酔夢

黄婦人

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酔夢-1-

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明け方に視る夢は、これから起こる何かを予知しているのかも知れない。
初夏のある明け方近くに夢を見た。
目線の少し上に、ひらひらと舞う何かが視える。
赤白の和金と紫が映える紫陽花が揺れている。
優雅だなと思い気が付くと目が醒めていた。

起き抜けの頭にも鮮明に残る金魚と紫陽花、
何か予感めいたモノかも知れぬが、
寝起きの頭では、それ以上思考が廻らず、
日常へ埋もれて行った。
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