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平等
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俺は平等な世界を望んでいた。
なぜかというと、テレビのドキュメンタリー番組や、支援団体の講演会などを見て、格差の現状を知ったからだ。
だが、俺には何もできないからこのように望むことしかできない。
いつか支援団体で活動するのもいいし、自分で何か行動を起こすのもいいかもしれない、俺はたまにそんなことを考えていた。
そんなある日俺はゲームをしている時にふと思った。
「すべてのプレイヤーの資金を平等にするカードか、これがあれば世界もすぐに平等になるかもなぁ...」
ゲーム中までそんなことを考えているなんて今思えばかなり変わった奴だと思う。
そんなことを思っていた次の日にあることが起こった。
いつも通り起きて顔を洗いに洗面台に立つと自分の顔が変わっていた。
完全に違う誰かが、鏡には映っていた。
それに驚き慌ててリビングに行くと自分と同じ顔の父親、そして顔が変わりこれまた同じ顔をした母親と妹がいた。
俺はパニックで叫びそうになったが、その気持ちをなんとか抑えて朝食を終えた。
その後、学校に向かうためにバスに乗るとその中にいる人間も皆、俺と同じ顔だった、唯一違うのは女性。
しかし、女性でも女性同士の顔は全て同じだった。
これはまさかとは思うが、俺が平等を望んでいたからだろうか。
そんなことはあるはずがないと思いながらも、実際に起こっていることを目の当たりにすると自分のせいでこうなってしまったんではないかと思い始めてきた。
学校に着き、いつも通り友達に話しかけだがいつもと変わらない感じだった。先生の授業もいつも通りだった。まあ、声は全員同じ声だが。
学校が終わり家に着くと、俺は部屋で今起こっていることについて考えた。
しかし、何が原因かなんてさっぱりわからなかった。
わかるのは世界が全てにおいて平等になっているということだけだ。
俺は確かに顔や声は一緒になったかもしれないが、それ以外に何もないならと前向きに考え、これからの生活を送ることに決めた。
翌日、俺はまた目覚めて、洗面台で顔を確認したが、やはり戻っていなかった。
いつも通り朝食を済ませてまた学校に行くとまた変化が起こっていることに気づいた。
クラスのグループがなくなっていたのだ。具体的に言えばある程度の集団で分かれていたのが皆で楽しそうに誰か一人が話していることに耳を傾けている。
うちのクラスなんかは特に男女仲が悪かったのにだ。
ついには、精神面も平等になり始めていて、面白いと感じるものや悲しいと感じるものの感覚すらも同じになり始めているのだろうか。
しかし、そうだとするなら俺はなぜ無事にそのままの精神であるかはわからなかった。
俺は学校が終わって帰ってくると学校であったことについて少し考えてみた。
昨日と変化したことは男女仲の壁がなくなり皆が同じように誰かの話で笑っていたということ。
これを見ると、平等の影響は日を追うごとに強くなっているのかもしれない。
そして、俺がその影響を受けていないのは人によってある程度差があるためかもしれない。
この辺に関しては明日になってみないとわからないため、明日になってまた何か変化していないかは確認しようと思った。
翌日、起きてから既に違和感を感じた。
部屋の雰囲気が変わっている。
部屋から出ても何か違う。
とりあえず朝ごはんを食べて出発するとその違和感の正体に気づいた。
どの場所の家も同じになっている、さらには車も全てだ。
今日はここが変化したのかと思い、学校に向かった。
そうすると大きな部屋が一つだけあり、そこに全ての生徒が集まっていた。
学校も教室という壁がなくなったようだ。
そして学校を終えて、家に帰っても落ち着けなかった。いつもの家と変わってしまったからだ。
また明日も何か変わるのだろうか、他にも気づいていないだけで平等に変化してしまったものもあるのだろうか。
だがしかし、俺の精神だけはなぜか影響を受けていない事の理由は全くもって分からなかった。だが、それはいつ自分がそうなるかわからない恐怖をより駆り立てていた。
しかし、むしろそうなってしまった方が幸せなのかもしれない。俺の心はどんどん追い込まれていった。
昔は平等を素晴らしいものと崇拝していた。今でも必要な平等があるとはもちろん思うが、違いこそが世界を作ることを今になって嫌というほどわからされた。
平等という言葉を正当化しすぎた人間達はその先に何を求めているのだろうか、求めているのはこんな世界ではないはずだが、過去に戻れるならその先にあるのはこんな世界だと口を大にしていってやりたい。
