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第二部「ハルコン青年期」
51 オニキス関門まで_22
* *
こんな空いた時間(とき)って、……。ホンと久しぶりだなぁ。
私(ハルコン)はそんなことを思いながら、指揮車両の打ち合わせスペースで何となく時間を過ごしていた。
室内の寝室スペースからは、シルファー団長やステラ殿下、ミラや女占い師の微(かす)かな寝息がここまで聞こえてくる。
窓の外を見ると、……。まだ夜明け間際で、ほんのりと暗い。
茜差す空の一部には、渡り鳥の一行が飛行していて、……。
それを眺めていたら、そろそろ旅団も一日のスタートを始めても良さそうな雰囲気に感じ取れた。
やっぱり、……さぁ。何もしないで一日を過ごすのは、私には無理だな。
ハルコンはそう思って席を立つと、新鮮な空気を吸いに外に出た。
河川敷の空気は澄んでいて、……。夏の最中でも朝早いこともあり、どこかひんやりとしていた。
軽く深呼吸をしながら、両腕を上下左右にぶんぶん振って川のへりまで歩いていく。
見ると、気の早い者が多いのか、せっかくの休養日だというのに、もう先客が数名、身体(からだ)を屈めて顔を洗っていた。
「おはようございます」
こちらから声をかけると、先客の騎士の青年はパッと姿勢を整えて、……。
「おはようございます、ハルコン殿っ!」
そう言って、騎士流の上官に対する正式な挨拶をしてきた。
「いえいえ、……。本日は、せっかくの休養日なのですから。そういうのは、『なし』ですよ!」
こちらがニッコリと笑顔を作ると、騎士は全身で嬉しそうに「はいっ!」といって、元の馬車に戻っていった。
さて、……と。
身を屈めて川面をじっと見ると、12歳のハルコンの上半身が映っていた。
よく澄んだ川の水を見て、これなら飲用しても大丈夫かもと思いつつ、手で掬(すく)ってみた。
ひんやりと冷たいのは、国境の山脈の湧き水から直接流れてきたからかなぁと、ハルコンは思った。
「おぉっ、ハルコン殿も朝は早いのだな?」
川の水で顔を洗っていると、ドワーフの親方が声をかけてきた。
「おはようございます。今日一日、休養日になったとのことでしたが、……。知ってましたか?」
「おぉ、知っとるでよ。昨晩遅くに姫様達がな、方々(ほうぼう)の馬車に触れ回っておってのぅ。おかげで、今日は丸々一日暇を持て余しそうだわい!」
とはいうものの、久しぶりの休暇に若干嬉しそうだ。
「そうでしたか。せっかくの休養日ですから、しっかり休んで下さいね!」
「お互いにな!」
親方はニヤリと笑って、元の馬車に戻っていった。
こんな空いた時間(とき)って、……。ホンと久しぶりだなぁ。
私(ハルコン)はそんなことを思いながら、指揮車両の打ち合わせスペースで何となく時間を過ごしていた。
室内の寝室スペースからは、シルファー団長やステラ殿下、ミラや女占い師の微(かす)かな寝息がここまで聞こえてくる。
窓の外を見ると、……。まだ夜明け間際で、ほんのりと暗い。
茜差す空の一部には、渡り鳥の一行が飛行していて、……。
それを眺めていたら、そろそろ旅団も一日のスタートを始めても良さそうな雰囲気に感じ取れた。
やっぱり、……さぁ。何もしないで一日を過ごすのは、私には無理だな。
ハルコンはそう思って席を立つと、新鮮な空気を吸いに外に出た。
河川敷の空気は澄んでいて、……。夏の最中でも朝早いこともあり、どこかひんやりとしていた。
軽く深呼吸をしながら、両腕を上下左右にぶんぶん振って川のへりまで歩いていく。
見ると、気の早い者が多いのか、せっかくの休養日だというのに、もう先客が数名、身体(からだ)を屈めて顔を洗っていた。
「おはようございます」
こちらから声をかけると、先客の騎士の青年はパッと姿勢を整えて、……。
「おはようございます、ハルコン殿っ!」
そう言って、騎士流の上官に対する正式な挨拶をしてきた。
「いえいえ、……。本日は、せっかくの休養日なのですから。そういうのは、『なし』ですよ!」
こちらがニッコリと笑顔を作ると、騎士は全身で嬉しそうに「はいっ!」といって、元の馬車に戻っていった。
さて、……と。
身を屈めて川面をじっと見ると、12歳のハルコンの上半身が映っていた。
よく澄んだ川の水を見て、これなら飲用しても大丈夫かもと思いつつ、手で掬(すく)ってみた。
ひんやりと冷たいのは、国境の山脈の湧き水から直接流れてきたからかなぁと、ハルコンは思った。
「おぉっ、ハルコン殿も朝は早いのだな?」
川の水で顔を洗っていると、ドワーフの親方が声をかけてきた。
「おはようございます。今日一日、休養日になったとのことでしたが、……。知ってましたか?」
「おぉ、知っとるでよ。昨晩遅くに姫様達がな、方々(ほうぼう)の馬車に触れ回っておってのぅ。おかげで、今日は丸々一日暇を持て余しそうだわい!」
とはいうものの、久しぶりの休暇に若干嬉しそうだ。
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「お互いにな!」
親方はニヤリと笑って、元の馬車に戻っていった。
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