5 / 6
1-2 町。それは地獄の入り口の代名詞
しおりを挟む
さて、目を閉じてみよう。
そしてファンタジーという夢のままに、異世界の街並みを思い描いてみる。
例えば、牧歌的で村と言った方がいい町。
動物が放牧されて、子供たちの笑顔が弾けて、大人達も苦しくもやりがいのある農作業に勤しむ。
きっと人間の幸福がそこにあるに違いない。
例えば、発展して人が寄り集まった町。
繁栄と活気に溢れ、栄華が極まったような町では昼夜を問わず享楽が提供されている。
その世界の最先端を味わうならそこに行けばいいだろう。
例えば、すっかり寂れて廃墟同然の町。
人が居ただろう痕跡ばかりが散乱し、もう誰も居ないかと思いきや追憶に浸る老人がポツリといる。
これも、盛者必衰を痛感し、散る桜のごとき美しさを見せてくれるに違いない。
どれが来ても俺はきっとその街を楽しめるし愛せただろう。
一方、俺が入る予定の町はと言うと……
「……これは何なんだ?」
最悪だった。
うん。気が向いた。もっと具体的に罵倒してやろう。始めてみる異世界の町は、悪臭放つ上に異様に息苦しそうな場所だった。
高い石垣が延々と続いていて、真ん中に開かれた大きな門があるのはまだいい。風情がある歴戦の面持ちだ。
が、そこから覗く街並みがぎゅうぎゅう詰めで狭苦しい過ぎるのだ。
縦長の家がぎっちぎちに詰まっていて、今にテトリスみたいに消え失せそうなくらいだった。
広めにとって居る筈の道も、人やら荷馬車やらで大混雑ぶりを露呈している。
その上多分、馬糞があちこちに落ちている。凄い臭い。
あそこは何なんだ。噂に聞くコミケ会場もあんなひどくはないと思うぞ。
「しかもあれの中を、この馬車が通るっていうのか?」
ポツリと呟くと、ヴィクターがテキパキと何かの準備をしながら答えてくれる。
「大丈夫だ。いつも人死には出ないからな」
「怪我人は?」
「イザベルは馬の扱いが上手いからな」
「……」
何で、出ないって言ってくれないのでしょうか。何で直ぐにどっかに言ってしまったのでしょうか。
……出来るなら、面倒なことになりませんように。
早速リーマンに祈りながら、門の方に近づく馬を見守る。
すると門番が馬車に近寄って、イザベルに話しかけた。
「お疲れ様です。証明書をお願いします」
「……あ、はい」
イザベルがまた一瞬ぼんやりした後、ポケットからくしゃくしゃな紙を出した。多分証明書であり、重要な書類なはずだった。
ぞんざいに扱っていたそれを、のんびりと開き皴を親指で伸ばして、手渡す。
「確認しました。イザベル商会さん。どうぞ」
慣れなのか、門番は全く動じなかった。
しっかり業務をこなした彼に促され、護衛をしていたヴィクター達が俺と同じように荷台に乗り、遂に人込みへと馬車が入る。
するとまるで水を割いて進む畝の様に馬車が進んでいった。
よく見ると、ここの住人が巧みに動いて馬車が通る隙間を作っているのだ。
しかも、全く大変そうな様子ではない。当然の様にやっている。
「無駄に高い統制力だな」
「そうか? 何処も似たようなもんだぜ」
「何処もこんなに窮屈なのか?」
それは嫌な情報だ。知りたくなかった。俺としては出来れば牧歌的な風景をお目にかかりたかったのだが……。
いや待て。もしかしたら田舎中の田舎にあるかも知れない。
傭兵として生活が安定してきたら、ど田舎に行ってみよう。例えば山奥とか……ここって山何処にあるんだ。
そうだ。地図が必要だな。後は……
「そうだ!! ヴィクター! 別行動しようぜ! 俺こいつをギルドまで案内するわ!」
「分かった。後で合流する。気を付けろよ」
「おう!」
不意に誰かに腕を引かれて、考えが中断する。
サディアスがニコニコと笑って、俺を人込みに引きずり込もうとしている。
あの、凄まじい人口密度と熱気と湿度の伏魔殿に。
「ちょっと何を」
「ギルドだよ! このままじゃ日が暮れちまうからな!」
「いや待て。先ずは服をだな」
「ギルドで貸してくれるさっ」
「うわあ!」
落ちる、と同時に酷い環境だと改めて実感させられた。
暑い臭い息苦しい。景色を見ようにも人の頭がずらりと並んで邪魔をしている。
