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第9話 やっと隣に並べた(1)
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初めて明と体を重ねてから、はや三週間。
あれからもタイミングを見計らっては、どちらかの家に行ってセックスをする日々が続いていた。
いや、セックスと称するのはやや不適切かもしれない。なんせ、明があまりにも優しすぎて、いわゆる《本番》というものをしてくれないのである。心の準備はとっくにできているというのに、体の方がついていかないのがもどかしかった。
だからといって辛抱強く待つ千佳ではなく。ならば、こちらにも考えがあると思い立って、千佳はLINEを通して頼れそうな人物に相談したのだった。勿論、男同士の諸事情を相談できる相手など限られている――先日知り合った《オネエ系》の男、矢島琥太郎だ。
今日はお礼を兼ね、ハンバーガーチェーン店で昼食を奢ることになったのだが、
「で、例の“アレ”は試してるの? もしかして今もシてるのかしら?」
「コタローさん、セクハラっすわ……」
開口早々、直接的な話題をふられて引いてしまう。周囲に人のいないカウンター席とはいえ、こういった場所で昼間からしていい話なのだろうか。しかも相手は、十分目立つ容姿をしているというのに。
「へーきへーき。どうせ誰も聞いてないし、聞いたところで何の話かわかんないわよ」
「いや、まあ」
「それで答えは?」
「……日常的に使ってるし、おかげさまで馴染んできたっつーか」
「あら、それはよかった」
琥太郎は色っぽく目を細めて視線を落とす。何を想像しているのかすぐに察しがついて、千佳はギクリとした。
「どどどこ見てるんすかっ」
「やあね、見えるワケないじゃないの――お尻の穴なんて」
「うおおっ!」
そう、それは一昨日のこと。千佳のもとに、ある荷物が届いたのだ。
琥太郎に相談を持ちかけたところ、「役立つものを送るわ」とメッセージがあり、一体どのようなものが送られてくるのかと身構えていたら、想像を絶する品が入っていた。
中に入っていたのは、アナルプラグ――肛門の拡張と開発を目的とする玩具だった。おまけに、アナル用のローションまで入っている始末で、千佳は頭を抱えるしかなかった。
しかし、それもほんの最初のうちだけ。千佳は迷うことなく、それらを使用することにしたのである。一刻も早く、明に挿入されたいのだから当たり前だった。
そうして数日経過した今、慣れればさほど気にならないもので、少しずつ拡張が進んでいる気がする。日常生活を送るぶんには、長時間使用していても何ら問題はなかった。
「本当なら、アタシが直接教えてあげたかったんだけどね~。男同士のセックスについて訊かれたときは、そりゃもう期待――」
「しーっ! コタローさん、しーっ!」
千佳が慌てるも、琥太郎はあっけらかんとしている。特に悪びれた様子もなく、トレーからチーズバーガーを手に取ると、大きな口を開けて齧りついた。
あれからもタイミングを見計らっては、どちらかの家に行ってセックスをする日々が続いていた。
いや、セックスと称するのはやや不適切かもしれない。なんせ、明があまりにも優しすぎて、いわゆる《本番》というものをしてくれないのである。心の準備はとっくにできているというのに、体の方がついていかないのがもどかしかった。
だからといって辛抱強く待つ千佳ではなく。ならば、こちらにも考えがあると思い立って、千佳はLINEを通して頼れそうな人物に相談したのだった。勿論、男同士の諸事情を相談できる相手など限られている――先日知り合った《オネエ系》の男、矢島琥太郎だ。
今日はお礼を兼ね、ハンバーガーチェーン店で昼食を奢ることになったのだが、
「で、例の“アレ”は試してるの? もしかして今もシてるのかしら?」
「コタローさん、セクハラっすわ……」
開口早々、直接的な話題をふられて引いてしまう。周囲に人のいないカウンター席とはいえ、こういった場所で昼間からしていい話なのだろうか。しかも相手は、十分目立つ容姿をしているというのに。
「へーきへーき。どうせ誰も聞いてないし、聞いたところで何の話かわかんないわよ」
「いや、まあ」
「それで答えは?」
「……日常的に使ってるし、おかげさまで馴染んできたっつーか」
「あら、それはよかった」
琥太郎は色っぽく目を細めて視線を落とす。何を想像しているのかすぐに察しがついて、千佳はギクリとした。
「どどどこ見てるんすかっ」
「やあね、見えるワケないじゃないの――お尻の穴なんて」
「うおおっ!」
そう、それは一昨日のこと。千佳のもとに、ある荷物が届いたのだ。
琥太郎に相談を持ちかけたところ、「役立つものを送るわ」とメッセージがあり、一体どのようなものが送られてくるのかと身構えていたら、想像を絶する品が入っていた。
中に入っていたのは、アナルプラグ――肛門の拡張と開発を目的とする玩具だった。おまけに、アナル用のローションまで入っている始末で、千佳は頭を抱えるしかなかった。
しかし、それもほんの最初のうちだけ。千佳は迷うことなく、それらを使用することにしたのである。一刻も早く、明に挿入されたいのだから当たり前だった。
そうして数日経過した今、慣れればさほど気にならないもので、少しずつ拡張が進んでいる気がする。日常生活を送るぶんには、長時間使用していても何ら問題はなかった。
「本当なら、アタシが直接教えてあげたかったんだけどね~。男同士のセックスについて訊かれたときは、そりゃもう期待――」
「しーっ! コタローさん、しーっ!」
千佳が慌てるも、琥太郎はあっけらかんとしている。特に悪びれた様子もなく、トレーからチーズバーガーを手に取ると、大きな口を開けて齧りついた。
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