18 / 57
初回 3 ~シャンパンコール~
しおりを挟む
「タイムカード押してくるからここで待っててね」
そう言い置いて、純さんは一旦お店の中へ消えていきました。
途端に手持ちぶさたになった私は、好奇心も手伝ってキョロキョロと辺りを見回します。
私のようにオープンからいらっしゃるお客さまは何人かいて、皆さま同じようにホストさんとご一緒です。
年齢は・・・私と同じくらいかな?
純さんに以前うかがったところ、お店にいらっしゃるお客さまの年齢はまちまちだそうです。
服装も、確かに皆さまカジュアルな感じです。
そんなお客さまの中で、ある一人の女性が目に止まりました。
身長154センチの私よりさらに小柄なその方は、腰まである長い髪をしてらっしゃいます。
対して、一緒にいらっしゃるのは白銀の髪をした背の高いホストさん。
私からは後ろ姿しか見えませんが、この女性絶対可愛いです!
もう、私ですらはわわわとなってしまうので、男性からしたら無条件で守ってあげたくなること必至です。
その方の後ろ姿に萌えていた私ですが、同時にこんなことも考えていました。
男性はきっとみんなこんな小さくて儚げで守ってあげたくなるような女性が好きなんだろうな、と
多分、純さんだって・・・。
「お待たせ。行こうか」
そこで純さんが戻ってらしたので、私の思考は一旦停止。
いよいよだと思うと緊張感が戻ってきて、手にじんわり汗がにじみます。
防音仕様の重そうな扉を開けると簡易的な受付のような台があり、そこにいた男性(いわゆる黒服さんという方ですね)に身分証を提示。
本人確認が取れたところで座席に案内されます。
私が通されたのは、壁際の二人がけのソファ席。
「何飲む?」
壁を背にした側に座ると、早速純さんが尋ねてきます。
スラスラといくつかの飲み物の名前を挙げられたのですが、当然覚えられずメニュー表を見せていただきました。
結局私が選んだのは烏龍茶。
・・・何の面白味もないですね。
ブルダの場合、初回で来店すると焼酎一本がついて割り物飲み放題なのですが、お酒を頼む勇気はありませんでした。
もともとあまり飲める方ではないのですけど、緊張のあまりお酒の力を借りようとして逆に醜態を晒してしまうことを恐れました。
烏龍茶をお願いすると、純さんはどこかへ行ってしまわれます。
ブルダの店内は、よくドラマや映画なんかで目にするホストクラブそのものでした。
天井にはシャンデリア、照明は暗めで、ミラーボールの赤や青の光がくるくる回っています。
ちょっと大きめの音楽がかかっていて、壁はやっぱり防音仕様でクッションが効いています。
ブルダは装飾も華美でなくてシックな感じ。
そう言い置いて、純さんは一旦お店の中へ消えていきました。
途端に手持ちぶさたになった私は、好奇心も手伝ってキョロキョロと辺りを見回します。
私のようにオープンからいらっしゃるお客さまは何人かいて、皆さま同じようにホストさんとご一緒です。
年齢は・・・私と同じくらいかな?
純さんに以前うかがったところ、お店にいらっしゃるお客さまの年齢はまちまちだそうです。
服装も、確かに皆さまカジュアルな感じです。
そんなお客さまの中で、ある一人の女性が目に止まりました。
身長154センチの私よりさらに小柄なその方は、腰まである長い髪をしてらっしゃいます。
対して、一緒にいらっしゃるのは白銀の髪をした背の高いホストさん。
私からは後ろ姿しか見えませんが、この女性絶対可愛いです!
もう、私ですらはわわわとなってしまうので、男性からしたら無条件で守ってあげたくなること必至です。
その方の後ろ姿に萌えていた私ですが、同時にこんなことも考えていました。
男性はきっとみんなこんな小さくて儚げで守ってあげたくなるような女性が好きなんだろうな、と
多分、純さんだって・・・。
「お待たせ。行こうか」
そこで純さんが戻ってらしたので、私の思考は一旦停止。
いよいよだと思うと緊張感が戻ってきて、手にじんわり汗がにじみます。
防音仕様の重そうな扉を開けると簡易的な受付のような台があり、そこにいた男性(いわゆる黒服さんという方ですね)に身分証を提示。
本人確認が取れたところで座席に案内されます。
私が通されたのは、壁際の二人がけのソファ席。
「何飲む?」
壁を背にした側に座ると、早速純さんが尋ねてきます。
スラスラといくつかの飲み物の名前を挙げられたのですが、当然覚えられずメニュー表を見せていただきました。
結局私が選んだのは烏龍茶。
・・・何の面白味もないですね。
ブルダの場合、初回で来店すると焼酎一本がついて割り物飲み放題なのですが、お酒を頼む勇気はありませんでした。
もともとあまり飲める方ではないのですけど、緊張のあまりお酒の力を借りようとして逆に醜態を晒してしまうことを恐れました。
烏龍茶をお願いすると、純さんはどこかへ行ってしまわれます。
ブルダの店内は、よくドラマや映画なんかで目にするホストクラブそのものでした。
天井にはシャンデリア、照明は暗めで、ミラーボールの赤や青の光がくるくる回っています。
ちょっと大きめの音楽がかかっていて、壁はやっぱり防音仕様でクッションが効いています。
ブルダは装飾も華美でなくてシックな感じ。
0
あなたにおすすめの小説
子供にしかモテない私が異世界転移したら、子連れイケメンに囲まれて逆ハーレム始まりました
もちもちのごはん
恋愛
地味で恋愛経験ゼロの29歳OL・春野こはるは、なぜか子供にだけ異常に懐かれる特異体質。ある日突然異世界に転移した彼女は、育児に手を焼くイケメンシングルファザーたちと出会う。泣き虫姫や暴れん坊、野生児たちに「おねえしゃん大好き!!」とモテモテなこはるに、彼らのパパたちも次第に惹かれはじめて……!? 逆ハーレム? ざまぁ? そんなの知らない!私はただ、子供たちと平和に暮らしたいだけなのに――!
