう!」
「我は寝ようと……まぁ、良いか。ほれ、お前たち、行くぞ」
「子守よろしくなー」
素敵な土鍋が完成したところで、昼食の準備に取りかかる。
土鍋と一緒に生成しておいた計量カップと米びつを使い、
必要な分だけお米を移していく。
計量カップで6合分のお米を土鍋に入れ、丁寧に水洗い。
ある程度洗ったら、内側に引いてある六合の線まで水を注ぐ。
あとは火をつけて、弱火から中火へ。
火加減は土鍋が自動で調整してくれる仕組みだ。
我ながら、良いものを作ったと思う。
お米が炊きあがるまでの間に、お肉料理とサラダ、スープを用意しよう。
そう考えながら冷蔵庫へ向かう。
今までも、ここで料理をする時間は楽しかったけど、
今日はきっと、今までで一番楽しい。
皆がこのお米を気に入ってくれるといいな――
そんなことを思いながら、昼食の準備に精を出していた。
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