天才女薬学者 聖徳晴子の異世界転生

西洋司

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第二部「ハルコン青年期」

51 オニキス関門まで_26

   *          *

 旅団の宿営地である河川敷を少し回(まわ)ったら、……。端の方に、ドワーフの親方の乗る馬車を漸(ようや)く見つけた。

 ホンと、今朝方会った時に、ちゃんと場所を聞いておけばよかったかも、……。
 そんな風に反省しつつ、ドアをノックして親方の名を呼びかけた。

「おぉっ、ハルコン殿。ここまできおったか? さぁ、入れ、入れっ!」

 親方はドアのところに現れると、私(ハルコン)達を応接スペースに招き入れてくれた。
 アポなしの急な訪問にも拘わらず、ホンと感謝だよね。

「親方っ! 頼んでおいたものは、もう出来上がりましたか?」

「おぅよ! こんなの朝飯前さね!」

 私を見て、親方はニィッと笑うと、……。
 それから、隣りに控えておられるシルファー団長やステラ殿下、ミラ達にも、……。
 お互いに、軽く会釈をし合った。

「思ったより早かったですね、親方!」

 こちらの言葉に「ふむ」と言って頷くと、親方は顎で若いドワーフの職人らに指示を出す。
 さっそく数名が馬車を降りて、どこか外に向けて駆け出していった。

「今朝、オマエさんに会って、……。後でくるんじゃないかと思っておってのぉ。ちゃんと用意しておいたわぃ!」

「ありがとうございますっ!」

 こちらが感謝の気持ちを込めて、笑顔で礼を述べたところ、……。

「ほぅ、……」

 親方はそう呟くと目を丸くさせ、少しだけ頬を赤く染める。

「ハルコン殿は、……。少しばかし、大人になったのぅ!」

「えっ!? 私はまだ、ホンの12歳の子供ですよ!」

「いやいや、面構(つらがま)えがハッキリしてきおったわぃ!」

「……」

 果たして、そうなのだろうか?
 まぁ、……悪い気はしないけど、……ね。

 すると、……。

「親方、用意できやしたぜっ!」

 準備が整ったのか、若い衆が入口のドアを開けながら声をかけてきた。

「おぅっ! では、ハルコン殿。その目で見て確認してくれるか?」

「はいっ!」

 ぞろぞろと、ドワーフの親方の後に付いていくと、……。丁度、若い衆がBBQ台を組み立て終えたところだった。

「あぁ、これです、これっ! 図面のとおり、ちゃんと仕上がってますねっ!」

「おぅ、これくらい朝飯前さね!」

「へぇーっ、どれどれ、……」

 ざっと見ると、……。船底のボックスの四隅に、80cmほどの長さの脚が付いて、ボックスを支えている台。
 そして、船底ボックスの上には、目の粗い金網が2枚載っている、……。

 前世の晴子の頃に見た、大学近くのホームセンターで購入した台よりも、ずっとしっかりした造りだなぁとハルコンは思った。
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