運命の番は後天性Ω

病院 慧side

須藤さんと出会って、次の次の週の火曜日。
塾のない日に(ほんとは秘書業務があったのだけど)、病院に来ている。


お母さんと・・・
一人でいいって言ったんだけど。
こんな重大なことなんだから、一人で行かせられるわけないって言われちゃった。
 
過保護だなぁ。
僕のお母さんは。


「中村さーん」


「はい。」

＿コンコン＿


「失礼します。」


「はい、どうぞ。今日はどうしました？」


「バース性検査の再検査をしたくて来ました。」


「分かりました。元々の診断は、何性でしたか？」


「βでした。」


「今回はなんで、再検査を？」


「・・・・・運命だと言われまして。」


「そうでしたか。わかりました。では、まずは血液検査と尿検査をしてもらうので、まずはココを出て左の行き止まりのところにある受付Bで尿検査を受けてください。それから、隣にある受付Cに行って、採血をしてきてください。終わったら、こちらの待合室に戻ってきてくださいね。」


「わかりました。」 


尿検査と採血はすんなり・・・とはいかず。
血がとれず、二回刺されたけどとれず、三回目にベテランさんに変わったら一発でとれたよ？

まぁ、そんなこんなあって腕は痛いけど、無事待合室に戻ってきた。


「中村さーん。」

1時間ほどで、また呼ばれた。

「はい。」

入室すれば、さっきの医者が待っていた。


「お待たせしました。結果も出たので、説明していきますね。」


「はぃ・・・」


「ふふ、緊張してるかな？」


「はぃ・・・」


「これが結果ね。」

そう言って出されたのは、バース性検査の結果を書いた紙だ。

そこに書かれていた内容は、こうだった。

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中村　慧　様

α数値   100
Ω数値   350
β数値   550


判定結果    β
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