一体なんだって俺がこんな責め苦を味わわされているのか、だれか教えて欲しいものだ。
「これだけで病気になりそうだ」
「そんな病弱なのか?」
「温室で育ってるからな」
特に温度管理と湿度管理が素晴らしい場所だった。クーラー、エアコン、扇風機。冷えピタだって今は恋しい位だ。
でも、たとえ文明の利器でもこんな最悪な状況は打開できそうにないな。根本的な解決をしないと絶対に無理だ。
出来るなら人の数が減るか、この町が二倍くらい大きくなるまで唯一の安全地帯である荷台に引き籠りたい。
のだけど、サディアスがぐいぐいと腕を引っ張り続ける。
人で満たされて通れない所を、肩が抜けるほど引っ張られたりもした。
どれだけ俺が苦しもうとお構いなしで、気分はラブラドールに引っ張られる飼い主だった。
そんな訳で俺の体力は、ギルドに着いた頃には瀕死状態になっていた。
勿論、精神面での話だが。
「これで、ギルド内まで人がテトリスしていたら、俺はきっと死ぬぞ」
「何だテトリスって?」
「パズルの一種だ」
「ふうん。でも安心しろよ。そんなに人は居ないからさ。あ、でもある意味死ぬかもな」
にやりと笑うサディアスは、何か悪戯を思いついたようだった。
何を考えている、と言う前に奴が扉を押し開けて、中に引き込まれる。
ちょっと待て。せめて覚悟をさせてくれ。
硬く目を閉じて、身構える。
「ようこそ、傭兵ギルドへ!!」
そんな俺に、明るい女の声がしてきた。
目を開いてみると、更なる地獄を覚悟して入ったそこにはメイド姿の女性が居た。
まるでアイドルみたいな笑顔で、完璧にポーズも決めて、いっそあざとい位の美少女だった。
が、それでも全くムカつかないのは、右手に釘バットを持って居るからだろう。
ムカつく前にギャップに驚き、そこの付いた奇妙な染みに背筋が凍る。ムカつく隙などありゃしない。
やっぱりここは地獄だった。
「な、悩殺されたろ?」
「そ、その物騒なものがなければ」
俺達を前に、メイド姿の女性が話し出す。
あざといポーズ付きで。
「ここはぁ、日々血で血を洗う戦人の集う場所でぇ、生半可な奴はお呼びじゃないんだぞっ」
語尾に音符やらハートが付きそうな口調何だけど、言っていることは全然ハートが付きそうにない。
いや血まみれのハートなら付きそうだな。うん、もう血みどろハートが付いているようにしか聞こえない。
「それでも入るって言うんならぁ。案内しちゃうんだからっ」
「おう、お願いするぜ。キリカちゃん。こいつ初めてだから」
「はあいっ。じゃーあ、使えもしない新人一人、ごあんなあいっ」
「酷い言い草だな」
可愛いポーズも決めているのに、全然胸がときめかない。何なんだこの残念美少女。
もう少し口調と悪口をなくせば、魅力で世界を狙えそうなのに。
いっそ無口キャラにしてしまった方がいい気がする。
「早く付いて来いよっ。クーズっ!」
「ははっ。あんな明るく悪口言われたの初めてだ」
「時期に嵌るぜ」
「そんな趣味はない」
あらゆる意味で口が悪いメイドの後ろを付いていく。
ギルド内は外の喧騒とは打って変わって意外と人が少なかった。が、その理由は考えてすぐに思い至った。
皆、ここで仕事を受けて現場に行くのだ。ここに溜まるわけがない。当然の事じゃないか。
「そのお陰で観察もし放題だな」
入ってすぐに広がるこのカフェエリアみたいになっている空間と、L字のカウンターはさしずめ受付と言った所か。
そしてそのカウンター越しに書類が詰まった棚や職員の作業机があり、俺達はそこを過ぎ去って建物の奥に行く。
キリカと呼ばれた少女が行くのは、突き当りにある階段だ。
「下に降りまあすっ」
指示通り降りると、地下は随分と広い空間になっていた。
運動場みたいに土が敷き詰められて、焚き火の薄明りがぼんやりとその土を照らしている。
「何だこの広い空間は?」
「訓練場でぇすっ。そして試験場でもありまあすっ」
「へえ、試験場」
つまりここで俺は何かをしなければならないのか。
それにしても不思議な地面だ。機械でやったようにきちんと均されてしっかり固められている締まっている。ここにも類似した工具があるのだろうか。
