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過去…
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「ねえおとうしゃん、おかあしゃんきょうはどこいくの?」
まだ3才だった私は拙い口調でそう問いかけた。隣にはまだ1才になったばかりの弟、柊夜がいる。
父は私に
「今日は海に行くんだよ。」
と優しく答えてくれた。
「やったぁー!うみー!わたちうみしゅきー!」
私ははしゃぎながらそう言った。
母は
「翔香ちゃんは海が好きなのね?どうして?」
私にそう問いかけた。私は元気いっぱいに
「んとねうみはねキラキラしててきれいなの。だからしゅきなの。」
そう答えた。すると母はすねたように
「翔香ちゃんはお母さんより海が好きなの?」
と言った。だから私は慌てて
「ちがうの!おかあしゃんがいちばんしゅきだよ?にばんめがうみなの。」
と言った。
「お父さんは3番目かな?」
とお父さんも参戦した。もちろん
「おとうしゃんもおかあしゃんもしゅうくんもみんないちばん。だいしゅき!」
と答えた。
その時の私はとても幸せだった。
私は毎日が幸せだったそれがいつか壊れてしまうのを知らずに幸せなのが当たり前だと思っていた。
私は知らなかった幸せであればあるほど不幸になると。
私は知らなかった幸せになるのは難しくても不幸になるのは簡単であると。
私は信じて疑わなかった、私の家族は壊れたりしないと。
私は幸せが反対になったとしてまた幸せになれると信じていた。
けれど幸せの反対は・・・凄惨だった。
不幸など生易しかった。幸せが壊れたとして、また幸せが来ることはないのだと。
そうしてあのころから私の幸せがどんどん壊れていった。
私は幸せになってはいけない、いや幸せになれないそういう事を知ったんだ。
まだ3才だった私は拙い口調でそう問いかけた。隣にはまだ1才になったばかりの弟、柊夜がいる。
父は私に
「今日は海に行くんだよ。」
と優しく答えてくれた。
「やったぁー!うみー!わたちうみしゅきー!」
私ははしゃぎながらそう言った。
母は
「翔香ちゃんは海が好きなのね?どうして?」
私にそう問いかけた。私は元気いっぱいに
「んとねうみはねキラキラしててきれいなの。だからしゅきなの。」
そう答えた。すると母はすねたように
「翔香ちゃんはお母さんより海が好きなの?」
と言った。だから私は慌てて
「ちがうの!おかあしゃんがいちばんしゅきだよ?にばんめがうみなの。」
と言った。
「お父さんは3番目かな?」
とお父さんも参戦した。もちろん
「おとうしゃんもおかあしゃんもしゅうくんもみんないちばん。だいしゅき!」
と答えた。
その時の私はとても幸せだった。
私は毎日が幸せだったそれがいつか壊れてしまうのを知らずに幸せなのが当たり前だと思っていた。
私は知らなかった幸せであればあるほど不幸になると。
私は知らなかった幸せになるのは難しくても不幸になるのは簡単であると。
私は信じて疑わなかった、私の家族は壊れたりしないと。
私は幸せが反対になったとしてまた幸せになれると信じていた。
けれど幸せの反対は・・・凄惨だった。
不幸など生易しかった。幸せが壊れたとして、また幸せが来ることはないのだと。
そうしてあのころから私の幸せがどんどん壊れていった。
私は幸せになってはいけない、いや幸せになれないそういう事を知ったんだ。
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