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第二部「ハルコン青年期」
51 オニキス関門まで_11
* *
「やはり、……。コリンドは今度こそ負けてしまいますか?」
「えぇ。『科学力』が違いますからね!」
ラスキン国王陛下がお訊ねになられたので、私(ハルコン)は正直にお伝えする。
「『科学力』、……。その概念は、やはり、……。ハルコン殿が前世におられた地球の日本での言葉でしたな?」
「はい、……」
「では、サスパニアのイッシャラーカァーンズィら上層部は、以前にも話してくれたとおり、元日本の軍人だとの認識でよろしいですかな?」
「はい、宰相様。その認識で間違いありません」
この件に付いては、今回も改めてそうお伝えした。以前の会談の席でも何度かお伝えしていたのだけど、やはりあまり知りたくない類の情報のようだった。
そうしたらさ、……。
「我が国には、……。ハルコン殿がいてくれるおかげで、……。どれほど頼もしいことか、……」
陛下はそう仰って身を乗り出すと、私の両手をギュッとお掴みになられた。
そのご表情は、以前私に「もう戦争はこりごりだ!」と仰った時と同じ表情をされていて、……。
私にとって、それはまさに「賢人皇帝」と呼ばれるラスキン国王陛下の、「本質」のように思われた。
「今の私は、この国に仕える一貴族です。今後ともその方針を変えるつもりはございません」
その言葉に、嘘偽りは全くない。
「……」
陛下は、しばしの間私の顔を見入った後、漸く席にお着きになられた。
「はははっ、……。申しワケない。いささか、取り乱してしまいましたな!」
「い、いえ、……そんなことは、……。私は女神様にこの国に送って貰ったことを、今でも大変感謝しております。両親にも恵まれ、兄姉にも大切にされ、この国の皆様、陛下や宰相様にも良くして頂き、とても言葉になりません」
「はははっ、……。ハルコン殿にそう仰って頂けると、こちらとしても大変ありがたいですな!」
そう仰って、陛下は笑顔をお作りになられた。ただ、まだ何かご懸念がおありなのか、そんな表情に見えなくもなかった。
「とりあえず、コリンドはしばらくの間はサスパニアに戦争を仕掛けることはない、……。この件は、いったん『棚上げ』にする。その認識でよろしいでしょうか?」
「はい。間違いありません。それに、私はコリンドの練兵グランドにちゃんと『痕跡』を残してきましたから、……。これで、当面の間はコリンドの主戦派達も黙っていると思います」
「確かに、……。これは暗然とした『抑止力』になりますな! 何かあったら、ハルコン殿の異能の力で、コリンドに介入するという、……」
「えぇ、……。不本意ながら、……」
そうなんだよなぁ、……。
私は人と喧嘩をするのは、どちらかというと得意じゃないからなぁ、……。
まぁ、これで主戦派が黙ってくれるのならさ。私の評判が多少悪くなっても、まぁ仕方ないよね、……。
そうハルコンは思った。
「やはり、……。コリンドは今度こそ負けてしまいますか?」
「えぇ。『科学力』が違いますからね!」
ラスキン国王陛下がお訊ねになられたので、私(ハルコン)は正直にお伝えする。
「『科学力』、……。その概念は、やはり、……。ハルコン殿が前世におられた地球の日本での言葉でしたな?」
「はい、……」
「では、サスパニアのイッシャラーカァーンズィら上層部は、以前にも話してくれたとおり、元日本の軍人だとの認識でよろしいですかな?」
「はい、宰相様。その認識で間違いありません」
この件に付いては、今回も改めてそうお伝えした。以前の会談の席でも何度かお伝えしていたのだけど、やはりあまり知りたくない類の情報のようだった。
そうしたらさ、……。
「我が国には、……。ハルコン殿がいてくれるおかげで、……。どれほど頼もしいことか、……」
陛下はそう仰って身を乗り出すと、私の両手をギュッとお掴みになられた。
そのご表情は、以前私に「もう戦争はこりごりだ!」と仰った時と同じ表情をされていて、……。
私にとって、それはまさに「賢人皇帝」と呼ばれるラスキン国王陛下の、「本質」のように思われた。
「今の私は、この国に仕える一貴族です。今後ともその方針を変えるつもりはございません」
その言葉に、嘘偽りは全くない。
「……」
陛下は、しばしの間私の顔を見入った後、漸く席にお着きになられた。
「はははっ、……。申しワケない。いささか、取り乱してしまいましたな!」
「い、いえ、……そんなことは、……。私は女神様にこの国に送って貰ったことを、今でも大変感謝しております。両親にも恵まれ、兄姉にも大切にされ、この国の皆様、陛下や宰相様にも良くして頂き、とても言葉になりません」
「はははっ、……。ハルコン殿にそう仰って頂けると、こちらとしても大変ありがたいですな!」
そう仰って、陛下は笑顔をお作りになられた。ただ、まだ何かご懸念がおありなのか、そんな表情に見えなくもなかった。
「とりあえず、コリンドはしばらくの間はサスパニアに戦争を仕掛けることはない、……。この件は、いったん『棚上げ』にする。その認識でよろしいでしょうか?」
「はい。間違いありません。それに、私はコリンドの練兵グランドにちゃんと『痕跡』を残してきましたから、……。これで、当面の間はコリンドの主戦派達も黙っていると思います」
「確かに、……。これは暗然とした『抑止力』になりますな! 何かあったら、ハルコン殿の異能の力で、コリンドに介入するという、……」
「えぇ、……。不本意ながら、……」
そうなんだよなぁ、……。
私は人と喧嘩をするのは、どちらかというと得意じゃないからなぁ、……。
まぁ、これで主戦派が黙ってくれるのならさ。私の評判が多少悪くなっても、まぁ仕方ないよね、……。
そうハルコンは思った。
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