気になってしゃがんで土を触る。
「っ!?」
いやあ、良い土だ、とは言えなかった。
俺には土の知識がないし、何より頭の上を何か高速で過ぎ去った気がしたからだ。
横を見ると、釘バットを真横に振り抜いたキリカが居る。
綺麗に束ねた髪が靡いて顔が見えないけど、彼女がやったことは分かった。
俺の腹辺りをバットで叩いてやろうとしたってことは嫌と言うほど分かってしまった。
冷や汗が背中から噴き出すのを感じる。頭が同時に血の気が引いていく。
そして、キリカと目が合う。
「じゃあ、試験を始めまぁぁす」
その殺気に、俺は反射的に人狼に変じて飛びのいていた。
釘バットが巻き上げる砂埃を狼煙に、唐突に戦いの幕が開く。
そしてファンタジーという夢のままに、異世界の街並みを思い描いてみる。
例えば、牧歌的で村と言った方がいい町。
動物が放牧されて、子供たちの笑顔が弾けて、大人達も苦しくもやりがいのある農作業に勤しむ。
きっと人間の幸福がそこにあるに違いない。
例えば、発展して人が寄り集まった町。
繁栄と活気に溢れ、栄華が極まったような町では昼夜を問わず享楽が提供されている。
その世界の最先端を味わうならそこに行けばいいだろう。
例えば、すっかり寂れて廃墟同然の町。
人が居ただろう痕跡ばかりが散乱し、もう誰も居ないかと思いきや追憶に浸る老人がポツリといる。
これも、盛者必衰を痛感し、散る桜のごとき美しさを見せてくれるに違いない。
どれが来ても俺はきっとその街を楽しめるし愛せただろう。
一方、俺が入る予定の町はと言うと……
「……これは何なんだ?」
最悪だった。
うん。気が向いた。もっと具体的に罵倒してやろう。始めてみる異世界の町は、悪臭放つ上に異様に息苦しそうな場所だった。
高い石垣が延々と続いていて、真ん中に開かれた大きな門があるのはまだいい。風情がある歴戦の面持ちだ。
が、そこから覗く街並みがぎゅうぎゅう詰めで狭苦しい過ぎるのだ。
縦長の家がぎっちぎちに詰まっていて、今にテトリスみたいに消え失せそうなくらいだった。
広めにとって居る筈の道も、人やら荷馬車やらで大混雑ぶりを露呈している。
その上多分、馬糞があちこちに落ちている。凄い臭い。
あそこは何なんだ。噂に聞くコミケ会場もあんなひどくはないと思うぞ。
「しかもあれの中を、この馬車が通るっていうのか?」
ポツリと呟くと、ヴィクターがテキパキと何かの準備をしながら答えてくれる。
「大丈夫だ。いつも人死には出ないからな」
「怪我人は?」
「イザベルは馬の扱いが上手いからな」
「……」
何で、出ないって言ってくれないのでしょうか。何で直ぐにどっかに言ってしまったのでしょうか。
……出来るなら、面倒なことになりませんように。
早速リーマンに祈りながら、門の方に近づく馬を見守る。
すると門番が馬車に近寄って、イザベルに話しかけた。
「お疲れ様です。証明書をお願いします」
「……あ、はい」
イザベルがまた一瞬ぼんやりした後、ポケットからくしゃくしゃな紙を出した。多分証明書であり、重要な書類なはずだった。
ぞんざいに扱っていたそれを、のんびりと開き皴を親指で伸ばして、手渡す。
「確認しました。イザベル商会さん。どうぞ」
慣れなのか、門番は全く動じなかった。
しっかり業務をこなした彼に促され、護衛をしていたヴィクター達が俺と同じように荷台に乗り、遂に人込みへと馬車が入る。
するとまるで水を割いて進む畝の様に馬車が進んでいった。
よく見ると、ここの住人が巧みに動いて馬車が通る隙間を作っているのだ。
しかも、全く大変そうな様子ではない。当然の様にやっている。
「無駄に高い統制力だな」
「そうか? 何処も似たようなもんだぜ」
「何処もこんなに窮屈なのか?」
それは嫌な情報だ。知りたくなかった。俺としては出来れば牧歌的な風景をお目にかかりたかったのだが……。
いや待て。もしかしたら田舎中の田舎にあるかも知れない。
傭兵として生活が安定してきたら、ど田舎に行ってみよう。例えば山奥とか……ここって山何処にあるんだ。
そうだ。地図が必要だな。後は……
「そうだ!! ヴィクター! 別行動しようぜ! 俺こいつをギルドまで案内するわ!」
