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本編
10 夕食はウナギ怪獣さんです①
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「円ちゃんは帰りどうする? うちのサキ君が車で迎えに来てくれるんだけど、一緒に乗ってく?」
携帯を操作してた陽菜が聞いてくる。陽菜の彼氏さんは車持ちです。
希未はいつも一緒に帰っているから同乗決定らしい。
「んーん、大丈夫。弟が迎えに来てくれるから」
週明けの月曜日。
ショッピングモールにトラ怪獣さん(しかもトリプル)出現の話題で、学校内は持ちきりでした。予防線の張り直しが行われて危険は無いと発表されたものの、学校を休む生徒もいた。
私も残念ながらバイトは封印です。シフトの組み直しで店長の頭髪が減らないか心配……。
「龍弥君て中二でしょ。いざという時どうにもならないじゃん。まあ怪獣出たら陽菜の彼氏もどうにも出来ないけどさ」
「ああん? 私のサキ君なめんなや。怪獣くらいドリフトでかわすわっ」
希未の発言に陽菜がキレた! 一昔前のヤンキーっぽいのは何故でしょう。
「あれだよ、うちの学校のヒーロー石崎先輩! 円てばけっこう仲良しなんだから、送ってもらえばいいじゃない」
さも閃いた! と希未が顔を近づけてくる。異様に顔が近いのは、隣のメンチ切る陽菜の視線から逃れたい為ですよね。知ってます。
「石崎先輩なら今日は休みだよ。ヒーローの皆さんは原因究明の為に駆り出されてるってニュースでやってたし」
本当は石崎先輩本人に聞いたんですけどね。
トラ怪獣さんをしっかり頂いた翌日。
訪ねてきた先輩が私を危ない目にあわせたからと、玄関先で土下座を始めそうになって、弟と必死に止めました。
そして母に見つかるという展開に。
先輩、胃薬分けてくれませんか? いえ、胃は頑丈なんですが気分的に。
もちろん母に隠し通せるはずもなく、トラ怪獣さんとの追いかけっこも龍弥のヒーロー活動も、芋づる式にばれてしまいました。
母が龍弥のヒーロー活動停止を宣言したから、今の龍弥は私限定のヒーロー。
学校の送り迎えに弟を独り占め。おかげで私は学校を休むことを免れたので、感謝です。
龍弥はしょぼんとしてます。『ごめんよ……お姉ちゃんが怪獣に好かれるばっかりにっ!』って小芝居したら、最近飽きたって冷たい目で言われました。熱血ヒーローなのにそんな目をしないで!?
事件が事件なだけに、母と祖父は停戦協定を結んだようです。父娘なのに固い……。
――そしてどうしてこうなったのでしょう?
いつものルートで下校している私の左隣は疲れた顔をした龍弥。右隣は舞雪さん。しかも彼女は私の腕をしっかりホールドしながら鼻歌が出てくるくらいにご機嫌です。
事情はほんの少しだけ遡って、本日の放課後。
通学路、いつもの畑にいたのは家庭菜園の君じゃなく、スタイリッシュな妙齢の女性此花舞雪さんでした。
彼女とお兄さんは会社の同僚でした。ショッピングモールにはお仕事で来ていたそうです。でも二人とも私服っぽかったのになぁ。
お兄さんの趣味が家庭菜園だということは舞雪さんには秘密だったらしく、彼女は大うけして、お兄さんをからかい過ぎて怒らせたそうです。今日は仕事で顔を出せないお兄さんに代わって、私に野菜を渡しに来たそうです。仲良しなんですね……。
「というのは建前で、私が円ちゃんに会ってみたかっただけなんだけどね~。いやー畑の場所聞き出すのに苦労したわー」
何で私? いえ、野菜はすっごく助かるんですけどね!
今日もつやつや美味しそう。なのに何故だか躊躇ってしまう。
差し出された野菜を受け取りたい筈なのに手がワキワキする。
「あの! お兄さんのお野菜とっても美味しいので、私ではなく舞雪さんが食べてみてはどうでしょう!?」
咄嗟にそんなことを口走ってしまう。
「姉ちゃんが食い物の受け取りを躊躇した……だと!? 明日は血の雨……」
「血の雨じゃなくって、龍弥の目から血の涙じゃない?」
笑顔で言ってみました。
その合いの手はいらないぞ、弟よ。君の今日のおかずは一品少ないと思えっ。
そんな私の想いが笑顔から伝わったのか、龍弥が慌てだす。
「ちょっとした冗談だろ? いじけんなよ姉ちゃん」
「うるさい。今日のメインはウナギ怪獣さんにしてあげるからね!」
あの小骨が弟は苦手だ。美味しいし、冷凍して取って置き易いし私は好きなんですけど。
しかも市場では高級食材! 本物のうなぎだって高いんだから、当然ですけどね。
「何それ拷問!?」と騒ぐ弟と私を見て、舞雪さんがお腹を抱えて笑い始めた。ひーひー言ってる。うん、お兄さんが怒るのもちょっと分かるかも。
五分経過。笑い過ぎだと思う。
「ご、ごめん。何だかツボに入って止まらなくって……」
ようやく発作の収まった舞雪さんは、涙を人差し指で弾きながらこちらを見た。
にっこりと微笑む。
「私とあいつは何でもないの。ただの同僚、腐れ縁。しかも私新婚だしね」
とウインクしながら、バッグから取り出したリングを嵌めて見せてくれる。
「いえあの、そんなつもりで野菜をお勧めしたわけじゃなく……」
何だろうね私!? 最近の行動は意味不明すぎる。
みっともなくって情けない。カルシウム足りないのかな? うん、そうに違いない。やっぱり夕飯はウナギ怪獣さんですね! 小骨でカルシウムゲット。
「そ~お? じゃあこの野菜はいらないのかな~。緋路がっかりするだろうな。でもいらないなら仕方ないわよね、持って帰ろうかな~」
チラチラとこちらを見る目はこの間の好奇心たっぷりな猫の目。口元はニマニマしてるし。
あああお野菜がっ。野菜の入った袋を目の前でふりふりする舞雪さんにつられて、思わず両手でがしっと飛びつく。これじゃ私が猫です!?
でもでも名案が浮かびましたよ!
「それでは今日は我が家でお夕飯一緒に食べましょうっ。野菜も食べて頂けるし、お兄さんも悲しまない。我が家のエンゲル係数も助かる! 万事解決です」
自信満々で言い切ったのに、弟はしゃがみこんで膝で顔を隠してる。舞雪さんはまた大笑いが止まらない。何でー!?
携帯を操作してた陽菜が聞いてくる。陽菜の彼氏さんは車持ちです。
希未はいつも一緒に帰っているから同乗決定らしい。
「んーん、大丈夫。弟が迎えに来てくれるから」
週明けの月曜日。
ショッピングモールにトラ怪獣さん(しかもトリプル)出現の話題で、学校内は持ちきりでした。予防線の張り直しが行われて危険は無いと発表されたものの、学校を休む生徒もいた。
私も残念ながらバイトは封印です。シフトの組み直しで店長の頭髪が減らないか心配……。
「龍弥君て中二でしょ。いざという時どうにもならないじゃん。まあ怪獣出たら陽菜の彼氏もどうにも出来ないけどさ」
「ああん? 私のサキ君なめんなや。怪獣くらいドリフトでかわすわっ」
希未の発言に陽菜がキレた! 一昔前のヤンキーっぽいのは何故でしょう。
「あれだよ、うちの学校のヒーロー石崎先輩! 円てばけっこう仲良しなんだから、送ってもらえばいいじゃない」
さも閃いた! と希未が顔を近づけてくる。異様に顔が近いのは、隣のメンチ切る陽菜の視線から逃れたい為ですよね。知ってます。
「石崎先輩なら今日は休みだよ。ヒーローの皆さんは原因究明の為に駆り出されてるってニュースでやってたし」
本当は石崎先輩本人に聞いたんですけどね。
トラ怪獣さんをしっかり頂いた翌日。
訪ねてきた先輩が私を危ない目にあわせたからと、玄関先で土下座を始めそうになって、弟と必死に止めました。
そして母に見つかるという展開に。
先輩、胃薬分けてくれませんか? いえ、胃は頑丈なんですが気分的に。
もちろん母に隠し通せるはずもなく、トラ怪獣さんとの追いかけっこも龍弥のヒーロー活動も、芋づる式にばれてしまいました。
母が龍弥のヒーロー活動停止を宣言したから、今の龍弥は私限定のヒーロー。
学校の送り迎えに弟を独り占め。おかげで私は学校を休むことを免れたので、感謝です。
龍弥はしょぼんとしてます。『ごめんよ……お姉ちゃんが怪獣に好かれるばっかりにっ!』って小芝居したら、最近飽きたって冷たい目で言われました。熱血ヒーローなのにそんな目をしないで!?