なぜかというと、テレビのドキュメンタリー番組や、支援団体の講演会などを見て、格差の現状を知ったからだ。
だが、俺には何もできないからこのように望むことしかできない。
いつか支援団体で活動するのもいいし、自分で何か行動を起こすのもいいかもしれない、俺はたまにそんなことを考えていた。
そんなある日俺はゲームをしている時にふと思った。
「すべてのプレイヤーの資金を平等にするカードか、これがあれば世界もすぐに平等になるかもなぁ...」
ゲーム中までそんなことを考えているなんて今思えばかなり変わった奴だと思う。
そんなことを思っていた次の日にあることが起こった。
いつも通り起きて顔を洗いに洗面台に立つと自分の顔が変わっていた。
完全に違う誰かが、鏡には映っていた。
それに驚き慌ててリビングに行くと自分と同じ顔の父親、そして顔が変わりこれまた同じ顔をした母親と妹がいた。
俺はパニックで叫びそうになったが、その気持ちをなんとか抑えて朝食を終えた。
その後、学校に向かうためにバスに乗るとその中にいる人間も皆、俺と同じ顔だった、唯一違うのは女性。
しかし、女性でも女性同士の顔は全て同じだった。
これはまさかとは思うが、俺が平等を望んでいたからだろうか。
そんなことはあるはずがないと思いながらも、実際に起こっていることを目の当たりにすると自分のせいでこうなってしまったんではないかと思い始めてきた。
学校に着き、いつも通り友達に話しかけだがいつもと変わらない感じだった。先生の授業もいつも通りだった。まあ、声は全員同じ声だが。
学校が終わり家に着くと、俺は部屋で今起こっていることについて考えた。
しかし、何が原因かなんてさっぱりわからなかった。
わかるのは世界が全てにおいて平等になっているということだけだ。
俺は確かに顔や声は一緒になったかもしれないが、それ以外に何もないならと前向きに考え、これからの生活を送ることに決めた。
翌日、俺はまた目覚めて、洗面台で顔を確認したが、やはり戻っていなかった。
いつも通り朝食を済ませてまた学校に行くとまた変化が起こっていることに気づいた。
クラスのグループがなくなっていたのだ。具体的に言えばある程度の集団で分かれていたのが皆で楽しそうに誰か一人が話していることに耳を傾けている。
うちのクラスなんかは特に男女仲が悪かったのにだ。
ついには、精神面も平等になり始めていて、面白いと感じるものや悲しいと感じるものの感覚すらも同じになり始めているのだろうか。
しかし、そうだとするなら俺はなぜ無事にそのままの精神であるかはわからなかった。
俺は学校が終わって帰ってくると学校であったことについて少し考えてみた。
昨日と変化したことは男女仲の壁がなくなり皆が同じように誰かの話で笑っていたということ。
これを見ると、平等の影響は日を追うごとに強くなっているのかもしれない。
そして、俺がその影響を受けていないのは人によってある程度差があるためかもしれない。
この辺に関しては明日になってみないとわからないため、明日になってまた何か変化していないかは確認しようと思った。
翌日、起きてから既に違和感を感じた。
部屋の雰囲気が変わっている。
部屋から出ても何か違う。
とりあえず朝ごはんを食べて出発するとその違和感の正体に気づいた。
どの場所の家も同じになっている、さらには車も全てだ。
今日はここが変化したのかと思い、学校に向かった。
そうすると大きな部屋が一つだけあり、そこに全ての生徒が集まっていた。
学校も教室という壁がなくなったようだ。
そして学校を終えて、家に帰っても落ち着けなかった。いつもの家と変わってしまったからだ。
また明日も何か変わるのだろうか、他にも気づいていないだけで平等に変化してしまったものもあるのだろうか。
だがしかし、俺の精神だけはなぜか影響を受けていない事の理由は全くもって分からなかった。だが、それはいつ自分がそうなるかわからない恐怖をより駆り立てていた。
しかし、むしろそうなってしまった方が幸せなのかもしれない。俺の心はどんどん追い込まれていった。
昔は平等を素晴らしいものと崇拝していた。今でも必要な平等があるとはもちろん思うが、違いこそが世界を作ることを今になって嫌というほどわからされた。
平等という言葉を正当化しすぎた人間達はその先に何を求めているのだろうか、求めているのはこんな世界ではないはずだが、過去に戻れるならその先にあるのはこんな世界だと口を大にしていってやりたい。
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