「分かった。後で合流する。気を付けろよ」
「おう!」
不意に誰かに腕を引かれて、考えが中断する。
サディアスがニコニコと笑って、俺を人込みに引きずり込もうとしている。
あの、凄まじい人口密度と熱気と湿度の伏魔殿に。
「ちょっと何を」
「ギルドだよ! このままじゃ日が暮れちまうからな!」
「いや待て。先ずは服をだな」
「ギルドで貸してくれるさっ」
「うわあ!」
落ちる、と同時に酷い環境だと改めて実感させられた。
暑い臭い息苦しい。景色を見ようにも人の頭がずらりと並んで邪魔をしている。
一体なんだって俺がこんな責め苦を味わわされているのか、だれか教えて欲しいものだ。
「これだけで病気になりそうだ」
「そんな病弱なのか?」
「温室で育ってるからな」
特に温度管理と湿度管理が素晴らしい場所だった。クーラー、エアコン、扇風機。冷えピタだって今は恋しい位だ。
でも、たとえ文明の利器でもこんな最悪な状況は打開できそうにないな。根本的な解決をしないと絶対に無理だ。
出来るなら人の数が減るか、この町が二倍くらい大きくなるまで唯一の安全地帯である荷台に引き籠りたい。
のだけど、サディアスがぐいぐいと腕を引っ張り続ける。
人で満たされて通れない所を、肩が抜けるほど引っ張られたりもした。
どれだけ俺が苦しもうとお構いなしで、気分はラブラドールに引っ張られる飼い主だった。
そんな訳で俺の体力は、ギルドに着いた頃には瀕死状態になっていた。
勿論、精神面での話だが。
「これで、ギルド内まで人がテトリスしていたら、俺はきっと死ぬぞ」
「何だテトリスって?」
「パズルの一種だ」
「ふうん。でも安心しろよ。そんなに人は居ないからさ。あ、でもある意味死ぬかもな」
にやりと笑うサディアスは、何か悪戯を思いついたようだった。
何を考えている、と言う前に奴が扉を押し開けて、中に引き込まれる。
ちょっと待て。せめて覚悟をさせてくれ。
硬く目を閉じて、身構える。
「ようこそ、傭兵ギルドへ!!」
そんな俺に、明るい女の声がしてきた。
目を開いてみると、更なる地獄を覚悟して入ったそこにはメイド姿の女性が居た。
まるでアイドルみたいな笑顔で、完璧にポーズも決めて、いっそあざとい位の美少女だった。
が、それでも全くムカつかないのは、右手に釘バットを持って居るからだろう。
ムカつく前にギャップに驚き、そこの付いた奇妙な染みに背筋が凍る。ムカつく隙などありゃしない。
やっぱりここは地獄だった。
「な、悩殺されたろ?」
「そ、その物騒なものがなければ」
俺達を前に、メイド姿の女性が話し出す。
あざといポーズ付きで。
「ここはぁ、日々血で血を洗う戦人の集う場所でぇ、生半可な奴はお呼びじゃないんだぞっ」
語尾に音符やらハートが付きそうな口調何だけど、言っていることは全然ハートが付きそうにない。
いや血まみれのハートなら付きそうだな。うん、もう血みどろハートが付いているようにしか聞こえない。
「それでも入るって言うんならぁ。案内しちゃうんだからっ」
「おう、お願いするぜ。キリカちゃん。こいつ初めてだから」
「はあいっ。じゃーあ、使えもしない新人一人、ごあんなあいっ」
「酷い言い草だな」
可愛いポーズも決めているのに、全然胸がときめかない。何なんだこの残念美少女。
もう少し口調と悪口をなくせば、魅力で世界を狙えそうなのに。
いっそ無口キャラにしてしまった方がいい気がする。
「早く付いて来いよっ。クーズっ!」
「ははっ。あんな明るく悪口言われたの初めてだ」
「時期に嵌るぜ」
「そんな趣味はない」
あらゆる意味で口が悪いメイドの後ろを付いていく。
ギルド内は外の喧騒とは打って変わって意外と人が少なかった。が、その理由は考えてすぐに思い至った。
皆、ここで仕事を受けて現場に行くのだ。ここに溜まるわけがない。当然の事じゃないか。
「そのお陰で観察もし放題だな」
入ってすぐに広がるこのカフェエリアみたいになっている空間と、L字のカウンターはさしずめ受付と言った所か。
そしてそのカウンター越しに書類が詰まった棚や職員の作業机があり、俺達はそこを過ぎ去って建物の奥に行く。