事件が事件なだけに、母と祖父は停戦協定を結んだようです。父娘なのに固い……。
――そしてどうしてこうなったのでしょう?
いつものルートで下校している私の左隣は疲れた顔をした龍弥。右隣は舞雪さん。しかも彼女は私の腕をしっかりホールドしながら鼻歌が出てくるくらいにご機嫌です。
事情はほんの少しだけ遡って、本日の放課後。
通学路、いつもの畑にいたのは家庭菜園の君じゃなく、スタイリッシュな妙齢の女性此花舞雪さんでした。
彼女とお兄さんは会社の同僚でした。ショッピングモールにはお仕事で来ていたそうです。でも二人とも私服っぽかったのになぁ。
お兄さんの趣味が家庭菜園だということは舞雪さんには秘密だったらしく、彼女は大うけして、お兄さんをからかい過ぎて怒らせたそうです。今日は仕事で顔を出せないお兄さんに代わって、私に野菜を渡しに来たそうです。仲良しなんですね……。
「というのは建前で、私が円ちゃんに会ってみたかっただけなんだけどね~。いやー畑の場所聞き出すのに苦労したわー」
何で私? いえ、野菜はすっごく助かるんですけどね!
今日もつやつや美味しそう。なのに何故だか躊躇ってしまう。
差し出された野菜を受け取りたい筈なのに手がワキワキする。
「あの! お兄さんのお野菜とっても美味しいので、私ではなく舞雪さんが食べてみてはどうでしょう!?」
咄嗟にそんなことを口走ってしまう。
「姉ちゃんが食い物の受け取りを躊躇した……だと!? 明日は血の雨……」
「血の雨じゃなくって、龍弥の目から血の涙じゃない?」
笑顔で言ってみました。
その合いの手はいらないぞ、弟よ。君の今日のおかずは一品少ないと思えっ。
そんな私の想いが笑顔から伝わったのか、龍弥が慌てだす。
「ちょっとした冗談だろ? いじけんなよ姉ちゃん」
「うるさい。今日のメインはウナギ怪獣さんにしてあげるからね!」
あの小骨が弟は苦手だ。美味しいし、冷凍して取って置き易いし私は好きなんですけど。
しかも市場では高級食材! 本物のうなぎだって高いんだから、当然ですけどね。
「何それ拷問!?」と騒ぐ弟と私を見て、舞雪さんがお腹を抱えて笑い始めた。ひーひー言ってる。うん、お兄さんが怒るのもちょっと分かるかも。
五分経過。笑い過ぎだと思う。
「ご、ごめん。何だかツボに入って止まらなくって……」
ようやく発作の収まった舞雪さんは、涙を人差し指で弾きながらこちらを見た。
にっこりと微笑む。
「私とあいつは何でもないの。ただの同僚、腐れ縁。しかも私新婚だしね」
とウインクしながら、バッグから取り出したリングを嵌めて見せてくれる。
「いえあの、そんなつもりで野菜をお勧めしたわけじゃなく……」
何だろうね私!? 最近の行動は意味不明すぎる。
みっともなくって情けない。カルシウム足りないのかな? うん、そうに違いない。やっぱり夕飯はウナギ怪獣さんですね! 小骨でカルシウムゲット。
「そ~お? じゃあこの野菜はいらないのかな~。緋路がっかりするだろうな。でもいらないなら仕方ないわよね、持って帰ろうかな~」
チラチラとこちらを見る目はこの間の好奇心たっぷりな猫の目。口元はニマニマしてるし。
あああお野菜がっ。野菜の入った袋を目の前でふりふりする舞雪さんにつられて、思わず両手でがしっと飛びつく。これじゃ私が猫です!?
でもでも名案が浮かびましたよ!
「それでは今日は我が家でお夕飯一緒に食べましょうっ。野菜も食べて頂けるし、お兄さんも悲しまない。我が家のエンゲル係数も助かる! 万事解決です」
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