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入店2回目 7 ~ヘルプさんと猫と手品と兎さん~
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「ごめん、嫌だった?」
すぐに純さんのすまなそうな声が聞こえてきたので、首を横に振りました。
でも顔から手を外すことができません。
「嫌かもしれないけど、ちょっとだけ手を外して見せてくれる?」
優しい声と同時に純さんの指先がそっと私の手に触れるのが分かります。
しばらく迷った後、恐る恐る手を離しました。
だけど、純さんを見ることができず目は伏せたまま。
「あー、ほら、やっぱこっちの方が全然いい」
へ?
聞こえてきた言葉に思わず顔を上げると、純さんはいつものように微笑まれています。
「ね。旭貴さんもそう思いません?」
「うん。眼鏡ないほうがいいね」
ええっ。
そんな風に言っていただけるとは思わず、目を丸くしてしまいました。
「眼鏡あると、愛香ちゃんの表情がイマイチ見えなかったんだよね」
「そう・・・だったんですか?」
「うん。やっぱり人の感情って一番目に出ると思うし」
なるほど。
そうかもしれません。
というより、私は今まで誰かに自分の感情を読み取られるのが嫌だったのかもしれないです。
「う~ん、後は髪型かなぁ」
「髪型?」
「うん。今の髪型だとちょっともったりしてるというか、全体的に重い感じに見えちゃうかな」
「重い・・・?」
黒髪ストレートで確かに髪の量は多い方ですが、そういうことではなく?
「愛香ちゃん、髪型とか変えて見る気ない?」
「え、と・・・考えてみたこともなかったです」
別にこの髪型がものすごく気に入っているわけではありませんが、自分に似合う髪型も分かりませんし、考えるのも面倒なので小さい頃からずっと変わらないヘアースタイルです。
「髪型変えると結構雰囲気変わると思うんだよね」
「でも・・・美容院とか全然分かりませんし・・・」
私は髪の毛も自分で切っちゃってます。
そういうところからして女子力ゼロなのは自覚するところではあるのですが・・・。
「あ、じゃあ俺がいつもへアメしてもらってるとこ紹介するよ」
へアメってきっとへアメイクのことですね。
って、ええっ!
「え、あの・・・純さんの行きつけの美容院ですか?」
「うん。ずっと担当してもらってるとこだから腕も確かだし。今度一緒に行こうか」
純さんはものすごくさりげなくおっしゃいましたが、これって私にとっては結構すごいことですよっ。
すぐにはどう答えていいのか分からず焦って旭貴さんの方を見ると、何故か旭貴さんはニヤニヤと意味深な笑みを浮かべてらっしゃいます。
「連れてってもらいなよ」
というありがたい助言。
「え、あ、は・・・はい。じゃあ・・・」
「おし。じゃ、あとで予定決めようか」
「は、はい!」
半分訳も分からず承諾してしまったのですが、なんなんでしょうかこの展開。
どうして純さんは突然私を美容院に連れていってくださる気になったのでしょう?
あまりにも私の見かけが惨めだから同情してくださったのでしょうか。
それとも、自分のお客として私みたいなダサい女が許せないとか!?
その可能性は大きいかもしれません。
何しろホストさんたちは皆さん身なりに最大限気を使ってらっしゃいますもの。
トホホ・・・。
そうだとしたら少し落ち込みます。
皆さん可愛いとおっしゃってくださったのはやっぱりリップサービスで、本音では地味でモサイ女と思ってらしたのでしょうか。
入店二回目のその日、何だかもやもやした複雑な気分で、私はお店を後にしました。
すぐに純さんのすまなそうな声が聞こえてきたので、首を横に振りました。
でも顔から手を外すことができません。
「嫌かもしれないけど、ちょっとだけ手を外して見せてくれる?」
優しい声と同時に純さんの指先がそっと私の手に触れるのが分かります。
しばらく迷った後、恐る恐る手を離しました。
だけど、純さんを見ることができず目は伏せたまま。
「あー、ほら、やっぱこっちの方が全然いい」
へ?
聞こえてきた言葉に思わず顔を上げると、純さんはいつものように微笑まれています。
「ね。旭貴さんもそう思いません?」
「うん。眼鏡ないほうがいいね」
ええっ。
そんな風に言っていただけるとは思わず、目を丸くしてしまいました。
「眼鏡あると、愛香ちゃんの表情がイマイチ見えなかったんだよね」
「そう・・・だったんですか?」
「うん。やっぱり人の感情って一番目に出ると思うし」
なるほど。
そうかもしれません。
というより、私は今まで誰かに自分の感情を読み取られるのが嫌だったのかもしれないです。
「う~ん、後は髪型かなぁ」
「髪型?」
「うん。今の髪型だとちょっともったりしてるというか、全体的に重い感じに見えちゃうかな」
「重い・・・?」
黒髪ストレートで確かに髪の量は多い方ですが、そういうことではなく?
「愛香ちゃん、髪型とか変えて見る気ない?」
「え、と・・・考えてみたこともなかったです」
別にこの髪型がものすごく気に入っているわけではありませんが、自分に似合う髪型も分かりませんし、考えるのも面倒なので小さい頃からずっと変わらないヘアースタイルです。
「髪型変えると結構雰囲気変わると思うんだよね」
「でも・・・美容院とか全然分かりませんし・・・」
私は髪の毛も自分で切っちゃってます。
そういうところからして女子力ゼロなのは自覚するところではあるのですが・・・。
「あ、じゃあ俺がいつもへアメしてもらってるとこ紹介するよ」
へアメってきっとへアメイクのことですね。
って、ええっ!
「え、あの・・・純さんの行きつけの美容院ですか?」
「うん。ずっと担当してもらってるとこだから腕も確かだし。今度一緒に行こうか」
純さんはものすごくさりげなくおっしゃいましたが、これって私にとっては結構すごいことですよっ。
すぐにはどう答えていいのか分からず焦って旭貴さんの方を見ると、何故か旭貴さんはニヤニヤと意味深な笑みを浮かべてらっしゃいます。
「連れてってもらいなよ」
というありがたい助言。
「え、あ、は・・・はい。じゃあ・・・」
「おし。じゃ、あとで予定決めようか」
「は、はい!」
半分訳も分からず承諾してしまったのですが、なんなんでしょうかこの展開。
どうして純さんは突然私を美容院に連れていってくださる気になったのでしょう?
あまりにも私の見かけが惨めだから同情してくださったのでしょうか。
それとも、自分のお客として私みたいなダサい女が許せないとか!?
その可能性は大きいかもしれません。
何しろホストさんたちは皆さん身なりに最大限気を使ってらっしゃいますもの。
トホホ・・・。
そうだとしたら少し落ち込みます。
皆さん可愛いとおっしゃってくださったのはやっぱりリップサービスで、本音では地味でモサイ女と思ってらしたのでしょうか。
入店二回目のその日、何だかもやもやした複雑な気分で、私はお店を後にしました。
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