キリカと呼ばれた少女が行くのは、突き当りにある階段だ。
「下に降りまあすっ」
指示通り降りると、地下は随分と広い空間になっていた。
運動場みたいに土が敷き詰められて、焚き火の薄明りがぼんやりとその土を照らしている。
「何だこの広い空間は?」
「訓練場でぇすっ。そして試験場でもありまあすっ」
「へえ、試験場」
つまりここで俺は何かをしなければならないのか。
それにしても不思議な地面だ。機械でやったようにきちんと均されてしっかり固められている締まっている。ここにも類似した工具があるのだろうか。
気になってしゃがんで土を触る。
「っ!?」
いやあ、良い土だ、とは言えなかった。
俺には土の知識がないし、何より頭の上を何か高速で過ぎ去った気がしたからだ。
横を見ると、釘バットを真横に振り抜いたキリカが居る。
綺麗に束ねた髪が靡いて顔が見えないけど、彼女がやったことは分かった。
俺の腹辺りをバットで叩いてやろうとしたってことは嫌と言うほど分かってしまった。
冷や汗が背中から噴き出すのを感じる。頭が同時に血の気が引いていく。
そして、キリカと目が合う。
「じゃあ、試験を始めまぁぁす」
その殺気に、俺は反射的に人狼に変じて飛びのいていた。
釘バットが巻き上げる砂埃を狼煙に、唐突に戦いの幕が開く。
0
あなたにおすすめの小説
ちゃんと忠告をしましたよ?
柚木ゆず
ファンタジー
ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私フィーナは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢アゼット様に呼び出されました。
「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」
アゼット様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は最愛の方に護っていただいているので、貴方様に悪意があると気付けるのですよ。
アゼット様。まだ間に合います。
今なら、引き返せますよ?
※現在体調の影響により、感想欄を一時的に閉じさせていただいております。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
聖女を追放した国は、私が祈らなくなった理由を最後まで知りませんでした
藤原遊
ファンタジー
この国では、人の悪意や欲望、嘘が積み重なると
土地を蝕む邪気となって現れる。
それを祈りによって浄化してきたのが、聖女である私だった。
派手な奇跡は起こらない。
けれど、私が祈るたびに国は荒廃を免れてきた。
――その役目を、誰一人として理解しないまま。
奇跡が少なくなった。
役に立たない聖女はいらない。
そう言われ、私は静かに国を追放された。
もう、祈る理由はない。
邪気を生み出す原因に目を向けず、
後始末だけを押し付ける国を守る理由も。
聖女がいなくなった国で、
少しずつ異変が起こり始める。
けれど彼らは、最後まで気づかなかった。
私がなぜ祈らなくなったのかを。
英雄一家は国を去る【一話完結】
青緑 ネトロア
ファンタジー
婚約者との舞踏会中、火急の知らせにより領地へ帰り、3年かけて魔物大発生を収めたテレジア。3年振りに王都へ戻ったが、国の一大事から護った一家へ言い渡されたのは、テレジアの婚約破棄だった。
- - - - - - - - - - - - -
ただいま後日談の加筆を計画中です。
2025/06/22
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
《完結》悪役聖女
ヴァンドール
ファンタジー
聖女になり、王妃となるため十年間も教育を受けて来たのに蓋を開ければ妹が聖女の力を持っていて私はには聖女の力が無かった。そのため祖国を追放されて隣国へと旅立ったがそこで……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる