魁!断筆姉さん!!

西洋司

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13 天才少女エルフのフィルマ_08

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「それにしても、……。英子さん、よく平面の魔法陣に『depth(奥行き)』を加えてみようなどと思いましたな?」

 斎木さんが、私(英子)にそう訊ねてきた。

 その表情は「どうして、こんなこと思い付いちゃったんだろうね、この子は!?」といった表情をしていて、……。何だか英子は、ホンの少しだけ気恥ずかしくなった。

 でも、……ね。ここでちゃんと、目的とか意図とか伝えておかないとイケないよね。
 だから、この際、私は正直に斎木さんに伝えておこうと英子は思った。

「はい、……。アニメなどでも魔法陣といえば大体平面だったので、……」

「ほぅ、……?」

「だったら、フィルマほどの実力者なら、……ですね。もしかすると、『depth(奥行き)』というZ軸方向の概念を伝えたら、それで何とかなるのかなぁと思ったんです!」

「……」

 こちらの言葉に、斎木さんはしばしば顎に手をやって考え込んでしまった。

 ちらりと、むこうに目をやると、……。

「凄いじゃないかっ、フィルマッ!! オレは楽しいぞぉ――っ!!」

 国王の瀬田さんが、満面の笑みで声を高めてお訊ねになると、……。

「ふむっ!? 私もっ、とっても、楽しい――っ!!」

「そうかっ!? あっははははっ、オレも楽しいぞっ、フィルマッ!!」

「ふむっ!!」

 瀬田さん達は、先ほどから相変わらず、……。
 2人とも一緒になって、コマのように空中をくるくるとゆっくり回転している。

「「あっはははははははっっ!!」」

「……」

 そんな2人の様子を見ていたら、……さ。
 何だかさぁ、これからかなぁ~り忙しくなるような気がしたんだよね。

 ほらっ、よくあるじゃない。
 より便利なテクノロジーが進化したら、かえって仕事が増えるって話。

「ふむ、……。英子さん、おそらく今後ヤムントの魔術は、この魔法陣の効率化により、飛躍的に発展することになりますぞ!」

「えっ!?」

「この変革(パラダイムシフト)により、魔術の高容量化、高出力化が可能となります。まさしく、100年来の大発明となりますぞ! お手柄ですよ、英子さんっ!!」

「えっ、えぇ――っ!?」

 ほらねっ。やっぱり、そうなりますよねぇ、……と英子は思った。
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