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三人目
妖精使いの仲間
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「さぁ……」
シーフはアインに向き直る。
「「「反撃といこうじゃないか(の)(……です)!!」」」
まずは腹部に一撃。アインは時を止められているため、動かない。次に脚部に一撃。アインは苦痛で表情さえも変えられない。最後に顔に一撃をアインへと打ち込む。その後にアインの時を戻す。それと同時に結界魔法陣も消滅する。
「ぐっ……ぐふっ……。なによ……一撃一撃が重いわ……」
「当たり前じゃないの。私が訓練したのよ?あなたに槍を教えたのもこの私だったでしょう?」
ロクは伊達に8000年生きている訳ではないようだ。中々に芸達者であった。それを聞いたアインはロクを見て
「そうだったわね……。確かに、ロクのような攻撃だったわ……」
そう言うとアインは前に倒れ込んだ。
「おい……」
「なに?」
「何……です?」
「こいつどうやって運ぶんだ?」
「……置いていきましょう。ここで反省してるといいわ」
「そう……です」
「そうか……」
シーフはバツの悪そうな表情を見せる。
「それよりも、シーフ」
「なんだ?」
「「お腹がすいたわ(……です)」」
二人とも腹の虫を鳴らして、シーフを見る。
「そういえばまだ朝食べてないな。家に戻って食べるか?」
「そうしましょう」
「そうしたい……です」
「決まりだな」
「えぇ」
「はい……です」
三人はアインを置いて家に戻った。
────シーフの家────
「ほら、出来たぞ」
シーフは三人分のチャーハンを作り、机に置いた。
「ありがとう、いただくわ」
「いただきます……です」
当然、ロクとヘンリエッタはシーフに礼を言い、食べ始める。
「あたしも貰うわね、いただきます」
「「「っ!?」」」
突然、先程まで戦っていた相手が食卓に並んでいた。
「お前……いつの間に来たんだよ?」
「いつの間にって……シーフが料理を作っている時だけど?」
我が物顔でシーフの分のチャーハンを食べるアイン。
「出ていきなさい!あなたはシーフに危害を加えたわ!」
「別にいいじゃないか……ロクはけちだな。な、ヘンリエッタ?」
「出て行ってください……です」
ロクとヘンリエッタに出て行けと言われ、困った様子のアイン。
「あなたたち本当にシーフの事が……?」
「そんな事どうでもいいでしょう。シーフに危害を加えた時点で、あなたは敵よ!」
「敵は排除……です」
二人はアインに敵意を向けている。
「二人とも、落ち着け。俺は飯を食わせてやるくらいはなんて事ないぞ。俺の事はいいから二人も早く食べろ」
「分かったわよ」
「分かった……です」
シーフに促されて、二人は渋々食べ始めた。
「ごちそうさまー!シーフの飯は美味いな!これならあたしも協力してやらん事もないぞ?その、フローリアを倒すのに」
アインの言葉で、その場が凍りつく。
「あなた……なんて?」
「だーかーらー。フローリアを倒すのに協力するってー」
「断るわ……」
「断る……です」
「なんでだよー。あたしは美味い飯が食えるし、あんた達は心強い仲間が増えていいだろー?」
「嫌よ」
「嫌……です」
ロクとヘンリエッタは首を横に振って全否定する。
「ちぇっ……。あんたらには聞いてないよ。どうなんだい?シーフは?」
アインは、シーフに答えを促す。
「俺はいいと思うぞ?」
シーフの発言が、またもや場を凍らせた……。
シーフはアインに向き直る。
「「「反撃といこうじゃないか(の)(……です)!!」」」
まずは腹部に一撃。アインは時を止められているため、動かない。次に脚部に一撃。アインは苦痛で表情さえも変えられない。最後に顔に一撃をアインへと打ち込む。その後にアインの時を戻す。それと同時に結界魔法陣も消滅する。
「ぐっ……ぐふっ……。なによ……一撃一撃が重いわ……」
「当たり前じゃないの。私が訓練したのよ?あなたに槍を教えたのもこの私だったでしょう?」
ロクは伊達に8000年生きている訳ではないようだ。中々に芸達者であった。それを聞いたアインはロクを見て
「そうだったわね……。確かに、ロクのような攻撃だったわ……」
そう言うとアインは前に倒れ込んだ。
「おい……」
「なに?」
「何……です?」
「こいつどうやって運ぶんだ?」
「……置いていきましょう。ここで反省してるといいわ」
「そう……です」
「そうか……」
シーフはバツの悪そうな表情を見せる。
「それよりも、シーフ」
「なんだ?」
「「お腹がすいたわ(……です)」」
二人とも腹の虫を鳴らして、シーフを見る。
「そういえばまだ朝食べてないな。家に戻って食べるか?」
「そうしましょう」
「そうしたい……です」
「決まりだな」
「えぇ」
「はい……です」
三人はアインを置いて家に戻った。
────シーフの家────
「ほら、出来たぞ」
シーフは三人分のチャーハンを作り、机に置いた。
「ありがとう、いただくわ」
「いただきます……です」
当然、ロクとヘンリエッタはシーフに礼を言い、食べ始める。
「あたしも貰うわね、いただきます」
「「「っ!?」」」
突然、先程まで戦っていた相手が食卓に並んでいた。
「お前……いつの間に来たんだよ?」
「いつの間にって……シーフが料理を作っている時だけど?」
我が物顔でシーフの分のチャーハンを食べるアイン。
「出ていきなさい!あなたはシーフに危害を加えたわ!」
「別にいいじゃないか……ロクはけちだな。な、ヘンリエッタ?」
「出て行ってください……です」
ロクとヘンリエッタに出て行けと言われ、困った様子のアイン。
「あなたたち本当にシーフの事が……?」
「そんな事どうでもいいでしょう。シーフに危害を加えた時点で、あなたは敵よ!」
「敵は排除……です」
二人はアインに敵意を向けている。
「二人とも、落ち着け。俺は飯を食わせてやるくらいはなんて事ないぞ。俺の事はいいから二人も早く食べろ」
「分かったわよ」
「分かった……です」
シーフに促されて、二人は渋々食べ始めた。
「ごちそうさまー!シーフの飯は美味いな!これならあたしも協力してやらん事もないぞ?その、フローリアを倒すのに」
アインの言葉で、その場が凍りつく。
「あなた……なんて?」
「だーかーらー。フローリアを倒すのに協力するってー」
「断るわ……」
「断る……です」
「なんでだよー。あたしは美味い飯が食えるし、あんた達は心強い仲間が増えていいだろー?」
「嫌よ」
「嫌……です」
ロクとヘンリエッタは首を横に振って全否定する。
「ちぇっ……。あんたらには聞いてないよ。どうなんだい?シーフは?」
アインは、シーフに答えを促す。
「俺はいいと思うぞ?」
シーフの発言が、またもや場を凍らせた……。
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