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1章

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私は5歳になった。

大人な思考になりがちだけど、子供はよく食べよく遊ばないとって、子供らしく走り回ったり、甘いもの好きだったりする。

"子供らしく"なんて思う時点で、大人っていうより、おばあちゃん思考なのか?とも思ったりする。


大人は天真爛漫で可愛いと言う。
父様は天使と言う。
なんなら、従兄弟も天使って言う。


可愛いって意味だと思うんだけど、私の内心はえー、辞めてよ。
天使って職業ほんとにあるんだよ~
100年も天使としてつかえたよ?もうしばらくいいや。
って心の中で思っているのだ。


なんとなーく、祖父母には私の出生というか、ワケありだってバレてる気がする。
年の功のおかげなのかな?
悪い事してるわけじゃないから、バレてもいいんだけど、なんとなく面倒なことになりそうで、なにも言ってはいない。
まあ、自分から言うことでもないだろうしね。



そうそう、私の名前またマリアなんだよね・・・
まさかだよ。違う名前になるかと思ったんだけど。
前々世も、天使~神様(名づけは新たにされない。)、今世もマリア。
まあ、分かりやすくていいんだけど・・・
新しくカッコ可愛い名前でも、良かったな~なんて。
でも、ないものねだりだね。



「マリア~あーそーぼー!」

今日も私のいとこが私を遊びに誘いに来る。


「おはよ、デューク!」

このデュークは7歳なので、私よりお兄ちゃん。
だから、思いっきり甘えちゃう。

デュークのお母様のクロエさんはもうすぐ、赤ちゃんが生まれるから、今は我が家で預かっている状態。
デュークのお父様は、街の長。街とは言ってるけど、この大きさはもはや国よ?
だから、実質デュークのお父様は、国王様。
私のパ
パはお父様、王弟って感じよね。


そんな偉い人たちだけど、デュークのお父様はクロエさんがいつ産気づくか分からないし、デュークを産んでから、あまり間を開けないで出産だから、リスクがあるの。
だから、心配みたい。
今は私のお父様がデュークのお父様の分のお仕事も頑張っている。
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