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第1話 あなたの舎弟にしてください!(4)★
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「あの、ヘタだったらごめんなさい」
不破の困惑をよそに、犬塚がズボンの前を寛げてくる。下着の中から半勃ち状態のものを取り出し、小さな手で優しく包み込むと、そのままゆるゆると上下に擦り始めた。先端を掠めるたびに、じんわりとした快感が広がる。
(このガキ、マジかよっ)
犬塚の表情は真剣そのものだ。ぎこちない手つきながらも、男としてどこが感じやすいのかわかっているようで、不破のものは徐々に芯を持っていく。
自慰行為だって、つい最近覚えただろうに――どこか罪悪感を感じてならない。けれど、興奮を覚えているのは事実だった。他人に触れられる感覚は久しぶりで、思わず吐息がこぼれてしまいそうになる。
「おい。したくなけりゃ、しねェでいいんだぞ?」
「えっ、あ……気持ちよくないですか?」
犬塚は手を止めて、不安そうに見上げてくる。
そういう意味ではないのだが、どう言ったらいいのやら。頭を悩ませていたら、彼は思ってもみない行動に出るのだった。
「ん、ふ……」
舌を使って、根元の方から裏筋までを舐め上げられる。ぞくりと不破の胸が疼いた。
「ちょっ、何してんだよ!」
「だって先輩、女の人といろいろしてきたんだろうし、これくらいやらないと……って」
「だからって、野郎の舐めんのかよ!? このバカ!」
「んっ……でも、さっきよりおっきくなった」
先端を舐め回され、ちゅっとキスをするように吸われれば、否が応でも高められてしまう。犬塚の手の中で欲望がむくむくと膨らんでいき、堪らず不破は歯を噛み締めた。
しばらくそうしているうちに、犬塚も慣れてきたらしい。動きが大胆なものになり、ついには亀頭を口に含んで口淫を始めるのだった。
「っく……お前なっ」
少しは躊躇くらいしたらいいものを。犬塚は健気なまでに一生懸命で、こちらが何を言ってもやめる素振りを見せようとしない。
柔らかな唇が括れの部分を食み、唾液に濡れた舌が絡みつく――拙い愛撫だが、感じるところを的確に刺激してくる。不破はそれなりに異性と経験を積んできたものの、力強い吸引力もあるせいか、今までよりも遥かに気持ちがよくて参ってしまう。
「せんぱ……きほちひーでふか?」
「っ、咥えながらしゃべんな。ちゃんと気持ちいいから」
じゅぷじゅぷ、と卑猥な水音が響き渡るなか、不破は己の限界が近いことを感じていた。自身はすっかり反り返り、今にも弾けそうなほど張り詰めている。
それに気づいていないのか、犬塚は先端によりいっそう強く吸い付いてきた。そんなことをされては、もう堪ったものではない。
「――ッ」
何もかもがすでに遅かった。マズい、と身を離したときには、勢いよく噴き出した体液が犬塚の顔に飛び散っていた。
(や、やっちまった!)
双方ともにしばしの沈黙。当の本人は呆然としたまま固まっていたが、頬から伝い落ちる白濁色の液体を見て、ようやく事態を把握したらしかった。
「わあーっ!?」
「わわわ悪い!」
不破は慌ててティッシュを手に取る。汚れた顔を拭ってやると、犬塚は恥ずかしそうに目を伏せた。
「だ、大丈夫ですっ。ちょっとびっくりしただけだから!」
「ンなワケあっか! いーから、黙って拭かれてろ!」
「う……ほんとなのに」
不服そうに呟く声を無視して、不破は黙々と後始末をする。幸いにも制服までは汚さずに済んだようだが、顔に放たれた精液はあまりにも生々しい。
不破の困惑をよそに、犬塚がズボンの前を寛げてくる。下着の中から半勃ち状態のものを取り出し、小さな手で優しく包み込むと、そのままゆるゆると上下に擦り始めた。先端を掠めるたびに、じんわりとした快感が広がる。
(このガキ、マジかよっ)
犬塚の表情は真剣そのものだ。ぎこちない手つきながらも、男としてどこが感じやすいのかわかっているようで、不破のものは徐々に芯を持っていく。
自慰行為だって、つい最近覚えただろうに――どこか罪悪感を感じてならない。けれど、興奮を覚えているのは事実だった。他人に触れられる感覚は久しぶりで、思わず吐息がこぼれてしまいそうになる。
「おい。したくなけりゃ、しねェでいいんだぞ?」
「えっ、あ……気持ちよくないですか?」
犬塚は手を止めて、不安そうに見上げてくる。
そういう意味ではないのだが、どう言ったらいいのやら。頭を悩ませていたら、彼は思ってもみない行動に出るのだった。
「ん、ふ……」
舌を使って、根元の方から裏筋までを舐め上げられる。ぞくりと不破の胸が疼いた。
「ちょっ、何してんだよ!」
「だって先輩、女の人といろいろしてきたんだろうし、これくらいやらないと……って」
「だからって、野郎の舐めんのかよ!? このバカ!」
「んっ……でも、さっきよりおっきくなった」
先端を舐め回され、ちゅっとキスをするように吸われれば、否が応でも高められてしまう。犬塚の手の中で欲望がむくむくと膨らんでいき、堪らず不破は歯を噛み締めた。
しばらくそうしているうちに、犬塚も慣れてきたらしい。動きが大胆なものになり、ついには亀頭を口に含んで口淫を始めるのだった。
「っく……お前なっ」
少しは躊躇くらいしたらいいものを。犬塚は健気なまでに一生懸命で、こちらが何を言ってもやめる素振りを見せようとしない。
柔らかな唇が括れの部分を食み、唾液に濡れた舌が絡みつく――拙い愛撫だが、感じるところを的確に刺激してくる。不破はそれなりに異性と経験を積んできたものの、力強い吸引力もあるせいか、今までよりも遥かに気持ちがよくて参ってしまう。
「せんぱ……きほちひーでふか?」
「っ、咥えながらしゃべんな。ちゃんと気持ちいいから」
じゅぷじゅぷ、と卑猥な水音が響き渡るなか、不破は己の限界が近いことを感じていた。自身はすっかり反り返り、今にも弾けそうなほど張り詰めている。
それに気づいていないのか、犬塚は先端によりいっそう強く吸い付いてきた。そんなことをされては、もう堪ったものではない。
「――ッ」
何もかもがすでに遅かった。マズい、と身を離したときには、勢いよく噴き出した体液が犬塚の顔に飛び散っていた。
(や、やっちまった!)
双方ともにしばしの沈黙。当の本人は呆然としたまま固まっていたが、頬から伝い落ちる白濁色の液体を見て、ようやく事態を把握したらしかった。
「わあーっ!?」
「わわわ悪い!」
不破は慌ててティッシュを手に取る。汚れた顔を拭ってやると、犬塚は恥ずかしそうに目を伏せた。
「だ、大丈夫ですっ。ちょっとびっくりしただけだから!」
「ンなワケあっか! いーから、黙って拭かれてろ!」
「う……ほんとなのに」
不服そうに呟く声を無視して、不破は黙々と後始末をする。幸いにも制服までは汚さずに済んだようだが、顔に放たれた精液はあまりにも生々しい。
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