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入店2回目 3 ~ヘルプさんと猫と手品と兎さん~
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※ ※ ※
ということで、初回の日から二週間後の土曜日、私はまたしても夜の新宿の街に降り立ちました。
今回も幸子さんに服装の相談ができなかったので、自分で選んだ七分袖のオーバーサイズシャツにスキニーパンツ、足元はバレエシューズという出で立ち。
そろそろ夏本番という気温になってきましたが、夜出歩くにはちょうどいい感じです。
今日も例のカフェで19時に純さんと待ち合わせ。
本来なら二回目からは通常料金になるはずなのですが、ブルダは二回目も飲み代半額なのだそうです。
耳にされたことのある方も多いと思いますが、ホストさんと店外で待ち合わせて一緒にお店に行くことを“同伴”といいます。
同伴をするとホストさんには指名料の他に同伴料が入ります。
私はもちろん少しでも長く純さんと一緒にいたいので、同伴必須です。
カフェでしばらく他愛のないお話をした後、時間になったらお店に向かいます。
二回目ともなるとさすがに少しは慣れてきて、純さんの隣にいてもあわあわすることはなくなりました。
20時のオープンと同時に入店。
通されたのは前回と同じ席です。
土曜日とはいえオープンからいらっしゃるお客さまは少ないらしく、私も含めて四組ほどでしょうか。
純さんはオープン直後は何かなさることがあるらしく、私が注文した飲み物を持ってくるとどこかへ姿を消されます。
代わりに、別のホストさんが向かい側の席へ来てくださいました。
ご自分のお客さまがいらっしゃらなくて手の空いているホストさんは、こうして担当ホストさんがいない間の話し相手になってくださったり、担当ホストさんと一緒に席について場を盛り上げてくださいます。
こういうホストさんを“ヘルプ”というらしいです。
「こんばんは。初めまして」
今回そう言ってヘルプに着いてくださったのは、初回の時に見かけた白銀の髪の背の高いホストさん。
「ミケです。よろしくお願いします」
「ミケさん・・・ですか?」
猫?
「そーなんですよ。猫大好きで」
フ○スキーですか。
「猫お好きなんですか」
「はい。今は飼えてないんですけど、小さい頃に灰色の猫を飼ってたことがあって・・・」
「ロシアンブルー?」
「あー、そうかな? 猫好きですか?」
「好きですよ。うちでは飼ってないけど、母方のおばあちゃん家で飼ってるんです」
「猫可愛いですよねぇ」
「そうですよね、あの気まぐれなところがいいんですよね」
と、そこで一旦会話が途切れました。
ミケさんは私から視線を外して、その目が宙を泳いでいます。
おまけに、どこか気まずげな様子。
ホストさんたちはいつもちゃんとこちらの目を見て話して下さるのに、私何か悪いことをしてしまったのでしょうか・・・と一瞬考えて、直後にピンと来ました。
この気まずい雰囲気、私にも覚えがあります。
会話が途切れてしまって、次の話題が見つからない時のあれです。
ということで、初回の日から二週間後の土曜日、私はまたしても夜の新宿の街に降り立ちました。
今回も幸子さんに服装の相談ができなかったので、自分で選んだ七分袖のオーバーサイズシャツにスキニーパンツ、足元はバレエシューズという出で立ち。
そろそろ夏本番という気温になってきましたが、夜出歩くにはちょうどいい感じです。
今日も例のカフェで19時に純さんと待ち合わせ。
本来なら二回目からは通常料金になるはずなのですが、ブルダは二回目も飲み代半額なのだそうです。
耳にされたことのある方も多いと思いますが、ホストさんと店外で待ち合わせて一緒にお店に行くことを“同伴”といいます。
同伴をするとホストさんには指名料の他に同伴料が入ります。
私はもちろん少しでも長く純さんと一緒にいたいので、同伴必須です。
カフェでしばらく他愛のないお話をした後、時間になったらお店に向かいます。
二回目ともなるとさすがに少しは慣れてきて、純さんの隣にいてもあわあわすることはなくなりました。
20時のオープンと同時に入店。
通されたのは前回と同じ席です。
土曜日とはいえオープンからいらっしゃるお客さまは少ないらしく、私も含めて四組ほどでしょうか。
純さんはオープン直後は何かなさることがあるらしく、私が注文した飲み物を持ってくるとどこかへ姿を消されます。
代わりに、別のホストさんが向かい側の席へ来てくださいました。
ご自分のお客さまがいらっしゃらなくて手の空いているホストさんは、こうして担当ホストさんがいない間の話し相手になってくださったり、担当ホストさんと一緒に席について場を盛り上げてくださいます。
こういうホストさんを“ヘルプ”というらしいです。
「こんばんは。初めまして」
今回そう言ってヘルプに着いてくださったのは、初回の時に見かけた白銀の髪の背の高いホストさん。
「ミケです。よろしくお願いします」
「ミケさん・・・ですか?」
猫?
「そーなんですよ。猫大好きで」
フ○スキーですか。
「猫お好きなんですか」
「はい。今は飼えてないんですけど、小さい頃に灰色の猫を飼ってたことがあって・・・」
「ロシアンブルー?」
「あー、そうかな? 猫好きですか?」
「好きですよ。うちでは飼ってないけど、母方のおばあちゃん家で飼ってるんです」
「猫可愛いですよねぇ」
「そうですよね、あの気まぐれなところがいいんですよね」
と、そこで一旦会話が途切れました。
ミケさんは私から視線を外して、その目が宙を泳いでいます。
おまけに、どこか気まずげな様子。
ホストさんたちはいつもちゃんとこちらの目を見て話して下さるのに、私何か悪いことをしてしまったのでしょうか・・・と一瞬考えて、直後にピンと来ました。
この気まずい雰囲気、私にも覚えがあります。
会話が途切れてしまって、次の話題が見つからない時のあれです。
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