ゲイ卒したいのに、何故かスパダリセフレに溺愛&求婚されてます!

有村千代

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おまけSS にゃんにゃん♡猫耳えっち(2)★

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「っは、相変わらずやらしいヤツだな」

 高山はショートパンツを下着ごと脱がすと、ローションを手に取って、後孔へと指を這わせた。つぷりと中へ押し入れば、熱くうねる粘膜が絡みついてくる。

「ふ、あっ……」

 やんわりと入口を擦りながら、少しずつ奥へと進めていく。腹側のしこりをぐっと押し込んでやれば、侑人は甘い声を上げて悶えた。

「ひぁっ……あ、そこっ」
「ああ。前立腺、気持ちいいな」

 指を増やして中を広げつつ、心得ているとばかりに前立腺を責め立てる。
 さらにはパーカーのファスナーを口で下ろし、胸元を露出させてやった。薄桃色の突起は可愛らしくピンと立っており、軽く歯を立てて吸い上げれば、侑人はますます顔を蕩けさせる。

「はっ、ん……も、高山さん」
「もうほしい?」
「ん、ほしい……っ」

 早くも焦れたように腰を揺らし、舌足らずな声で懇願してくる。
 その痴態に興奮を覚えつつ、高山は指を引き抜いた。ズボンの前を寛げ、手早く自身にコンドームを装着する。

 一方、侑人は待ちきれないとばかりに、大きく脚を開いた。自らの手で尻臀を割り開きながら口を開く。

「はやく、挿れて――」

 まったく、どこまで煽れば気が済むというのか。
 とうとう高山の理性も限界を迎えようとしていた。深く息をついて、侑人の膝裏を抱え上げると、ヒクつく後孔に先端をあてがう。

 侑人は待ちわびていた質量に貫かれ、悦びの声を上げた。

「あぁ、あぁぁ……」

 ずぶずぶと肉壁を押し広げながら、挿入を果たしていく。

 最奥まで到達したところで、高山は一旦動きを止めて侑人のことを見下ろした。パーカーから覗く胸元はいやらしく濡れ、猫耳つきのフードは愛らしくも存在感を放っている――こんなものを前にして、自重できるはずがなかった。

「なあ、侑人。『にゃあ』って鳴いてみろよ」
「っ!?」
「ほら、猫っぽく『にゃあにゃあ』って」
「な、なに言って」

 あまりにも唐突な要求に、侑人は目を白黒させる。
 だが、そんなもの知ったことではない。高山はわざと感じやすい箇所を外し、焦らすようにゆっくりと腰を使いだした。

「あっ、や、やだ……それやだあ」
「上手に鳴けたら、侑人の好きなとこ――ご褒美にたくさん突いてやるよ」
「んっ」

 なかなか踏ん切りがつかないようで、侑人はぎゅっと唇を噛み締めていた。
 それでも、高山がゆるゆると腰を動かすうちに、徐々に理性が溶けてきたらしい。顔を覗き込めば、やがて小さくその唇が動いたのだった。

「にゃ、にゃあ……んっ」

 羞恥に瞳を潤ませ、猫のように甘えた声で鳴いてみせる。その瞬間、高山の興奮も最高潮に達した。

「――よくできました」

 余裕なく言って、ご褒美とばかりに前立腺めがけて腰を打ちつける。
 侑人は強い衝撃に目を見開き、喉を反らせて喘いだ。それも高山が再び声をかければ、愛らしい猫の鳴き声へと変わる。

「にゃあ、にゃっ! にゃあっ……!」

 そうして、ひっきりなしに鳴き続ける侑人を、高山はうんと可愛がったのだった。





 その後。ルームウェアは侑人の手によって、洗濯かごに放り込まれた。

「返品するんじゃなかったのか?」
「今さら返品できるわけねーだろ! ほんっと最悪!」
「おっと、そいつは悪いことしたな」

 袖を通した時点でこうなるとわかっていたが、ついニヤニヤとしてしまう。そんな高山に対し、侑人はオヤジくさいだの、変態だのと散々な言いようだった。

「すまんすまん。あまりに可愛かったもんで、つい」
「くそっ、恥ずかしくて死ぬ――こんなの着せられる身にもなれよ!」

 侑人がパーカーを引っ掴んで、雑に羽織らせてくる。フードを被せたところで、プッと吹きだす声が聞こえた。

「っ、あは……高山さん、似合わねえ」
「似合っても困るだろ。まあご所望とあらば、俺も『にゃあにゃあ』鳴いてみせるが?」
「なんだよそれ。高山さんじゃないんだから」

 まるで少年のように無邪気であどけない笑顔。クスクスと笑う侑人につられ、高山も笑みを浮かべる。
 時折見せてくれる、こういった笑顔がたまらなく好きだ。猫被りなどしなくていいだろうに――とも思うが、独占したい気もして悩ましいところである。

「なに?」
「いや」

 じっと見つめていたら、侑人が不思議そうに首を傾げた。高山は曖昧に誤魔化しつつ、顎の下を掻くように撫でてやることにする。

「やっぱ、侑人の方が猫みたいだな」
「おい。猫扱いやめろよ」

 嫌そうに顔をしかめる侑人だが、本気で嫌がっていないことはわかっている。その証拠に、顎を掬い上げれば素直にも応じようとする。

「――……」

 触れるだけのキスを交わして、微笑み合う。
 猫のように気難しい恋人との時間は、今日もまた甘く過ぎていくのだった。
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