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第一部「ハルコン少年期」
11 2人だけの秘密_05
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* *
ハルコンは、自分の為すこと全てが順調に進んでいることに、……いや、むしろ上手くいき過ぎていると言ってもいい位なことに、不敵に笑みを浮かべる。
やれることは何でもやってやろう! そう強く意気込んでいたのだ。
私にはね、大きな目標があるんだ。
それは、この世界でもアイウィルビンを発見し、もしくは同等の酵素を発見し、アイウィルメクチン、いわゆるエリクサーを作ること。
父カイルズの手伝いをしながら、私はライフワークであるエリクサーを必ず作り出す。
それこそが、私の使命。そうハルコンは覚悟を決めていたのだ。
「親方っ! ありがとうございます。よくぞ作って下さいましたっ!」
「ハルコン坊、これで良かったんじゃろうか?」
「えぇ、もちろんです。さっそく使わせて貰いますよっ!」
「まぁ、……ワシもレンズ? とやらの効用に気付けたのじゃからな。坊の知識には、つくづく頭が下がるわい!」
ハルコンがニコニコ顔で胸に抱きしめているため、ドワーフの親方も少しだけホッとしたようにため息を吐いた。
ハルコンのライフワークにとって、顕微鏡は決して欠かせない。
まぁ、これは簡易式の低倍率のハンディ顕微鏡なのだが、……あるとないとでは、その作業に雲泥の差となって現れる大事な道具だ。
ハルコンは、かねてより念願であった顕微鏡をドワーフの親方に作らせると、さっそくセイントーク家の庭の土壌から調べ始めた。
「ねぇ~っ、ハルコン。庭の土なんか掘って、一体何をやっているの?」
今日も屋敷に遊びに来たミラが、不思議そうに訊ねてきた。
ハルコンは、久しぶりの顕微鏡での作業に没頭したいため、正直邪魔されたくなかったのだが。
でも、ミラはとてもいい子だから、辛抱強くハルコンの様子を黙って見学していた。
スライドガラスの上に、水滴を加えたサンプルを載せてカバーガラスでサンドウィッチ。
前世の晴子が過去に数十万回と繰り返した作業で、一分の無駄なく慣れた動作だ。
「何だか、……今日のハルコン、いつもと違う」
ハルコンは、ミラの声のトーンが沈んでいたことから、これはマズいと、パッと気持ちを切り替えた。
「う~ん、そうだねぇ。まぁミラなら構わないか」
「おっ、いつものハルコンに戻った!」
嬉しそうにニシシと笑うミラ。ハルコンはホッとため息を吐く。
ならばと、その場で顕微鏡を覗かせることにした。
「えっ! 何これっ!? うねうねした線が動き回っているんだけどっ!?」
彼女はビックリしたのか、その口調は貴族の子女らしからぬ、かなり興奮している様子。
「これは、土の中にいる微生物を拡大したものだよ。肉眼では見えない極小の生物を、この道具を使えば見ることができるんだ!」
ハルコンは得意になって、顕微鏡の有効性を吹聴した。
ミラはレンズを覗きながら、ふんふんと頷いている。
ハルコンは、自分の為すこと全てが順調に進んでいることに、……いや、むしろ上手くいき過ぎていると言ってもいい位なことに、不敵に笑みを浮かべる。
やれることは何でもやってやろう! そう強く意気込んでいたのだ。
私にはね、大きな目標があるんだ。
それは、この世界でもアイウィルビンを発見し、もしくは同等の酵素を発見し、アイウィルメクチン、いわゆるエリクサーを作ること。
父カイルズの手伝いをしながら、私はライフワークであるエリクサーを必ず作り出す。
それこそが、私の使命。そうハルコンは覚悟を決めていたのだ。
「親方っ! ありがとうございます。よくぞ作って下さいましたっ!」
「ハルコン坊、これで良かったんじゃろうか?」
「えぇ、もちろんです。さっそく使わせて貰いますよっ!」
「まぁ、……ワシもレンズ? とやらの効用に気付けたのじゃからな。坊の知識には、つくづく頭が下がるわい!」
ハルコンがニコニコ顔で胸に抱きしめているため、ドワーフの親方も少しだけホッとしたようにため息を吐いた。
ハルコンのライフワークにとって、顕微鏡は決して欠かせない。
まぁ、これは簡易式の低倍率のハンディ顕微鏡なのだが、……あるとないとでは、その作業に雲泥の差となって現れる大事な道具だ。
ハルコンは、かねてより念願であった顕微鏡をドワーフの親方に作らせると、さっそくセイントーク家の庭の土壌から調べ始めた。
「ねぇ~っ、ハルコン。庭の土なんか掘って、一体何をやっているの?」
今日も屋敷に遊びに来たミラが、不思議そうに訊ねてきた。
ハルコンは、久しぶりの顕微鏡での作業に没頭したいため、正直邪魔されたくなかったのだが。
でも、ミラはとてもいい子だから、辛抱強くハルコンの様子を黙って見学していた。
スライドガラスの上に、水滴を加えたサンプルを載せてカバーガラスでサンドウィッチ。
前世の晴子が過去に数十万回と繰り返した作業で、一分の無駄なく慣れた動作だ。
「何だか、……今日のハルコン、いつもと違う」
ハルコンは、ミラの声のトーンが沈んでいたことから、これはマズいと、パッと気持ちを切り替えた。
「う~ん、そうだねぇ。まぁミラなら構わないか」
「おっ、いつものハルコンに戻った!」
嬉しそうにニシシと笑うミラ。ハルコンはホッとため息を吐く。
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「えっ! 何これっ!? うねうねした線が動き回っているんだけどっ!?」
彼女はビックリしたのか、その口調は貴族の子女らしからぬ、かなり興奮している様子。
「これは、土の中にいる微生物を拡大したものだよ。肉眼では見えない極小の生物を、この道具を使えば見ることができるんだ!」
ハルコンは得意になって、顕微鏡の有効性を吹聴した。
ミラはレンズを覗きながら、ふんふんと頷いている。
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