Re.start ~学校一イケメンの元彼が死に物狂いで復縁を迫ってきます~
伊咲 汐恩
恋愛
高校三年生の菊池梓は教師の高梨と交際中。ある日、元彼 蓮に密会現場を目撃されてしまい、復縁宣言される。蓮は心の距離を縮めようと接近を試みるが言葉の履き違えから不治の病と勘違いされる。慎重に恋愛を進める高梨とは対照的に蓮は度重なる嫌がらせと戦う梓を支えていく。後夜祭の時に密会している梓達の前に現れた蓮は梓の手を取って高梨に堂々とライバル宣言をする。そして、後夜祭のステージ上で付き合って欲しいと言い…。
※ この物語はフィクションです。20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。
この作品は「魔法のiらんど、野いちご、ベリーズカフェ、エブリスタ、小説家になろう」にも掲載してます。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
異世界で王城生活~陛下の隣で~
遥
恋愛
女子大生の友梨香はキャンピングカーで一人旅の途中にトラックと衝突して、谷底へ転落し死亡した。けれど、気が付けば異世界に車ごと飛ばされ王城に落ちていた。神様の計らいでキャンピングカーの内部は電気も食料も永久に賄えるられる事になった。
グランティア王国の人達は異世界人の友梨香を客人として迎え入れてくれて。なぜか保護者となった国陛下シリウスはやたらと構ってくる。一度死んだ命だもん、これからは楽しく生きさせて頂きます!
※キャンピングカー、魔石効果などなどご都合主義です。
※のんびり更新。他サイトにも投稿しております。
鬼隊長は元お隣女子には敵わない~猪はひよこを愛でる~
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「ひなちゃん。
俺と結婚、しよ?」
兄の結婚式で昔、お隣に住んでいた憧れのお兄ちゃん・猪狩に再会した雛乃。
昔話をしているうちに結婚を迫られ、冗談だと思ったものの。
それから猪狩の猛追撃が!?
相変わらず格好いい猪狩に次第に惹かれていく雛乃。
でも、彼のとある事情で結婚には踏み切れない。
そんな折り、雛乃の勤めている銀行で事件が……。
愛川雛乃 あいかわひなの 26
ごく普通の地方銀行員
某着せ替え人形のような見た目で可愛い
おかげで女性からは恨みを買いがちなのが悩み
真面目で努力家なのに、
なぜかよくない噂を立てられる苦労人
×
岡藤猪狩 おかふじいかり 36
警察官でSIT所属のエリート
泣く子も黙る突入部隊の鬼隊長
でも、雛乃には……?
俺と結婚してくれ〜若き御曹司の真実の愛
ラヴ KAZU
恋愛
村藤潤一郎
潤一郎は村藤コーポレーションの社長を就任したばかりの二十五歳。
大学卒業後、海外に留学した。
過去の恋愛にトラウマを抱えていた。
そんな時、気になる女性社員と巡り会う。
八神あやか
村藤コーポレーション社員の四十歳。
過去の恋愛にトラウマを抱えて、男性の言葉を信じられない。
恋人に騙されて借金を払う生活を送っていた。
そんな時、バッグを取られ、怪我をして潤一郎のマンションでお世話になる羽目に......
八神あやかは元恋人に騙されて借金を払う生活を送っていた。そんな矢先あやかの勤める村藤コーポレーション社長村藤潤一郎と巡り会う。ある日あやかはバッグを取られ、怪我をする。あやかを放っておけない潤一郎は自分のマンションへ誘った。あやかは優しい潤一郎に惹かれて行くが、会社が倒産の危機にあり、合併先のお嬢さんと婚約すると知る。潤一郎はあやかへの愛を貫こうとするが、あやかは潤一郎の前から姿を消すのであった。
偉物騎士様の裏の顔~告白を断ったらムカつく程に執着されたので、徹底的に拒絶した結果~
甘寧
恋愛
「結婚を前提にお付き合いを─」
「全力でお断りします」
主人公であるティナは、園遊会と言う公の場で色気と魅了が服を着ていると言われるユリウスに告白される。
だが、それは罰ゲームで言わされていると言うことを知っているティナは即答で断りを入れた。
…それがよくなかった。プライドを傷けられたユリウスはティナに執着するようになる。そうティナは解釈していたが、ユリウスの本心は違う様で…
一方、ユリウスに関心を持たれたティナの事を面白くないと思う令嬢がいるのも必然。
令嬢達からの嫌がらせと、ユリウスの病的までの執着から逃げる日々だったが……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる